ネルソンです。このホームページの上記ヘッダー↑に、司法修習生が作成したと思われるウェブサイト「司法研修所の現状を告発する」http://www2s.biglobe.ne.jp/~jinkenha/kensyuuj.htmlへのリンクを追加いたしました。このウェブサイトで記載されていることが事実だとすれば、経済界、そしてその背後に控えるアメリカ帝国により押し進められている司法改革の流れを受けて、司法研修所の教育カリキュラムや講演の内容までもが「侵食」されていることが伺われます。
従来２年間だった司法修習が、現在では１年半に短縮（法科大学院の修了者はさらに１年間に短縮され、その際、司法研修所での履修内容は、法科大学院で法実務を既に学んできているという前提にたって、削減される予定）されてしまっているのですが、ところが、学ぶべき内容は削減もされずに、「そのまんま」なのだそうです。ということは、裁判官（判事）などを目指して真面目に予習復習を心掛ける修習生は、夜中の２時、３時まで勉強しなければならず、なかには修習中〜修習後の判事任官後に、脳溢血などで急死した人もいるそうです。
こうしたことが、教職員や修習生のモラル・ハザード（例：教官によるセクハラ事件や、寮におけるマジック・マッシュルーム吸引事件など。この麻薬吸引事件については「法律学のカフェ」の過去ログに残っております）を引き起こしているようです。
さらに気になるのが、民間企業幹部たちの司法研修所における講演内容で、「君たちは企業の活動をスムーズにするための製品（＝ロボット）である！」というような趣旨の発言があることです。もし本当であるとしたら、由々しき事態です。こんなことで、「法の番人」「社会正義の担い手」が養成されうるとは到底考えられません。というか、こんな劣悪な司法研修所ならば、どうして、かの超難関である司法試験をパスしてまで通う価値があるのでしょうか。否、おそらく無いでしょう。
しかも、さる法曹関係者から聞くところによると、本当の法律実務は、修習後に就職したのちに、裁判所や、検察庁や、法律事務所などで、再度一からみっちり仕込まれないとモノにならないそうですから、日本の大学法学部同様、その存在価値を疑いたくなります。
以上のような理由から、敢えて上記ヘッダーに「司法研修所の現状を告発する」ＨＰへのリンクを追加した次第です。皆様の一助になれば幸いです。
ネルソン拝
ネルソンです。自分の戸籍を自分で見れないとは、知りませんでしたね。そして、社会保険労務士の先生が、なんと、企業の人事と組織の戦略のコンサルタントまで仕事にしているとは、意外でした。時代の流れというものは、法律ビジネスまでをも変遷させるものなのですね。（転載開始）
http://www.hou-nattoku.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□□ 知らなきゃ損する！面白法律講座 □□
2003. 4.29 第128号
───────────────────────────────────
発行部数：14,177部（まぐまぐ12,178部、melma!1,999部） 毎週火曜日配信
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 目 次
───────────────────────────────────□ なっとく！ 法律相談 第116回
〜 自分の戸籍が見れない！？ 〜□ 士（サムライ）業の仕事と活躍 第48回
〜 変革の時代の人事戦略 (1)
〜企業戦略と組織・人事戦略〜 〜□ なっとく！ ランキング
□ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ なっとく！法律相談
───────────────────────────────────第116回 「自分の戸籍が見れない！？」
□相談□
自分の戸籍謄本を役所で取得しようとしました。
自分の戸籍なので、請求理由はいらないと思い、理由は
書かずに出しました。ところが、役所の係は、理由を書か
ないのなら、発行できない。そう言い張ったのです。
自分の戸籍の情報を自由に確認できないというのはおか
しいのではないかと思います。法律上、どうなのでしょう
か。
（30代：男性）□回答□
戸籍は原則、公開という建前が昭和51年の法律改正まで
続いていました。それ以降は、閲覧制度が廃止され、謄本・
抄本の請求には、請求理由を明らかにし、不当な目的によ
る請求の場合は、市町村は請求を拒むことができることに
なりました（戸籍法第10条）。もっとも、戸籍法施行規則（法務省令）では、戸籍に掲
載されている本人に関しては、請求理由を書かなくてもよ
いとされています（第11条）。
しかし、市町村によっては、差別につながる可能性のあ
る戸籍情報には厳しい態度をとり、たとえ本人による請求
であっても、正当な理由がなければ謄本・抄本を請求でき
ないという取り扱いにしているケースがあるようです。あなたの本籍地も、戸籍の請求に関して厳しい取り扱い
を行っている市町村であるようです。ご本人の場合は、
「記載内容の確認のため」などという理由でも交付請求が
許されると思います。ご自分の戸籍を「自由に確認できな
い」わけではありませんので、少し行政事務に協力してあ
げてはいかがでしょうか。
☆☆ ホームページにも相談を掲載しています ☆☆今週は「次男だけに相続させることは可能か」。遺留分
の放棄についてです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 士（サムライ）業の仕事と活躍
───────────────────────────────────第48回 「変革の時代の人事戦略 (1)
〜企業戦略と組織・人事戦略〜」社会保険労務士 福岡事務所
有限会社e-Brains
代表取締役／社会保険労務士 福岡 千薫子 先生企業が財務的な成果を長期的にあげるためには、業績向
上につながる従業員の日々の実践によって得られます。第
一線で働く従業員から経営幹部に至るまで、企業が競争を
勝ち抜くために、どんな力を持った人材でどう組織を構成
すればよいか、経営者自身に企業の針路を問い直すことか
ら人事戦略と経営戦略が直結し始めます。企業戦略について少しお話しいたします。
「戦略」とは、(1) 中期的に維持でき、(2) 競争社会で
優位性を築く為の、(3) 「具体的な行動計画」です。
まず、経営計画にもとづいて戦略ドメイン（企業が中長
期的に優位に立つために経営資源を効率的に投入し、戦略
的に方向づけられた事業領域）が決まりますね。
戦略ドメインは、競争の優位性を活かすためにどのよう
な市場のニーズに応えていくのか（WHAT）と、それを強く
持つどの顧客層（WHO）をターゲットとし、そこに経営資
源上の強み（HOW）をどう対応させるかということによっ
て決まります。企業が経営戦略を考えるときには、まず、「どの分野で
競争上の優位性を築くか」を考える必要があります。そし
て、それをどこで築くのかかという戦略が他の企業と異な
れば、勝ち組として残っていけるでしょう。
新たにどこで競争上の優位性を確保するのかを考える時
に、人のアイディアやそれを生み出す人材の能力、あるい
は、社員一人一人が積極的に仕事にかかわっていこうとす
る企業の風土など、人と組織にかかわるマネジメントが密
接にリンクしてくる可能性が非常に高いのです。企業戦略が定まれば、それを実現するために更に組織別
戦略へと落とし込み、それをさらに各職位段階に応じた戦
略の具体化まで落とし込む必要があるでしょう。
経営方針・経営戦略に基づいた立派な経営計画まで策定
したけれど、各職位段階にまで具体化されていないがため
に、実際には実行されていない、移されないままになって
いませんか？
そして、具体化された戦略をすばやく実行していくため
には、何を動かさないといけないでしょうか？（次号に続く）
+-------------------------------------------------------+
ここに掲載された士業の先生方に対するご質問・ご相談、
仕事の依頼については、リーガルセキュリティ倶楽部事務
局までご連絡ください。先生方をご紹介いたします。ご依頼はこちらへお願いします。→info@hou-nattoku.com
+-------------------------------------------------------+=[PR]=================================================================
■法律事務所■特許事務所■司法書士事務所■税理・会計事務所
就職のことなら、http://www.lifr21.com/ をご覧ください。☆☆☆☆☆ 研修情報、求人情報掲載中です！ ☆☆☆☆☆☆
============================================リーガルフロンティア21 ==
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ なっとく！ランキング
───────────────────────────────────ホームページ「法、納得！どっとこむ」でアクセスの多
かった記事をご紹介します。 （03/04/20〜03/04/26）第１位 有給休暇はいつから取れるのですか？
（職場でのトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka1.php第２位 アブナイ会社は登記でわかる？
http://www.hou-nattoku.com/consult/193.php第３位 新聞の勧誘に関するトラブル
http://www.hou-nattoku.com/service/2.php第４位 厚生年金受給者がアルバイトをすると減額される？
http://www.hou-nattoku.com/consult/195.php第５位 内容証明郵便とはどういうものなのですか？
http://www.hou-nattoku.com/mame/naiyou1.php
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
───────────────────────────────────SARS（新型肺炎）への不安がアジアを震撼させています。
中国では、結婚式には人が集まるという理由で婚姻届の受
理を停止。感染死された方の葬式も禁止と、深刻な状況の
ようです。日本でも感染者が出ることは時間の問題。ウィルス遺伝子が変異して、より強い感染力と致死力を
備える危険性も否定できません。この騒ぎが99年に起こっ
ていたら、間違いなく、いまや忘れさられた「ノストラダ
ムスの予言」に結び付けられていたはずです。マスクをかけずに生活する日が来ないことを祈るばかり
です。マスクをかける間もなく感染したら困りますが（汗）（ま）
+-------------------------------------------------------+
※このメールマガジンはＮＰＯ法人への賛助会費と広告費に
支えられています。
賛助会員のご入会をお待ちしております（法律相談可）
→ http://www.hou-nattoku.com/asp/
+-------------------------------------------------------+
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元：ＮＰＯ法人リーガルセキュリティ倶楽部
監 修：弁護士 密 克行、弁護士 浅井 健太、弁護士 片岡 全樹
───────────────────────────────────
法律相談の応募： http://www.hou-nattoku.com/index2.html
登 録 ・ 解 除： http://www.hou-nattoku.com/magazine.htm
バックナンバー： http://www.hou-nattoku.com/mailmag/index.htm
ご意見・ご感想： http://www.hou-nattoku.com/opinion.html
その他お問合せ： staff@hou-nattoku.com（メール）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━（転載終了）
ネルソンです。京都市にとっては、「部落差別問題の解消」とは、「後ろめたいカネで解決」することであって、どうも、「差別意識を啓蒙によって解消すること」ではないようです。いつもながら、寺園氏の奮闘には感服することしきり、です。（転載開始）
マリード［同和行政オブザーバー］ No.110（2003年 4月 27日）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
http://almarid.tripod.co.jp/読者登録・解除手続きはここからできます。
http://www.mag2.com/m/0000056946.htm━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎「同和問題解決のための不正だった」──京都市調査結果より
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━同和温泉補助金不正事件をめぐるここ２〜３か月の京都市と解放同盟の動きに
ついてのレポートを、５月８日発売の『ねっとわーく京都』６月号に寄稿した。
くわしくは同誌をお読みいただきたいが、この問題に関する京都市の調査結果
で、レポートでは割愛した重要事項をご紹介したい。＊京都市の調査結果は、京都市職労ＨＰにて全文閲覧可能です。
http://www.shisyokuro.ne.jp/■なぜ不正を認めてきたか
京都市の調査結果では、住民訴訟になっている１９９７〜９９年度に解放同盟
支部に学習事業助成名目に支出した６１件（補助金総額５４２２万円）のすべて
に、不正があったことを認めた。調査結果によると、支部から補助金申請を受け付ける京都市の担当部署も、こ
れは申請内容とは違う目的で使われる金であることを認識していたという。それだけでなく、京都市職員みずから、不正支出をするための虚偽の書類作成
を代行していた事実も明らかにしている。すなわち、「一部の支部では、申請手続に不慣れな支部に代わって申請書等の
作成にかかわるなどして、円滑に補助金が交付されるようにしてきた」職員によるでっち上げ書類作成代行の事実は、従来から市会などでも指摘され
ていたが、京都市としても明確に認めた。今回の発覚した事件は、単純に解放同
盟による公金詐取とはいえず、京都市の機構をあげての協力があったからこそ、
初めて可能となった犯罪だったことがあらためて裏付けられた。では、なぜ、担当部署ではこのような不正を容認、いや犯罪に加担してきたの
か。調査結果では、職員側の認識として、とんでもない理由をあげている。「厳格に要綱に基づき「事業補助」として運用すれば、支部と軋轢が生じるおそ
れがあり、そのことが同和問題の解決を図るうえで大きな支障となると考えてい
た」「前任者からの事務引継ぎにより、要綱に基づき形式的に申請書等を整えればよ
いという事務手続の進め方が代々引き継がれていたことから、引継ぎどおりせざ
るを得ないという思いが当時の職場内にあった」つまり、同盟とトラブルを起こすことは、同和問題の解決の支障になるから、
