ネルソンです。例によって司法腐敗の話なのですが、佐藤道夫のキャリアに「公安調査庁長官」があったとは驚きです。あのリベラル派で、その上、二院クラブを裏切って民主党に鞍替えした、あの人が、まさか！・・・というカンジです。ホント、人は見かけによらぬもの、ですね（藁（転載はじめ）
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《公安情報 ESPIO!》
■ ストーカー判事妻実刑判決に異議あり Vol.86 12/21/01
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●HP(登録・解除) http://www.emaga.com/info/xp010617.html
検事出身の弁護士（ヤメ検）が一見もっともらしい、実はトンチ
キなコメントを垂れ流すのは今に始まったことではない。が、もち
ろんモノには限度というものがある。あまりのトンチキ振りに、筆
者も思わず筆をとっているのである。
昨日放送のテレ朝昼の情報番組「ワイド！スクランブル」での、
ヤメ検・大沢孝征の発言のことだ。
テーマは判事妻ストーカー事件の判決。
もう忘れてしまった読者も多いかもしれないが、この事件は、福
岡高裁の判事古川龍一（当時）の妻が、伝言ダイヤルで知り合った
男から交際を断られ、関係各所に対して「ストーカー行為」に及ん
だというもの。
それだけでも週刊誌ネタとしては十分だったが、事件の過程で、
福岡地検次席山下永寿（当時）が判事古川に捜査情報を漏洩。判事
古川らがＰＣデータを消去するなどして、罪障隠滅を図ったことか
ら、今年の２月ころ大きな話題となった。
結局、１２月１９日の福岡地裁判決で、元判事妻には懲役２年の
実刑判決（求刑３年）が下ることとなった。
ところで、大沢のどこがトンチキだと言うのか？
たしかに、未だに不逞ぶてしい検事顔の大沢ですら、実刑判決と
いう厳しい結果に驚きの感想を漏らしていた。しかし続けて、次の
ようにもっともらしいコメントを吐いていたのである。「判事の妻であるにも関らず、司法に対する信頼を揺るがした以
上やむを得ない」はっきり言っておかねばなるまい。
司法に対する信頼を揺るがしたのは、この元判事妻ではない。責
を問われるべきは、捜査情報を漏洩した検事山下である。
いや、それだけでもない。漏洩を受けた福岡高裁であり、結局、
検事山下や判事古川らを不起訴にした検察組織全体である。この事
件は、判事妻の単なる一ストーカー事件ではない。検察・裁判所に
よる組織犯罪だ。司法に対する信頼を揺るがしたのは、他ならぬ司
法それ自身なのである。
元判事妻も犯罪を犯してしまったのだが、それは元判事妻とはい
え、あくまで個人の犯罪である。というか、一概には言えないもの
の、元判事妻の実像は、巷間伝えられる凶悪なイメージとは随分異
なっている可能性すらあるのではないか？“交際”していた男性と
は顔も合わせたことがない由であり、ちょっと関係妄想に近い印象
すらあるが、元判事妻がそういう行動に出てしまうような、判事社
会の歪な実態にこそ、関心が向けられるべきだろう。
いずれにせよ捜査情報漏洩劇は、個人犯罪とはまったくレベルの
異なる、もっと悪質な、より根の深い、ずっと構造的な、それはそ
れでとうてい放置できない組織犯罪なのである。なぜなら、法務・
検察にとって都合の悪い犯罪は決して裁かれることがないというこ
とを意味しているからだ。
もし、大沢が思わず本音で漏らしたような理由が、本当のところ
判事妻の量刑に反映されているのだとしたら、完全な不当判決であ
る。裁判所自体が犯行に加わっているのだから、事件を裁けるはず
がないと言ってしまえばそれまでだが、八つ当たりもいいところだ
。実刑判決を受けるべきなのは、本来、元検事山下と元判事古川で
ある。
そして平然と上のようにコメントするヤメ検大沢は、弁護士とし
て決定的に不適格であると言わねばなるまい。もうこれ以上「検察
＝絶対的正義」であるかのような偽イメージを撒き散らして、世間
を惑わす犯罪を重ねない方がいい。
奇しくも、１２月１９日には、東京地検公安部に所属する事務官
が庁内で暴行事件を起こした事件も明るみになっている。公安部と
言えば、筆者のでっち上げ暴行事件にも登場する検事桑名仁の所属
していた部署だ。
この事務官の事件も随分変な話で、発生が１１月２９日夜。それ
が今ころ表沙汰になっている。
庁舎内でビールを飲み、同席した警察官の顔を殴って流血させた
り、合同庁舎１階トイレのドアを蹴破ったり、掲示パネルを破損し
たり、暴行、傷害、器物損壊の大活躍である。こちらは正真正銘の
暴行事件、いやそれ以上なのだ。
筆者はその事務官を知らないので、おそらく真相は、その事務官
がそこまでキレてしまうような、それなりの背景事情があったのだ
ろうが、それにしてもどうしてこの事務官は逮捕もされずにいるの
だろうか。どうして今ごろになって「略式起訴」などされているの
だろうか？酒の席であろうがなかろうが、どんな事情があろうが、
犯罪は犯罪である。
片や筆者の場合。筆者自ら出向いていったのならまだしも、公安
調査官多数が筆者自宅真前に監視車両を違法駐車し、暴行事件をで
っち上げた。それで筆者は逮捕され、１８日間も身体拘束を受けた
のである。
もちろん、誰も怪我などしていない。当たり前だ。自称被害者の
でっち上げ犯・井上勇の虚偽申告だからである。〒１６８−００６２ 東京都杉並区方南２−１４−６
法務省方南職員宿舎管理人室
http://obuchi.naikaku.com/angriff/upred/source/1542.jpgでっち上げと言えば、ドサクサに紛れて溺れた犬を叩けとばかり
、上の井上らのでっち上げ暴行事件に合わせて公安調査官神保玲子
らが画策した謀略告訴攻撃も、どうして“法治国家”でこんなこと
が平然とまかり通っているのか？まったく首を傾げるしかない。
こういう事例をいくつも見せ付けられると、結局、法律なんぞい
くらでも理屈をこね回して、権力者の胸先三寸で如何ようにでも適
用できることが分かる。まさに伸縮自在の物差なのである。
ところで、判事妻ストーカー事件でもう一つ言い忘れてはならな
いことがある。それは事件の渦中、福岡高検検事長だった男が、９
８年度公安調査庁長官だった豊嶋秀直であったという事実だ。
豊島は、９８年夏にＣＩＡ表敬名目でアメリカ、カナダを旅行し
、日程の３分の１の期間、ハワイに滞在した。何のことはない単な
る遊興だ。その間、さんざん公調の裏ガネを私的に流用もしている。
豊島は、いわば公金横領検事加納駿亮や同栗原恵三の親玉のよう
なものだが（加納も今年、福岡高検検事長に異動）、そういう公金
横領の観点からだけでなく、豊嶋は情報機関の長としても完全に失
格である。つまり、北朝鮮がテポドン１号を発射して、日本中が大
騒ぎとなる実に１週間前に、のんびりハワイ・バカンスに興じてい
たことになるからだ。
その豊嶋は当初、判事妻事件について「詳しい事情は知らない。
地検に聞いてくれ」などと関与を否定した。もちろん、完全な嘘で
ある。福岡地検の上級官庁である福岡高検が、そして最高検が、報
告を受けていないはずがない。それが行政機関というものの仕組み
だ。むしろ、豊嶋らの指示によるものと言っても過言ではない。
この点については、やはり元公調長官で、しかしそういうプロフ
ィールはあまり表に出ない参議院議員佐藤道夫ですら認めている（
実は佐藤もトンチキなのだが、そのトンチキ振りについては、また
項をあらためて触れる）。
実際、今年３月上旬、豊嶋は監督不行届ということで、検事総長
から「厳重注意処分」を受けた。当時の新聞報道によれば「事後処
理が済み次第、引責退職」ということになっている。
ところが、これにはもう一ひねりあって、豊嶋はその年の５月２
２日まで検事長職に就いていた。
大阪地検検事正→公調長官→高松高検検事長→福岡高検検事長と
いう有様で、いつ退職してもいい定年オヤジのくせに、引責辞職が
聞いて呆れる。何のことはない、最後まで勤め上げているではない
か！
結局、こんな茶番でメディアも世間も騙されてしまうのだ。
ちなみに、豊嶋は今年の１１月から「千葉県行政改革推進委員会
」の委員にもなっている。千葉県も権威主義なだけで中身の伴わな
いことがよく分かるが、あるいはリストラ官庁を「行革」した手腕
でも買われたのだろうか。調査活動費を流用したハワイ・バカンス
でＣＩＡからも馬鹿にされた豊嶋がいったい何を行革するのか、こ
れは見物だ。
それにしても、判事妻は、司法の醜悪な組織犯罪劇のスケープ・
ゴートにされてしまったことになる。その奇矯さだけがクローズア
ップされ、いわば忌むべき者として封印されてしまった。しかし、
「事件」の本質を見据えない限り、同じようなスキャンダルが今後
も繰り返されることに変わりはない。
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情報発信者：野田敬生（hironari noda）
HP: http://move.to/espio/ http://flying.to/noda/
Mail Address：basilica01@hotmail.com
==========================================================（転載おわり）
（一部転載開始）『選択』２００２．１
ザ・サンクチュアリ●シリーズ３２８
朝鮮総連の「献金」疑惑
■「北」封じ込めへ強制捜査もう一つの注目点が政界工作の実態解明だ。金日成主席の当時から、総連の最重要任務として「共和国シンパの獲得・育成」があり、主に永田町対策費として不正融資を受けた資金の一割程度を充てていたという。同時に韓国の親北朝鮮系議員への不正献金が行われていた。総連の元幹部は「最初は社会党議員が中心だったが、金丸信元副総裁（故人）が訪朝した九〇年秋以降は自民党議員にもヤミ献金を続けた」と証言する。捜査当局には元総連幹部ら関係者からの情報提供が七百件に上っており、いずれは献金先リストのコピーが白日の下にさらされよう。「政治家は薄情だ。親しかった議員の事務所を訪れたら追い返された」−。総連幹部の一人は「どれだけ面倒を見てきたことか…。やつらの名前を公表したくなる」とホンネを漏らす。九月に総連本部で開かれた祝宴に出席したのは旧社会党系の社民、民主両党議員ばかりで、常連の自民党議員はわずか一人だけだった。政権与党の嗅覚の鋭さには脱帽せざるを得ない。
小泉純一郎首相の周辺が最も気にしたのが自民党の野中広務元幹事長ら親北朝鮮と目される議員の反発だったが、これは杞憂に終わった。野中氏といえば金日成主席と意気投合した金丸氏の側近中の側近。これまでも日朝国交回復やコメ支援などに熱心に取り組み、金正日総書記の信頼も厚い。首相周辺が意向を探ったところ、野中氏は「（捜査は）どうぞご自由に。わしは北朝鮮はこりごりや」と態度を豹変させていることがわかった。最近の野中氏は小泉政権誕生に伴う橋本派の地盤沈下の影響もあり、精彩を欠いている。特にお膝元（京都）の朝銀京都の乱脈経営が事件を拡大させたため、捜査に関心を示すことであらぬ疑いを抱くことを極度に警戒しているようだ。
しかし、社民党の姿勢は異なっている。十二月七日、総連幹部が警察庁を訪れ、康永官容疑者の逮捕や総連中央への強制捜査に抗議、警察庁長官に対して、�〃抻‥�局は公式に謝罪せよ、��康容疑者を即刻釈放すべきだ、�Ａ輜△蛤瀑�朝鮮人を治安対象とせず、二度と過ちを繰り返すな−と申し入れた。その際、社民党の淵上貞雄前幹事長と金子哲夫代議士が総連幹部に同行したことが判明している。淵上氏は本誌の取材に対して「党本部から頼まれたので、党を代表して同行した。抗議内容は総連が決めたことだ」と釈明。一方、金子議員は「総連に何か弱みでもあるのか」との質問に対し「コメントできない」と逃げを打っている。これに対し、ある与党議員は「資金面で総連の世話になり、踏み絵を迫られたとしか考えられない。しかし、党を挙げて『不当捜査』と考えているなら常軌を逸している」と批判する。
逆に事件を契機に、公的資金投入に猛反発する自民党の平沢勝栄代議士らが中心となって「朝銀問題を考える超党派の会」を発足させるなど、中央政界に反総連のうねりが高まっている。各朝銀の不正が長期間にわたって横行していた背景には東京都をはじめとする各自治体の甘い監督検査があった。ペイオフの凍結解除をにらみ、信組の監督は一昨年春に地方自治体から金融庁に移管された。だが、朝銀東京が不正融資を重ねていたかつては不慣れな自治体職員が検査に当たっていたため、最後まで「犯行」を見抜くことができなかった。金融庁の森昭治長官も衆院予算委員会で反省の答弁をしており、一月召集の通常国会で与野党挙げて政府を追及することになりそうだ。（転載終了）
（一部転載開始）『選択』２００２．１
政治●情報カプセル
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「指南役」松野頼三が早期解散を小泉に進言
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政界を引退して評論家活動を行っている松野頼三の存在が、永田町で注目されている。「変人」を自称し、人的繋がりが極めて限定されている小泉純一郎首相が松野を「政界遊泳の師」として仰ぎ、折にふれ助言を乞うていると見られるからだ。松野は田中角栄と並んで佐藤派の五奉行に数えられ労相、農相、防衛庁長官を歴任し、その後は福田派幹部であったが三木内閣の成立で福田派を離れて政調、総務会長を務めた。グラマン事件スキャンダルにまみれた経歴もあるが、雄弁家の一方「政界の寝業師」で鳴らし、政局の見通しは現在も冴えている。小泉の父・純也と親しかったことから小泉を若手代議士の時からかわいがり、小泉の方も何かと相談に来る「長年の師弟の間柄」（自民党関係者）という。「ＹＫＫ」にも肚を割った話をしない」といわれる小泉だが、松野は例外で、それはこうした長い間の繋がりからのようだ。その松野が小泉と蕎麦を食いながら、「解散は首相の特権だが、三木は包囲網に阻まれ野垂れ死にした。力がなければ解散という刀を抜けない」などと、自らが支えた三木の例を挙げて早期解散を進言。これに小泉も深くうなずいたという。これに尾ひれがつき「早ければ予算案審議前の一月、それがなければ予算案成立後の五月の解散を小泉が決意した」との憶測となって流れている。解散決意の真偽のほどはともかく、「指南役」の存在に要注意だ。‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
問題ゼネコンを切り捨て 「地方の票田」を守る旧竹下派
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自民党旧竹下派と縁が深かった青木建設が民事再生法の適用を申請したことで、政府・与党の問題ゼネコンへの支援打ち切り姿勢がいよいよ鮮明になった。建設・道路族を主流とする旧竹下派は、これまでゼネコン擁護の立場を貫いてきただけに、経営不振のゼネコンは崖っぷちに追い込まれた格好だ。「借金棒引きで身軽になった『ゾンビ』が地方で安値受注に走っている」。青木建設と同様に、過去に債権放棄
を受けたゼネコンが経営債権計画の達成のために、地方の公共工事にまで手を出しており、建設族議員の事務所には地方の建設業者からの陳情が絶えないという。旧竹下派では、債務免除組のゼネコン支援より地方の票田を死守したほうが選挙対策上は得策と判断している模様。既に大手銀各行は不良債権の引当金を大幅に積み増ししており、「あとはメーンバングのメンツと体力次第」（日銀関係者）とあって、問題ゼネコンはまさに「俎のコイ」状態にある。‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
野中の隠密行動でセーフガード正式発動回避