不正を認め続けてきた、部署全体が、すでにそうしなければならない態勢になっ
ていた、ということだ。同和補助金の不正支出は、最近はじまったものではな
く、かなり長い歴史を持っていることを示唆している。それにしても、解放同盟の不正を認めないことが、なぜ「大きな支障になる」
と考えたのか。常識的、いや少なくともわたしの感覚なら、それは逆だ。不正を
認めることが同和問題の解決の支障になるはずだ。あるいは解放運動にとっても
マイナスとなるであろう。担当部署の職員たちがいう「同和問題の解決」とは、一般に考えられる「同和
問題」とはまったく別の概念なのだろう。そう考えなければ、理解のしようがな
い。部署は違っても京都市職員なら、こういった言い訳をよく理解できるのかもし
れない。調査結果でも、不正に加担してきた職員側の言い訳の妥当性を否定して
いるわけではない。「運動団体と軋礫が生じないよう事業を進めることが同和問題の解決にとって有
効であるという考え方を、過度に職員に意識させる傾向を生み出したことは、結
果として本市の組織的な問題であったと言わざるを得ない」と述べる程度だ。だからこそ、調査委員会もこのような非常識な文章を、恥じることなく公表で
きたのだろう。おそらく、自分たちの考えること、話す言葉が、市民にはどのよ
うに受け止められるか、まったく想像できていないのだ。このこと自体、京都市
の機構が芯まで腐朽してしまったことを暗示していると、わたしには感じる。わたしは以前、京都市（職員）にとって、同和補助金の不正支出は「不正」で
すらなかったのではないか、と指摘したが、まだまだ甘い表現だったことにな
る。かれらにとって、それは「同和問題の解決」のための正しい行ないだったの
だ。そう考えると、調査結果発表後も、事件にかかわった職員はだれ一人として処
分を受けるどころか、この４月に昇格した管理職もいることは、京都市としては
ごく妥当な措置ということになる。京都市がひとりでに腐朽していったのではない。腐朽の原因があり、それを是
とし、あるいは追認してきたものが存在していたことは間違いない。腐朽の道に
突き進んだ構造自体を白日の下に引きづり出し、それを破壊しないかぎり、問題
は何も解決したとはいえない。
■同盟支部長の証人尋問申請を検討中４月２４日、京都地裁で同和温泉補助金訴訟の第１６回口頭弁論が行なわれ
た。先月の口頭弁論で、被告（京都市側）は、交付した同和補助金５４２２万円の
うち、京都市の調査委員会で「損害額」と認定した３７００万円を部落解放同盟
支部側が返還を申し出ている。返還されれば京都市の損害は回復され、この住民
訴訟を起こした理由がなくなるので、訴えは棄却されるべきだ、と主張してい
た。これに対し、われわれ原告側はこの日の弁論で、違法なのは支出された補助金
５４２２万円全額であり、補助金の一部が返還されたとしても、訴えが棄却され
る理由にはならないと主張した。つまり、５４２２万円もの補助金は、そもそも支部の学習事業に対する助成で
あるが、調査委員会の調査でも肝心の学習内容についていっさい明らかになって
いないからだ。調査委員会がやったことというのは、せいぜい学習事業実施当日の参加人数を
確認できる領収証類を支部から提出させ、それで損害額を算定しているに過ぎな
い。調査にあたった職員の労は認めるが、これだけの深刻な問題に直面している
にもかかわらず、京都市幹部の姿勢は、完全にピンボケ状態なのだ。支部が同和補助金受給のため、京都市に提出した書類（申請書、報告書など）
に記載された参加人数や宿泊料、決算書は６１件すべてでたらめだったことが判
明した今日、当然同じ報告書などの学習会に関する記載にも、重大な虚偽がある
と考えるのが普通だろう。だが、調査委員会は、支部が当日どのような学習会をしたのかということを、
調査項目にも入れていないのだ。これでは、損害額を、市のいう通り３７００万
円と認めるわけにはいかないではないか。というわけで、この訴訟はしばらくは継続されることになる。被告（京都市
側）がこの先も「学習会は行なわれていた。それは有意義なものだった」などと
従来の主張をくり返すなら、われわれは当時の解放同盟支部長を証人として法廷
に呼び出し、どんな学習会をやってきたのか尋問することを、現在弁護団で検討
中である。京都市は、法廷でまたまた恥ずかしい思いをする前に、みずからの誤りを認め
るほうがよいだろう。なお、４月１８日、解放同盟各支部は、京都市からの請求（３７００万円）に
応じて、延滞利息分も含め４６００万円を返還している。
→ネット上で読める記事
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2003apr/18/W20030418MWA1K100000102.html
http://news.www.infoseek.co.jp/Content?arn=jiji_society_030418X143&ud9=-7&sec=society&sv=SN&svx=300504&pg=article.html
┏ ┓
┃ 「マリード」にたいするご意見、ご感想、情報提供をお待ちして ┃
┃ います。いただいたメールを無断で転載することはありません。 ┃
┗ ┛「マリード」ウェブサイトで全バックナンバーを公開しています。
http://almarid.tripod.co.jp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行人：寺園敦史 terazonoat@yahoo.co.jp
読者登録・解除： http://www.mag2.com/m/0000056946.htm
本誌は、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して不定期で発行し
ています。 http://www.mag2.com/ （マガジンID: 0000056946）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(c) Atsushi Terazono（転載終了）
以上、ネルソンの転載張り付けでした。
ネルソンです。タイトルの通りで、むしろ法律ネタというよりも政治ネタですが、「法律な作り方」が克明に描かれているので、紹介する次第です。（転載開始）
細野豪志の両忘記（りょうぼうき）#3『個人情報保護法・最後の攻防』（2003/4/26）
■委員会質疑の終局
個人情報保護法案が衆議院の特別委員会で可決されました。本会議採決はＧＷ後に残してい
ますが、衆議院での審議は実質的に終了し、舞台は参議院に移りました。担当してから二年、今年に入ってからは、ひたすら個人情報保護法案に絞って取り組んでき
たため、審議終結は感慨深いものがあります。私自身が取りまとめを担当した野党案が否決
された無念さと、国会審議である程度の方向性を示すことが出来たという自負心が入り混じっ
た複雑な心境です。■政府案の問題点
昨年の内閣委員会で２０時間、特別委員会で４０時間、そのすべての質疑に理事として関わっ
てきましたが、積み残した課題は少なくありません。特に、個人情報の扱いを取り締まる主
務大臣と、取り締まられる個人情報取扱事業者の定義は最後まで明確になりませんでした。法律が成立すると、個人情報の売買を行う名簿業者やセンシティブ情報を大量に扱う医療機
関から、カーナビゲーションを搭載した車で配達する酒屋さんや市販の電話番号ソフトを使っ
て住所を管理している個人まで、取り締まりの対象となる可能性があります。それも、どの
大臣がどのような方法で個人情報を保護することになるかが明らかになっていません。権力に絶対の信頼を置く与党と、権力に対するチェックの必要性を主張する野党には、埋め
がたい溝がありました。野党案では、主務大臣ではなく、個人情報保護委員会という第三者
機関で個人情報の保護を行うことを主張しました。■野党責任者の仕事
個人情報保護法案は、有事法制と並び今国会の二大重要法案と位置付けられています。昨年
末、野党法案の責任者であった枝野議員が民主党の政調会長になったため、事務局をやって
いた私にお鉢がまわってきました。役者不足は明らかでしたが、他の野党の協力で何とか対
案の作成までこぎつけました。大変だったのは、野党案への質問に答弁しなければならないことです。ありがたい（？）こ
とに、今回は与党の委員から熱心な質問をいただき、連日、答弁の準備に追われました。答
弁は同僚の山内議員と分担しましたが、質問通告（事前に質問の概要を答弁者に知らせるこ
と）の内容の確認や、野党側の質問者の調整（誰もいないときは自分で立ちます）には膨大
な時間を取られました。官僚機構をバックに答弁する政府と自力で答弁を準備しなければな
らない野党の力の差は歴然としてます。立法機関である国会の限界を痛感しました。審議の後半では、与党との交渉役という役割と、野党内の取りまとめ役という二役を演じま
した。与党との交渉は、筆頭理事の伊藤議員の指示のもと、行政機関の個人情報保護法案と
民間の個人情報保護法案の分離採決の提案、法案の修正の可能性の探りあい、付帯決議の折
衝などを担当しました。与党との調整を行いながら、野党の足並み保つことには神経を使い
ました。与党に本気で修正に応じる気持ちがないことが明らかになった後の攻防は、付帯決議（法案
の採決にあたって国会の意思を示す文章で法律の運用や見直しに一定の方向性を示すもの）
に移りました。採決の前日（２４日）、与党の松下理事（大学の先輩で立派な方です）と文
字どおり膝を交えて２時間以上にわたって、付帯決議の中身を調整（実際は論争）しました。
センシティブ情報の取り扱いや、第三者機関の必要性など野党側の主張を盛り込むことで、
何とかお互いが納得のできる付帯決議ができました。付帯決議を通したからには、その実現について政府を監視する大きな責任が与野党双方に課
されることになります。法案審議に最も深く携わった私の責任は、極めて大きいと考えてい
ます。■反省材料
残念だったのは、社民党に付帯決議に賛成してもらえなかったことです。最大限の説得をし
たつもりなのですが、委員会の運営方法、修正の腹の探りあい、付帯決議の中身などで十分
な連携が取れなかったことが最後に響きました。もう一つの反省点は、政府法案の問題点を主張してきた市民団体、ジャーナリストとの連携
が十分に取れなかったことです。与党との駆け引きで、野党案の中身を伏せる必要から、十
分な情報公開と説明責任を果たせなかったことは悔やまれます。最後に、白状しなればならないのは国会運営の難しさです。審議日程や野党共闘に縛られる
ことなく、個人情報保護法のことだけを考えるならば、もう少し踏み込んだ修正の可能性は
ありました。しかし、現実には、国会は総合力が試される論戦の場であり、各党が総合的な
戦略の中で各法案を位置付けることが求められます。また、与野党が激突している国会での
野党共闘は極めて重要です。この法案を巡っては、政策と政局の狭間でジレンマに苦しみま
した。結果を出せなかった厳然たる事実に、民主党と私自身の非力さを感じています。究極
の解決策は、政権を取って責任与党になるしかありません。■「パラシューター」出版
パラシューター（五月書房）と題する本を出版しました。地盤・看板・カバンなしで、落下
傘候補として選挙に出た体験談を書いたものです。運と縁にめぐまれた経験を赤裸々に書く
ことで、志を持っている人に政治家になってほしいという願いを込めて書きました。近々、
本屋に（多分）並びますので、是非ご覧ください。■両忘記とは
『両忘記（りょうぼうき）』の由来は論語の述而第七の一節です。孔子の生き方を「憤りを
発して食を忘れ、楽しみて以って憂いを忘れ、老の将に至らんとするを知らず」から取りま
した。すなわち、政治に携わる人間として、「発奮して食べることを忘れるほど物事に熱中
する気概を持つ一方で、どこかにゆとりがあって、楽しむところがある人物」になりたいと
いう想いを込めました。今後ともご愛読いただければ幸いです。goshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshi
衆議院議員 細野豪志 （ほそのごうし）
■静岡新5区
三島市、富士市、御殿場市、裾野市、伊豆長岡町、函南町、小山町
■ホームページ（毎日更新中） http://goshi.org/
■メール hosono@goshi.org
■77.7MHz FM三島・函南 毎週金曜18:30-19:15
『宝島大作戦』にて情報発信中
goshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshigogogoshi（転載終了）
ネルソンです。余談ですが、細野議員はラジオ番組まで持っておられるのですね。さすがは「若手」のセンスですね！と同時に、東洋における古典の中の古典たる孔子（孔丘）の『論語』からの命名とは、若手議員なのに渋いです！あたかも、伊藤博文（本名：狂介）の「博文」（後で自分で付けた）みたいですね。
ネルソンです。タイトルの通りですので、特にコメントはいたしません。いつもながら、ここの予備校のＭＬは情報が豊富で助かります。（転載開始）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★★★ 法学館 Law Journal ★★★）
2003年４月26日号（第36号）『法学館 Law Journal』は、司法制度改革の議論（法科大学院構想など）や、
憲法改正の議論の状況などを中心に、法学館が発行するメールマガジンです
（法学館は伊藤塾を運営しています）。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■━━━今回の内容━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
１.今回の特集（ホームレスの「自立」に思う）
２.『司法制度改革』（法科大学院の適性試験と法律科目試験について）
３.『憲法改正の議論を追う』「５月３日の憲法記念日を迎えるにあたって」）
４.伊藤塾・卒業生からの声
５.スタッフのひとこと
６.オープンスクール・開講講座情報■１━━今回の特集━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ホームレス総合相談などのボランティア活動に携わっておられた2002年度司法
試験合格者の方から、以下のような感想を寄せていただきました。ホームレスの「自立」に思う
長引く不況の中、全国でホームレスの数は３万人を超えるといわれています。
最近では冬の札幌にも野宿をせざるをえなくなった人がいるということです。
１０年前とは異なりホームレスとなるにいたった経緯は様々ですが、失業ある
いは事業の失敗から借金、そして過酷な取立てから逃げるように路上生活者と
なる方たちが少なくありません。
また、最近では若年層ホームレス・母子ホームレスの増加、心ない市民によ
る襲撃事件などの新たな問題点も生じております。
こうしたホームレス問題に対して国も動かざるをえなくなり、昨年「ホーム
レス自立支援法」が成立しました。
そこで想定される「自立」とはいかなるものなのでしょうか？すでに東京都
は国に先駆けて以下の「自立支援事業」を実施しており、そのモデルが国のホ
ームレス対策の柱となり続けるようです。＜緊急一時保護センター＞ →
＜自立支援センター＞→ ＜自立訓練ホーム＞という三段階の入所施設におけ
る支援事業によって、ホームレスの自立を促すというものです。しかし、約３ヶ月間の自立支援センター入所中に就職活動を行うのですが、
不況の中では特に５０才代・６０才代の方が就職先を見つけることはとても困
難です。見つかったとしても厳しい職場環境での仕事しかありません。そして
就職、アパート入居に至ってようやく「自立」したと喜んだのもつかの間、仕
事が長続きせず離職・解雇あるいは借金取りが嗅ぎつけて再び過酷な取立てに
来たために、もう一度路上に戻ってしまうことも少なくないようです。また、
アルコール依存症や精神障害の問題を抱えている人も少なくありません。問題
の解決はとても、とても困難です。今後の自分自身の展望すら描くことができず、地べたにへたり込む。へたり
込んで真冬の一夜を過ごせば体力はじっとしていたって消耗する。そして、頑
張ろうとすると益々落ち込まざるを得ない現実に直面する。野宿者たちが、自
らの「これから」（展望）を自由に想い描き実現することができるようにする
ためには、どうしたらよいのでしょうか。そして、そもそもそれは可能なこと
なのでしょうか？
「福祉国家」なーんて憲法論を考えていただけでは解決できない問題のよう
です。闇金対策、生活保護法の柔軟な運用、野宿者の人権保障等々、考えられ
ることはありますが、それでもなお「コミュニケーションが上手にとれない」
「集団で上手くやっていけない」人が阻害され無視されていくという社会的に
解決困難な問題が待っています。「自立支援」に寄りかからない「自立」した
ブルーシートの中で暮らす野宿生活者の方もいらっしゃいます。しかし、多く
の野宿者たちは「自立支援」にもたれかかっても、解決できない問題を抱えて
いるのです。本当に、本当に難しい問題です。では、法律家としては、どのような助力ができるのでしょうか？関わらなけ
れば考える必要のない問題が関わり始めてしまうと解のない問題を解きはじめ
るように考え込んでしまうのです。＊ご感想・ご要望は「伊藤塾Q&A｣で受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/
■２━━『司法制度改革』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━法科大学院の適性試験と法律科目試験について
適性試験の実施要綱や法律科目試験の概要が次第に明らかになってきています。
概略を紹介します。いずれの適性試験を受験すべきかなど大学によって対応が異
なり、また、検討中の大学が多い状況です。＜適性試験＞
適性試験の実施団体である日弁連法務研究財団と大学入試センターが実施概要を
公表しました。大学入試センター
出願期間 ７月１日〜７日
実施日 ８月31日（日）
試験時間 「推論・分析力」 90分、「読解・表現力」 90分
試験方式 いずれもマークシート方式
受験資格 原則として大学卒業もしくは卒業見込みであること（大学に３年以
上在学した者で単位を優秀な成績で修得したと認める者も可）日弁連法務研究財団
出願期間 ５月７日〜６月27日
実施日 ８月３日（日）
試験時間 「論理的判断力」 40分、「分析的判断力」40分、「長文読解力」
40分、「表現力」40分
試験方式 「表現力」問題のみ論文形式、残りはマークシート方式
受験資格 明示的な受験資格の制限なし＜２年短縮コース（法学既修者）における法律科目試験の科目＞
各法科大学院によって科目は異なります。基本科目である憲法、民法、刑法が中
心となるのはほぼすべての法科大学院に共通します。
京都大学 憲法、民法、刑法、商法（保険、海商をのぞく）
一橋大学 憲法、民法、刑法、民事訴訟法、刑事訴訟法
北海道大学 憲法、民法、刑法（以上必須）行政法、商法、民事訴訟法、刑事
訴訟法（以上のうち２科目選択）
神戸大学 憲法・行政法、民法、刑法、会社法、民事訴訟法、刑事訴訟法＊詳しい実施概要は以下を確認して下さい。
大学入試センター
http://www.dnc.ac.jp日弁連法務研究財団
<http://www.jlf.or.jp>
■３━━『憲法改正の議論を追う』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━「５月３日の憲法記念日を迎えるにあたって」
憲法記念日も近いので、標記のテーマで開催された４月１７日の衆議院憲法調
査会の委員全員による自由討議を紹介します。提出された意見は、最近の憲法調
査会や国会で主に問題になっている議論を反映したものになりました。自民党を代表して葉梨信行委員は、最近の調査会の議論のうち特に印象に残っ
た議論の第１として、天皇制についてタブーなく大々的に議論できるようになっ
たことを挙げました。そして、「権力の所在」と「権威の所在」とを明確に区別
した上で、｢元首｣としての象徴天皇制を憲法の中で明確に位置づけるべきである
と述べました。次いで第２として、教育基本法の議論が特に重要だったとして、「日本社会の
伝統、習慣、よき共同体の考え方にもとづく教育基本法の改正、ひいて憲法の改
正」の必要性を述べました。
自由党の武山百合子委員も、「日本人の心と誇りを取り戻す」ことを新しい憲
法を作る第１の指針とするべきであると述べました。現在、市町村合併や道州制が問題になっていますが、葉梨委員は第３として、
道州制導入の是非について具体的な制度設計を踏まえた議論に移っていくべきで
あると述べました。もっとも、「地方自治の本旨」との関係は重視していないよ
うです。
これに関連して民主党からは、古川元久委員が代表して、「これまでは官主導
の中央集権体制だったが、今後は民主導の地方分権体制、地域主権の連邦制を目
指すべきだ」と述べました。同党の仙谷由人委員も「中央集権的、官僚的な現状
があと２、３年続くと出直すのはより困難になる」と述べました。野党の委員の多くは、イラク戦争をとりあげていました。「大量破壊兵器を廃
棄する目的で始めた戦争で大量破壊兵器を使うことは許されない」（共産党の春
名直章委員）。「今回の軍事行動は、国連決議もないばかりか、予防的先制攻撃
として行われたものであり、国連憲章からも日本国憲法からも許されない」（社
民党の金子哲夫委員）。「外務省はほとんどアメリカの言いなりになっている。
日本は本当に独立国家なのか」（民主党の大出彰委員）。
＊憲法調査会の議論は下記でみることができます。
http://kokkai.ndl.go.jp/＊ご感想・ご要望は「伊藤塾Q&A｣で受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/■４━━ 伊藤塾卒業生からの声━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回は択一直前期ということなので試験当日の心構えというか気持ちの持ちよ
うについてお話させていただきたいと思います。試験当日の気持ちの持ち方とい
うのは難しいものです。心理的要素が大きく絡んでくる択一試験ではなおさらで
しょう。絶対受かってやろうという気持ちをもつことは重要ですが、この気持ち
が強すぎても気負ってしまって本来の実力がでません。逆に絶対落ちると思って
受けるとほんとに落ちてしまいます。そこで僕は試験を受ける時はすでに受かっ
たつもりで受けていました。すでに受かっているけど念のためうけておこうと考
えるわけです。こう考えることでリラックスできて理想の精神状態に近づけるの
でお勧めです。気休め程度の話ですが、これを読んで気を休めていただけたなら
幸いです。ではリラックスして択一試験がんばってください。みなさんのご健闘
お祈りしています。2002年度最終合格者 西村修一
■５━━ スタッフのひとこと━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━択一試験がもうすぐです。なのに、世間では、有事法制、教育基本法、個人情
報保護法など、超重量級の法案の審議が急速に進み、あるいは、法案が急ピッチ
で準備されています。それなりに考えてこの時代に向き合いたいが、なかなか時
間がとれない、困ったな、というところでしょうか。とにかく、この「困ったな」
もエネルギーに変えて、皆さんそれぞれの目標に向って力を出し切って下さるこ
とを祈っております（Ｈ.Ｔ記）。■６━━オープンスクール・開講講座情報━━━━━━━━━━━━━━━━━
＊現在、伊藤塾ホームページにおいて講座等の紹介がアップされています。
ぜひご覧ください。
http://www.itojuku.co.jp/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＊「法学館 Law Journal」に関するご意見・お問い合わせは「伊藤塾Q&A｣
で受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
発行元：法学館（伊藤塾）
発行元住所：〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町18-6
発行責任者メールアドレス：
magazine@itojuku.co.jp
伊藤塾のホームページはこちらへ
http://www.itojuku.co.jp/━━━━━━━━━━━━━━━━━ 法学館 Law Journal ━━━━━━━
（転載終了）
以上、ネルソンの転載張り付け文章でした。
こんばんは、ネルソンです。１１２８さん、グリフインさん、ご投稿ありがとうございます！さっそく、レスいたします。この「プーさん訴訟」では、英作家ミルンの子孫とディズニーがグルになって、現在プーさんキャラクターの著作権を持っているスレシンジャー社から、まず、原作者の子孫に著作権を「奪回」させておき、しかるのちに、ディズニーが子孫たちから買い取ろうとしていたように感じられてなりません。つまり、ディズニーが原作者の子孫を「盾にとって」いるということです。しかも、関係書類の隠滅までやっているそうですから、ここでもエンロンのようなインチキ会計の匂いがしますね。
＞私はたまたま大学は法学部を卒業した一人ですが、法律を大嫌いになって卒業した一人でもあります。法律が嫌いなので、ふつーの企業に就職しました。ところが、法学部卒業が災いして、その手の職場に配属されてしまいました。
実際、日本の大学法学部に進んで、その授業を受けてから法律学が大嫌いになり、それで法律とは無縁そうな企業に就職した人も多いということが、『法科大学院構想の理想と現実』（柳田幸男・著、有斐閣・刊）という本でも言及されていました。なるほど、やっぱりその本の記述は真実だったのですね・・・！
＞まあ、天を呪っていてもしょうがないので、改めて大量の知識をインプットする作業をしたわけです。で、まあ、国内法ならたいていこなせるなあ、と、思い始めたあたりから、海外に興味がわき始めました。実務的要請もあったので、いいチャンスとばかりに、この分野を研究したわけです。
ということは、法学部なんかで勉強しなくても、仕事の現場で法律実務（法務）の経験値を積むことが十分に可能ということなのでしょうね。するといったい、日本の大学法学部の存在意義は・・・？
＞ある日、えいやっとばかりに電話帳のような海外の法律書を読み始めました。所が「わかる」んですよ。笑。
＞「日本の法学部教授はデンパである」という確信が、そのときに芽生えました。なるほど！日本の大学法学部の教授たちの大半がバカ（＝デムパ）ばっかりだから、法学部の授業がわかりずらい上に、法実務をこなすうえで何の役にも立っていないということなのですね！まさしく、「オー・マイ・ガッ！」ということですね（泣）。
＞そして理解したのが、アメリカ法、特に渉外関係法の根底にはパワーポリティックスがあるということです。これをきちんと指摘した日本の法律学者はいるのかどうか？
なるほど、やっぱり政治力学とか、資本力で決められてしまうのですね。前回のグリフインさんの投稿に、「今ではこれは一般的に版権ビジネスと言われています。しかし、これは『結果として権利を作ってしまった』ビジネス・・・商標法のプロ（特許庁から弁理士に転じた、名前を聞けば、誰でも知っている実務と理論のベテランです）と話をしたとき彼いわく、『あれは、とんでもない侵略だ』・・・法律関係なしに・・・キャラクター使用料を・・・取っていた・・・『恫喝ビジネス』とまで、彼が言っていたのを思い出します。著作権に関しては、いまや当たり前に『アメリカンスタンダード』を当業者たちは口にしますが、相当恣意的な法律である」というくだりがありましたが、まさしく、そういうことなのですね。いわば、「法律の名を借りた押し売り」を、かのアメリカ帝国の政府・企業・臣民（市民？）が一体となって展開しているということですね。
今回の「プーさん訴訟」は、相手側が米国企業だから勝てたのかもしれませんが、同じような訴訟で、日本側企業がウォルト・ディズニーなど米国側巨大企業に米国で訴えられた場合は、たぶん勝訴は極めて難しいのでしょうね・・・。
いやあ、今回もとっても勉強になりました！グリフインさん、１１２８さん、貴重な情報提供を重ね重ね御礼申し上げます！今後とも、宜しくお願いします。
ネルソンです。取り急ぎ、グリフインさんにレスします。いままで出かけておりました。＞あ、まず、ＪＶですが、ジョイントベンチャーの略です。
ああ、なるほど。joint ventureの略称だったのですね。ご教授いただき、ありがとうございました！
＞従って１週間の予定で行っても、２〜３日あればやることがなくなる。子会社の経理担当者も心得ていて、「先生、いいゴルフ場を準備しておきました」と、やるわけです。
なるほど、現地の法律も会計制度も知らないのでは、そりゃあ、ゴルフに現（うつつ）を抜かすしかないわけですね・・・。しかし、恐ろしいことですね。外国に行った担当者が何も知らないで仕事をしているなんて。彼らも日本で、超難関の公認会計士試験に合格した人間たちでありながら、実態は、こんなに酷いことになっているのですね。
よく、私の周囲には「試験に受かって弁護士や会計士になれば人生が保障されているんだ！実社会のことなんて後でいくらでも考える時間がある」と公言して憚らない勉強秀才たちがいるのですが、彼らは果たして、資格取得後に、どのような「先生」になってゆくのでしょうか？人ごとながら、心配な気持ちになってしまいます。
さておき、グリフインさん。今回も貴重な情報提供ありがとうございました！今後とも宜しくお願い申し上げます。
１１２８さん、ありがとうございます。ちょっと事実関係がわかりにくかったので、検索してみたら、以下が引っかかりました：
http://www.eigafan.com/abroad/business/2002/0709/index.html
http://www.eigafan.com/abroad/business/2002/0716/index.html
私自身は、この分野の現状を知りませんので、なるほどと面白く読みました。
日本のこういう（特許や商標などのロイヤルティー、あるいは損害賠償を争う）訴訟なら、裁判所に書類提出命令を出させるかどうかで駆け引きをするところですね。
少しまた別の話をしておきます。
私はたまたま大学は法学部を卒業した一人ですが、法律を大嫌いになって卒業した一人でもあります。法律が嫌いなので、ふつーの企業に就職しました。ところが、法学部卒業が災いして、その手の職場に配属されてしまいました。
まあ、天を呪っていてもしょうがないので、改めて大量の知識をインプットする作業をしたわけです。で、まあ、国内法ならたいていこなせるなあ、と、思い始めたあたりから、海外に興味がわき始めました。実務的要請もあったので、いいチャンスとばかりに、この分野を研究したわけです。