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「世紀の愚策」と言われた中国産ネギ、シイタケ、畳表に対する日本の緊急輸入制限（セーフガード）の正式発動が回避されることになったが、どうやら政府間交渉とは別のバイパス−野中広務元自民党幹事長が裏で「密使」役を果たし、妥結にこぎつけたらしい。セーフガード問題は中国が日本製自動車やエアコンなどに報復関税を課すなどでこじれ、昨年十月の小泉訪中では話し合い解決をめざすことになっていた。しかし交渉は難航、平沼赳夫経産相、武部勤農水省らが訪中する閣僚協議で決着できるかどうかが微妙だった。それが十二月二十一日、急転直下合意できたのは、竹下登亡きあと中国パイプを仕切る野中の隠密行動による。「私用」で十二月中旬に訪中したが、かねて太いパイプを持つ江沢民主席側近の曾慶紅（党中央組織部長）ルートと密かに接触したらしい。合意の徴候は訪中直前に見えた。野中自身、自民党総務会で「国益に沿って動かなくてはならない」と発言。また、農水省や経済産業省などを恫喝してセーフガード暫定発動に踏み切らせた戦犯の「怒鳴り屋」松岡利勝衆院議員も、党の会合でいつになく寡黙だった。江藤・亀井派内の「隠れ野中派」だけに、野中に言い含められて、ぐうの音も出なかったに違いない。すべて後の祭りになって、田中真紀子外相が素っ頓狂な「正式発動回避」批判の声をあげたのは、そうした背景があったからだろう。またも野中にしてやられ、自分は出番がない…それが真紀子の嫉妬を燃え上がらせた。（転載終了）
防衛庁など北朝鮮工作船２７隻前後を把握
日本周辺海域で把握されている北朝鮮の工作船は、少なくとも２７隻前後に上ることが２９日、関係者の証言で明らかになった。防衛庁がリストアップして冊子にしていたもので、同庁や海上保安庁、米軍、韓国当局が確認した情報に基づいている。今回の東シナ海の事件で沈没した不審船に酷似した船もリストに含まれていたという。関係者によると、この冊子は、「カンセン」「ＫＡＢ」などと名付けられ、自衛隊機などが不審な船を見つけた時の判別や照会に用いられている。防衛庁などが近年、日本近海で写真撮影するなどした北朝鮮の工作船の疑いが強い不審船を集約して、海保などの関係機関にも配布。新たな工作船が確認されるたびに内容が更新されている。北朝鮮の２７隻前後以外に、旧ソ連、中国などの船舶についても、写真と船体の特徴などが記載されている。
これまで海上保安庁は、戦後、日本近海で確認した北朝鮮工作船とみられる不審船は２０隻と公表してきたが日本近海で活動している可能性のある工作船の具体的な数が明らかになったのは初めて。
冊子に掲載されている北朝鮮の船は、いずれも多数のアンテナを装備し、小型船を収納するため船尾に観音開きの扉を備えているほか、通常は船体後部にあるエンジンが前部にあるのが大きな特徴となっている。１９９８年に東シナ海で起きた洋上での覚せい剤取引事件の際に確認された北朝鮮籍漁船で、今回の不審船に特徴が似ているとされた「第１２松神丸」も掲載されているとみられる。
今回、「長漁３７０５」の船名が書かれていた不審船は、画像を防衛庁が分析、リストに登載された工作船と比較したところ、うち１隻の船体構造や偽装部分が酷似していたという。防衛庁関係者は「船体の塗り替えや細かい改造などを加えている可能性もあり、１００パーセント同じとは言い切れないが、かなりの確率で一致するのではないか」としている。
(読売12月30日03:18)
チャイノロジスト宮崎正弘氏の連載コラムでも、アメリカの政策決定について簡単に触れられていますね。（転載始め）
宮崎正弘の国際ニュース・早読み
平成１３年（２００１）１２月２８日 通巻 ２５９号
「不審船」って何の婉曲表現なのだ？
米国の北朝鮮空爆の前哨にとれる事態の趨勢☆米軍筋の情報が端緒
事件のあらましを振り返る。
２００１年１２月２２日、鹿児島県・奄美大島沖で発見された「不審船」は、追跡する日本の海上保安庁の艦艇を銃撃、そののちに自沈した。
「不審船」は海の藻屑と消えた。
被弾した海上保安庁の巡視船「あまみ」や「みずき」を捜査本部が実況見分したところ被弾は１６８発だった。
漂流した遺留品の数々は北朝鮮の「工作船」であることを重ねて明示しているが、さらに収容された三人の遺体のなかに銃創があり、自殺した可能性が高いと見られている。さて問題はこの不審船を日本は米国の通報で知ったか，それとも自分自身の情報網で把握していたのか。
もし前者であれば日本の情報主権は、依然ないも同然という状況を改めて浮き彫りにしたことにならないのか。
数日前から、防衛庁は北朝鮮の朝鮮労働党が使用している電波と酷似した暗号電波を東シナ海周辺で傍受していた。これは最初に米軍筋から通知があり、１２月に入ってから工作船が数隻、北朝鮮から出港したとの情報を受けたため集中的な探知をしていたのである。読売新聞（１２月２６日）によれば「（自衛隊は米軍筋から）北朝鮮国内の複数の船舶が出港した形跡がある」という軍事衛星情報を入手した。また日本の周辺海域で北朝鮮特有の電波を複数探知したとの追加情報も入っていた。
そこで自衛隊は国内の電波傍受施設をフル稼働させて情報収集を進め、今月中旬、東シナ海域で朝鮮労働党が使用しているものと酷似した暗号電波を傍受した。
不審船は朝鮮半島の西側、黄海に面した朝鮮人民軍の軍港を出港した。
北朝鮮側の南端・海州から出港し、一度は偽装のために北上、対韓国作戦基地の南浦に近い松林(軍港）で特殊部隊の兵士を乗せた。
北朝鮮の無線交信は、雑音を装った暗号が用いられている。専門的には「指紋」と呼称され微細な特徴を持つ。
１２月２１日から自衛隊による警戒飛行が始められた。
当初は「アンテナ類が少なく、国籍不明の漁船ではないか」との認識だった。ところが基地へ帰還したあと、精密な写真分析を施したところ「工作船」であることが分かった。こうした米軍筋からの情報は防衛庁関係者の間で「天の声」と呼ばれる。
不審船事件がいみじくも示唆したのは日本の情報収集能力の乏しさであろう。
独自のスパイ衛星を保有しないからには米軍の「天の声」を待つしかない、というお寒い状況なのである。
公式発表は以下のプロセスである。鹿児島にある海上自衛隊・鹿屋基地からは哨戒機Ｐ３Ｃが、山口県の岩国基地からは電子戦データ収集機ＥＰ３が飛び立ち、事件の当日も現場周辺海域で監視飛行にあたっていた。
これは最初、「不審船」が密航船もしくは麻薬取引のマフィアと接触する疑惑が強かったからで、Ｐ３Ｃは主に電波傍聴と写真撮影をしていたらしい。とくにＥＰ３で収集した電波情報を解析、関連する疑いのある通信記録があるかどうかが調査できる。
ＥＰ３は、Ｐ３Ｃを信号情報収集用に改良した電子偵察機で、岩国基地を拠点に５機が配備されてはいるが、米軍とも共同作戦が多く、偵察能力のレベルに関しては極秘扱い。
地上や洋上から発信された微細な電波をとらえて、コンピューター解析することができ、軍事施設の能力やレーダーの周波数を探って、妨害などの電子戦に役立てる。
また通信内容の傍受も可能といわれ、今年４月に南シナ海で中国戦闘機と接触事故を起こした米海軍機も、これと同型機だった。
従って、これらの報道を額面通りに受け止めれば米軍の補助くらいは可能な機能を備えている、ということになる。
☆北朝鮮、不審船は「日本の謀略」と報道北朝鮮は工作船自沈後もしばし沈黙していたが、ようやく１２月２６日になって朝鮮中央通信が初めて報道した。
「我々（北朝鮮）と結びつけることが習慣となっている日本の共和国（北朝鮮）敵視政策がもたらした、重大な謀略劇、挑発である」と日本政府非難に転じた。
「さる２２日に東シナ海域に停船していた国籍不明の船舶が、日本の巡視船の無差別な機関砲射撃で沈没するという史上類例のない事件が発生した」として北朝鮮は続けた。「自国の水域でもない他国の水域まで侵犯し敢行した日本の犯罪行為は、国際法も知らない日本のやくざだけが出来る不法な海賊行為であり、許し難い現代版テロである」。
この反論は当然予想された通りの内容でピョンヤンが自らの犯罪を公表し謝罪する筈はないのである。
☆特殊部隊にロケット弾
この「不審船事件」のもう一つの衝撃とは、破壊力の大きい小型ロケット弾を北朝鮮側が使用したことである。
また不審船が、朝鮮労働党と同じ周波数で交信していたが、交信先は朝鮮人民軍だったことも判明した。
くわえて特殊部隊が乗船していた事実が判明した。
特殊部隊は「第八特殊軍団」で兵力約十万人(陸海空計十二旅団)。破壊工作が専門のゲリラ部隊で、歩兵は素手の一撃で石をも割る。金正日委員長の直属という。一体ここまで大がかりな仕掛けは何を次にやろうとしているのか。一刻の油断を許さぬテロリスト国家であることを改めて日本人のイメージに刷り込んだのである。
☆日本の対応の鈍さよ
１２月２４日には珍しく日本で「安保会議」が開催された。
アフガニスタンへの空爆開始以来であろう。
扇国土交通相、中谷防衛長官、村井国家公安委員長が海上保安庁が撮影したビデオ映像を使って報告した。
しかし緊張感のある会議でもなければ、国家戦略のレベルにほど遠い幼稚な議論に終始した。日本側の対応の鈍さはいまにはじまったことではないが、一部の閣僚は「防衛庁が船を発見し、不審船と判断するまで時間がかかり過ぎていないか」「防衛庁から海上保安庁への連絡が遅れていないか」等々の指摘が出た。
法律整備の必要性も議論になる。
武装船に対して海上自衛隊は、首相が「海上警備行動」を発令すれば本格出動できるはずである。
９９年３月に能登半島沖で北朝鮮の工作船を取り逃がした際は、海上保安庁の巡視船は射撃ができなかったのだ。
不審船の「国籍」を特定し、その目的を徹底的に解明するには、沈没した不審船を引き揚げるべきだろう。政府筋は、しかし北朝鮮とその背後にあるらしい中国を刺激することに極めて消極的で「中国の排他的経済水域内であり水深１００メートルは深い（からコストにあわない）、従って「潜水調査で済ませるべき」と唱和する外務官僚と少数ながら保守派の議員が居る。
☆中国が早業で関与してきた
中国が迅速に反応してきた。
地域内の中国の戦略と正面からぶつかる事態の出来だからである。章啓月・外交部副報道局長は、沈没した不審船を引き揚げると語った小泉首相発言に言及し、「沈没地点は中国の排他的経済水域（ＥＥＺ）であ」り、何かを行うには「日本側が問題の処理状況を中国側に通報するよう望む。事件処理の全過程において、中国の権益と懸念を十分尊重するべきだ」とした。
これは「不審船引き揚げに中国側の同意が必要だ」と暗に示していることになる。
対しての日本は、「靖国」「セーフガード」「密航船対策」同様にたちまちにして腰砕けとなった。
北京の子役人風情の発言にまでびくびくしているのである。小泉首相は「技術的に可能と言っている。日本の領海外なので、どういう状況かよく調べて、できることなら引き揚げた方がいい」と立場を大きく後退させた。福田康夫官房長官は「必要との判断があれば引き揚げもあろうが、引き揚げなくても（船籍などが）わかるなら、それはそれでいいのではないか」と慎重姿勢というより、これでは投げやりである。
外務省幹部のなかには「費用対効果も考え、総合的に判断する」。
日中両国が加盟する国連海洋法条約によると「ＥＥＺ内では沿岸国の同意なしに漁業や海洋の科学的調査をすることはできない」となっている。条約解釈上では船の引き上げには中国の同意は必要ない。しかし中国ロビーの影響下になる外務省は「事件の性質から、作業のやり方や時期などを事前に詳しく中国側に通報することは必須条件だ」などと、一体どこの国の外交をしているのか理解できない発言を展開するのである。
マスコミは産経、読売をのぞいては北朝鮮と明確に印象づける表現、言葉使い、写真を極力回避した紙面づくりが行われている。☆さるにても米国は、アフガニスタンの次に北朝鮮空爆の決意を固めたのか？
ビンラディーン一味とタリバン退治を以外に早く治めてしまった米国はイラク、イェーメン、スーダンへの空爆を予定しているとされる。
もう一つ。極東では「テロリスト国家」「ならず者国家」のブラックリストに載せる北朝鮮を空爆するのか、否か？
米国に近いシンクタンクのある研究員は「間違いなく北を空爆するシナリオで米国は進んでいる」と言う。日本としては不審船への銃撃は同時に「中国調査船に”牽制射撃”」（産経新聞の見出し）をしたことを意味し、もし前節の文脈から、次の米国の行動が北朝鮮空爆にあるとすれば、米国としても歓迎すべき「日本の変化」であり、当然前向きに評価されるだろう。
中国が「重大な関心を寄せている」のは、この海域こそは「海洋調査船」を自称するスパイ船を暗躍させている場所でもあるからだ。
目的は将来のエネルギー確保のための海底油断探査ばかりか、中国海軍にとっては潜水艦のルートになる。日頃から戦争準備を怠らない中国が潜水艦の航行ルートをいくつか探ろうとするのは主権国家の常識で、それをしない日本はやはり世界の非常識国家と言わざると得ないのだが、それはともかくとして、この海域で中国が我が物顔に振る舞っているのが現況。
中国からみれば、従来なめきってきた日本の「巡視船」がある日突如として威嚇射撃にでてきたことは「新しい脅威状況」の出現であり、これまでのように勝手気ままな「調査活動」にも支障がでてくる。
日中相互間で動海域内での調査の場合、「事前連絡」が明示されている。むろん約束を破るのが中国のいつものやり方である。中国は２００１年だけでも�。儀遑横憩�、「海監」４９号が男女群島沖で�■祁遑稿�、「奮闘」４号が尖閣諸島沖で��７月１３日、「科学」１号が尖閣諸島東沖合で�ぃ祁遑隠呼�、「奮闘」４号が尖閣諸島西で�ィ厳遑隠監�、「向陽紅」９号が同じく尖閣諸島南で「事前通報」を無視しスパイ活動をしていた。
日本は「その中国の行為は条約違反」として中止要請をしてきたが、いずれも中国は無視した。
(転載終わり)
われらがマキーコ大臣は「中国の調査船は問題ない」とか答弁しておりましたが・・。やっぱりこの人は「真空総理」ならぬ真空外相の類かな。
大分前に Gil さんに紹介されて見ました．全く訳の分からない人達だなあと感心してしまいました．>日本版サイトは歴史教科書の「歪曲」のせいで停止されている当たりが笑わせます。
こんな時だからこそ，自分達の立場を主張すればいいのにと思ってしまいます．
http://www.english.dprkorea.com/日本版サイトは歴史教科書の「歪曲」のせいで停止されている当たりが笑わせます。
１２月２８日産経の連載からＣＦＲという言葉に反応するようになってしまいました（ニヤリ）（転載始め）
薄氷 海の守り 武装船の衝撃（下）主権を守る 有事法制、首相決断の時
（前半省略）また、元米国外交問題評議会上席研究員の長島昭久氏も海上警備行動の発令がなかった点に疑問を示すとともに、「国際社会から取り残された時代遅れの日本のシステム」の問題をこう指摘する。
「米国もカリブ海での麻薬密輸船の問題を抱えている。こうした船も重火器を積んでいる可能性がある。米国ではこういうとき、（日本の海上保安庁にあたる）コーストガードが海軍の船に乗り込んで対処する協力体制ができている」と話す。
また、ハード面では、特にＰ３Ｃ哨戒機が撮影した映像が海上保安庁に伝わるまで九時間もかかった問題が指摘されているが、長島氏は、「米国では海軍が得た情報や映像は瞬時に海兵隊に伝わる。日本では、Ｐ３Ｃが撮った写真は同時に市ケ谷（防衛庁）が見て、海上保安庁の船が見るというシステムがないとおかしい」と主張。その上で、長島氏は「これは日米同盟の観点からも日本が同盟国として深刻な不備を抱えていることが露呈してしまった由々しき事態だ。日本有事の際、日本は米国のシステムについていけない。中国は今回の一件をみて大笑いしていると思う」と警鐘を鳴らす。
こうした法整備、自衛隊や海上保安庁の運用面の改善について、長島氏は「すぐれて政治の問題だ。海に囲まれ、隣には朝鮮半島もある。こうした日本的な環境にどう対応すべきか、政治が真剣に考えないといけない」と話す。
政治が考えるべき具体的な今後の対応について、衛藤征士郎元防衛庁長官は「日本の安全を守る法律全般をもう一度考えないといけない」と有事法制の整備を指摘すると同時に、「沈没した船を引き揚げ、徹底的に調べるべきだ。そのために、米国の協力、中国の理解を得たい。これは国際的事犯だという位置づけで進めていかないといけない。小泉内閣として、外交面の努力も必要だろう。それらを総合したものが、国家としての危機管理だ」と提唱する。
一方、松野氏は、敗戦後に日本の進むべき道筋を作った吉田茂、日ソ国交回復の鳩山一郎、安保条約改定の岸信介、沖縄返還の佐藤栄作に匹敵する課題が小泉首相にのしかかっている−とした上で、「有事法制を仕上げることができれば、小泉首相は戦後五人目の名宰相になる可能性がある」と期待をかける。ただ、それには「壁を突き抜けるかどうか。そこが勝ち負けだ。勝ち負けとは退陣するかどうかだ」として、職を賭した決意が必要だと訴えている。
(転載終わり)
確かに海保の長官も海保で出来ないことは海事でと言っていますから。
それはそうなんでしょうけどね。（転載始め）
海保長官、装置強化の法改正には慎重姿勢
海上保安庁の縄野克彦長官は２９日、記者会見し、鹿児島県奄美大島沖の不審船事件後、領海外での射撃で相手側に危害を与えることが許容されるよう、法改正を求める声があることについて、「国民の間で考え方が分かれており、議論をふまえて検討したい」としながらも、「犯罪と軍事行動の境界があいまいになっている。海保の役割は犯罪抑止で、軍事力行使ではない。海保で対応できなければ（自衛隊の）海上警備行動という選択肢もある」と、慎重な姿勢を示した。