最初は日本の有名大学教授の本ばかり。実務系もありましたが。所が本を読むにつれて分からなくなる。俺は頭が悪いんではないか。まあ、元々自信はない。笑。悩みましたね。
ある日、えいやっとばかりに電話帳のような海外の法律書を読み始めました。所が「わかる」んですよ。笑。
「日本の法学部教授はデンパである」という確信が、そのときに芽生えました。
そして理解したのが、アメリカ法、特に渉外関係法の根底にはパワーポリティックスがあるということです。これをきちんと指摘した日本の法律学者はいるのかどうか？
そして、そういう目で眺めると、日本の国内法学者にも、かなりなデンパがいる、ということに改めて気づいて愕然としたわけです。
これが私のキャリアですが、今はちょっと離れたところにいるので（サラリーマンではありません）、最新の法律情報などには、フォローしていない点で感度は鈍いです。
日刊スポーツより転載ディズニー数億ドルの賠償か
「クマのプーさん」キャラクターの著作権を原作者の子孫が取り戻せるかどうかが争われた訴訟で、ロサンゼルスの連邦地裁は原作者側敗訴の暫定的な判断を示した。ロイターが２日、原作者側弁護士の話として報じた。これにより、プーさんの原作者、英作家ミルンの子孫とともに原告に名を連ねた米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーは敗訴の危機に直面した。ディズニーは、プーさんキャラクターの著作権を持ち、原作者の子孫と対立する米社スティーブン・スレシンジャー社との間で１０年以上にわたり、別の損害賠償請求訴訟を争っている。今回の司法判断が確定し、賠償請求訴訟にも敗北すれば、ディズニーは数億ドルの損失を被る見通し。
http://www.nikkansports.com/ns/entertainment/p-et-tp0-030504-0004.html
３０年にミルンから著作権を買い取ったスレシンジャー社は、プーさんキャラクターの使用をディズニーに認めたのに、同社がきちんと使用料を支払わないと主張していた。［2003/5/4/06:53 紙面から］
少し時間があるので、法律向けの話を書いておきます。キャラクター商法というのがあります。ミッキーマウスが典型でしょうが、しかし、この根拠は実ははっきりしていないのです。このＢＢＳに書き込みはじめて、副島所長のイントロとも言うべきお話を改めて読んで思い出しました。
今ではこれは一般的に版権ビジネスと言われています。しかし、これは「結果として権利を作ってしまった」ビジネスの一つです。
もうずいぶん前ですが、商標法のプロ（特許庁から弁理士に転じた、名前を聞けば、誰でも知っている実務と理論のベテランです）と話をしたとき彼いわく、「あれは、とんでもない侵略だ」。
法律関係なしにミッキーマウスのキャラクター使用料を、昭和２０年代から取っていたのがディズニーでした。「恫喝ビジネス」とまで、彼が言っていたのを思い出します。
著作権に関しては、いまや当たり前に「アメリカンスタンダード」を当業者たちは口にしますが、相当恣意的な法律であることを記憶しておくべきです。
asahi.comより転載「日本国憲法の誕生」国会図書館がネットで重要文書公開
--------------------------------------------------------------------------------
国立国会図書館が３日から、ホームページ上で「電子展示会 日本国憲法の誕生」を始めた。研究対象として扱われがちな憲法の制定過程にかかわる重要な文書をインターネット上で公開し、多くの人に憲法への関心を持ってもらうのが狙い。公開するのは、関連資料を全国で最も多く保管し、研究している同図書館憲政資料室の文書や、同館が米国から収集したＧＨＱ（連合国軍総司令部）関係の文書など１００点。通常は同室で許可を得ないと閲覧できないが、解説や写真も含めて画面上で自由に見られる。
内閣法制局長官として閣議での憲法の制定過程をつぶさに見ていた故・入江俊郎氏による「憲法改正経過手記」（１９４６年１〜５月）もその一つ。「五時半になって幣原総理、松本国務大臣は参内した。六時半に食事し七時から閣議再開した。（２人は）間もなく参内から帰って来られて天皇も、ことここに至った際自分としては意見はない。それでよろしいと申された旨を伝へられた（中略）余は目頭があつくなるのをどうすることもできなかった」などの記載がある。
編集している高見勝利専門調査員は「憲法の制定過程をめぐる生々しいやりとりが随所に出てきて本当に興味深い。中高生には難しい原文も多いが、逐次わかりやすい文章も添えて、読みやすくしていきたい」と話している。 (05/03 00:55)
リクエストにお答えして。笑。あ、まず、ＪＶですが、ジョイントベンチャーの略です。これには２つあって：
１．合弁企業体
２．共同事業体になります。
１は、よくある、アメリカと日本が５０：５０で所有する合弁会社なんてやつ。
２．は、建設でよく使われるもので、大きなビル工事だと、「鹿島・鴻池ＪＶ」なんて看板が出ている、あれです。鹿島守之助は、学者でもありましたから、「国際ジョイントベンチャー」などという大著を書いています。
所で本題ですが：
連結決算制度が導入されて以来、日本のＣＰＡは、海外に出て行く機会が多くなりました。連結対象の子会社が、海外にある場合が少なくないからです。日本の海外子会社は、その所在国の会計士監査を当然受けているわけですが、日本のシステム上、海外所在の子会社も監査をしなければならない。
で、日本のＣＰＡが出かけていくわけですが。監査はまずできないですね。法律を知らない、徴税システムを知らない。そんな人間が、その国のＣＰＡがやった監査にいちゃもんを付けられるわけがありません。
従って１週間の予定で行っても、２〜３日あればやることがなくなる。子会社の経理担当者も心得ていて、「先生、いいゴルフ場を準備しておきました」と、やるわけです。
大和銀行・井口俊英のニューヨークでの損失事件が一時騒がれました。彼はその著書「告白」で、日本からの監査がいかにいい加減だったかを書いていますが、内部監査も外部監査も、外国に関しては無力というか、能力がないことは記憶の底に止めておくべきでしょう。
こんばんは、とある論文を鋭意作成中のネルソンです。スリップノットさん、またまたお越し下さりありがとうございます！＞戸塚氏は、「業務上過失致死」で起訴されたなら、罪を認めると言っていました。もちろんこの事実は、マスコミでは一切報道されず、ひたすら体罰は悪、戸塚は人殺し、といったバッシングだけが垂れ流されていました。
この話は私も初耳ですね。すごく興味深い話です。
＞戸塚氏に子供に傷害を負わせる故意がなかったことは容易に推測できます。戸塚氏も、傷害の故意が自分にはなかったと主張していたのです。だからこそ、業務上過失致死で起訴されたら罪を認めるという立場だったのです。
たしかに、故意がなければ殺人罪も傷害罪も成立しませんからね。戸塚校長の言い分は理に適っています。
＞しかし、検察はマスコミ報道の顔色をうかがって厳しい「傷害致死」で起訴したのです。
裁判官も世論に迎合する姿勢があるということは、「裁判のカラクリ」など法律三部作でも言及されていますが、こうした局面、すなわち司法は、小泉首相のような「数の論理」の世界（＝政界）ではないのですから、大衆に安易におもねらず、きちんとスジを通してもらわなければ困ります。
なぜならば、理に適っていない、単なる「帳尻会わせ」、「足して２で割」ったようなものが「正義」justiceであるわけが断じてないのですから。「法の支配」における「法」とは、（たとえ建前や理想論ではあっても）あらかじめ「合理的であること」が義務づけられております。
＞私は、戸塚氏が無罪だとは思いません。死亡事故という悲しい出来事が起こってしまった以上、無罪はないでしょう。しかし、傷害致死ではなく、業務上過失致死で執行猶予付きの有罪判決が妥当な結論だと考えます。戸塚氏が生徒のために「体罰」をふるい、そのことによって不良少年たち、すなわち「急性無差別アノミー」に罹っていた少年たちが「連帯感：ソリダリテ」を恢復して立ち直ったという事実は、小室直樹博士の教育関係の著書に何度もしつこいくらいに言及されております。ですから、小室先生も戸塚氏のことを擁護しておられるのですが、ただ小室先生が惜しむらくは、「アノミーではない、本物の精神病患者の少年にまで、彼らが耐えきれないような体罰を与えてしまったこと」でした。
以上のような、�”多佑砲呂佞襪錣覆ぁ△�つ、��衷心から相手のためにふるう、という条件を満たした、いわば「正しい体罰」が日本の家庭や学校などから消えてゆく一方で、相も変わらず、学校内における馬鹿な教師による理不尽な体罰や陰湿残忍なイジメ、そして家庭内における陰惨な児童虐待などは野放しにされたままです。これではますます、無秩序・無連帯が蔓延して、アノミーが加速してゆくという悪循環に陥ってしまいます。
したがって、戸塚宏氏が主張するように、「日本の教育は狂っている」と私も感じています。たしかに、これは何とかしなければならない。
＞戸塚氏に民間人校長を任せれば、日本の教育も少しは良くなるのではないでしょうか。
この件についてはお薦めしかねます。というのは、この前の広島県尾道の小学校校長の自殺事件があるからです。鳴り物入りで日本初の民間出身校長に任命されたのですが、何と、教職員組合の教師たちの突き上げをくらって、つまり苛められた挙げ句、首を吊ってしまったようなのです。民間の金融機関では、すぐれたリーダーシップを発揮していたにもかかわらず、です。
ですから、たとえ戸塚氏であっても現下の溶解しきった学校教育現場を「浄化」するのは至難の業でしょう。これはもはや、個人の落ち度に起因するものでもなければ、個人の努力でどうにかなる問題でもないと思われます。社会現象としての「急性アノミー」を直すためには、結局のところ個人の努力に付け加えて、それらが圧殺されずに、かつ、その効果が十全に発揮されうるような「制度：システム」を構築する必要があるのでしょうね。
以上の理由から、そうした制度改革を責任を持って敢行してくれる国民政治家の登場が切に望まれる次第です。外弁法改正なんてしなくても良いのですから、こうした深刻な「国内問題」を「優先」して解決して頂きたいものです。
穏やかにレスをつけるつもりが、つい熱を込めてしまいました。お許し下さい。スリップノットさん、今回もまた興味深く、かつ真摯な投稿ありがとうございました！
今後とも宜しくお願いします。
スリップノットです。法律ＢＢＳなので、まずは法律の話題から始めます。戸塚ヨットスクール校長・戸塚宏氏は現在刑務所に収監されています。傷害致死で起訴され有罪となりました。戸塚氏は、「業務上過失致死」で起訴されたなら、罪を認めると言っていました。もちろんこの事実は、マスコミでは一切報道されず、ひたすら体罰は悪、戸塚は人殺し、といったバッシングだけが垂れ流されていました。
子供のためを思って、ヨットの訓練中に生徒が死亡してしまった事件を冷静に法的に検討してください。戸塚氏に子供に傷害を負わせる故意がなかったことは容易に推測できます。戸塚氏も、傷害の故意が自分にはなかったと主張していたのです。だからこそ、業務上過失致死で起訴されたら罪を認めるという立場だったのです。
しかし、検察はマスコミ報道の顔色をうかがって厳しい「傷害致死」で起訴したのです。はたして戸塚氏に傷害の故意があったでしょうか。そして、検察は傷害の故意をきちんと証明できたのでしょうか。戸塚氏がわざと子供を傷つけようとしてヨットの訓練をしていたというのでしょうか。
私は、戸塚氏が無罪だとは思いません。死亡事故という悲しい出来事が起こってしまった以上、無罪はないでしょう。しかし、傷害致死ではなく、業務上過失致死で執行猶予付きの有罪判決が妥当な結論だと考えます。
ここで、現在収監中の戸塚氏の新作をお知らせしようと思います。
戸塚ヨットスクールのＨＰより転載します。（転載開始）
戸塚校長の新著｢教育再生！――これで子供は救われる｣が、平成15年４月16日(水)に発売されました(ミリオン出版、￥1,400＋税)。
内容は、収監の直前に語り残したもので、今の子供達の異常さ、その原因、教育問題の責任の所在、そして解決法などです。まさに、日本の未来の指針となる本と言えます。（転載終了）
http://plaza14.mbn.or.jp/~yacht/
スリップノットです。是非、戸塚氏の著書を読んでください。根性論や精神論ばかり書かれていると思ったら大間違いです。彼は、科学的に教育を分析しています。例えば、教育の定義をきちんと最初に明示します。また、精神や本能といった言葉も戸塚流に定義を確定してから自説を論じます。そこらのアホな文系知識人よりずっと科学的論理的です。
戸塚氏に民間人校長を任せれば、日本の教育も少しは良くなるのではないでしょうか。
こんばんは、つい休日なものでネットに没頭してしまったネルソンです。グリフインさん、投稿ありがとうございます。＞実はネルソンさんが、会計事務所と弁護士事務所の関連の話を切り口にしておられたのが同感した部分なのです。
なるほど、そこでしたか・・。
＞これは渉外モノをやる人間にとっては常識なのですが、例えばどこかに（アメリカでもドイツでも中国でも、まあ、どこでもよい）日本企業が進出しようとします。その場合、必ずＣＰＡと弁護士が必要になります。現地の法律と徴税システムを考慮しながら、いかに採算に乗るかのスキームを考えるのが私のような人間の仕事でしたから。
なるほど・・・。そういう「カラクリ」が外弁法改正にあったのですね。そういえば、同時並行的に「公認会計士制度改革」も進行していたので関連性があるのかな、と少し疑っていましたが、なるほど！そういうわけでしたか・・・・。
以前、小室直樹博士が、「税理士とは、泥棒に雇われた警察官のようなものだ！」と喝破なされましたが、外国弁護士（外弁）も外国公認会計士（CPA）も、「アメリカ外資の走狗」と化すのでしょうね。じつは怖い分野なのですね、このジャンルというのは・・・。
＞全く未知の土地のスタディをしようとします。まず自分の会社のＣＰＡに電話しましたね。下手に弁護士サイドから入ってはダメなのです。ＣＰＡに電話するということは、彼らのネットワークを頼りにするということでもあります。
なるほど、人脈は財産というか「武器」なのですね・・・。
＞そしてその場所にＪＶでもできれば、彼らの監査対象が増えると言うことですから、にこにこしてオッケー。ＣＰＡはもちろんその系列。弁護士もその系列にぶら下がっているやつを紹介してくれます。
なるほど。ところで、上記の「ＪＶ」というのは何でしょうか？私は寡聞にして知らない（というか、ネット検索しても出てきませんでした）ので、願わくばご教授いただけないでしょうか？宜しくお願いします。
＞ゴルフの場所が増えた。笑。この話は別にやってもいいですが
はい！ぜひ、よろしくお願いします（笑）。
＞こういう部分は、ご参考まで、ですね。
いやあ、とても勉強になりました！こんな貴重な国際企業法律実務の情報をご教示いただけるとは、まさしく「有り難い」（＝滅多にない）ことです。グリフインさん、重ねて御礼申し上げます！
今後とも、当掲示板を宜しくお願いします。
ネルソンです。件（くだん）の昨今話題騒然となっている、アゴヒゲアザラシの「タマちゃんを想う会」＝「バナウェーブ研究所」＝「千乃正法」ですが、林道不法占拠を、なんと道路交通法における「無余地駐車」罰則規定を適用して取り締まるそうです。彼らの無法状態を放置しておいてはなりません。頑張れ、佐藤英彦・警察庁長官（＝事務次官）、谷垣禎一・国家公安委員長（＝大臣）！