また、縄野長官は、「武力を持つ者が、海上にいる現実をご理解いただけた」としたうえで、「不審船の目的や想定される武装など、関係省庁と最大限の情報共有が必要」と述べた。
これに先立ち同長官は、不審船が沈没した海域などを事件後初めて上空から視察するとともに、銃撃戦で被弾した巡視船「あまみ」などが所属する第１０管区海上保安本部（鹿児島市）を訪れ、職員らを激励した。(21:46)
お書き込み、ありがとうございます。
返信は後日させていただきます。
他の方ももう少しお待ちください。
福井県警が古い不審船を公開。
（転載始め）
１１年前漂着の木造工作船公開
＝全長９メートル、上陸用？−福井県警＝
福井県警は二十八日、一九九○年十月に同県美浜町に漂着した北朝鮮のものとみられる沿岸用の木造工作船（全長約九メートル、最大幅約二・五メートル）などを公開した。
沖で母船から降ろされた同船に工作員が乗り込み上陸を試みたものの、荒天で失敗したとみられる。船の発見後、工作員とみられる二人の死体も発見された。 高速化を図るため、船体は薄い木の板でできており、二六○馬力もある強力なエンジン三基を備えているため、安全性を無視すれば時速百キロほどで航行可能とみられる。また母船に載せやすいよう、先端部が折り畳める構造にもなっている。漂着した際には、付近から、上陸に使う水中スクーターなども見つかった。
（転載終わり）（世界日報12／29）（転載始め）
核査察めぐり緊張も
＝来年の米朝関係−韓国統一省＝【ソウル２８日時事】韓国統一省は二十八日までにまとめた報告書の中で、来年の米国と北朝鮮の関係について、核査察をめぐり緊張が高まる可能性があると警告した。
「二○○一年北朝鮮情勢評価と○二年展望」と題した報告書は、来年、北朝鮮の過去の核開発活動を解明するための査察要求が一層強まるのに対し、北朝鮮は軽水炉の建設遅延による電力補償を改めて要求、このため米朝間の対立が深まると予測している。一九九四年に締結された米朝枠組み合意は、北朝鮮が核開発を凍結する見返りに軽水炉の供与を規定。ただし、軽水炉の重要部品が北朝鮮に搬入される前に、過去の核開発を検証するための国際原子力機関（ＩＡＥＡ）による査察を受け入れるよう同国に求めている。
軽水炉の重要部品は○四年ごろ北朝鮮に搬入される見込み。核査察には二、三年かかるため、来年中には査察活動を開始しなければならないが、北朝鮮が査察をすんなり受け入れる可能性は小さいとみられている。
（転載終わり）（同）続いて産経。内閣法制局長官の津野修氏の登場。
集団的自衛権の行使を狹く捉えすぎているというのはその通り。基地提供も集団的自衛権の行使なら、アフガニスタンでの後方支援もその行使。要するに
集団的自衛権の行使は容認されると国際レベルで認めて、その上で議論を重ねて、どこからどこまでが行使できる範囲であるかということを決めていくのが
正しいやり方なのです。中曽根も似たようなことを言っているので注意する必要がありますが・・・。個別的自衛権と集団的自衛権が一体ではないケースは、それは行使すべきではないと言うことになる、と単純に言えばそうなるのでしょう。あとは臨機応変に「死んだふり」なり、すれば良いのです。自衛のためなら武力行使も可能であるのがあるべき姿です。まあ個人的には私は副島先生とは違って、ミサイルが飛んできたら反撃せざるを得ないと思いますが。
（転載始め）
■集団的自衛権を幅広く解釈も 法制局長官
武力行使以外は可能
津野修・内閣法制局長官は二十八日までに産経新聞のインタビューに応じ、「国際法上は保有、憲法上は行使不可」とする集団的自衛権の解釈について、解釈変更は「きわめて困難」としながらも、武力行使と一体化しない基地提供などを含めて幅広く解釈することもありうるとの見解を示した。集団的自衛権の行使については武力行使以外にも幅広く解釈するケースがあるが、津野長官の見解は広義の範囲での行使を事実上、追認したとも受け止められ、解釈変更の余地を示唆したものと注目される。
津野長官はこの中で「集団的自衛権の解釈をめぐり若干の明解でなかった点もあった。昭和二十五、六年から三十五、六年ごろまでは(集団的自衛権の)定義の内容にいろいろな説があったが、昭和四十年代半ば以降は現在のような定義が確立した」と、解釈が明解ではなかった事実を初めて認めた。そのうえで、解釈が終始一貫性を保っているとの政府の主張について「武力の行使にあたるものができないことは終始一貫している」と述べた。長官は「経済援助なども集団的自衛権にあたるとしても、憲法九条で問題なのは武力の行使、威嚇ですから、そうした事柄に該当しないものについては憲法が禁じていない」と指摘、「問題とする必要はない」との考えを示した。
同時に長官は「中核の部分(武力行使)はできないわけだから、定義を広げたから解決する問題ではない」と付け加えた。集団的自衛権は、中核的概念としての「武力行使」と周辺的概念の「基地提供」などに区分けされることを法制局長官が明言したのは初めて。
また、長官は奄美大島沖の不審船事件でのロケット弾攻撃について、自衛権発動が必要な急迫不正の侵害にあたる武力攻撃にはあたらないとの見方を示したうえで、「正当防衛の概念はある程度あたるが、(個別的自衛権発動の対象とは)思わない」と述べた。（後略）
（転載終わり）（sankei 12/29）
続いて横路派と自由党が仲良くなると言うお話。西村眞悟はカンカンだろうなあ。西村氏は憲法をabolishしろという立場ですから。
（転載始め）
■横路グループと自由党 安保政策で合意
自衛隊と別組織「国連協力部隊」新設など
野党共闘のための連携を強めている民主党の横路孝弘前副代表らのグループと自由党は二十八日までに、自衛隊とは別組織として国連の指揮下で国連平和維持活動(ＰＫＯ)を行う「国連協力部隊」の新設などを柱とした安全保障政策で一致した。
政権の受け皿づくりを進める際に、安保政策で距離があるとみられていた横路氏らと自由党が歩み寄ったことで、共闘を模索する動きが加速しそうだ。合意は専守防衛で国防に当たる任務の自衛隊とは分離して、憲法前文の国際協調主義に基づく国連協力部隊を新設するとしている。自衛隊の海外派遣をめぐり毎回起こる合憲、違憲の論争を解消する狙いだ。
護憲派の横路氏らは、現行憲法下での集団的自衛権行使に反対する一方、ＰＫＯによる国際貢献には積極的な立場。自由党は「集団的安全保障」の理念で、現行憲法でも国連の下での集団的自衛権行使は容認すべきだとしてきたが、両者は「国連中心主義」を柱とするなら、改憲を伴わない安保政策で一致できると判断した。
横路氏周辺は「安保政策では、自由党と懸け離れていると思っていたが、憲法九条に大きく手を入れる必要がなく、基本的に一致できた」としている。一方、横路氏らが自由、社民両党の有志議員らで同日予定していた野党共闘協議会「自民党にかわる新しい政権を実現する会」(仮称)の準備会は、来年一月十日に延期された。
横路氏が二十七日、菅直人幹事長、羽田孜特別代表と会談し、さらに党内の幅広い理解を得ることになった。
（転載終わり）(同)
２９日朝日朝刊一面から。朝日もなかなかやりますなぁ。突如として愛国主義の守護天使が舞い降りたのでしょうか。いずれにしても有事法制は個別的自衛権の範ちゅうだから良いのかも。
産経は以前の不審船事件の時には、翌日に「能登半島の不審船は陽動だ」という記事を乗せていましたがいずれにしても確認のしようがありません。（転載始め）
■不審船、日本海へも？ 奄美沖は「おとり」説
事件前に米軍から複数出港情報鹿児島県奄美大島沖の不審船事件で、防衛庁が米軍などから、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の西海岸から工作船と見られる複数の船舶が相次いで出港し、南西諸島方面と日本海方面に向かったとの情報を得ていたことが２８日、わかった。一方、海上保安庁が２２日、日本海に配備中の高速特殊警備船３隻を奄美沖へ急行するよう命じた後、「奄美沖の船はおとりの疑いがある」として、約３時間後に命令を変更し、２隻を日本海の警戒にあてたことも判明した。捜索では、奄美沖の不審船しか確認できなかったが、別の不審船が日本海にいた可能性がある。
政府関係者によると、１９日までに米軍から防衛庁に「複数の工作船が北朝鮮の南浦（ナムポ）付近から相次いで出港した模様」との情報が入った。南浦は朝鮮半島の西海岸の港で、東海岸の清津（チョンジン）と元山（ウォンサン）と並ぶ工作船の基地とされている。
防衛庁は、鹿児島県喜界島にある電波傍受施設などで情報収集を開始。複数の不審船が、別々の方向に向かった可能性が高いとの情報も得た。
間もなく、東シナ海方面で不審船１隻が発した無線の傍受に成功した。無線は会話ではなく、複数の数字を組み合わせて文字化する暗号電波だった。朝鮮労働党が使用している周波数と近いことなどから、防衛庁はこの時点で、北朝鮮の工作船と判断したという。
海上自衛隊鹿屋基地（鹿児島県）や同厚木基地（神奈川県）などからはＰ３Ｃ哨戒機が離陸、日本海や東シナ海で「複数の工作船」の捜索にあたった。２１日午後になって、奄美大島の北北西約１５０キロで西に航行する不審船１隻を発見した。
さらに、別の不審船の捜索を続けたが、新たな不審船は発見できなかったという。
一方、２２日午前１時１０分ごろ、防衛庁からの一報を受けた海保は、直ちに金沢、舞鶴（京都府）、新潟に配備した高速特殊警備船３隻に、奄美沖への急行を命じた。
特殊警備船は、２０ミリ機関砲などを装備し、４０ノット（時速約７５キロ）以上が出せる海保で最も速い船。９９年３月、能登半島沖で高速の不審船に巡視船艇が追いつけずに逃走された教訓から３隻建造され、今年２〜３月に配備された。
だが、その後、海保内で、不審船が最高でも時速２０キロ前後と遅いことなどから、航空機や巡視船艇を東シナ海に引きつけるための「おとり」や「陽動作戦」との疑いが強まった。このため、「日本海側の警備が手薄になる」として、午前４時ごろ、命令を撤回。１隻を現場に、２隻には改めて「日本海の不審船警戒」を命じた。
現場に派遣された１隻は、不審船が沈没した午後１０時過ぎ、福岡で給油を終え、奄美沖に向かう途中だった。
「陽動作戦」を疑った理由について、海保幹部は「不審船は日本海側に来ることが圧倒的に多く、警備が手薄な方面を狙う。今回の命令変更はそういった情報をもとに、海保が独自で判断した」としている。
米軍などから防衛庁への軍事的な情報提供は定期的にある。しかし、政府は、同庁の情報収集能力や今後の活動に影響を与えるなどとして、その内容や政府内の情報の流れなどは、一切明らかにしていない。
■有事法制対象にテロや不審船も 首相、法整備へ基本方針
小泉純一郎首相は２８日、来年の重要な政策課題としている有事法制に関する基本的な考え方を明らかにした。有事の対象を、これまで議論されてきた日本への直接の武力攻撃だけでなく、テロや不審船への対応など幅広い緊急事態に拡大。所管省庁にとらわれずに包括的な検討を行ったうえで、「できるところから態勢を整備する」としている。首相官邸で記者団に語った。
首相は「有事は戦争だけじゃない。テロもある。不審船もある。拉致問題もある。日本人の想像を超える意図と能力で、危害を及ぼそうという勢力がいる。そのための態勢をどうしていくかということだ」と述べ、有事の概念を幅広くとらえる必要性を強調した。
そのうえで、「第１分類とか第２分類とか第３分類とか言うこと自体が技術的すぎる。専門バカになりつつある。役所別の分類にこだわらないで、総括的、包括的に考えるべきだ」と述べた。
(転載終わり)
まあ自分の国の安全保障を自国で考えると言うことは好ましい傾向ですか。
>■過激派が中心的役割 教科書不採択運動まあこれは事実ですな。私もやりあいましたが、あいつら頭悪いです。まあ圧倒的に、部落解放同盟や学生のバカサヨクやヒマなバカ主婦が多いんですがね。
> 公安調査庁の回顧と展望 セクト名挙げ認定
公安も仕事ないのかな・・・・。
> それによると、過激派は「採択に反対する内外の労組、市民団体や在日韓国人団体などと共闘し、全国各地で教育委員会や地方議会に対して、不採択とするよう要求する陳情・要請活動を展開した」としている。
これはファクス電話攻勢が凄かったらしいですなあ。採択しろとはいわぬが左翼の言い分は間違いだというファクスは送ってみましたが・・・。
> 具体的には、共産同戦旗派と共産同全国委員会が主導する「アジア共同行動日本連絡会議」が東京、大阪など五カ所で採択阻止の集会を開催。
まあ支那事変のときも中国の共産党にソ連から指示が出ていて、日本共産党にも１９３２年テーゼが出ていたことを考えると、頷けますか。１９３２年テーゼはソビエト版のアーミテージレポートみたいなモンで、３２年テーゼにそって戦後の一時期の左翼活動は行われたんですわ。
> いったん採択を決めた栃木県下都賀地区教科書採択協議会に対し、中核派主導の「とめよう戦争への道！ 百万人署名運動」が全国の共闘組織からの抗議電話を集中させた。杉並区役所を取り囲む“人間の鎖”にも中核派などの過激派活動家が参加したとしている。
知人の栃木の朝日記者も取材してましたな。
> 八月七日に革労協反主流派が「つくる会」本部放火テロ事件を起こしたことについて「武装闘争を基軸とする危険な体質を改めて示した」としている。
> 各派の今後の動きについては、「『教科書問題』を通じて培った新たな共闘関係を活用して、今後、教育改革反対、有事法制化・改憲反対闘争などの拡大に努めるものとみられる」と分析している。
やはり世の中には「話し合い」が通じない方々がいるなあと思いましたが。それにしても「教科書一冊」に目くじらを立てるとは左翼もケツの穴が小さくなったよのおと思いましたが。
＞一方、共産党や同党系団体は「子どもと教科書全国ネット21」の活動を側面から支援し、不破哲三議長自ら「しんぶん赤旗」に不採択を求める論文を発表したことで「全国の党組織と党員に対し、反対運動の先頭に立つよう督励した」と指摘。
しかし、子供と教科書全国ネット２１のとりくみ（左翼用語では取り組みとかかず平仮名）は「つくる会」がわも参考にするところが多いというのは、つくる会支援系の掲示板ではもっぱらの話題でした。つくる会にはハッキリ言って組織力も行動力もありませんでした。採択がだめだったのは半分はつくる会側に原因があります。
> 「同党のこうした取り組みを背景として」ネット21が、採択関係者に電話やファクスで集中的な抗議を行ったり文部科学省周辺で“人間の鎖”を行ったとしている。
杉並区役所前には採択期間中「パリコミューンが」できました。
> 産経新聞は今年八月、扶桑社教科書不採択運動に過激派がかかわっていることや、ネット21と共産党が友好関係にあることを報じたが、それに対しネット21は「謀略的報道」などとする抗議文を産経新聞社に送っていた。
なんか北朝鮮みたいで分かりやすいですな。
次回は、極右のあて馬教科書と中道な教科書を二つ検定に出して、当て馬に批判を集中させて左翼を騙すと言う案が出ているようですが、どうなることやら・・・・。
……。
これは、はまり役ですねえ。（転載始め）
田中外相：
在沖縄米軍調整官との会談で海兵隊訓練の分散要望
田中真紀子外相は２８日、沖縄県那覇市でグレグソン在沖縄米軍四軍調整官と会談し、米海兵隊訓練の分散実施を重ねて要望した。調整官は「米軍の存在が県民に与える影響を減らす努力をしていきたい」と語り、「海兵隊の沖縄外での訓練は増加傾向にある」とも指摘した。ただ、訓練移転への具体的言及はなかった。また外相は米兵による犯罪防止など綱紀粛正も要望。調整官は「最大限の努力をしている」と強調した。
［毎日新聞１２月２８日］ ( 2001-12-28-21:32 )
（転載終わり）
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20011229k0000m010104000c.html
水と油が一緒になったようですな。（転載始め）
12月29日 3:00
野党共闘：
自由・小沢氏と民主・横路氏、安保政策で合意
自由党の小沢一郎党首と民主党の横路孝弘前副代表が野党共闘推進のため安全保障政策での合意を交わしていたことが２８日、分かった。（１）自衛隊は憲法９条の理念に基づき、専守防衛に徹する（２）国民の生命・財産を守る場合を除いて、個別的、集団的自衛権の発動による武力の行使を行わない（２）国連平和協力のために自衛隊とは別組織の国連待機部隊を作り、国連決議等に基づきその部隊を派遣する――などが柱だ。この合意は、民主、自由、社民の野党３党の有志議員による野党共闘を推進するための勉強会「自民党に代わる新しい政権を実現する会」の事前打ち合わせの中で交わされた。小沢氏と旧社会党出身の横路氏は安全保障政策で隔たりが大きいとみられ、それが両者の連携への疑問視を生んでいた。この合意はそうした問題を払しょくする狙いがあるものとみられる。