（ヤフー社会ニュース - 5月1日(木)15時20分http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030501-00001078-mai-sociより転載開始）
＜白装束集団＞「無余地駐車」道交法適用し摘発 岐阜県警が方針
岐阜県八幡、大和両町境で「パナウェーブ研究所」を名乗る白装束の集団が林道を「占拠」している問題で、岐阜県警は１日、この集団の車両の駐車方法が、道路交通法が禁じた無余地駐車に該当するとして、同法を適用して摘発に乗り出す方針を固めた。一方、警察庁は同日開かれる国家公安委員会でこの問題を議題に取り上げ、厳しい姿勢で臨む考えを明らかにした。
調べでは、同集団は白いワゴン車や乗用車数台を林道の左側に一列に駐車している。道路交通法４５条は、道路左側に駐車した状態で、右側の幅員が３．５メートル以上の余地がない場合は駐車できないと規定しており、同県警の調べで、現地でこれに違反した状態が確認できたという。早ければ同日にも摘発に乗り出す模様だ。
「パナウェーブ研究所」を名乗る集団の本拠地は福井市とされる。昨年１０月から福井県和泉村で冬季通行止めの県道を占拠。この県道の通行止めが解除されるのを機に、県大野土木事務所が、退去を勧告。先月２５日、福井県側から岐阜県八幡、大和の両町境に到着していた。この場所でも林道を車で「占拠」した状態で、両町は同３０日、林道管理規則に基づき退去勧告を出していた。
一方、集団側は「病人がいるため、すぐには無理だが、５月３日までに退去する」と話していた。
集団が占拠している林道では、この日午前１０時から八幡町職員ら３人が現地パトロール。集団に接触した同町幹部によると、再度退去勧告をしたところ、集団側は「荷物はまだ外に出ているが、まとめてあるので、車に載せればすぐに出発することができる」と答えたという。また、ガードレールや木々を覆っている白布を取り外すよう求めると、「今外すと電磁波が帯電するので出発するまでは外せない」と拒否したという。
一方、町は同日夕までに集団側に対し、ごみやし尿の廃棄場所について回答するよう指導した。（毎日新聞）
[5月1日16時6分更新]（ヤフー社会ニュース - 5月1日(木)15時20分http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030501-00001078-mai-sociより転載終了）
ネルソンです。次に彼らの素性を報じた記事を貼り付けます。オウムの時のように、人権を声高に叫べば無理が通ることは今回はなさそうで安堵としました。
彼らの宗教は、入信時に、やっぱり全財産を喜捨（寄進）させるというTV報道が昨日の水曜日に、日本テレビ系のニューズ番組「ザ・ワイド」（午後２：００よりオンエア）でなされていましたから、以下の記事にあるような「彼らは危険ではない」というのは甘い見方かもしれません。
そして、彼らの宗教は、「GLA」という、かの有名な俳優・関口弘夫妻も入信している団体だそうですが、ここで、千乃女史がそのGLAと喧嘩別れして「千乃正法」を立ち上げたことがわかります。
（読売新聞社系列・報知新聞社ウェブサイトhttp://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/apr/o20030430_10.htmより転載開始）
白装束集団 “教祖”を看病 診断書まで公表
岐阜県八幡町と大和町境の林道に車を止め、白装束姿で生活している「パナウェーブ研究所」と名乗る団体に３０日、両町長が２８日の退去要請に続き、あらためて退去を勧告した。一方、この日初めて八幡町役場に姿を見せた団体の代表者は“教祖的人物”の診断書まで公表、看病しているなどと滞在の理由を説明した。教祖とみられる女性は「陽成天皇の末えい」を名乗り、今月１５日の惑星通過の影響で「人類が滅亡する」と予言している。
「オウムとは違う」被害者であることを強調
長谷川恵一代表が会見に姿を現したのは午後３時４０分ごろ。団体が占拠する林道から約５００メートルほど下った場所で、団体の教祖的存在とされる千乃裕子氏の診断書のコピー用紙１枚を手にし、約８０人の報道陣を前に会見を始めた。
同代表によると、診断書は千乃氏の主治医が今年４月１１日に診断した時のもの。病状は、心不全、膀胱（ぼうこう）がん、大腸がん、肺がん、喉頭（こうとう）がん、腎臓がんに加え、肺出血、眼底出血。「電磁波の影響を受けると“絶命”するため、絶対安静が必要。だから、今後も当地での治療をする」（同代表）と説明。
ほかにも、脳内出血による発作、がんによる下血もあるため、現在も車内で療養中という。同代表によると、主治医は団体の関係者ではなく病院に所属する正規の医師というが、診断書に記された医師、患者の名前は黒く塗りつぶされていた。
その一方で、団体は「千乃氏とは関係がない」とも強調。あくまで「電磁波の研究で知り合った」とし「善意で看病にあたっている」と説明した。団体の拠点が過去に福井市の五太子町にあったことも明かしたが、９５年にはオウム真理教（現アレフ）と間違えられ、放火されたという。「私たちは被害者なんです。オウムとは１８０度違う団体」とアピールした。
しかし、地元ではこの日、林道を不当に占拠しているとして、八幡町役場に出向いた長谷川代表に、道路管理者である大和町の籏勝美町長、八幡町の小森久二男町長が文書としては２度目となる「退去勧告」を通達。「５月３日までに退去する」という団体の返答に対して「今日は良心的手段。駄目な場合は法的手段も考えている」（小森町長）と、警察とも連携を取り合って強硬手段も辞さない構えだ。
また、八幡町役場からは衛生担当が現地に出向き、排せつ物やゴミなどの処理状況をチェック。排せつ物はプラスチックのバケツに入れてメンバーの自宅へ、ゴミは“処理班”が岡山県へ運んだと説明を受けたが、確認はできなかった。
団体の菊池光元広報は、メンバーは４０人で、１２、１３台の車で滞在していると説明。「千乃さんを守るためと電磁波の研究」を滞在の理由としている。しかし「取材の機材が近づくと電磁波の集中攻撃を浴びて患者に影響が出る」「共産ゲリラが、スカラー電磁波という秘密兵器で要人を狙っている。その一人が千乃氏」「小渕元首相も電磁波で殺された。竹下元首相、梶山元自民党幹事長もそうだと考えている」などとも発言している。
◆主宰者が仰天予言パナウェーブ研究所所員のほとんどが所属しているとされるのが千乃裕子氏（６９）主宰の宗教団体「千乃正法」。千乃氏は「ＧＬＡ」という新興宗教に入信していた。しかし、１９７５年、開祖である高橋信次氏が亡くなると翌年には「国際正法教会」の園頭宏周会長らと分派。
千乃氏は陽成天皇（在位８７６〜８８４年）の末えいを名乗り、正法の機関誌「ＲＬ」では共産主義を強烈に非難。共産主義者からのスカラー波と呼ぶ電磁波攻撃を避けるため現在は「千乃車」と呼ばれる特別車に乗って信者と日本全国を移動している。また、５月１５日、惑星通過の影響で地軸移動が起こり、地球が温暖化。南北両極の氷が解け、世界中が水没し、人類が滅亡すると予言している。
浅見定雄日本脱カルト研究会代表理事は「ＧＬＡの現教組である高橋佳子氏が後継者となったことに反発してけんか別れしたと思われる。千乃正法の機関誌が８０年代に発行されており、そのころ千乃正法を主宰するようになったのではないか」と話す。
千乃正法について浅見氏は「オウム真理教のようにお布施や入信勧誘を積極的に行って拡大しようとしていない。移動生活のため危険なことはしないでしょう」と話した。
河野孝旺・北鎌倉杏林堂クリニック院長「電磁波は太陽光線やパソコン、エックス線など、地球上のあらゆるところに存在するが、一般的に人体には影響がないといわれており、彼らが示した病気を悪化させることも聞いたことがない。彼らがどんな電磁波を指して言っているのかわからないが、人体に影響があるとは説明しにくいだろう。あの縦書きの診断書も最近ではあまり使用されない古いタイプ。病名を一つ一つ羅列するのも変な書き方だ」
◆次の移動先は山梨・大泉村か岐阜県内の林道を占拠し「３日までに退去する」としている白装束の団体は、退去後、山梨県大泉村に建設中の関連施設に向かうとみられる。大泉村では不安の声が広がっている。
村役場職員は「現在は何の連絡も入っていないので対応のしようがないが、ワイドショーなどで岐阜のトラブルを見て、住民たちが不安がっているのは確かです」と言う。
村内に建設中のドーム型施設に関しては「別荘として申請されており、法的に問題はない」。タマちゃん保護用のプールを造っているとの週刊誌報道が、同団体が注目されたそもそものきっかけだったが「タマちゃんはあきらめて、近々撤去すると聞いている」としながらも「住民の声もあるので、今後対応を検討していく必要はある」と慎重な姿勢を見せた。
（読売新聞社系列・報知新聞社ウェブサイトhttp://www.yomiuri.co.jp/hochi/news/apr/o20030430_10.htmより転載終了）
ネルソンです。なお、昨日オンエアされた前出「ザ・ワイド」に電磁波（デムパ。実は静電気らしい）の解説のために早稲田大学の大槻義彦教授が電話を通して、そして、なんと彼らの法律的問題点の解説者として我らが山口宏弁護士がビデオ録画で「本人降臨」（＝出演・笑）なされました！
山口先生の解説は、たしか器物損壊罪などについてでしたが、とてもわかりやすく、「物を壊さなくても、その効用を損なわせた場合にも、たとえば、落書きをする、とか、白いシーツを勝手に公共物に被（かぶ）せるなどすれば、器物損壊罪（刑法第２６１条）に該当する」といったものでした。さすがは、山口先生！簡潔明瞭であります。もっとも、少し元気がなかったですけど・・・。
最後に、以下に道路交通法第４５条と刑法第２６１条を掲載しておきます。ご参考になれば幸甚です。
（引用開始）
道路交通法 第45条（駐車を禁止する場所）
車両は、道路標識等により駐車が禁止されている道路の部分及び次に掲げるその他の道路の部分においては、駐車してはならない。ただし、公安委員会の定めるところにより警察署長の許可を受けたときは、この限りでない。
1．人の乗降、貨物の積卸し、駐車又は自動車の格納若しくは修理のため道路外に設けられた施設又は場所の道路に接する自動車用の出入口から３メートル以内の部分
2．道路工事が行なわれている場合における当該工事区域の側端から５メートル以内の部分
3．消防用機械器具の置場若しくは消防用防火水槽の側端又はこれらの道路に接する出入口から５メートル以内の部分
4．消火栓、指定消防水利の標識が設けられている位置又は消防用防火水槽の吸水口若しくは吸管投入孔から５メートル以内の部分
5．火災報知機から１メートル以内の部分
２ 車両は、第47条第２項又は第３項の規定により駐車する場合に当該車両の右側の道路上に3.5メートル（道路標識等により距離が指定されているときは、その距離）以上の余地がないこととなる場所においては、駐車してはならない。ただし、貨物の積卸しを行なう場合で運転者がその車両を離れないとき、若しくは運転者がその車両を離れたが直ちに運転に従事することができる状態にあるとき、又は傷病者の救護のためやむを得ないときは、この限りでない。
３ 公安委員会が交通かひんぱんでないと認めて指定した区域においては、前項本文の規定は、適用しない。
（罰則 第１項及び第２項については第119条の２第１項第１号、同条第２項、第119条の３第１項第１号、同条第２項）
道路交通法 第119条の２
次の各号のいずれかに該当する行為（第１号及び第２号に掲げる行為にあつては、その行為が車両を離れて直ちに運転することができない状態にする行為に該当するとき又はその行為をした場合において車両を離れて直ちに運転することができない状態にする行為をしたときに限る。）をした者は、15万円以下の罰金に処する。
1．第44条（停車及び駐車を禁止する場所）、第45条（駐車を禁止する場所）第１項若しくは第２項、第48条（停車又は駐車の方法の特例）又は第49条の２（時間制限駐車区間における駐車の方法等）第３項の規定の違反となるような行為
2．第47条（停車又は駐車の方法）第２項若しくは第３項又は第75条の８（停車及び駐車の禁止）第１項の規定の違反となるような行為
3．第75条（自動車の使用者の義務等）第１項第７号の規定に違反する行為
２ 過失により前項第１号の罪を犯した者は、15万円以下の罰金に処する。
道路交通法 第119条の３
次の各号のいずれかに該当する者（第１号から第４号までに掲げる者にあつては、前条第１項の規定に該当する者を除く。）は、10万円以下の罰金に処する。
1．第44条（停車及び駐車を禁止する場所）、第45条（駐車を禁止する場所）第１項若しくは第２項、第48条（停車又は駐車の方法の特例）又は第49条の２（時間制限駐車区間における駐車の方法等）第２項、第３項若しくは第５項後段の規定の違反となるような行為をした者（同条第２項の規定の違反となるような行為をした者にあつては、次号に該当する者を除く。）
2．第49条第２項のパーキング・チケット発給設備を設置する時間制限駐車区間において、車両を駐車した時から第49条の２第２項の道路標識等により表示されている時間を超えて引き続き駐車した者（車両を駐車した時から当該表示されている時間を経過する時までの間に当該パーキング・チケット発給設備によりパーキング・チケットの発給を受けた者を除く。）
3．第49条の２（時間制限駐車区間における駐車の方法等）第４項の規定に違反した者
4．第47条（停車又は駐車の方法）又は第75条の８（停車及び駐車の禁止）第１項の規定の違反となるような行為をした者
5．第109条の３（交通情報の提供）第１項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
6．第109条の３（交通情報の提供）第４項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者《改正》平13法051
２ 過失により前項第１号、第２号又は第３号の罪を犯した者は、10万円以下の罰金に処する。
刑法 第261条（器物損壊等）前３条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、３年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
（引用終了）
以上、ネルソンでした。
閑話休題、のネルソンです。「法律学の【カフェ】」にちなんでの、くだけた投稿です。イスラム教（オスマン・トルコ帝国）軍に包囲されたキリスト教（神聖ローマ帝国）軍の「戦利品」がコーヒーだったわけですが、今日のイスラム教（イラク共和国）軍をコテンパンに打ち負かしたキリスト教（アメリカ合衆国）の「戦利品」が、かの偉大なメソポタミア文明の世界史的文物＠略奪した密輸入品というのでは、比較になりません。
しかも、たしか略奪された文物の中には「世界最古の成文法典」たる「ハンムラビ法典」があったはずです。これは、「目には目を、歯には歯を」（＝殴られたくらいでは、殺したりしてはならない！）という、大変バランス感覚に優れた価値基準を具備した法規範（聖典：canon）でありますが、これを適用するのであれば、いったいアメリカにはどんな「神罰」が下されるのでしょうか？
（読売新聞2003.04.28夕刊２面「“カプチーノ”神父 聖なる福者になる／バチカン」より転載開始）
【ローマ＝秦野るり子】
ローマ法王ヨハネ・パウロ二世は２７日、カプチーノ・コーヒーの生みの親として知られるマルコ・ダビアーノ神父（１６３１―１６９９年）を聖人の前段階である「福者」にする列福式をバチカン市国内の聖ピエトロ広場で行った。
ダビアーノ神父は、１６８３年、ウィーンがオスマン帝国軍に包囲された際、欧州側に勝利をもたらしたキリスト教世界の功労者。オスマン帝国軍が敗走後に残したコーヒー豆を煮出して飲んだところ、苦すぎたのでクリームとはちみつを加え、カプチーノの原型を作ったといわれる。
ダビアーノ神父は、イスラム教徒軍と欧州キリスト教徒軍の戦いの立役者だっただけに、イラク戦争で、宗教間の対立感情が高まりかねない時点での列福というタイミングに批判の声も一部で出ていた。
（読売新聞2003.04.28夕刊２面「“カプチーノ”神父 聖なる福者になる／バチカン」より転載終了）
ネルソンです。結局、アメリカ非難ネタになってしまいました（苦笑）。まあそれはともかくとして、コーヒーならぬ、「法律学のカフェ」を今後とも、皆様なにとぞ宜しくお願い申し上げます！
漫画家の小林よしのり氏の「ゴーマニズム宣言スペシャル・戦争論」ではお馴染みの話題ですが、今頃は、ゴー宣ファンサイトBBSの「日本茶掲示板」（ＮＣ４）や、巨大掲示板複合体の「２ちゃんねる」（２ch）で大いにスレッドが立ち上がって「祭り」になっているのではないでしょうか。（読売新聞2003.04.28夕刊１８面「将校遺族ら、旧日本軍の記事巡り毎日・朝日を訴え」より転載開始）
第二次大戦期に旧日本軍が南京へ侵攻する際、二人の将校が中国兵を競って切り倒す「百人斬（ぎ）り」を行ったとする記事で名誉を傷つけられたとして、将校の遺族計三人が二十八日、毎日新聞（当時の東京日日新聞）、朝日新聞両社と、本多勝一・元朝日新聞編集委員らを相手取り、計一千二百万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に提訴した。
訴状によると、東京日日新聞は一九三七年に四回にわたり、旧日本軍片桐部隊の二人の少尉が、前線で「百人斬り」の競争をしているとする記事を、実名入りで掲載。朝日新聞や本多氏らは七一年以降、百人斬りが真実だったとする記事を報道したり、本を出版したりした。
訴えに対し、毎日新聞社社長室広報担当、朝日新聞社広報部は「訴状をよく読んで、対応を検討する」などとコメントしている。
（読売新聞2003.04.28夕刊１８面「将校遺族ら、旧日本軍の記事巡り毎日・朝日を訴え」より転載終了）
実はネルソンさんが、会計事務所と弁護士事務所の関連の話を切り口にしておられたのが同感した部分なのです。これは渉外モノをやる人間にとっては常識なのですが、例えばどこかに（アメリカでもドイツでも中国でも、まあ、どこでもよい）日本企業が進出しようとします。その場合、必ずＣＰＡと弁護士が必要になります。現地の法律と徴税システムを考慮しながら、いかに採算に乗るかのスキームを考えるのが私のような人間の仕事でしたから。
全く未知の土地のスタディをしようとします。まず自分の会社のＣＰＡに電話しましたね。下手に弁護士サイドから入ってはダメなのです。ＣＰＡに電話するということは、彼らのネットワークを頼りにするということでもあります。そしてその場所にＪＶでもできれば、彼らの監査対象が増えると言うことですから（ゴルフの場所が増えた。笑。この話は別にやってもいいですが）、にこにこしてオッケー。ＣＰＡはもちろんその系列。弁護士もその系列にぶら下がっているやつを紹介してくれます。
こういう部分は、ご参考まで、ですね。
前々から気になっていた記事でしたので、かなり遅れましたが、今回貼り付けさせていただく次第です。アメリカでは、この個人破産件数の多さが並はずれているので、やはり、というべきか社会問題化しているそうです。返済の見込みなしにクレジットカードを使いまくるのでしょうね、あの「帝国」の「市民」たちは。さすがは、金融と石油（＝ドル紙幣の価値の裏付け）の複合財閥たる、世界に冠たるロックフェラー家のお膝元のことだけはありますねえ・・・！（唖然）ちなみに、日本のほうは違法金利で貸し付けてくる闇金融業者の問題が目下話題となっておりますが、業者とともに、そういう怪しい連中からカネを無防備に借りてしまう人達にも責任は無くはないと思われてなりません。山口宏弁護士ではありませんが、「借りた金は返すのが（本来は）常識（だった）」であるからです。
神の国＠森・前首相たる日本の信用風土も、こうして「グローバライゼーション」されてゆくのでしょうか？悲しいことです。
（読売新聞2002.11.26夕刊２面「米の個人破産１５０万件／２００２会計年度」より転載開始）
【ワシントン２５日＝天野真志】
米連邦裁判所管理局が二十五日発表した二〇〇二会計年度（二〇〇一年十月―二〇〇二年九月）の個人と企業の破産申請件数は、前年度比７・７％増の百五十四万七千六百六十九件で、二〇〇一会計年度（百四十三万七千三百五十四件）を上回り、過去最高を更新した。昨年来の景気回復の遅れや雇用情勢の悪化などを背景に、企業の経営不振や家計の悪化が進んだことが主因と見られる。
内訳をみると、個人の破産申請が同７・８％増の百五十万八千五百七十八件と大幅に増え、過去最高を記録した。一方、企業の破産申請は、同１・６％増の三万九千九十一件だった。
米国の破産件数は九九年度以降、減少傾向にあったが、二〇〇一年度からは景気減速を受け、増加に転じた。
◆日本は１６万件
信用調査機関の帝国データバンクの調べでは、日本の企業倒産件数は、二〇〇一年にバブル崩壊後では最も多い一万九千四百四十一件にのぼり、今年もこれとほぼ同じハイペースで倒産が発生している。また、最高裁の司法統計年報によると、二〇〇一年の個人の自己破産は、前年比１５％増の十六万四百五十七件と大幅に増えている。
（読売新聞2002.11.26夕刊２面「米の個人破産１５０万件／２００２会計年度」より転載終了）
以上、ネルソンでした。
ネルソンです。こちらも待兼さんの投稿に関連した「行政」ネタです。割合ホットな話題ですので、皆様に紹介する次第です。（読売新聞2003.04.20朝刊１０面「情報公開、徐々に定着 法施行２年・効果と課題＝特集」より転載開始）
行政機関に保有情報を原則公開するよう義務付けた行政情報公開法は、施行されて今月で三年目に入った。行政機関側は、徐々に法の運用について公開度を高めてきてはいるが、依然として公開にブレーキをかける対応も目立っている。法には、施行四年後の見直し規定があるため、法の充実・改正を目指した議論が活発化していくとみられる。この二年間の施行状況とともに、見直しに向けた課題を紹介する。（編集委員・鶴岡憲一、解説部・青山彰久）
◆請求件数２３％増
◎５万９０００件超す
行政文書の開示請求件数は、法施行二年目の二〇〇二年度一年間に、中央各省庁や地方出先機関をあわせた全体で、五万九千件を超えた。施行がスタートした前年度よりも一万一千件余、２３％増えた。特殊法人・独立行政法人・認可法人（計百四十四）への開示請求も、「独立行政法人等情報公開法」が施行された昨年十月から今年三月までの半年で五千五百件を突破した。
このうち、日本道路公団に対する請求だけで二千百件を超えるなど、特殊法人改革の動きが情報公開請求を加速させている。
これらの数字を見る限り、「よらしむべし、知らしむべからず」だった日本の行政風土を変える情報公開制度は、次第に定着しつつあるといっていい。
◆特殊法人、目立つ不開示
◎開示率
問題は、実際にどこまで開示されるようになったかにある。行政機関の窓口の段階では確かに、運用二年目に入って開示する率が上がった。
公開請求に対して行政機関が行った決定のうち、不開示は全体の４％（前年度１１％）で、全面開示は６９％（同５６％）、一部開示は２６％（同３２％）になった。
この状況は、特殊法人などになると、不開示率が１４％に増え、全面開示率も２３％に落ちる。
特殊法人などは、税金や財政投融資資金の非効率な運用と天下りを通じて各省の権益を実質的に維持してきた。開示率の低さは、そうした情報を隠そうとするとも疑われかねず、透明度のアップは緊急の課題だ。
◎異議申し立て
一足早く法施行した行政機関にしても、不開示の壁の厚さは目立っている。
公開請求を拒否された国民が異議を申し立てた場合、内閣府の情報公開審査会は関係省庁からの諮問に基づき、公開拒否理由が適切かどうかチェックし、改めて公開すべきか答申する。二〇〇二年度の諮問は会計検査院分を含めて七百三件。前年度より約三百二十件増えた。
審査会が出した答申五百四十件のうち、省庁側の判断を逆転させて全面開示や一部開示を求めたのは二百二十七件で、前年度より百五十六件増えた。
だが、答申総数のうち「逆転答申」の割合（逆転率）は４２％にとどまり、前年度（４１％）と変わらない。自治体の情報公開条例の運用では、逆転率が５０―６０％だ。国の水準はそれを下回っている。
◎先延ばし
省庁側には、開示するかどうかの決定を不当に延ばす例も後を絶たない。
総務省が昨年十一月十八日現在で調査した結果では、二〇〇一年四月以後、必要な手続きをせずに決定を延長したケースが四十九件あった。
延長手続きをしても、期限を守らなかった例も七十八件。このうち外務省が五十四件にのぼった。
同省は、請求者に対して「予定した期限までに決定できない場合は改めて連絡する」などとする手紙を送ったりしていた。
ＮＰＯ（非営利法人）の「情報公開クリアリングハウス」は、「情報公開法が定める開示請求権を行政側の一方的な都合で侵害するものだ」として外相と総務相に文書で抗議している。
◆廃棄など防ぐ法整備必要
◎文書作成・保存
情報公開は文書が保存されていてこそ実施できる。行政機関が公開を拒んでも、文書が保管されていれば、裁判所や情報公開審査会は拒否の理由が妥当かどうかをチェックできる。
ところが厚生労働省は、公開請求を受けていた文書について、非公開決定を行ったのと同じ二〇〇一年四月二十七日に廃棄してしまっていた。
公開請求者は異議を申し立てていたが、情報公開審査会は昨年六月、「該当文書は存在しない」という同省の言い分を追認する答申を出すしかなかった。
このケースはかなり特殊だが、文書管理がずさんなまま「文書不存在」との理由で公開に応じなかった例は、少なくない。
一方、名古屋刑務所での服役者に対する暴行事件では、服役者が所内での扱いに不服を訴える情願書を法務大臣あてに出そうと作成したのに、刑務官が裁断させていたことが分かった。
また農水省は、ＢＳＥ（牛海綿状脳症＝狂牛病）対策の検討会議議事録などについて公開請求を受けたが、「正式な議事録がない」との理由で非公開決定を行い不信を招いた。
それらの扱いは情報公開制度を空洞化させかねない。それだけに、文書の不適切な廃棄のほか、不作為で文書を作成しない事態を未然に防ぐため、米国のような文書管理法制定や罰則を含めたルール作りも検討する必要があるだろう。
◆例外ルール、乱用の恐れ
◎非公開約束規定
法制定の際に活発に議論されたのは、原則公開義務の例外とされる法人情報の取り扱いルールだった。
行政機関が各種法人から任意で情報を集める際、その情報を公開しない約束を結べば、例外を除き公開しなくてよい、との内容である。その規定が、「公開したくない」と法人側が考える情報を隠すために乱用されると心配されたのだ。
懸念が現実化した一例は、道路関係四公団民営化推進委員会で昨年十一月、公団との癒着が議論された通称ファミリー企業の情報開示のケースである。
推進委側の要求で、国土交通省や公団などからの出向者で構成している委員会事務局は、ファミリー企業各社に、公団からの受注状況などをたずねた質問票を送付した。
ところが事務局は、質問票に公開してもよいかどうかをたずねる内容も盛り込んだ。そのため、「公開されたくない」と答えた企業が相次ぎ、委員側が「そんな質問を入れれば、答えたくないというに決まっている」と憤慨したのだ。
法人には、民間企業のほか、無駄な公費投入が問題視されがちな特殊法人、独立行政法人や公益法人など多数あり、行政や国民の生活に広くかかわっている。
それだけに開かれた対応が求められるが、非公開約束規定が壁になりそうなことが実証された形のため、法見直しでも課題になりそうだ。
◎裁判手続き
行政機関の非開示決定が不公正に行われたのでないかをチェックする裁判所への期待は大きい。
だが、大阪府公文書公開条例に基づく府知事交際費の公開請求訴訟で、最高裁は一昨年、部分公開に後ろ向きとされる判決を出した。その影響が、部分公開を認めた情報公開法の訴訟にも及び始め、懸念とともに、「時代に逆行している」との批判が強まっている。
とはいえ、裁判所がチェックの役割を果たした判決も出ている。
自動車欠陥トラブルに関する苦情情報について、国土交通省中部運輸局が一部を墨塗りし非公開としたのに対し、名古屋高裁が昨年末、「形式的な理由だけで非公開とするのは不適当」という趣旨の控訴審判決を出したのが一例だ。
裁判所が公正なチェックを行うには、官僚が公開を拒んだ文書を直接審査できるインカメラ方式が必要だ。その方式は情報公開審査会には導入されているのに、裁判所には認められていないため、裁判手続きへの導入も求められている。
一方、公開請求訴訟を起こせる裁判所は高裁所在地の八か所の地裁だけに限られている。地方住民の交通費などの負担をできるだけ公平にするためにも、「提訴できる裁判所を広げてほしい」との声が出ている。
◎利用しやすさ
公開を拒否された人が意外に思うのは、公開文書を受け取れなくても手数料を徴収されることだろう。
自治体でも設けていなかった一件当たり三百円の「公開請求手数料」がそれで、当然ながら、法施行当時から評判は芳しくない。
公開文書のコピー料金も、モノクロＢ４サイズまでならコンビニでも一枚十円なのに、国は二十円。法では「できる限り利用しやすい額」にするとしており、見直し課題になりそうだ。
また、政府は電子政府化を進め、様々な行政手続きをインターネットで行えるようにしつつある。情報公開手続きでも、同様なやり方の導入を求める声が高まっている。
◆運用監視の機関設置を
◎実態評価と改善策提言
情報公開法の運用は全省庁が実施する。総務省はそのデータを毎年まとめはしているが、他省庁と同じ運用機関のひとつという立場だけに、他省庁にもかかわる問題点を指摘したり改善策を提言するのは難しい。
そうした運用状況をチェックする機関が設置されていない問題が、施行四年後の法見直しを前にして浮かび上がってきた。運用の実態を評価し、どこを、どう改善すべきかを検討する機関が今は無いのだ。
そのため、右崎正博・独協大学教授は、請求受け付けから異議申し立て処理まで含めた運用状況をチェックする情報公開審議会を設けている自治体を例に、「国にも同様な運用監視機関を設置し、改善策を示せるようにする必要がある」と提言している。
◇法見直しの主な課題▼インターネットなどでの公開手続き簡易化
▼公開請求手数料の廃止とコピー料金引き下げ
▼開示・非開示決定時期の違法延期防止
▼情報公開審査会への異議申し立て案件の諮問期限設定
▼法人情報規定のうち非公開約束関係条文の削除
▼法運用監視機関の創設
▼提訴先裁判所を８か所から拡大
▼裁判へのインカメラ審理方式導入
▼違法な扱いに対する罰則導入
◇２００２年度の情報公開法の施行状況（単位・件、総務省調べ・速報値）
開示
行政機関 請求 決定 全部 一部 不開示
内閣府 ３３４ ３３８ ２５８ ５１ ２９
宮内庁 ２５６ ３１９ １４２ １６６ １１
警察庁 ２１０ ２２２ ６７ １３３ ２２
防衛庁 ８５３ ９５９ ４０９ ４７８ ７２
金融庁 ２５９ ７８８ １２４ ５４５ １１９
総務省 ９２７ ９８４ ６９７ ２６６ ２１
郵政事業庁 ８０７ ９２０ ３９２ ４７６ ５２
法務省 ３，０７０ ２，５１７ ４９６ １，７５８ ２６３
検察庁 ２６６ ４３２ １０ ２２１ ２０１