「実現する会」は来年１月の旗揚げ予定で、その際に、合意書を設立趣意書に添付、議論のたたき台とする考えだ。 【南恵太】
［毎日新聞１２月２９日］ ( 2001-12-29-03:01 )
（転載終わり）
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20011229k0000m010153000c.html
意外と仲が良い、アメリカと中国。（転載始め）
2001.12.28
■米、対中最恵国待遇を恒久付与
【ワシントン２７日＝共同】ブッシュ米大統領は二十七日、中国に対する最恵国待遇（ＭＦＮ）を来月一日付で恒久的に認める宣言書に署名した。今月十一日に中国が世界貿易機関（ＷＴＯ）に加盟したことに伴う措置。大統領は声明で恒久付与の実現が「米中通商関係正常化の仕上げとなる」と述べた。
クリントン前大統領は昨年、対中ＭＦＮ恒久付与法案に署名したが、発効には中国のＷＴＯへの加盟が条件となっていた。ＭＦＮはある国に与えた関税や輸入手続きなどの有利な通商条件をすべての国に差別なく与えるルールで、ＷＴＯの基本原則。米国では「非市場経済国」に対しては付与を禁止する法律があり、中国へは特例措置として、毎年一回の議会審議を経てＭＦＮを更新してきた。
米商務省によると、米国の今年十月の中国に対するモノの取引の赤字は前月比７・６％増の九十一億五千二百万ドルに膨らみ、過去最高を記録。米議会や産業界の一部では、ＭＦＮの恒久付与に伴う対中赤字の一段の拡大を警戒する声も上がっている。
（転載終わり）
産経新聞
まことに産経らしい記事ですな。
どうです、アルルの男・ヒロシさん。（転載始め）
2001.12.29
■過激派が中心的役割 教科書不採択運動
公安調査庁の回顧と展望 セクト名挙げ認定新しい歴史教科書をつくる会のメンバーが執筆陣に加わった扶桑社の中学校歴史・公民教科書の不採択運動に過激派が共産党などとともに中心的な役割を果たしていたことが、公安調査庁の二十八日までの調べで分かった。同庁がこのほど発表した平成十四年版「内外情勢の回顧と展望」で明らかにした。不採択運動を行った団体は「市民の良識の勝利」などと主張していたが、公安当局がこれを否定した形だ。
それによると、過激派は「採択に反対する内外の労組、市民団体や在日韓国人団体などと共闘し、全国各地で教育委員会や地方議会に対して、不採択とするよう要求する陳情・要請活動を展開した」としている。具体的には、共産同戦旗派と共産同全国委員会が主導する「アジア共同行動日本連絡会議」が東京、大阪など五カ所で採択阻止の集会を開催。
いったん採択を決めた栃木県下都賀地区教科書採択協議会に対し、中核派主導の「とめよう戦争への道！ 百万人署名運動」が全国の共闘組織からの抗議電話を集中させた。杉並区役所を取り囲む“人間の鎖”にも中核派などの過激派活動家が参加したとしている。
和歌山県では、ＪＲＣＬ(旧第四インター)や統一共産同盟の活動家が加わった団体が、教育委員会に質問状を提出したりはがきを送りつける活動に集中的に取り組んだ。
八月七日に革労協反主流派が「つくる会」本部放火テロ事件を起こしたことについて「武装闘争を基軸とする危険な体質を改めて示した」としている。
各派の今後の動きについては、「『教科書問題』を通じて培った新たな共闘関係を活用して、今後、教育改革反対、有事法制化・改憲反対闘争などの拡大に努めるものとみられる」と分析している。
一方、共産党や同党系団体は「子どもと教科書全国ネット21」の活動を側面から支援し、不破哲三議長自ら「しんぶん赤旗」に不採択を求める論文を発表したことで「全国の党組織と党員に対し、反対運動の先頭に立つよう督励した」と指摘。
「同党のこうした取り組みを背景として」ネット21が、採択関係者に電話やファクスで集中的な抗議を行ったり文部科学省周辺で“人間の鎖”を行ったとしている。
産経新聞は今年八月、扶桑社教科書不採択運動に過激派がかかわっていることや、ネット21と共産党が友好関係にあることを報じたが、それに対しネット21は「謀略的報道」などとする抗議文を産経新聞社に送っていた。
（転載終わり）
産経新聞
（転載始め）
不審船、破壊工作目的か
北朝鮮と暗号交信鹿児島県・奄美大島沖で発生した不審船銃撃・沈没事件で、防衛庁が、不審船と朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の朝鮮労働党が破壊工作について触れたとみられる暗号通信を、不審船を発見する二日前に傍受していたことが二十六日、分かった。防衛庁は交信内容や、Ｐ３Ｃ哨戒機で撮影した船体の分析から北朝鮮の工作船と判断し、海上保安庁に通報した。工作の目的は不明だが、国内に危険が迫っていた可能性もある。
防衛庁の通信傍受施設は全国九カ所にあり、ロシア、中国、北朝鮮各国の軍隊間の通信内容を傍受している。
関係者によると、今月十九日、奄美大島に近い喜界島の電波監視装置が朝鮮労働党の周波数による暗号の無線通信を傍受した。今回、発見された不審船と北朝鮮の交信とみられ、軍人同士が工作についてやりとりしている様子だったという。
この情報を基に鹿児島・鹿屋基地のＰ３Ｃが捜索を開始、二十一日夕、不審船を発見した。
北朝鮮の工作船は工作員の送り迎えや麻薬の密輸に使われ、東シナ海で覚せい剤の洋上取引が行われた例があることから、不審船の目的は覚せい剤の密輸だったとの見方もある。だが、傍受した通信内容から何らかの工作が計画されていた疑いが出てきた。
軍事筋は「東シナ海は日本の海上交通路に当たる。タンカーや貨物船が狙われたのだとすれば事態は深刻だ。ただ、工作船にしてはアンテナが少なく、今回は下見程度だったのかもしれない」と指摘する。
不審船が北朝鮮と交信していた可能性が出てきたことで、不審船は「北朝鮮の工作船」との疑いがさらに深まった。目的の特定には、船体を引き揚げて積み荷を調べる必要があるとされている。
防衛庁の通信傍受について、福田康夫官房長官は二十六日、「他国に防衛庁の情報収集能力を明らかにすることになる。答えは控えさせていただく」と述べた。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011227/mng_____sei_____001.shtml
小泉が本部長を務めている機関らしい。（転載始め）
法案事前審査 簡略化検討を提言
自民国家戦略本部 来月中にも具体策自民党の国家戦略本部は二十六日、自民党を中心とした与党の政策決定システムに関して、内閣提出法案などに対する党側の事前審査手続きの簡略・合理化を検討することなどを盛り込んだ見直しの基本方針をまとめ、小泉純一郎首相に提言した。首相もこれを了承し、同本部は早ければ来年一月中に簡略・合理化の具体的な内容を取りまとめる。
同本部の基本方針では、自民党総務会が了承しなければ法案提出などができない現行の政策決定システムについて「従来型の発想や手法では、日本の直面する課題に対処できない」と指摘。
迅速な政策決定のため、自民党部会、政調審議会、総務会などの現行の政策決定システムを簡略化し、首相主導のもと、内閣が法案、予算案を最終決定すべきだとしている。
ただ、小泉首相は同日夜、首相官邸で記者団に「（事前審査の簡略化は）ケース・バイ・ケース。なかなか一様にはいかない」と述べ、政策課題によっては従来通り、自民党総務会などの了承手続きを残す考えも示した。
一方、同本部が提唱した政治システム見直しの基本方針では、内閣への政策決定を一元化させることに併せ、内閣の機能強化の必要性を強調。閣議を活性化し、実質的な総合調整の場とすることや、内閣への人的配置を充実させることなどを明記した。
国会審議の在り方についても「党議拘束の新しいルールを検討する」と述べ、法案などの賛否で統一行動を取らなければならない党議拘束を一部緩和する方針も打ち出した。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011227/mng_____sei_____002.shtml
（転載始め）
永田町新人類
「俺にも言わせろ」
平成１３年１１月２８日（夕刊フジ）
自民国家戦略本部
テーマもランチ同様軟骨!!渡辺喜美
あえて党内設置
「抵抗勢力が多数なのか、改革派が多いのか、ひとりひとり賛成・反対を聞いてみようじゃないか」、と小泉総理は私達に語った。「妥協しないぞ」という強い信念が感じられた。大物特殊法人七公団の廃止・民営化は、多少、玉虫色の部分はあるものの、大きく前進することになった。無論、決着を見たわけではない。
１１月１９日昼、私達は自民党国家戦略本部のメンバーとして、本部長である小泉氏と国家ビジョン策定のランチ・ミーティングを行なった。本来この種のチームは総理官邸に作るべきものであるが、旧来型政治から新パラダイムへ移行する過渡期の政権である小泉内閣は、あえて党にこの本部を設置した。
特殊法人廃止・民営化へ
我々の最初のテーマは、真の政治主導を実現するための権力基盤の構築である。今でも自民党には、各役所の応援団である政務調査会の各部会があって、役人の立案した政策が部会・政審・総務会の了承を得る党内の事前審査手続が重きをなしている。しかし、このような政府と与党の二重構造を残しておくと、森内閣で明らかになったように厄介な問題は与党に丸投げされて、一体誰が最終的に責任を持った決断をしているのか分らなくなってしまう「無責任の体制」を生むことになる。
そこで小泉総理は、政府と与党が一体となって官邸主導のリーダーシップが発揮できるパワー・ベースのビジョン作りを我々に命じたのだ。これが実現すると一気に日本の政治が変わる革命的なシロモノである。
無責任体制を打破
国家戦略本部における私の担当は、経済の非常事態対応のビジョンだ。私自身は四年前から危機対処の原則と具体策を提案してきた。残念ながらまだ政府の政策として完全に実行されていないがゆえに、またしても危機を向えてしまった。
大銀行が法定準備金を取り崩して配当の原資である剰余金にまわすような、タコ足配当制度を公然と認めているのは日本だけだ。先の通常国会で商法を改正し、「法的資金」を使えるようにしたのである。それでも危機は治まらない。不良債権・過剰債務の病状は益々深刻化している。
アリバイ作りで始めた問題企業の特別検査は、逆に風評リスクを高め、コントロール不能のリンチ殺人事件を起こしかねない危うさがある。私はかねて危機対応を民間任せにする司令塔の不在が、構造改革を構造破壊シナリオをしてしまう危険を説いてきた。デフレギャップが１割あるとしよう。暴力的に調整が進めば、１割の大企業が倒産し、２割から３割の中小企業が潰れ、失業者は１０００万人を超えるであろう。
骨太煮魚で気合
この大恐慌を回避するには、作戦本部としての産業再生委員会と、実行部隊である平成復興銀行の創設が必要なのだ。小泉総理は言った。「喜美君の論文は読んでいるよ」。なんと、渡辺ドクトリンは政府の中枢部でちゃんとマナ板に載せられているではないか。
官邸で私達に出された昼食は、辛口の「横須賀変人カレー」ではなく、甘口の煮魚定食で、やたら骨太、しかも硬骨漢の魚であった。（転載終わり）
ああ、このインターネットの時代に……。
アメリカとの格差は如何ばかりなのでしょう。（転載始め）
海保との連携改善へ
不審船対応 防衛庁長官が表明中谷元・防衛庁長官は二十五日の閣議後の記者会見で、東シナ海での不審船発見から海上保安庁への連絡まで約九時間かかったことについて「この船が不審船だと確認するのに時間を要した」と釈明した上で、「もう少し早く海保と連携、連絡を密にすることが必要」と述べ、共同対処マニュアルの見直しも含め改善を図る考えを示した。
また、同長官はＰ３Ｃ哨戒機が撮影した不審船の写真十枚を、鹿屋基地（鹿児島県）から防衛庁へ電送するのに約三時間かかったと説明。「今回の事件を教訓として、ハード面では写真の電送、解析を短時間で行えるように、機材、伝送設備の整備は必要ではないか」と述べた。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011226/mng_____sei_____004.shtml
（転載始め）国家公務員９３００人削減
政府来年度末 現業中心に過去最大政府は二十四日の臨時閣議で、二〇〇二年度末に国家公務員の定員を、本年度比で過去最高の九千二百七十一人削減することを決定した。これにより定員数は八十万七千十九人となる。
〇二年度の政府削減計画分（八千三百五十一人減）より約四千人多い計一万二千五百七十五人を削減する一方、新規増員は各省庁からの要望を半分程度に抑え過去最少の三千三百四人にとどめた。
削減（純減分）されるのは、郵政事業や国有林野など現業部門が七千五百十五人と、全体の八割を占めている。
増員となるのは、来年開催されるサッカーのワールドカップ（Ｗ杯）に備え税関、入管などのチェック体制を強化するための職員（三百四十人）や検察など治安・司法関係で計七百七十七人。証券監視や金融検査の充実に向けたスタッフ百七十六人、公正取引委員会も四十人増員する。
国の機構については総務省の審査の結果を受け、図書館情報大（茨城県つくば市）を廃止して筑波大に、山梨大と山梨医科大を「山梨新大学」（仮称）に国立大学では初めてそれぞれ統合することが認められた。沖縄振興の一環として名護市に沖縄工業高等専門学校の新設も決まった。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011225/mng_____sei_____006.shtml
（転載始め）赤字国債２３兆２１００億円
政府、来年度予算案を決定政府は二十四日の臨時閣議で、二〇〇二年度予算の政府案と、財政投融資計画を決めた。一般会計総額は八十一兆二千三百億円（本年度当初比１・７％減）で、二年連続のマイナス。政策的経費の一般歳出は四十七兆五千四百七十二億円（同２・３％減）で、四年ぶりに減額した。国債新規発行は三十兆円で、小泉純一郎首相の公約を守ったが、このうち、赤字国債が二十三兆二千百億円で二〇〇〇年度に次ぐ過去二番目の規模。発行額に占める割合は７７・４％で最高になった。国、地方の長期債務残高は来年度末で六百九十三兆円になる見込みで、財政状況は一段と悪化する。
政府は来年一月召集の通常国会に提出。本年度内の成立を目指す。
小泉首相は「改革断行予算」を掲げ、景気悪化の局面では異例の緊縮型予算を組んだ。公共事業関係費を本年度比１０・７％減とし、公共事業による景気下支えの手法を転換した。その代わりに環境や情報技術（ＩＴ）など重点七分野への配分を手厚くしたが、景気刺激効果は未知数だ。
社会保障関係費は、診療報酬の引き下げなどで、高齢化進展などによる自然増の圧縮に努めたが３・８％伸びた。
歳入面は、税収が本年度当初比７・７％の大幅減。三十兆円の国債では財源不足が生じ、税外収入で四兆四千百四十億円を確保した。特別会計からの繰り入れを増やすなど、国の債務の実態を見えにくくする「隠れ借金」を多用し問題を残した。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011225/mng_____sei_____004.shtml
（転載始め）「国富」3年連続減少 ００年度国民経済計算
資産デフレが侵食竹中平蔵経済財政担当相は二十五日の閣議に、日本経済の「決算書」に当たる二〇〇〇年度の国民経済計算を提出した。資産から負債を差し引いた国全体の正味資産である「国富」は、二〇〇〇年（暦年）末時点で前年末を０・６％下回り三年連続で減少し、二千九百七十三兆円となった。国富が三千兆円の大台を割るのは二年連続。
減少は国富の半分以上を占める土地の価格下落が続いた上、景気低迷で製造設備など他の資産項目が伸び悩んだため。国富はバブル崩壊が始まった一九九〇年末から五百八十一兆円減っており資産デフレが侵食した格好だ。
土地資産額は前年末より七十六兆円減って千五百三十四兆円だった。九〇年末の二千四百五十四兆円に比べると十年間で四割近い九百二十兆円減った。
一方、国富には直接反映されないが株式資産も急減した。米国で始まった情報技術（ＩＴ）バブル崩壊の波をかぶって二〇〇〇年末の株式資産は前年末に比べ八十八兆円減少し、四百十四兆円となった。
土地と株の減少額は合計百六十四兆円に達し、資産の目減りが景気を冷やし、さらに資産減少を招く悪循環に陥りかねない情勢だ。