外務省 １，３４６ １，０６０ ２３６ ６０３ ２２１
財務省 ４１６ ３４３ ７６ ２１５ ５２
国税庁 ３２，２７８ ３２，４５４ ３０，４３５ １，６５８ ３６１
文部科学省２，１９３ １，７３３ １０２ １，５９５ ３６
厚生労働省４，４２４ ３，６９２ ４４１ ２，９６１ ２９０
農林水産省 ２８９ ２９０ １５６ １１８ １６
経済産業省 １６４ ２３１ ６１ １４３ ２７
国土交通省７，８５３ ７，６０２ ４，４３４ ２，７８４ ３８４
環境省 １２６ ７８ ３９ ３３ ６
全行政 ５９，８８０ ５８，５９８ ４０，６８８ １５，３７８ ２，５３２
機関合計
不服申し立て 訴訟 審査会へ諮問
内閣府 ４ １ ４
宮内庁 ２ １ ３
警察庁 １３ １ １３
防衛庁 １１２ １ １８
金融庁 １１ １ ２０
総務省 １８ ０ １２
郵政事業庁 １９ ０ １０
法務省 ６４ ８ ５４
検察庁 ３０ ３ ２７
外務省 ４４ １ ２２
財務省 １７ ０ ２０
国税庁 ８２ １ ７７
文部科学省 １８ ０ ５０
厚生労働省２７６ ７ １３８
農林水産省 ７ ０ ６
経済産業省 ４ ３ １２
国土交通省 ３４ １ ２２
環境省 １ ０ ８
全行政機関９１０ ３９ ７０３
合計
（２００２年１０月〜２００３年３月分）
独立行政 開示 不服申
法人等 請求 決定 全部 一部 不開示 し立て
簡易保険福祉事業団 １４７ １５４ １６ １２３ １５ ３
国民生活金融公庫 １８３ ３０ ６ １３ １１ ４
国民生活センター ２５０ １８６ ２１ １１８ ４７ ２
雇用・能力開発機構 １６８ ３７ ７ ２３ ７ １
首都高速道路公団 １２７ １１３ ５４ ５５ ４ ０
商工組合中央金庫 １１０ １１ ０ ５ ６ ０
都市基盤整備公団 １４４ １１３ ３０ ６４ １９ ４
日本銀行 １００ ８６ ６ ７１ ９ ５
日本中央競馬会 １０９ １０７ １８ ６８ ２１ １
日本鉄道建設公団 ２２２ ２３８ ９３ １０６ ３９ １
日本道路公団 ２，１４０ １，９０８ ４６１ １，２８８ １５９ ２
阪神高速道路公団 ２４０ ２３５ １５０ ８１ ４ ０
労働福祉事業団 １３６ ２０ １ １９ ０ ２
独立行政法人等 ４，５９８
合計 ５，５６４ １，０４１ ２，９２０ ６３７ ４５（注１）各府省庁や各特殊法人等の数字はそれぞれ、行政機関や独立行政法人等の内数のため、合計と一致しない
（注２）決定件数は、請求を決定の段階で分割した場合があり、請求件数と一致しない
写真＝道路関係四公団民営化推進委員会の事務局が黒塗りした公団ファミリー企業の売上欄（読売新聞2003.04.20朝刊１０面「情報公開、徐々に定着 法施行２年・効果と課題＝特集」より転載終了）
以上、ネルソンでした。
ネルソンです。そういえば、前回の待兼さんの投稿で言及されていた、皇室典範に根拠があるとされる「君主無答責」と、それとほぼ同様なことを言っているはずの法格言「国王は悪をなさず」に関連した記事を、以下に貼り付けます。（読売新聞2002.12.11朝刊６面「エリザベス英女王即位５０年、祝賀ムード暗転 元執事スキャンダルで国民反発」より転載開始）
◆「贈答品 私物として処分」「女王に免責特権」
【ロンドン１０日＝土生修一】
今年はエリザベス英女王即位五十周年にあたり、英国では大規模な行事が続いた。しかし、最近、ダイアナ元皇太子妃の所持品盗難裁判に関連して「王室の前近代性」が露呈し、「祝賀の熱気」は年末になり急速にしぼんでいる。
今月三日、故ダイアナ元皇太子妃の所持品を盗み売却したとして起訴されていた元執事ハロルド・ブラウン氏の裁判について、検察側は「有罪に持ち込む見通しがなくなった」として突然、訴追取り下げを発表した。検察側は、一か月前にも同じ罪で起訴していた元妃の執事ポール・バレル氏の公判を断念したばかりだった。
検察当局は、バレル氏の場合について、「『元妃の遺品を安全のため保管している』と五年前にバレル氏から聞いたことを思い出した」という女王発言が検察当局に伝えられたため断念したと説明した。ブラウン氏の件でも、王室から何らかの働きかけがあったと指摘する声が強い。
一連の裁判中止で、二つの問題が世論の反発を招いている。
まず、「王室財産の不透明さ」だ。ブラウン氏は、「英王室では、感謝のしるしに従者に品物を贈る習慣があり、売却した品物もチャールズ皇太子夫妻からプレゼントされたもの」と弁明した。
同氏は一九八一年に、当時のバーレーン首長から皇太子に結婚祝いとして贈られた宝石付きの船の模型などを計五千ポンド（一ポンド＝約二百円）で売却していた。同氏への捜査をきっかけに、従者によるプレゼント売却は広範に行われていることが表面化、下院では「公的性格を持つ王室への贈答品を私有物として処分するのは問題」との声が出ているほか、贈与に伴う税金の申告もなかった。またプレゼントとしては高価すぎる品物も含まれ、王室贈答品専門の買い付け業者が存在するなど、「善意のプレゼント」とばかりは言えない裏事情もありそうだ。
もう一つの問題点は、「王権と法の下の平等との関係」だ。バレル氏の場合、女王発言は被告の有罪・無罪を決定する重要証言であり、通常ならば、法廷での証言が求められるべきケースだった。しかし、英国では、女王は法的な免責特権を持つほか、公判廷で証人として呼ばれることもない特別な存在だ。「王室の内幕暴露を恐れ、特権を利用して裁判を中止させた」との女王謀略説も流れ、保守系のタイムズ紙も「女王の免責特権は時代遅れで廃止すべし」と論じた。
こうした動きを反映してか、先月末の英紙ガーディアンの世論調査では、「英王室がなくなると英国が悪くなる」とする回答が４８％と過半数を割り、八七年の同調査開始以来、最低を記録した。
英王室は今年三月末、女王の母、エリザベス皇太后が死去し、予想を超える二十万以上の市民が弔問の列に並んだ。六月の即位半世紀記念式典でも百万以上の人出を記録、王室への関心の高さを示した。しかし「いまや、六月は遠い昔となった」（英ＢＢＣ放送）と言われ、王室へ逆風が強まっている。
写真＝（上）今年６月、バッキンガム宮殿で開かれた、即位半世紀を祝うコンサートで、チャールズ皇太子（右）と談笑するエリザベス女王（写真はＡＰ） （下）スキャンダルを報じる英各紙＝土生修一撮影（読売新聞2002.12.11朝刊６面「エリザベス英女王即位５０年、祝賀ムード暗転 元執事スキャンダルで国民反発」より転載終了）
以上、ネルソンでした。
ネルソンです。以下、待兼右大臣さんにレス致します。しかし、お久しぶりです、待兼さん。「待ち兼ね」ましたよ！（毎回ご投稿の度に、つまらない同じ駄洒落を振ってしまうことを、どうかお許し下さいませ・笑。）＞確かに、除斥期間と君主無答責については投稿した覚えはありますが、国家無答責について投稿した覚えがありません。一般的には過大評価に胡座をかいておればよいのでしょうが、とりあえず、国家無答責と戦前の国家賠償について。
さて、早速このBBSの「ワード検索」にかけてみたところ、待兼さんの仰るように、「国家無答責」に関する待兼さんの過去の投稿は存在しませんでした。私のミスです！申し訳ありませんでした。
しかも、「国家無答責と戦前の国家賠償」について簡潔なる、しかし濃密なレクチャーをご披露していただくとは・・・。この掲示板の管理人である私としましては、本当に有り難い限りです。いたみいります、待兼さん！かように貴重な法律解説文章を投稿してもらっておきながら、ご謙遜されると、なんだか私が悪いことをしてしまったかのようです。
＞国家公務員が職務上違法に国民に損害を与えた場合においても国は責任を負わないことを国家無答責と言います。この場合、生じた損害は国家公務員個人の違法責任として処理することになります。現在においても、米国の一部の州はこの考え方をとっています。
なるほど、これが国家無答責の定義なのですね。国家公務員個人の行為で発生した損害は、その国家公務員自身の「自己責任」なんですね。
＞戦前の日本についても、基本的（公法上の行為）にはこの無答責国家原理であったのですが、国家が行う私法的行為については、私法上の損害賠償責任が認められていました。（このあたりは、行政行為、行政契約、国家が一法人として行う私法行為といった行政法の基礎中の基礎分野ですので、興味がある方は行政法の教科書を参照してください。）。
行政法ですか・・・。これは、かの「副島隆彦の学問道場」内BBSの一つ「辣腕行政マン掲示板」の十八番（おハコ）ですね。私にはあんまり、ピンときませんでした。ごめんなさい。
＞この件では、徳島小学校の遊動円棒事件の故障について、小学校の占有権（この場合、管理権限）は公法上の権力関係ではなく、私法上のものとして、損害賠償責任を認めています。この場合、私法行為の外延を広げることによって、実質的に国家賠償を認めたと言うことができます。
ということは、この事件の判決は当時としては画期的だったわけですね。
＞戦後は、憲法17条で「何人も公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体にその賠償を求めることができる」と規定されたことを受け、国家賠償法が制定されたのはご存知のとおりです。
これは、一応中学時代の公民の教科書で読んだことがあります。
さて、上記の徳島小学校事件について全く知識が無かったので、ネットサーフィンしてみたら、以下のような情報を入手できました。皆様のご参考までに貼り付けておきます。何らかの一助になれば幸いです。
最後に、重ねて待兼さんに御礼申し上げる次第です。今後とも、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
（参考URL：http://www2s.biglobe.ne.jp/~wkmt/より一部転載開始）
整理 訴訟類型 法的性質説明やっときましょう。
この防災スピーカー事案は、泥棒、車内暴力、強盗、殺人犯罪並のとんでもない「ただの不法行為（民事的側面）」である。ただの極悪な不法行為である！！。何が言いたいか。不法行為ノー文句でやめろ！！当たり前の常識だ。
キーポイントは、この事案は「行政行為」ではない。ここでただの私法概念にさえなるんだよ。
行政指導と考えるなら、地方版の行政手続法にあたる行政手続条例でどうにか秩序つけられるという考えもありましょう。それ以前に常識でスピーカー普通鳴らさないでしょうよ。これ田舎のただの私法不法暴力行為という分析も可能。行政指導にもあたらないならね。日本の田舎近代化させないとね。
これは言うまでもなくいわゆる行政事件訴訟類型ではない。つまり、この事案は厳密には「行政行為」やその取消し系裁判ではない。健全な自治体が防災スピーカーを鳴らさない理由に、行為が、「行政行為」でないからという判断もあろう。
ややこしいが、「行政指導類似形態」であろう。類型的には、「行政指導」に近く、明らかに違法な態様なので、健全な行政庁は思いもよらない狂気の沙汰である。言うまでもなく行政指導の不法行為は、国家賠償法第１条による救済ありえます。
ややこしいが、カテゴリーは公共団体の「私法行為系の不法行為」である。厳密には事ほど左様に国家賠償訴訟系の類型である。ただの不法な行いなんだわ。
何箇所かで、いろいろ法的性質述べているが、類型は、不法行為論なんだ。ややこしい行政事件関係の類型でごちゃごちゃ徒労するつもりはないが…。 行政事件は類型やってるうちに解からなくなって、終わるきらいがあるので一言…。
当方は、何箇所かで、民法典＝市民法＝本当にコンスチチューション足りえるもの＝自律した個人＝自由社会論＝資本主義＝近代人＝入会地を破る所有権＝民法は事務管理より、委任を重んじている！
などなどといくつかいろいろの箇所で述べている。いかに明治に移植した民法典が自由な個人に大きなものか。それを見直す。
理論としては、うまく煮詰めきれないが、当方は「入り会い的な公法概念」があるのではとまで浅はかな仮説をした。そのくらい日本の村社会に驚いたということだ。
要は異常な日本ムラ社会の分析のつもりである。もっとも、数学論理学と同じで、インチキ行政行為のつもりは、どこまでも私法行為だったりするから、入り会い的公法概念などはありえず、「入会地根性みたいな私法行為による不法所有権侵害」というカテゴリーに類型されようね、学者が分析したらきっと、日本の田舎行政って。ややこしいんだよ、日本の田舎って。
田舎者が憲法無視しようが、一般人ならその相対的価値観は認められているが、田舎の役場の野郎は、憲法遵守義務という絶対的価値観しか許されない。
田舎、農協、役場、田舎者、ごっちゃに利権山分け。超非近代的大好き人間。
しかし基本的な市民法たる民法典は、たとえば遅れた「事務管理より、近代契約」を尊んでいる。なんとそれを予定しはじめたのは明治時代なのだ。
しかし21世紀、今日本、これが自由経済社会か？ 無論、繁栄してる民間は近代理論で勝っているのだろう。
ところで戦前は国家賠償法はない。しかし徳島小学校事件（大判大正5年6月1日）というのがある。民法の不法行為を使ったわけだ。当時の司法の苦肉の策であり、しかしながらこれほど今考えて基本的で、シンプルなものはない。
「行政の私法行為」は、民法典で当然律する。ふざけた不法行為、採算考えずにやっちまう無責任私法行為(無駄遣い）、それらに訴訟の限界、障壁など当然ない。
無責任社会といえば、異常な「箱モノ行政」まで想いがいたる。民間が1億投資して、わずか1億5百万しか回収できなくても、まだ自己責任、無責任論理ではない。考えなしということはない。損はしないぞという自己責任だ。しかし公共事業は？
俺は、自分の住んでいる異常な公共団体の悪辣きわまる不法行為と闘う。近代人として。不法行為とは損賠と深い関係だ。
行政庁、「これはできる行政行為だ」と勘違いして「実はただの私法行為系」だったりする馬鹿は普通やらない。と言うかミスありえない。行政庁なんだよ。民間会社じゃないんだよ。
行政庁がうかつな不法な私法行為だったら、まさに高額金銭和解という道を空けることになりやすい。こっちはこれまでの損賠なり和解金請求権、放棄は絶対にしない。
健全自治体なら、行政法理論的にも住民に迷惑掛けるミスは絶対に犯さない。法治国家では住民に迷惑はかからないようになっているということだ。ありえないんだよ、いまどき防災スピーカーぶちかましの正当法的根拠あやしいんだよ。全国的に賠償いくらに付くのだろうか？
（参考URL：http://www2s.biglobe.ne.jp/~wkmt/より一部転載終了）
ネルソン拝
ネルソンです。熊谷さん、はじめまして！>史上初めてコミックのわいせつ性が裁判で争われている。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/9018/shoubun-index.htmlなるほど・・・。かの有名な小説「チャタレイ夫人の恋人」の猥褻性を争った裁判の、いわばマンガ・ヴァージョンってなワケですね。たしかに興味深い裁判ですね！「何が」かは、さておくとして（苦笑）。
＞主任弁護人は、山口貴士＠東京弁護士会／虎ノ門総合法律事務所だ！
本日は、弁護側証人として、社会学者で都立大助教授の宮台真司氏が出廷する。しかし、宮台氏には、裁判官たちの信用を得るに足るような、社会学者としての「権威」が、はたしてあるのでしょうか？日頃の彼の、明らかに公序良俗に反すると一般的に思われても仕方が無いような言動（例：ブルセラは悪くない云々、等）を鑑みると、私には、はなはだ疑問に思われてなりません。
まあ宮台氏への批評（酷評！？）はさておき、熊谷さん、面白そうな裁判情報のご提供ありがとうございました！今後とも、当掲示板を宜しくお願い申し上げます。