また、従業員の給与や企業の利益などを合計した二〇〇〇年度の国民所得は、前年度比０・３％減の三百八十兆円と二年ぶりに減少した。
このうち、雇用者報酬（賃金）は１・０％増加。財産所得（非企業部門）は、相次ぐリストラなどで家計部門が将来に備えて貯蓄を増やし、借金残高を減らしたため４・１％増と、九一年以来のプラスとなった。企業所得は５・３％減った。
（メモ）
国民経済計算
国の経済活動の結果を体系的に示した政府の統計。単年度や四半期ごとなどの生産、所得、消費、投資といったフローと、資産、負債という過去からの蓄積を表すストックで構成され、企業の決算書に当たる。内閣府は現在、国連が１９９３年に加盟各国に導入を勧告した国際基準「９３ＳＮＡ」に基づいて作成している。国内総生産（ＧＤＰ）の算出も国民経済計算がベース。
（転載終わり）
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20011225/eve_____sei_____001.shtml
自衛隊員を「個人」でというのも、妙な話ですなあ。（転載始め）
地雷撤去は自衛隊員が「個人」で…中谷長官
中谷防衛長官は２８日の閣議後の記者会見で、アフガニスタン復興の地雷除去活動への対応について、「現地では、軍のＯＢ、民間人が中心になって（地雷除去の）活動を行っている。これを踏まえて対応したい」と述べた。自衛隊としては、現地に部隊は送らず、隊員を個人の資格で派遣し、民間活動団体（ＮＧＯ）に技術指導する考えを示したものだ。
(12月28日17:21)
（転載終わり）
YOMIURI ONLINE
あまり小泉らしくない発言と思えるがどうか。
つぶれる銀行はつぶれろ、と言うのが小泉流ではないのか。（転載始め）
金融危機回避で公的資金再注入も
小泉首相は２７日夜、首相公邸で自民党の山崎幹事長ら党三役と福田官房長官と会談、金融危機回避のため、公的資金再注入も含めて万全の対策を講じる方針を確認した。
地域金融機関の破たんが相次いでいることを踏まえ、預金者の不安心理を抑える狙いから、政府・自民党として金融危機回避に全力で取り組む姿勢を明確にしたものだ。会談は、首相が党三役と福田長官を急きょ首相公邸に呼んで行われた。
山崎氏によると、首相は「２、３月危機と言われているが、銀行の取り付け騒ぎなど絶対に起こさせない。そのための手だてをきちんと講じる。デフレスパイラルを起こさせないように弾力的に対応する」と述べたという。具体的な対応策については、山崎氏は、金融機関への公的資金の再注入も含めて、「いかなることもやるということだ」と強調した。
金融システムに不安が生じた場合、政府は改正預金保険法で整備した１５兆円の「金融危機対応勘定」を用いることができる。首相、塩川財務相、柳沢金融相らが「金融危機対応会議」を開き、必要と認めれば、公的資金の注入を決めることができる。
首相らは、ペイオフ（破たんした金融機関からの預金の払い戻し保証額を元本１０００万円とその利子までとする措置）の凍結解除について、予定通り来年４月に解除することで一致した。
(12月28日02:14)
（転載終わり）
YOMIURI ONLINE
なぜか、政治面にあった記事。（転載始め）
２人に１人が「同時テロで宗教の話題」…読売世論調査
宗教に関する読売新聞社の「２１世紀 日本人の意識」全国世論調査（１５、１６日実施）によると、米国で起きた同時テロをめぐる一連の動きを見聞きして、宗教について考えたり、宗教のことを日常生活の中で話題にしたという人は５２％にのぼり、「しなかった」４８％をわずかながら上回った。
「神や仏が存在すると思うか」との質問に対しては、「存在する」は４０％で、９４年調査より４ポイント減少した。また、幸せな生活を送る上で宗教が「大切である」と思っている人は３４％で、昨年調査比３ポイントアップしたが、「そうは思わない」が６２％と相変わらず多数派。何か宗教を「信じている」という人は、同１ポイント減の２２％だった。
自分の葬式について、「身近な人だけで形式にとらわれない葬式でよい」という人は６６％で９８年調査より５ポイント増え、「世間並みの葬式」（同５ポイント減の３２％）を望む人を大きく上回った。
国内での宗教教団によるトラブルについて、今後「減る」と思う人は４％にすぎず、「増える」４１％、「変わらない」４９％だった。
(12月27日20:56)
（転載終わり）
YOMIURI ONLINE
（転載始め）今日のぼやき
「２２６」 北朝鮮工作船事件と「誰が戦争で死にたいものか」論 ２００１．１２．２８前回もここに書いたことの続きになるが、何故、アメリカは、この時期に北朝鮮を叩く、と決めたのかというと、それは、北朝鮮の金正日体制が、ただ単に「テロ支援国家」の「ならず者国家」（rogue nation ロウグ・ネイション) だからなのではなくて、北朝鮮にあるとされる核兵器（３発あるとされる）が問題なのだ。
アメリカが恐れているのは、核開発の技術が、北朝鮮から、パキスタンに流失し続けていることだ。パキスタンと北朝鮮は、中国と連携してつながっている。そしてパキスタンから他の同じイスラム教であるアラブ諸国に、更に流出する。現に流出している。アフガニスタンのタリバーン政権にも、核兵器の製造技術は移転されていた。当然、アルカイーダにも共有されている。
（転載終わり）
というわけで、パキスタン情報です。
これで、この掲示板もアメ政っぽく…（もおええっちゅうねん！）
（貼り付け始め）印パ緊張、危機感強める米政権
【ワシントン２８日＝永田和男】インド・パキスタン間の緊張が制裁合戦や大使召還、さらに国境付近のミサイル配備など軍事的にもエスカレートする事態に、ブッシュ米政権が危機感を強めている。
パウエル国務長官は、両国首脳や関係各国と電話協議を重ね、核保有国同士の衝突回避に向け懸命の外交を展開しているが、米国のアフガニスタンでの対テロ組織戦争にも深刻な影響を及ぼしかねない状況となっている。
ラムズフェルド国防長官は２７日の記者会見で、「インド、パキスタン両国が領空の警戒を強めれば、米軍機が付近を通過するのも困難になる」と指摘。米軍によるパキスタン国内の基地使用も出来なくなるなど、アフガニスタンでの作戦面での支障を懸念していることを認めた。
さらに長官は、「パキスタン軍は今のところ、アフガン国境沿いから部隊を移動させていないようだが、もしそうなったら失望せざるを得ない」と述べ、国境沿いに展開する６万のパキスタン軍がインド方面に割かれれば、ただでさえ懸念されるウサマ・ビンラーディンらのパキスタン領内逃亡を防ぐのも難しくなるとの認識を示した。
一方、国務省筋によるとパウエル国務長官はさる２１日以降、クリスマスを挟んでムシャラフ・パキスタン大統領と少なくとも４回、インドのシン外相とは３回電話し、両国に自制と交渉を通じた紛争回避を求めたほか、両国と歴史的つながりが深い英国、ロシアにも説得を要請している。
しかし、インド国会襲撃事件に端を発する今回の緊張について、インド政府高官はワシントン・ポスト紙に、「インドが目指しているのは、アフガニスタンで米国がしているのと同じことだ」と語っている。インド側が「テロとの戦い」をかかげてパキスタンへの圧力を強めるのに対し、アフガニスタンでテロと戦う米国が自制を求めても、説得力が薄いのは否めない。
核保有国同士が対峙する事態を前に、ニューヨーク・タイムズ紙社説（２６日付）は、クリントン前大統領が昨年春のインド、パキスタン訪問で核実験凍結などの合意を取り付けたことをあげ、「ブッシュ政権発足後はこうした動きは棚上げされてしまった」と政権の核不拡散への取り組み不足のつけが回って来ていると批判した。
米国のインド、パキスタンの対話再開説得が奏功しなければ、核戦争へのエスカレートすら排除できないほか、今後のテロとの戦いのシナリオも大きく狂う。アフガン戦線が大詰めを迎えるのと平行して、ブッシュ政権の「テロ包囲網」維持は正念場を迎えている。
◆Ｇ８外相、印パ問題で対話呼びかけへ◆
【モスクワ２８日＝瀬口利一】ロシア外務省は二十八日、主要８か国（Ｇ８）外相がインド、パキスタン両国に対し、緊張解消と対話強化を呼びかける共同声明を準備中だと明らかにした。声明は一両日中にも採択される見通し。
インターファクス通信によると、声明案は今月十三日のインド国会襲撃事件で高まった両国の緊張状態に強い懸念を表明。印パ首脳が相互信頼醸成をうたった「ラホール宣言」（一九九九年二月署名）に基づいて政治対話を再開するよう求めている。また、パキスタンに対し、国内テロ組織の摘発や法の裁きを徹底し、活動資金の流入を食い止めるよう要請している。
(12月28日22:38)
（貼り付け終わり）
http://www.yomiuri.co.jp/05/20011228i414.htm
（貼り付け始め）
「ビンラーディンは金積んでパキスタンに逃亡」
【ワシントン２８日＝永田和男】米ＣＮＮテレビは二十八日、アフガニスタンの情報機関高官の話として、同時テロ首謀者とされるウサマ・ビンラーディンが、アフガン東部トラボラ地区でアル・カーイダ掃討に当たっていたハジ・ザマン司令官を、巨額の金で買収、パキスタンに越境した、と報じた。
ＣＮＮによると、同司令官は金に目がくらんでビンラーディンをパキスタンのイスラム原理主義勢力に引き渡す手助けをしたとしている。またこの高官は、ザマン司令官が最近、トラボラ地区での停戦を主張したのも、ビンラーディン逃亡を助ける目的だったと指摘している。
ビンラーディンについては、パキスタン逃亡説や死亡説が連日報道で飛び交っているが、米政府は所在についてはいっさい確認していないとしている。
(12月29日00:13)
（貼り付け終わり）
http://www.yomiuri.co.jp/05/20011228i515.htmYOMIURI ONLINE
月尾教授、おめでとうございます。（貼り付け始め）
異例の起用、総務審議官に月尾東大大学院教授
片山虎之助総務相は２２日までに、事務次官級ポストである総務審議官に、月尾嘉男東大大学院教授と香山充弘自治財政局長を充てる人事を内定した。現在３人の総務審議官のうち、天野定功氏が辞職、金沢薫氏が事務次官に昇格することに伴う人事だが、大学の研究者の起用は異例だ。月尾氏はＩＴ（情報技術）に詳しく、都市問題や環境など幅広い分野で積極的に発言してきた。北川正恭三重県知事や橋本大二郎高知県知事らのブレーン役としても知られる。政府が進めている公務員制度改革では、民間企業など省庁外からの人材採用を積極的に進めるとされており、月尾氏の起用は先行例となる。
退任する足立盛二郎郵政事業庁長官と中川浩明消防庁長官の後任に、松井浩郵政企画管理局長と石井隆一自治税務局長がそれぞれ就任することも決まった。
発令はいずれも１月８日付の予定。(17:12)
（貼り付け終わり）
asahi.com
これは勘ぐると、IT東アジア反米会議ではないでしょうか。
月尾教授、がんばれ。（貼り付け始め）
中韓の情報産業担当相に定期会合を呼びかけ 片山総務相
片山虎之助総務相は２８日の閣議後の記者会見で、来年１月８日から韓国、中国を歴訪し、日中韓３カ国の情報産業担当大臣による定期協議の開催を提案する方針を明らかにした。ＩＴ（情報技術）分野での技術交流や企業の国境を超えた事業展開に必要な基盤づくりについて話し合う意向だ。片山総務相は９日に韓国の梁承沢・情報通信相、１０日に中国の呉基伝・情報産業相と相次いで会談。来年中にも３カ国の担当相が一堂に会する協議の実現にこぎつけたいとしている。韓国は来年に迫ったサッカーＷ杯共催で日本との往来が増え、両国間の通信需要の拡大が見込まれている。中国は世界貿易機関（ＷＴＯ）加盟により、通信市場の段階的開放などが計画されている。１０日には北京で日中の官民トップによるＩＴ定期協議の第１回会合を開くことで合意している。
(19:53)（貼り付け終わり）
asahi.com
横路・菅・羽田と自由・社民がくっつきつつあるのでしょうか。
反小泉・鳩山ということですか。（貼り付け始め）
民主・菅幹事長、野党共闘に意欲 年明けから党内議論を
民主党の菅直人幹事長は２８日の記者会見で、次期総選挙での自由、社民両党との選挙協力について「年明けに党内論議をスタートさせたい」と述べ、野党共闘を進める姿勢を明確にした。鳩山由紀夫代表の姿勢を「小泉首相寄りだ」と批判する横路孝弘衆院議員らが自由、社民両党と連携を模索していることについても、「自民党に選挙で勝って政権交代する目標実現のために、プラスになる行動ならいい」と一定の理解を示した。
これに関連して、民主党内で横路氏を支持するグループの生方幸夫衆院議員らは同日、自由、社民両党有志との勉強会「自民党にかわる新しい政権を実現する会」（仮称）の準備会を１月１０日に開くことを決めた。菅幹事長、羽田孜特別代表にそれぞれ近いグループにも参加を求める。
(19:45)（貼り付け終わり）
asahi.com
（貼り付け始め）「台湾と香港の違いは承知」 返還発言で田中外相釈明
田中外相は２８日の記者会見で、中国への香港返還を例にあげて「台湾の問題もそのようになるといい」と語った発言について、「香港と台湾が歴史的に全然違うことは百もわかっている。武力政策ではなくて話し合いで平和的に解決されるべきということを強調したつもりだ」と釈明した。また、外相は「日中共同声明にある、台湾が中国の不可分の一部であるという中国の主張を、日本は十二分に理解し尊重するという立場は何ら変わっていない」と語った。今回の発言に関する報道には「単なる言葉じり（をとらえるの）ではなく、（発言の趣旨の）確認をもう少ししないとならないのでは」と述べた。(13:44）
（貼り付け終わり）
asahi.com
あーあ、台湾人を怒らせてしまった。
いくら角栄の娘とはいえ、あの発言はまずいでしょう。（貼り付け始め）
台湾外交部が田中外相発言に抗議
台湾外交部の呉子丹次長（外務次官）は２６日、日本の交流協会台北事務所の山下新太郎所長を呼び、田中真紀子外相が２５日の記者会見で中国と台湾の関係が香港返還方式によって解決することを望むなどと発言したことに対し、「明らかに間違っている」として日本政府への抗議を表明した。
外交部によると、呉次長は「台湾と香港の状況は全く違い、同じように論じることはできない。台湾は（中台）両岸問題は話し合いによって解決すべきだと主張しており、１国２制度の方式には強く反対している。日本政府が対外的な発言に慎重を期し、不適切な発言が台日関係の発展に影響しないように望む」などと述べた。これに対し、山下所長は日本政府に伝えるとし、双方の関係には変化がないとした。(21:31)
（貼り付け終わり）
http://www.asahi.com/international/update/1226/013.html
（貼り付け始め）
台湾住民が田中外相に謝罪求める
田中真紀子外相の発言に抗議する台湾の民間団体の人たち＝２７日、台北市内で
台湾の民間団体などの約５０人は２７日、日本の交流協会台北事務所が入るビルの前で集会を開き、田中真紀子外相が中国と台湾の関係が香港返還方式によって解決することを望むなどと発言したことに対し、「台湾人の尊厳を損ね、台湾を侮辱した」などと抗議し、謝罪を求める抗議文を同事務所に手渡した。抗議文には独立系の教員や宗教、女性団体など２２団体が連署した。集会には日本語で「だまれ田中真紀子」と書かれたプラカードも登場した。
集会に参加した李筱峰・世新大教授は「田中外相が言うように中国と台湾が同一民族というのなら、日本人とモンゴル人は同じ民族だから一つの国を造るべきだということになる。一つの民族が複数の国を造り、一つの国に多くの民族がいるのが現実だ」と語り、外相の発言を批判した。
一方、台湾外交部（外務省）の張小月・新聞文化司長（報道官）は同日の定例記者会見で「我々は今後の日本政府の対応を注視し、引き続き強い抗議の意思を表明する」と述べた。外交部は２６日に日本政府への抗議を表明している。
◇ ◇田中外相の発言に対する台湾側の抗議について、日本外務省は「外相の発言は、両岸の当事者がお互いに知恵を出し合ってこの問題を平和的に解決してほしいとの趣旨を述べたものであり、この問題についての日本の立場に一切変更はないことを、交流協会を通じて伝えていきたい」としている。(22:47)
（貼り付け終わり）
新聞にはこう書かれていますが、主要テーマは当然、北朝鮮（と中国とアメリカ）でしょう。（貼り付け始め）
小泉首相、Ｗ杯前に訪韓へ
小泉純一郎首相は、来年５月にソウルで開かれるサッカーワールドカップ（Ｗ杯）開会式の前に、韓国を訪問する意向を固めた。韓国からの公式訪問の要請に応じるもので、国会日程をにらみつつ、２月から３月にかけての日程を調整している。一方、Ｗ杯開会式について日本政府は、皇族出席の可能性も含めて慎重に検討している。Ｗ杯開会式について韓国サッカー協会は、「ぜひ天皇陛下に来てほしい」と表明していた。しかし、日本外務省の幹部は、天皇の訪韓について「常識的にはあり得ない」と否定した。韓国側も当初から天皇の訪韓は難しいとみており、皇族か首相、もしくは双方の出席を求めてきた。ただ、日本での決勝戦に韓国側の要人が出席するかどうか決まっていないため、政府はそうした点の「バランス」（政府筋）も見極めたうえで判断することにしている。
首相は、金大中大統領との会談で、Ｗ杯の成功に向けたテロ対策の強化や歴史の共同研究などについて意見を交わす。(00:17)（貼り付け終わり）
asahi.com
保守党は、自由党のお株を奪うためにも、国防問題に積極的になるのだろうか。（貼り付け始め）
「領域警備」の法制化を 野田保守党首
保守党の野田毅党首は２７日、記者会見で不審船問題にふれ、「海上保安庁法（の改正）に加え、領域警備で新法を作った方がすっきりする。いろんな法律をつなぎ合わせていくよりわかりやすいかもしれない。（政府与党と）整理して意見交換していきたい」と述べ、領海外の排他的経済水域での取り締まりを含む「領域警備法」（仮称）などの制定を検討すべきだとの考えを示した。野田氏はまた、防衛庁による電波傍受の経緯などが報道されていることについて「真偽はともかく、この国の機密はどうやって保てるのか。断固として政府部内でこういうことがないようにしないといけない」と述べ、機密保持の強化を求めた。
発生当日に保守党に連絡がなかったことにもふれ、「小渕、森内閣と比べて、ちょっと与党間の連携の度合いが薄いのではないか」と官邸の対応を批判した。(23:38)（貼り付け終わり）
asahi.com
親父の石原慎太郎が、小泉に頼んだおかげで、大臣になれた伸晃くんです。
なんの苦労もなく大臣になれた人間は、やはり言うことが違うなあ。
宗男先生も、真紀子をいじめるよりも、伸晃を相手にした方が人気落ちないと思うな。（貼り付け始め）
石原行革担当相の「クマ発言」削除
石原伸晃行革担当相が今年１０月のタウンミーティングで「北海道で、ある政治家の人が造ってくれといって造った高速道路でヒグマと車がぶつかった。調べたら車の台数よりヒグマが高速道路を横断している回数の方が多かった」などとした発言について、内閣府は２６日、「事実に基づかない不適切な部分があった」としてホームページに掲載していた議事録から削除した。
この発言については今月１３、１４両日の自民党行革推進本部総会で、北海道選出の鈴木宗男代議士が激しく批判した。今回、議事録から削除されたのも、鈴木氏の要請を受けてとみられる。(01:03)
（貼り付け終わり）
asahi.com
不定期連載の「韓国政治情報メモ」です。
北朝鮮の不審船に関連して、韓国メディアはサンケイ新聞の引用ばかりしています。「良心的勢力」である朝日を使わないのは何故でしょうかねぇ。増田俊男氏のラジオ放送では「不審船事件で北朝鮮は、中東に向いた目を北東アジアに戻すことが出来るので、北朝鮮に取って利益なのだ」と豪語していましたが、一体どういうことなのかよくわからんなぁとぼやいてしまいました。（転載始め）
【解説】冷たい朝・日寒波に、南北関係「風邪」の心配
不審船事態をめぐった朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）・日本間の葛藤の火種が南北関係に影響を及ぼさないか政府が腐心している。その上、１１月第６回長官級会談の決裂以後、糸口を見出せずにいる南北当局間対話の雰囲気を一層凍りつかせるのではないかと心配している。
２７日には国家安全保障会議（ＮＳＣ）の常任委を開き、不審船問題に関する周辺国の動向と北朝鮮の動きを診断したが、明確な解決策は出てこなかったというのが関係者の話だ。事態の敏感性を勘案したのか政府当局者らも具体的な言及は避けている。
米国が不審船関連情報を事前に日本側に渡したという観測が出てきたり、中国が自国の水域で沈没事態があったことに対し、不快な感情を見せた点も頭の痛い問題だ。特に、北朝鮮の外務省が２７日、今回の事件を「重大な謀略行為で、絶対に許せない」と非難し、政府は一層神経を尖らせている。
韓国国防研究院の徐柱錫（ソ・ジュソック）北朝鮮軍事研究チーム長は「ブッシュ政権発足と９．１１テロ事態以後、朝米関係が円満でない状況で、朝日関係まで複雑になる場合、南北関係改善のための政府の身動きの幅は大きく縮小されるだろう」と話した。
徐チーム長は「政府が日本の方に立つ場合、南北関係が悪化する。だからといって北朝鮮側の肩を持つわけにもいかない局面に処している」としながら「しかし、今回の事態の波長を最小化できる戦略的対応策を確保しなければならない」と強調した。
だが、政府の一角では不審船がたとえ北朝鮮側の工作船だとしても完壁な糾明には限界があるという点から、朝日両国が適当な線で妥協し、南北関係に及ぼす後遺症は深刻ではないはずだという期待もある。
李永鐘（イ・ヨンジョン）記者 < yjlee@joongang.co.kr >
2001.12.27 21:50
http://japanese.joins.com/php/article.php?sv=jnews&src=nk&cont=nk0&aid=20011227215047500
(転載終わり)【解説】日米、不審船の追跡「合同作戦」
朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の工作船と推定されている不審船の日本領海侵犯事件を機に、米国と日本の緊密な情報協力体制に大きな関心が集まっている。
米国と日本は防衛協力指針により平素から国防関連情報を交換することになっている。だがクリントン政権の時期は、米国側が日本よりも中国を優先する政策を展開し、また日本の情報保安システムが不十分だとの理由から、日本側への情報提供に対し多少消極的だったといわれている。それが今年に入り、日本をアジア安保の核心的パートナーと考えるブッシュ政権の登場により、両国間の情報交換が活発になったと専門家は話している。
日本が今年、北朝鮮の金正日（キム・ジョンイル）総書記の息子金正男（キム・ジョンナム）氏が日本に密入国したのを把握したり不審船の侵犯を摘発できたのも、米国の情報が決定的役割を果たした結果だといわれている。
日本のメディアによると、不審船の動きを最もまず捕捉したのは米軍の偵察衛星だった。偵察衛星は今月１８日、不審船が北朝鮮西海（ソヘ）岸の海州（ヘジュ）を出発し、南浦（ナンポ）港近くの軍港松林（ソンリム）に立ち寄り、中国領海を目指して出港したことを確認した。米軍は直ちに偵察機を出動させ、一方で防衛庁に連絡を取った。１９日から偵察活動を行っていた防衛庁所属の超音速機は、２１日午後４時、日本領海で不審船を発見した。日本は全国２８カ所に設置されたレーダー基地と早期警戒機（Ｅ−２Ｃ）・早期警戒管制機（Ｅ−７６７）などで日本および周辺上空を２４時間監視している。だが米国側の情報提供がなかったなら、不審船を容易に発見するのは難しかったという分析が支配的だ。
在日軍事消息筋は「米国は偵察衛星とステルス機能を備えた超音速偵察機ブラックバード（ＳＲ−７１）で北朝鮮の軍事移動を２４時間監視している」とし「米国は特にテロ国に指定している北朝鮮に圧力を加えるため、日本との協調体制を強化している」と分析する。
反対に、日本の情報網も米国に大きな助けとなっている。小泉純一郎首相は、今年１０月米国でブッシュ大統領と会った際、アフガニスタンと国境を接するイランでアフガニスタンに関する情報収集の窓口の役割を引き受けると語った。米国はイランに大使館がない反面、日本は石油ビジネスを通じてイラン政権の実勢（核心人物）らと強く結びついて人脈を築いているというわけだ。米国は日本のこうした中東情報網を通じ、タリバンに関するかなりの情報を入手したと日本のメディアは伝えている。
予定通り来年中に情報衛星が発射されれば、日本の情報網はさらに強化される。韓半島への情報能力が一層強化されることで、日米共同情報網は北朝鮮にさらなる圧力を加えるだろうと展望される。
東京＝呉デ泳（オ・デヨン）特派員 < dayyoung@joongang.co.kr >
2001.12.27 21:52
http://japanese.joins.com/php/article.php?sv=jnews&src=opi&cont=opi0&aid=20011227215224100
(転載終わり)以上は中央日報から、朝鮮日報さんよりも北朝鮮情報収集に積極的な様です。
次に朝日の２８日朝刊の一面の記事です。
（転載始め）
■首相、Ｗ杯前に訪韓の意向 テロ対策など首脳会談
小泉純一郎首相は、来年５月にソウルで開かれるサッカーワールドカップ（Ｗ杯）開会式の前に、韓国を訪問する意向を固めた。韓国からの公式訪問の要請に応じるもので、国会日程をにらみつつ、２月から３月にかけての日程を調整している。一方、Ｗ杯開会式について日本政府は、皇族出席の可能性も含めて慎重に検討している。
Ｗ杯開会式について韓国サッカー協会は、「ぜひ天皇陛下に来てほしい」と表明していた。しかし、日本外務省の幹部は、天皇の訪韓について「常識的にはあり得ない」と否定した。韓国側も当初から天皇の訪韓は難しいとみており、皇族か首相、もしくは双方の出席を求めてきた。ただ、日本での決勝戦に韓国側の要人が出席するかどうか決まっていないため、政府はそうした点の「バランス」（政府筋）も見極めたうえで判断することにしている。
首相は、金大中大統領との会談で、Ｗ杯の成功に向けたテロ対策の強化や歴史の共同研究などについて意見を交わす。
（転載終わり）
やはり当然に不審船の話題も出るのでしょうなぁ。
>[269]日経ビジネスEXPRESSより転載
>酒井網一郎の「ニュース斜め読み」
>2001.12.24 後ろ向きの横並び発想を打ち破る銀行国有化論はあ、そうですか。
>谷口智彦の「地球鳥瞰」
>2001.12.26 ダメ日本が遊ばれている? クレジットデリバティブ国際市場の冷徹な目から見ればそうなるのでしょうね。
>[270]歳川隆雄のインサイドライン HPより
>「2人の言っていることは(統合するということでは)同じだわね」と,青木幹雄参院幹事長が言って割って入らなければ,その場は収まらなかったかも知れないという。
調整型リーダーシップですか(笑）。>「政策金融の一本化」を持論とする小泉首相はこれまでも経済産業省所管の商工中金と中小企業金融公庫の統合を石原伸晃行革担当相に打診すれば,一方の橋本元首相は財務省所管の国民金融公庫と商工中金の統合に言及するなど政府系金融機関の整理・統合を巡り,水面下の鍔迫り合いを繰り返してきた。
小泉は財務省の権益を守り、橋本は経済産業省の権益を守る。
小泉も改革派だとか、偉そうに名乗れないなあ。>この日の夜,青木は番記者との懇 談で「(現首相と元首相が)あそこまでやってはいかんわね 」と,暗に感情露に自説に拘った派閥の領袖の橋本をやんわりと批判した。
まさに、子供のケンカ。
>青木は「抵抗勢力が本気を出したら,こんなものじゃないわね」と反論したため,出席者の加藤紘一,野中弘務,古賀誠らは一応に白けムードだったという。小泉に対し青木は「理解があり過ぎる」との批判が派内にあるので敢えて打った芝居との穿った見方もあるが,早期内閣改造を強く求めてきた青木の要求が退けられたことからも,やはり同夜の記者懇談で「いざとなれば本気(追い落とし)でやるわね」と述べているように,年明け政局の焦点は改造の時期である。
青木と他の議員に温度差があるようですが。大丈夫でしょうか。
>[263]キーマンはヘイゾウ？
>自民党から集中砲火の経済財政諮問会議ここも、小泉の機関ですからねえ。
>「（経済財政諮問会議の）民間議員は閣僚にでもなった気でいる。危機的問題だ」−十二月七日の自民党総務会で、野中広務元幹事長はこう発言した。小泉首相の意向を背景に、竹中担当相と本間正明阪大教授らの四人の民間議員が主導する形の諮問会議に対して、同党には「議院内閣制に反する」（党政調部会長）と批判がくすぶっている。それを象徴する発言だ。
皇帝が元老院に対抗するためにつくった機関だと考えれば、分かり易いと思いますが。
>民間議員の顔触れを見ると、財界からは奥田碩トヨタ自動車会長と牛尾治朗ウシオ電機会長、学会からは本間氏と、吉川洋東大教授。このメンバーは森喜朗政権時代に選ばれた人たちであり、経済・財政政策に対する思いは様々だ。
この人たちは、財政再建派ではなく景気対策派ということですか。
>米国の同時多発テロの発生後、竹中担当相の自民党に対する態度が変わったとの見方が、政府内にある。一〇月以降、同党と接触、交流する機会が増えた。一一月には同党支部主催の講演で「改革勢力対抵抗勢力というのは、マスコミの描く陳腐な構造」とまで語った。
竹中が抵抗勢力の誰と接触しているかは知らないですが、ある常連投稿者によると、竹中と島田晴雄は加藤寛人脈で、加藤寛は中曽根につながる人らしいです。
無自覚なロックフェラー系ということでしょうか。>[265]
>ただ、護衛艦の東シナ海派遣は日中の緊張を高めることになりかねない。福田康夫官房長官が二十四日、「原因が分かれば、引き揚げは必要ない」と話したこともあって、実際に引き揚げ作業が行われるか不透明な一面がある。ううむ。北朝鮮だとほぼ分かっているから、危ない真似をすることはない、ということですか。
なるべく事を荒立てたくないということですな。>[266]"突破作戦"
>北朝鮮が、国際的な孤立状態に陥った際、事件を起こして、相手側との対話を促す瀬戸際作戦ではないかというのだ。「日本に対話を促すため、意図的に兆発した可能性もある」と許研究委員は分析している。
それにしては、日本側の準備の良さが気になるのですが。撮影と報道に関して。
>一方、中国では今回の事件の日本の対応に対し、「正当防衛でなく、国際法に違反している」と、専門家やメディアから疑問の声が上がっている。
中国から見ても疑問があるようです。
まあ、中国と北朝鮮はつながっているから、当然でしょうが。>[271]総裁候補もいない子供の派閥
>「高祖問題」が発覚した直後、会長辞任を口にしていた野中の続投も決まった。「小泉改革に対抗するには野中さんしかいない」と郵政族の一人はいう。
野中・郵政族も、追い詰められてるようですね。
>橋本派からも数えるほどしか出席せず、気勢はあがらなかった。
今はおとなしくしているしかないようです。
>派閥の台所事情も苦しくなった。
この記事を読んでいると、橋本派は終わっているみたいですね。
>[273]離れろと言ってある
>「長いことおうてなかったな」
>橋本派事務総長の野中広務と参院幹事長、青木幹雄は一八日午後、久しぶりに二人だけで今後の政局についてじっくりと話し合った。おお。久しぶりのご対面ですか。
>派閥オーナーだった竹下登、小渕恵三なき今、橋本派を支える両輪はこの二人。だが今春、ポスト森喜朗の最有力候補として野中の名前が浮上した際、青木が強く反対。小泉政権発足後は、青木が橋本派として「唯一」の首相との窓口の役割を担い、野中と青木の関係は微妙とみられていた。
橋本派外部との折衝は野中の仕事と思われがちですが、森を間にたてて青木が話していたわけですな。
今年２月に、野中が森降ろしを言ったが、青木は言わなかったということもある。>橋本派幹部は、「青木の理想像」は故佐藤栄作元首相の側近として「百術は一誠にしかず」と直言も辞さなかった故保利茂元衆院議長だという。この幹部は「当面、青木は首相を支えるだろうが、言うことを聞かずに小泉が暴走すれば刺し違える覚悟だ」と心境を明かす。
青木は県議のころから、普段はおだやかだが、いったん相手が自分の言うことを聞かないと、政治力を使って平気でクビにするということをやってきましたからねえ。
>「大蔵省（財務省）は首相の支持率にあぐらをかいて、自分の庭先掃除に明け暮れていることに怒りを禁じ得ない」
>野中は一七日、旭川市内での講演で、財政出動を拒む財務省の姿勢を強く批判した。財務省は緊縮派。
「財政収支だけつじつまを合わせる手法で森を見ない議論をしている」（橋本派幹部）ことへの反発を抱く経済産業省が「財務省主計局寄りの官邸に対抗して、麻生政調会長、橋本派に同じ球を投げた」（経産省幹部）といわれる。財務省対経産省の対立構図の中で、「麻生を橋本派が推す総裁候補として担ぐ選択肢もあり得る」（江藤・亀井派幹部）との思惑も透けてみえる。
経産省は、ファンドプラス税改正。
>政治評論家の屋山太郎はこう切って捨てる。「田中派時代の高度成長時代は族議員にとって、やることがいっぱいあった。しかし、成熟社会を迎え、橋本派が担った役割は終わり、存在意義はなくなった。選手交代の時期が来た」
屋山太郎も、瀬島・中曽根系の改革派ですね。
>永田町では、野中の「側近中の側近」といわれてきた鈴木宗男が、野中と距離を置き始めたとの情報が駆け巡っている。それを伝え聞いた野中は周囲に苦笑して言った。「鈴木には離れろと言ってある。いつまでもおれについているように思われたらだめだからな」
これも含めて、野中の指示と（笑）。
自分についていたら、不利になるということでしょうか。>田中角栄からの「世代交代」を錦の御旗として発足した竹下派を継承した橋本派は今、皮肉なことに「世代交代」が最大の課題となった。
この産経の連載のテーマは、反橋本派ですね。
小泉改革の時流に乗っているということなのか、別の意図があるのか。
>[261]分析「日本の政治を読む」 より転載>すべては予備選圧勝から始まった
まさかの大勝利でしたね。
>トップダウン方式に最大の特徴
大統領型を志向しているんでしょう。
しかし、アメリカの大統領制はローマの皇帝が元にある（故に共和国の元老院と対立する）はずですが、国民は理解しているんでしょうか。>驚異的支持率の中核を成す中年女性層
まあ、この人たちのほとんどは理解していないでしょうな。>特殊法人改革は端緒に着いたばかり
で、このまま終わらなければいいですが。
>見るも無惨な「真紀子外交」
政治のプロから見れば、そうなんでしょうなあ。>テロ特措法は安保の転機に
タカ派というか、親米派が活気づいてますなあ。>2〜3年は続く「緊縮型予算」
たしかにバラまけばいいってもんでもないですが。>[262]首相攻略に手を焼く自民抵抗派と連立与党
>しかし、その直後のＮＨＫの世論調査で、内閣支持率は７７％。前月より６ポイントも上がった。
ほんとに国民は小泉を信じているようですね。
>首相とのパイプが強いと自負してきた青木氏だが「無条件降伏だった」といわれている。
あれれ、青木まで。>自民党総務会も首相に無視されっぱなしで、たまりかねた堀内光雄総務会長は「政策を内閣に一元化するという話が出たりしているが、それでは議院内閣制とぶつかってしまう」と反論したが、なしのつぶて。
本当に、ローマ帝国の皇帝と元老院のようですね。
ただし、「スターウォーズ」と違って、元老院の方が悪役ですが。>神崎武法公明党代表と野田毅保守党党首も政府与党連絡会議で「政府は与党と十分意思疎通をはかってほしい」と首相に要望したが、首相は「与党の多数意見が国民の多数意見かというと、必ずしもそうではない」と言い、イヤなら連立から出ていってと言わんばかり。連立与党内ではそんな首相に対し、憎悪に近い反発が高まっている。
ＹＫＫは、民主党と組めばいいと思ってるんでしょうな。
>小泉改革の行き先が天国なのか地獄なのかは誰も分からない。だから、小泉首相はファッショなのか、日本救済の旗手なのかも分からない。年末から来年３月までの支持率がどう動くかがカギだ。結局、支持率だけが小泉の基盤なんですよね。
なんとも頼りない話ですが。
あとは、アメリカ共和党系の支持ですか。
>[256]海自と海保>首相官邸には、不審船発見の二時間後には防衛庁から通報されている。当然、この情報は外務省など関係政府機関にも伝達されたはずだ。それなのに対応が遅れたことは、政府・外交当局の事なかれ主義があったのではないかといわざるを得ない。
>今回、対応が遅延した背景には、海上保安庁と自衛隊の確執も潜んでいると推察できる。このため、海上自衛隊の哨戒機や護衛艦が領海侵犯艦船を発見しても、巡視船が視認しない限り「領海侵犯」と認めないということが慣行化している。
>先に不審船や領海侵犯艦船を発見した方が、またより現場に近い海域にいる方がまず対処すべきである。
孫子曰く「兵は拙速（せっそく）を聞くも、いまだ巧の久しきを睹（み）ざるなり」じゃあるまいし、ケンカっぱやければいいってもんでもないでしょうに。
>[258]
>北朝鮮、対北敵視政策と非難・不審船事件には触れず向こうも、そう好戦的にはなれないんでしょうね。
>ミームさん、メアリー・苦しみまーす。
メアリーさんが、どうかしましたか？
>[259]また、この人は・・・
>台湾が中国主導で中国と統一されるのが望ましいともとれる発言を行った。
いくら親中ではないと言っても、これではねえ。
>創価学会・池田名誉会長 教育基本法堅持を 「改憲の布石」改正反対を明言> 創価学会の池田大作名誉会長は一日、西日本新聞のインタビューに応じ、文部科学省が教育基本法の見直しを中央教育審議会に諮問したことについて「基本法見直しを憲法改正につなげる政治的思惑には絶対反対だ。教育を国家主義的方向に逆行させてはいけない」と述べ、強く反対していく立場を明確にした。
「政教分離」は、国家からの「信教の自由」ということなのですね。
これは、創価学会も他の宗教団体も一致していると。
（貼り付け開始）『東京新聞』１２月２８日付 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20011228/mng_____kok_____002.shtml不審船事件 背景に北朝鮮孤立化
外貨枯渇で麻薬取引か【ソウル２７日五味洋治】鹿児島県・奄美大島沖の東シナ海で、海上保安庁の巡視船の射撃を受け沈没した朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）籍とみられる船への捜査が進んでいるが、韓国や日本に直接スパイを送り込む北朝鮮式の工作活動は、国際的な孤立に陥り、情報入手が困難になった同国の苦しい事情を反映している。
一九九六年九月、北朝鮮の潜水艦が江陵沖に侵入した事件で北朝鮮人民軍偵察局上尉の李光洙氏一人だけが逮捕された。李氏は、その後、本紙のインタビューでソ連崩壊により偵察衛星の写真が入手不可能となり「スパイを直接派遣して情報を集めざるを得なくなった」と説明した。
韓国と日本への工作活動を担当するのは、朝鮮労働党作戦部や対外連絡部など四部署と、人民軍偵察局。四部署は長期間滞在し組織だった情報、地下活動を行う。
工作船の基地は日本海側が元山、楽園、清津、新浦、黄海側は南浦と海州にあり、純粋なスパイである「工作員」と、彼らを援助する「戦闘員」と「案内員」が同行し、任務に協力するシステム。
北朝鮮は景勝地・金剛山観光が不振で「外貨が枯渇状態」（韓国政府関係者）とみられている。このため不審船が、外貨獲得につながる麻薬や武器の取引を行っていた可能性も捨てきれない。
（貼り付け終了）
（貼り付け開始）『産経新聞』１２月２８日付 朝刊
http://www.sankei.co.jp/paper/today/itimen/28iti002.htm■米の「攻撃」を危惧 北朝鮮は準戦時体制
北朝鮮工作船とみられる不審船の任務は、米国の「反テロ軍事行動」の標的とされることに強い危機感を抱いた北朝鮮による偵察・警戒行動の一環だった可能性が強まった。米国から「テロ支援国家」に指定されている北朝鮮は、米中枢同時テロ後に「準戦時体制」を敷いたことも明らかとなり、不審船の出航はこれと関連した軍事行動だった疑いが濃厚だ。
北朝鮮の政策動向に詳しい関係者によると、同時テロを受けて米軍がアフガニスタンで軍事攻撃を開始した直後の十月初旬から約一カ月間にわたり、北朝鮮指導部内では米国の反テロ戦略を分析・評価し、その対策を検討する集中的な討議が行われた。これは、米国のブッシュ政権が「テロリストをかくまったり、支援する国や組織も攻撃の対象となる」との方針を鮮明に打ち出したため、米軍の反テロ軍事行動の対象として北朝鮮も含まれる可能性があるとの認識からだった。
集中討議の結果、「ブッシュ政権では当面、パウエル国務長官など穏健派の意見が反映されている」との認識から、「米国は現在、われわれとの戦争は望んでいない」と判断するに至った。しかし、ブッシュ政権は一九九四年の米朝核合意に基づく核査察要求を繰り返すなど強硬姿勢が目立つほか、国際社会に対して「テロか反テロか」の二者択一でテロ包囲網の構築を進めており警戒が必要だとして、軍の指揮系統に対して準戦時体制を敷く措置がとられたという。
今回の不審船の主要な任務は、東シナ海のシーレーン(海上航路帯)の偵察だったとみられ、準戦時体制下の軍事行動だった可能性が強い。この不審船は北朝鮮の朝鮮労働党の周波数を使って朝鮮人民軍と直接交信していたことが防衛庁の通信傍受で明らかになっている。シーレーン偵察の目的としては、米軍の軍事行動が行われた場合、前線基地となる日本への有効な打撃方法を探ることなどが考えられる。
また、集中討議は日本に関しても検討され、日本が同時テロ事件で自衛隊の米軍への後方支援を可能にする「テロ対策特別措置法」で対応したことに注目、対日政策は強硬路線を取ることが決定されたもようだ。
◇
一方、海上保安庁や警察当局では北朝鮮工作船が過去に東シナ海ルートを使って覚醒(かくせい)剤取引をしていたことがあったことや、偵察や情報収集任務の工作船が覚醒剤取引を兼ねていたケースもあることから幅広く調べを進めている。
（貼り付け終了）
Rss-kさん、投稿ありがとうございます。>ポスト小泉 禅譲狙う？山崎氏の戦略
首相になるには、橋本派の力が必要なんだけど、容易に仲直りはできない。
頼みの綱は、小泉人気があと数年続くこと？
そんな戦略あるのか？
かつ民主党とのパイプもつくっておくことですか。
うまくいけばいいですが。
>[245]
>[248]Rss-Kさん、アルルの男・ヒロシさん、「田中外相「外交」を語る」の記事、ありがとうございます。
アルルの男・ヒロシさんは、少し遅かったようですが（笑）。>田中外相「外交」を初めて語る
初めて語っちゃまずいですね（笑）。
>「早い段階で首相との意見の擦り合わせをしていなかった。首相から外相ポストを命じられた時に『日米基軸だ。これを田中さん、確認しますか』と言われ『それはもちろんですよ』と言った。そのほかアジア外交などについては聞いたことがない。首相の言う日米基軸は反対ではないし、基本にある。だが、１００%米国が言うことが全部いいのではない。それを首相とよく話したい」
首相と外相が、よく話し合っていないのはまずいでしょう。
これは、小泉がいけないのでは。>「有事法制の議論もあり、私はワンセットでやるべきだと思つている」
有事法制にも、積極的と。
>−−その場合、集団的自衛権の取り扱いが話題になるだろう。ここでも首相の腹が読み切れないのか。
>「そうだ。私は閣僚だから自分が突出してもいけないと思っているし、首相の本当の腹を知りたいと思っている」ここでも、話し合っていないのか。
>−−アフガニスタンでの軍事行動に関連して戦線拡大論がある。
>「米国のストラテジー(戦略)の中にはイラクはあると思う。でも、できるだけ戦線拡大にならないでほしいと思うし、そういうことについて首相と話をしたい。首相が一番思っているのは郵貯の問題であり、あるいは改革の問題なのか。(自民党総裁選の)選挙運動の時に北海道以外はずっとついていったが、安全保障の話は全然なかった」
>−−米国がイラクなどを攻撃したらどう反応するのか。
>「私が想像するに首相官邸はこれはテロの根絶の一環であるというだろう。どういうやり方でどういう被害が出て、どういう影響を与えるかをみなければいけない」やはり、米国タカ派の好きなようにはやらせたくないようです。
>−−来年は日中国交正常化三十周年にあたる。田中外相には親中派のイメージがある。
>「みんな思いこみがある。個人的にはパイプもあるし、大事にも思われているが、あれから三十年たって中国も変わっている」親中だけとは、思われたくないようですね。
>−−ことし日中問で問題となった首相の靖国参樺と李登輝・台湾前総統の訪日問題は来年も繰り返される可能性がある。
>「首相は本当に(自民党総裁選で)ある団体に推されて『当選したら靖国を参拝する』と約束したから行ったのか。一つの団体が推したからということではないと思うが、なぜかこだわっている」首相の靖国にこだわる姿勢は奇妙だ、と。
>「前総統は病気でもあり、政治的な影響力も落ちているが、(訪日問題は)頭痛のタネだ。どっちにしても足を引っ張られる。台湾は同一民族、だから将来、番港みたいに收れんされると思う。武力政策でなく時間がかかって世代が入れ替わることで上手に収れんしていくだろう」
これは、日台関係にとって、良い発言ではないですな。
米共和党（ネオコン派とチャイナ・ロビー派）にとっても良くないでしょう。>−−日露関係について外相は一九七三年の「田中・ブレジネフ会談」が基本と発言したことがある。基本は九三年の東京宣言ではないのか。
>「領土問題は四島の帰属の問題を明確にして、その後に平和条約を締結することを一貫して言っている。橋本(寵太郎)さんや森(喜朗)さんは別々に協議するといわれているが、なんで別々にしないといけないのか。領土問題は絶対に譲歩してはいけない。一括という必要はないが、私はやはり四島だ」これは、父・田中角栄の決めたことを守りたいということでしょうか。
>−−事務当局とのチームワークの乱れや外相の資質問題が語られ、外相交代論も出ている。
>「そんなものはあとで人が評価するものだ」まあ、たしかに官僚とケンカをしないで、言うことを聞くだけの大臣が有能というのも変な話ですからね。
>−−不祥事問題でむ発言とは裏腹に実際には指導力を発揮していないともいわれているが。
>「この役所に着任してから基本にあるのは機密費の問題だ。これがなかったら全然違っていた。首相は『機密費問題、外務省問題を切り込みます』と選挙のキャンペーンでずっと言ってきた。だから私はこのポストに就かせていただいて、やっているわけだ」>−−チームワークの乱れは外交機能の低下を招き、税金の効率的な使用の見地からもよくない。「今の幹部、特に事務次官というポストに就くと、今の次官もそんなじゃなかったんだけど、ディフェンス(防衛)に回ってしまう。組織防衛だ。ただ人事でも会計でもこの八ヶ月間で相当変わっている。かなり協力してもらったとは思っているが、無駄なモノはこの際全部見直しをする」
一政治家が官僚組織と戦って勝てるのかは分かりませんが、がんばっていただきたいところですが、あれだけ敵をつくっちゃ無理なような気がするなあ。
基本的なコミュニケーションが不足しているような気がします。
お姫様で一匹狼で生きてきたから、しょうがないのかなあ。
いよいよ、何処か潰れるという事なのでしょうか。
読売ウェブから（転載始め）
金融危機回避で公的資金投入も
小泉首相は２７日夜、首相公邸に自民党の山崎幹事長、福田官房長官を呼び、今後の経済情勢などについて１時間４０分にわたって意見交換した。その結果、金融危機が起きた場合には、公的資金投入も含めて万全の対策を講じる方針を確認した。
山崎氏は会談後、記者団に対し、「銀行の取り付け騒ぎなど絶対に起こさせない。そのための手だてをきちんと講じる。パニックを起こさせない。デフレスパイラルを起こさせないように対応する」と語った。
また、会談では、ペイオフ（破たんした金融機関からの預金の払い戻し保証額を元本１０００万円とその利子までとする措置）の凍結解除については、予定通り解除することで一致した。
山崎氏は、「ペイオフと関連しているわけではなく、２、３月危機と言われているが、それを起こさせないと言うことだ」と述べ、金融機関への公的資金投入も含めて「いかなる事もやるということだ」と強調した。
大手銀行は、２００１年９月中間決算で赤字決算が続出したほか、巨額の不良債権処理や株式評価損の計上を強いられ、軒並み経営が悪化している。 (12月27日23:37)
（転載終わり）
http://www.yomiuri.co.jp/top/20011227it15.htmペイオフになると、危なそうな金融機関から預金の流出が起きる、
と言うことだと思いますが、今の所はアナウンスメント効果という
レベルなのか？だったらそれに越したことはないですが。
（一部転載開始）『読売新聞』１２月２７日付 朝刊
永田町激変２００１
自民党総裁選 橋本派幻の副総裁
実習船衝突事故の対応の不手際なので首相の森喜朗が退陣表明した直後の三月十五日ごろ。自民党森派会長の小泉純一郎に近い前官房長官の中川秀直は都内の料理屋で、橋本派事務総長の野中広務と向き合った。「小泉を首相に担ぎ、橋本派が副総裁を取るのはどうですか」。中川は副総裁ポストを交換条件に「小泉擁立」を持ちかけたが、野中は最後まで首を縦に振らなかった。
「私は絶対に総裁選には出ないが、小泉さんの（掲げる）郵政民営化はどうしても気になる。いざとなれば、（元首相の）橋本（龍太郎）を担がないといけないかもしれない」
森派内には当時、仮に小泉が総裁選で惨敗すれば、「非主流派に転落し、冷や飯を食わされかねない」との危機感があり、中川は、最大派閥の橋本派との"妥協"を探ったのだった。実際、森の退陣が確定的になっていた二月二五日、野中、自民党参院幹事長の青木幹雄、幹事長の古賀誠らが国会近くのホテルで会った際、青木は「こうなったら（次期首相は）小泉さんでもいいわね」と漏らし、小泉も次期首相候補の一人との考えをにじませたこともあった。ただ、その青木も「小泉は最後は出馬を思いとどまる」と見ていた。同二七日、銀座の料理屋で小泉と会談した際、小泉が「森が辞めて、次に（森派会長の）自分がやるとは言えないでしょう」と語っていたからだ。（転載終了）
しかし、ＢＢＣ放送のため、英語ですので理解できませーん。http://news.bbc.co.uk/olmedia/1720000/video/_1722438_japan03_tanaka_vi.ram
（転載開始）『毎日新聞』１２月２７日付 朝刊
この人たちの収支決算�� 古賀誠 自民党前幹事長
「小泉内閣はポピュリズム。党内基盤にも軸足を」
「族」で改革の矢面に 首相とは相いれない体質■辛口の注文
「小泉内閣はポピュリズムで一つ間違うと全体主義。大衆に軸足を置いているが、党内基盤に移していくことも大事だ」。５日、東京都内のホテルで講演した自民党の古賀誠前幹事長は、日本道路公団改革をめぐって対峙した小泉純一郎首相に辛口の注文を付けた。昨年１２月、野中広務氏の後を継いで幹事長に就任。「加藤の乱」ではひざ詰めで加藤派の若手を切り崩し、何人かの若手は「理屈の加藤（紘一）さんより、古賀さんの人間的迫力に参った」と堀内派に走った。建設政務次官、建設部会長、建設委員長を歴任し「族議員」として鍛え上げられ、国対委員長で野党と渡り合った。将来を見越して旧建設、旧大蔵の幹部とは深く長く付き合ってきた。■権力の近くで
「森降ろし」では苦労したが、これからという時に小泉首相の登場で幹事長を退いた。スローガン、絶叫、そして一時は内閣支持率が９０％近くまでいった大衆的人気。「小泉ワールド」は、地をはうような根回し、気配りの人間関係で築き上げてきた「古賀ワールド」とは、別世界だった。野中氏に推されて党道路調査会長に就任。道路公団改革の矢面になったのは、「族」のボスとしては必然だった。村岡兼造元官房長官、青木幹雄参院幹事長らとはかり「高速道路への国費投入ゼロ。代わりに建設費の償還期間は５０年」という首相、道路族双方の顔を立てる決着を水面下で誘導した。首相の靖国神社の８月１５日参拝問題では、福田康夫官房長官と連絡を取り合って、遺族会副会長として１３日参拝の環境整備を行った。常に権力の近くにいて国政に参加しようというのがモットー。内閣改造について「改造をすれば政権の力が落ちる」と周囲に話し、青木氏らの改造論に異を唱えた。田中真紀子外相の更迭論にも消極的で、その点では首相の方針と足並みをそろえた。そこは経済政策などで、首相とは全く反対に行ってしまった亀井静香前政調会長とは違う。
■世代交代
１７日夜、都内料理屋に古賀氏、平沼赳夫経済産業相、高村正彦元外相が顔をそろえた。この３人に麻生太郎政調会長を加えた４人は定期的に酒を酌み交わす間柄だ。そこでも小泉首相の危うさが話題に出た。堀内派を基盤にしながら野中氏を後見人にして世代交代を図り、その中心に身を置いて政治を仕切っていこう。パイプを作ってきた保守党、公明党もいざという時には応援してくれるだろう。古賀氏はこれまでそんなシナリオを思い描いてきた。ただ、ニューリーダーたちは迫力不足で「小泉後」は想像しにくく、それが「野中、古賀‐加藤」の復縁説にもつながっている。古賀シナリオはあくまで人間関係を基盤にする自民党の旧秩序を前提にしたもののように見える。「自民党をぶっつぶす」という小泉首相の下で、来年、古賀氏はどんな戦略を描くのだろうか。
（転載終了）
続きものですから、最後まで。（転載開始）
『産経新聞』１２月２７日付 朝刊
橋本派は今 最大派閥の虚実 【下】
「存在意義はなくなった」 「世代交代」が最大の課題
「長いことおうてなかったな」
橋本派事務総長の野中広務と参院幹事長、青木幹雄は一八日午後、久しぶりに二人だけで今後の政局についてじっくりと話し合った。派閥オーナーだった竹下登、小渕恵三なき今、橋本派を支える両輪はこの二人。だが今春、ポスト森喜朗の最有力候補として野中の名前が浮上した際、青木が強く反対。小泉政権発足後は、青木が橋本派として「唯一」の首相との窓口の役割を担い、野中と青木の関係は微妙とみられていた。三日後、青木は、野中も出席して開かれた首相、小泉純一郎と幹事長経験者との会合で「抵抗勢力が本気を出していないちゅうことを、あんた、気づいていないわね。本気を出したら、こんなもんじゃないわね」と言い放った。野中の心境を代弁しつつ、橋本派などが要求した内閣改造を拒んだ首相に党内融和を求める厳しい忠告だった。橋本派幹部は、「青木の理想像」は故佐藤栄作元首相の側近として「百術は一誠にしかず」と直言も辞さなかった故保利茂元衆院議長だという。この幹部は「当面、青木は首相を支えるだろうが、言うことを聞かずに小泉が暴走すれば刺し違える覚悟だ」と心境を明かす。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
小泉政権発足以来、「抵抗勢力」に甘んじている橋本派の反転攻勢のきっかけとして想定されるのが、経済情勢のさらなる悪化だ。衆院議運委員長の藤井孝男は小泉改革への危惧を率直に語る。「構造改革は間違っていないが、小泉首相はＦ１レースのドライバーでスピードと巧みなハンドリングで観衆の拍手喝采を浴びている。だが、公道に出たら、ハンドルに一五度ぐらいの余裕がないと衝突してしまう」
七−九月期の国内総生産（ＧＤＰ）速報値がマイナス２．２％を記録するなど、来年前期は「景気」が最大の焦点となる。その時こそ、「政策のプロ集団」を自負する橋本派の出番というわけだ。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「大蔵省（財務省）は首相の支持率にあぐらをかいて、自分の庭先掃除に明け暮れていることに怒りを禁じ得ない」
野中は一七日、旭川市内での講演で、財政出動を拒む財務省の姿勢を強く批判した。橋本派は平成一四年度予算編成前に、政調会長、麻生太郎のまとめた「麻生ビジョン」と歩調を合わせる形で緊急提言「アクションプラン２００２」を発表。国債三十兆円枠とは別に十兆円規模の「構造改革推進ファンド（仮称）」の創設、贈与税、相続税の抜本改正などを打ち出した。「財政収支だけつじつまを合わせる手法で森を見ない議論をしている」（橋本派幹部）ことへの反発を抱く経済産業省が「財務省主計局寄りの官邸に対抗して、麻生政調会長、橋本派に同じ球を投げた」（経産省幹部）といわれる。財務省対経産省の対立構図の中で、「麻生を橋本派が推す総裁候補として担ぐ選択肢もあり得る」（江藤・亀井派幹部）との思惑も透けてみえる。だが、両提案は小泉に一顧だにされず、来年度予算案はすんなり、党総務会で了承された。政治評論家の屋山太郎はこう切って捨てる。「田中派時代の高度成長時代は族議員にとって、やることがいっぱいあった。しかし、成熟社会を迎え、橋本派が担った役割は終わり、存在意義はなくなった。選手交代の時期が来た」※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
永田町では、野中の「側近中の側近」といわれてきた鈴木宗男が、野中と距離を置き始めたとの情報が駆け巡っている。それを伝え聞いた野中は周囲に苦笑して言った。「鈴木には離れろと言ってある。いつまでもおれについているように思われたらだめだからな」
田中角栄からの「世代交代」を錦の御旗として発足した竹下派を継承した橋本派は今、皮肉なことに「世代交代」が最大の課題となった。＝敬称略
（村上新太郎）（転載終了）
例の「日本プライドプラン」の不審船事件についての見解です。それにしても、不審船捕捉はまたもや米国の偵察衛星の情報ですか。自衛隊の無線解析でソ連の大韓航空機事件のときのように周波数や方式を変えなくてはならなくなったり大変だと、読売に出ていました。となると、産經新聞は国益を阻害したんでしょうか。難しいところです。多分不審船は、米軍の動向でも視察して緊張の度合いを偵察するような密命を受けていたのでしょう。やはり、米国ＶＳ北朝鮮の構図ですか。
（転載始め）
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12月26日 18:59
民主党：
不審船事件で「法改正検討すべき」 保守系議員研究会
民主党の保守系議員でつくる「政権戦略研究会」（吉田公一代表幹事）は２６日の幹事会で、不審船事件について、「政府の対応は後手後手に回った印象で、さまざまな法整備が不備だ」として、海上保安庁法改正などを検討すべきだとの考えで一致した。同研究会はこの日また、行財政改革の断行や「安全保障基本法」制定などを求める基本政策をまとめ、鳩山由紀夫代表に提出した。吉田氏は記者会見で、「（鳩山由紀夫代表が）我々の政策を取り入れてくれれば、支えていきたいという気持ちが強くなる」と述べた。野党共闘については「自由党を除き政策が合わない。今の段階ではありえない」と、否定的な考えを示した。
［毎日新聞１２月２６日］ ( 2001-12-26-19:02 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/seiji/20011227k0000m010037000c.html
連載記事の【中】です。
続きものですので、いちおう、転載させて頂きます。（転載開始）
『産経新聞』１２月２６日付 朝刊
橋本派は今 最大派閥の虚実 【中】
「子どもの派閥になった」 気迫欠き"台所"も苦しく
東京・永田町の自民党本部一階に、ここで開かれる会合の開催予定が一目でわかる最新式の電光掲示板が設置されている。だが、この掲示板に表示されない会合もある。
「郵政事業懇話会」
橋本派事務総長の野中広務が会長を務める。郵政事業庁の応援団で、「郵政族」議員の牙城だ。非公開で開かれるこの会合は二一日も会場を直前になって変更、橋本、江藤・亀井両派を中心に約三十人いた出席者のほとんどは会合が終わると記者団からの問いかけに一切答えず、足早に立ち去った。郵政省出身の参院議員、高祖憲治が九月、参院選で大量の選挙違反者を出した責任をとって議員を辞職。懇話会も謹慎を余儀なくされていたが、首相、小泉純一郎が郵政事業への民間企業の全面参入の方針を示す中、「本格的な巻き返し」（出席者）に入った。「高祖問題」が発覚した直後、会長辞任を口にしていた野中の続投も決まった。「小泉改革に対抗するには野中さんしかいない」と郵政族の一人はいう。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「２．７％引き下げでいきますから」
橋本派会長の橋本龍太郎は十二月一四日、官房長官、福田康夫に焦点となっていた診療報酬引き下げ幅を電話で「通告」した。「三方一両損」と言うばかりで具体的な決着点をはかりかねていた首相官邸に異論があろうはずはなかった。三日後の一七日、政府与党は淡々と「橋本案」通りに引き下げ幅を決めた。水面下で日本医師会、厚生労働省などとの調整役を果たしたのは、「厚生族のドン」である橋本だった。日本道路公団民営化問題でも、道路行政に詳しい同派会長代理の村岡兼造が道路調査会長、古賀誠と頻繁に連絡をとり、道路公団への国費投入打ちきりを受け入れる代わりに既に計画された高速道路建設が事実上継続できる「五十年以内償還」という落とし所を見いだした。「橋本派の力は落ちていない。見えないだけだ」と幹部の一人は胸を張る。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
だが、大きな変化も起きている。
「えっ、もう終わったの？」
平成十四年度予算編成の閣僚折衝を前にした二一日朝、自民党本部で開かれた国土交通部会の情報を得ようと集まった省庁関係者は驚きの声をあげた。わずか二十分。例年なら折衝に向かう閣僚を拍手で送り出すところだ。しかし、今年は小泉の掲げる「新規国際発行三十兆円枠」と「公共事業費１０％削減」の大方針のもとで予算編成の大枠はすでに決まっていた。橋本派からも数えるほどしか出席せず、気勢はあがらなかった。橋本派の公共事業の影響力は、列島改造論を打ち出した元首相、田中角栄以来、他派閥の追随を許さなかった。しかし、建設業界はバブル崩壊後、未曾有の低迷のふちに沈み、元首相、竹下登との関係が深く「竹下銘柄」と呼ばれた青木建設は民事再生法適用を申請した。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
派閥の台所事情も苦しくなった。年末に派閥から各議員に支給される「モチ代」は二百万円だったが、"ありがたみ"が薄れたせいか、「まだ派閥事務所に受け取りに行っていない」という若手議員もいる。政治資金収支報告書によると、平成十一年に橋本派の政治団体、平成研究会に元首相、小渕恵三が五千万円、衆院議長、綿貫民輔が三千万円を出した。小渕の死去した十二年の収支報告では、綿貫の五千万円を筆頭に、橋本、野中、参院幹事長の青木幹雄らが一千万円ずつ出しあったが、「総裁候補の格にあった資金を出している議員はいない」（古参秘書）。江藤・亀井派中堅は「橋本派が公共事業に影響力があるといっても、小泉政権の下では発揮できる権限も限られる。総裁候補もいない派閥の力は弱っている」と指摘。ある自民党関係者は「竹下は、民間企業を割り振ってカネや選挙で所属議員を支援させたが、政治資金規正法が改正され、派閥がそういう機能を果たすことが難しくなった」と解説する。今年六月「郵政改革について自由にモノを言いたい」と橋本派を脱退した元農水相、大原一三は、「橋本派は以前は政権取りの気迫があったが、今は族の論理が幅をきかせる子供の派閥になった」と指摘している。＝敬称略
（加納宏幸）（転載終了）
（転載はじめ）「小泉」と「橋本」のバトル
「2人の言っていることは(統合するということでは)同じだわね」と,青木幹雄参院幹事長が言って割って入らなければ,その場は収まらなかったかも知れないという。12月17日夕,首相官邸。特殊法人改革の残された焦点の政府系金融機関について小泉純一郎首相と橋本龍太郎元首相との間で激しい遣り取りがあり,居合わせた福田康夫官房長官を始め,山崎拓幹事長ら自民党5役はただ茫然自失の状態だった。「政策金融の一本化」を持論とする小泉首相はこれまでも経済産業省所管の商工中金と中小企業金融公庫の統合を石原伸晃行革担当相に打診すれば,一方の橋本元首相は財務省所管の国民金融公庫と商工中金の統合に言及するなど政府系金融機関の整理・統合を巡り,水面下の鍔迫り合いを繰り返してきた。この日も小泉は会談の場で予告なしに,官邸の下に第3者機関を設置し,そこで早急に政府系金融機関の見直しの結論を出すと書いたA4版ペーパーを出席者に配ったため,橋本は「(首相は)実体経済をもう少し見た方がいい」と指弾,事実上"切れ"た。同日の『毎日新聞』夕刊が「首相の私的懇で調整」と報じたことも恐らく橋本には官邸と財務省が事前に決託して,その場に臨んだと映ったに違いない。結局,掴みかからんばかりの両者の対立は,「経済財政諮問会議で検討するなら誰も文句は言わない」との橋本提案に小泉が乗る形で妥協が成立,事なきを得た。この日の夜,青木は番記者との懇 談で「(現首相と元首相が)あそこまでやってはいかんわね 」と,暗に感情露に自説に拘った派閥の領袖の橋本をやんわりと批判した。さらに21日夜,山崎幹事長の呼びかけでホテルニューオータニ「山茶花荘」で開かれた小泉首相と歴代幹事長経験者との懇談会でも一悶着あった。首相はその席で「俺は党の言うことを聞かない。総務会の言うことを聞いていたら,改革なんてできやしない」「抵抗勢力がいてくれるので,改革ができるんだ」などと語り,青木は「抵抗勢力が本気を出したら,こんなものじゃないわね」と反論したため,出席者の加藤紘一,野中弘務,古賀誠らは一応に白けムードだったという。小泉に対し青木は「理解があり過ぎる」との批判が派内にあるので敢えて打った芝居との穿った見方もあるが,早期内閣改造を強く求めてきた青木の要求が退けられたことからも,やはり同夜の記者懇談で「いざとなれば本気(追い落とし)でやるわね」と述べているように,年明け政局の焦点は改造の時期である。
それにしても,である。「小泉人気」は落ちそうにない。先号で書いた"ワンフレーズ・ポリティックス"はその後も続き,18日午前に特殊法人等改革推進本部と行政改革推進本部の合同会議で決定した特殊法人の廃止17法人,民営化45法人について,小泉は「大きな一歩だ。この調子でやっていきたい」と,改革の前進をアピールした。 (以下略)
（転載おわり）