こんにちは、メーデーの今日、自宅から書き込みをいたしますネルソンです。＞有料会員（出てこない）です。あんまりＨＮがひどいので、とりあえず別のＨＮで書いておきます。
＞アンタイトラストと書いたのは、アンタイダンピングと読み替えてください。以上の件、確かに諒解しました。それでは、今後ともよろしくお願いしますね！
確かに、除斥期間と君主無答責については投稿した覚えはありますが、国家無答責について投稿した覚えがありません。一般的には過大評価に胡座をかいておればよいのでしょうが、とりあえず、国家無透析と戦前の国家賠償について
国家公務員が職務上違法に国民に損害を与えた場合においても国は責任を負わないことを国家無答責と言います。
この場合、生じた損害は国家公務員個人の違法責任として処理することになります。現在においても、米国の一部の州はこの考え方をとっています。
戦前の日本についても、基本的（公法上の行為）にはこの無答責国家原理であったのですが、国家が行う私法的行為については、私法上
の損害賠償責任が認められていました。（このあたりは、行政行為、行政契約、国家が一法人として行う私法行為といった行政法の基礎中
の基礎分野ですので、興味がある方は行政法の教科書を参照してください。）。この件では、徳島小学校の遊動円棒事件の故障について、
小学校の占有権（この場合、管理権限）は公法上の権力関係ではなく、私法上のものとして、損害賠償責任を認めています。この場合、私
法行為の外延を広げることによって、実質的に国家賠償を認めたと言うことができます。
戦後は、憲法17条で「何人も公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体にその賠償を
求めることができる」と規定されたことを受け、国家賠償法が制定されたのはご存知のとおりです
初めての投稿です。友人からにメールを転載します。>史上初めてコミックのわいせつ性が裁判で争われている。
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Tone/9018/shoubun-index.html
主任弁護人は、山口貴士＠東京弁護士会／虎ノ門総合法律事務所だ！
本日は、弁護側証人として、社会学者で都立大助教授の宮台真司氏が出廷する。
有料会員（出てこない）です。あんまりＨＮがひどいので、とりあえず別のＨＮで書いておきます。アンタイトラストと書いたのは、アンタイダンピングと読み替えてください。すみません。酔っぱらって書いた見本のような物で、お恥ずかしい限りです。しかしネルソンさんのご活躍には期待していることには変わりがありません。
こんばんは、ネルソンです。いくら今日が祝日だとはいえ、さすがに凄まじい眠気を催してきました・・・。それはさておき、はじめまして！有料会員（出てこない）さん。私の拙論に感想をお寄せ下さり恐縮です。＞私自信は英米契約法という実務からやむを得ず入り、Ｍ＆Ａなども経験した一人ではありますが。
＞調べていくうちに、ロングアーム・ドクトリンとか、トンデモな概念が根底にあるのを知って愕然とさせられました。つまり法律の域外適用です。まさしく、「アメリカ帝国が世界の裁判所である！」という傲岸不遜な価値観に貫かれておりますね。恐ろしいことです。
＞通商法で言うとアンタイトラストは有名ですが、まず勝つか負けるかよりも、トラック何台ぶんかの資料を磁気テープで出させられ、それを２つの行政機関でキャッチボールのように審理をするシステムとか。一見公正のように見えて、やられる方では何年も担当者をこれに貼り付けて何億ものカネを負担しなければなりません。つまり、やる側でなんとでもなるシステムです。
＞アンタイトラストの適用も、国によって濃淡があって、日本がダメなら韓国はもっとダメと思っても問題なしとか。恣意的であることは言うまでもありません。要するに、アメリカは商売敵の国に対して、スケールの大きすぎる「イヤガラセ」を「正義の名の下に」行うわけですね・・・。これがペテン師でなくて、いったい何と形容すべきなのでしょうか？私には他に言葉が見つかりません。
＞２０年以上前から、異常性を感じていた一人として、やっとこの分野での論客が現れたのを喜びたいと思います。
いや、違います、違います！私はそのような「論客」というような大それた者ではありません！あくまでも、単なる「下っ端調査係」にしか過ぎません。なにせ、私は法曹（＝法律実務家）等、その道のエキスパートなどではなくて、つい最近まで学生をしていた人間なのですから。ましてや、専攻は法律学ではなくて、商学でしたし・・・。
いやはや。自分の無知がバレるのではないかと、いつも冷や冷やしながら文章を書いている未熟な私ですが、今後ともご指導ご鞭撻のほど、なにとぞ宜しくお願い申し上げる次第です。
ネルソン拝
ネルソンです。イエローマジックさんのご意見には驚かされました！というのは、確かに言われてみるとそうであるからです。＞私は親米保守を眺めていてその行動様式に気づくところがありました。すなわち、『反近代法』『秘密主義』『権謀術』です。
＞近代における法概念と、西尾幹二さんに代表される親米保守の法概念はまったく逆のように思われます。
＞小室直樹先生の『痛快！憲法学』で初めて知ったのですが、たとえば憲法はそもそも君主の権力を抑えるために生まれたというし、刑法は被告を守り裁判官を裁くものだということです。
＞彼らにとって法とは、権力者（米国）が被支配者（日本などの属国たち）を支配するためのものだ、権力者にとってどこまでも都合よく解釈されるものだ、ということのようです。
その通りなのです。近代憲法典が生んだ、「法の支配」（＝理の統治）とは、すなわち、合理的な法だけが（つまり、理不尽な法は排除するということです）、民衆を支配・制限・命令・強制できるというものです。別の言い方をすれば、憲法がそういう趣旨を持って国家権力を制限（リミテッド・ガヴァメント、もしくはコンスティチューショナル・ガヴァメント）していることで、人治国家（例：北朝鮮の金王朝や毛沢東が支配していた頃の中国）や法治国家（例：「悪法も法なり」＝どんな理不尽な法律でも、ひとたび成立してしまえば正義であるという考え方）にならないように制御しているということになります。
＞西尾幹二氏曰く｢いまはそれを言うべきではない｣や、その他の方々の｢アメリカによるイラクの民主化｣という画餅などがそうです。
＞彼らはケースバイケースで情報統制（自主規制）し、嘘情報を流します。言論人にあるまじき、なんという詭弁、秘密主義でしょう。副島先生が『アメリカの手先保守』と言っていた意味がわかりました。これは日本の法律学や、その他の学問分野にも散見されるものですから、いわば「前近代」が抱える問題でしょうね。ところが、近代国家であるはずのアメリカでさえも言論統制を行っているのですから、「何が近代人だ！何が世界の警察官だ！笑わせるな！」ということになります。
＞正しい情報を国民に教えてくれない、そんな彼らがなにを話すのかというと国益の名を語った『権謀術』です。玄関から入らず、いきなり勝手口というやり方です。畢竟｢勝ち馬に乗れ｣です。これが現実的な保守の態度だというのは情けない限りです。
最新号の「SAPIO」誌における、漫画家の小林よしのり氏の「新ゴーマニズム宣言」のタイトルではありませんが、まさしく、「勝ち馬に乗る馬鹿！」というヤツですなあ・・・。デュー・プロセス（適正手続）もへったくれも彼らにはあったものじゃないですね。いやはや・・・。本当に彼らには呆れてしまいます。
イエローマジックさん、お忙しい中、鋭いアイデアをお寄せ下さり有り難うございました！今後とも、当掲示板をご愛顧下さいませ。
ネルソン拝
こんばんは、ネルソンです。これは、イエローマジックさんへのレスです。＞ネルソン様、お久しぶりです。長らく不義理なことをしてしまい申し訳ありません。
いえいえ、そんなこと気になさらないで下さい！私自身が「ズボラ」管理人ですからねえ（苦笑）。多いときでも１週間に２回、少ないときだと２週間に１回くらいしか投稿しないぐらいですから。といっても、携帯電話からこの掲示板のチェックは頻繁に行ってはおりますが。
＞弟の件は、あれ以降全く変化がありません。自賠責保険からお金で、被害者は淡々と治療を続けている、ということです。そのためカキコすることもなく、また自分の貧弱な頭ではここの掲示板にカキコすることが出来なかったのです。
いや、貧弱だなんてそんな！というかそもそも、この掲示板は頭が良い悪いではなくて、どうも学問道場で一番「とっつきにくい」がために、気軽に投稿しづらいという難点があるようですね。ですが、もともと法律自体がそういう性質を内包してますから、私ごときの力ではいかんともし難いのですよ。いやあ、困った（苦笑）。
しかし、それにしても、弟さんが平穏無事で本当に良かった！これで私も安心できます。
＞この時ほど『プレ・モダンの土人の国』という言葉が激しくリフレインしたことはありません。私は本当はすごく短気なので、今にしてみると笑い話ですが被害者に対し『殺意』を抱きました。
＞｢念書を書かされてしまった。一生かかっても掃いきれないほどの賠償金を背負わされた｣と嘆き、それならば家族を守るために何でもしてやる・・・相手に取らされた年初は死刑判決に等しいと勘違いをし、やっていたかもしれません。
なるほど・・・。実際は法律なんかで死ぬケースは、死刑判決を受けた麻原ぐらいしかないのに、多くの人達は、かように法律知識の不備を感じることで、精神的に追いつめられてしまうのですね・・・。これは、現在の日本の司法制度ならびに法律学の悪い側面、それこそ「土民の国のプレ・モダンマン」問題が横たわっているように思われてなりません。
なぜならば、「専門家でなければ絶対理解できない」などというものでは、それは「まじない師」magicianの世界、人騙しの世界であって、明確に物事を定義するサイエンティストや近代人の思考回路ではないからだ・・・と思うからです。もっとも、どこの国でも法律家は「神官」化しているのかもしれませんが、それにしても、日本の法律学や司法制度はあまりにも難解であると思います。
＞事実上、事態は解決しました。本当に有難うございます。
いやあ、本当に良かったですね！
＞副島先生の裁判の正体も読みました。私にはちょっと難しかったです。私の現時点での知力では『裁判のカラクリ』が精一杯のところです。
えーと、「裁判の秘密」ですよね（苦笑）。あれも、法律実務家という名の専門家の世界を描いた物ですから難しいのは確かです。それに、私にしても、あの本の内容を全部完璧に理解しているわけではないのです。というか、そんなのベテランの弁護士とかでないと、ムリです！（泣）
これに輪をかけて難しい、というか副島本中最高にムズイのが「法律学の正体」で、これはまさに「学問学問しい」著作です。わたしも、実はおぼろげながらにしか理解できていないはずです。不勉強、といえばそれまでですが・・・。いやあ、お恥ずかしい限りです。
ネルソン拝
（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「“素人”裁判員、プロも評価 福岡で模擬裁判 「意見、活発で適切」」より転載開始）無作為に選ばれた裁判員役の市民は、事件内容を理解し、出された意見も適切だった――。政府の司法制度改革検討会で検討委員を務める大出良知・九州大教授（刑事訴訟法）らが、本番に近い条件で実施した裁判員制度の模擬裁判から、そんな結果が出た。大出教授は二十五日の検討会に結果を報告する。
模擬裁判は今年二月、福岡市内で実施された。これまでも、各地の弁護士会が希望者を募って模擬裁判を開いているが、今回の特徴は、参加者を無作為抽出した点。選挙人名簿から抽出した百八十七人に参加依頼書を発送、四十四人の回答者のうち、「参加」と回答した十四人に裁判員役になってもらった。
裁判官役は、元検察官二人、元裁判官一人を含む弁護士計六人。殺人事件の模擬裁判を行った後、裁判官と裁判員の比率がそれぞれ「三対十」「三対四」の二グループに分かれて評議した。結論はともに有罪。「三対十」のグループでは、裁判官二人裁判員七人が有罪、「三対四」では裁判官二人と裁判員全員が有罪という判断を下した。
参加者へのアンケート調査によると、裁判官役の六人全員が「裁判員の意見は適切だった」とし、五人が「発言も活発で、内容も十分理解していた」と積極評価した。裁判員役も十四人のうち十人が「意見を十分裁判官などに伝えることができた」と答え、十一人が「事件内容を大体理解できた」と振り返った。
裁判員の人数を巡る検討会の議論では、裁判所、検察が「裁判官と同数程度」、弁護士会が「三倍以上」を主張している。大出教授は「素人の裁判員が多いと十分な議論ができなくなるという指摘があるが、今回の模擬裁判を見る限り、裁判員が四人と十人のケースで議論の質に差は見られなかった」と話している。
一方、今回「不参加」と回答した人は、「仕事がある」「小さな子供がいて預かってもらえない」「年をとりすぎて役に立ちそうにない」などを理由に挙げた。
（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「“素人”裁判員、プロも評価 福岡で模擬裁判 「意見、活発で適切」」より転載終了）
（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「参院比例選の非拘束式、憲法判断へ 大法廷に審理を回付／最高裁」より転載開始）一昨年七月の参院選で導入された比例選の非拘束名簿方式や、この時の選挙区選で一票の格差が最大五・〇六倍となったことは違憲として、東京都や神奈川県などの有権者が選挙の無効を求めた四件の訴訟について、最高裁第一小法廷（島田仁郎裁判長）は二十三日、審理を十五人の裁判官全員による大法廷に回付することを決めた。非拘束名簿方式や一票の格差について、憲法判断を示すとみられる。
非拘束名簿方式は、投票者が政党名か個人名のいずれかを記入し、その得票に応じて政党の議席が配分された後、個人の得票順に当選者が決められる制度。有権者側は「候補者名で投票しても政党票として数えられ、国民の投票意思をゆがめる」などと主張したが、東京高裁は昨年十月、「候補者名の投票も第一義的には政党への投票意思が示されたもの」として、同方式について初の「合憲」判断を示した。一票の格差についても、参院選では六倍以内を合憲としてきた過去の最高裁判例に従い、「著しい不平等が生じる状態ではない」として請求を退けた。
〈大法廷〉 最高裁判所の裁判官十五人全員で構成する合議体で、裁判長は長官が務める。最高裁では、まず三つある小法廷（裁判官五人）で審理するが、新たな憲法判断や判例の変更の是非を審理する必要があると判断した場合、大法廷に回付する。憲法解釈が定着してきたため、最近は回付されるケースは珍しい。（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「参院比例選の非拘束式、憲法判断へ 大法廷に審理を回付／最高裁」より転載終了）
（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「横領罪の判例変更／最高裁」より転載開始）他人の土地に無断で抵当権を設定した後、勝手に売却した場合、横領罪はどの時点で成立するかが争われた裁判の上告審判決が二十三日、最高裁大法廷（裁判長・町田顕長官）であった。
大法廷は「横領罪は抵当権の設定時点で成立し、その後の売却は罪とならない」とする四十七年前の最高裁判例を変更し、「抵当権が設定されていても、売却による横領罪は成立する」という新判断を示した。
最高裁が刑事事件の判例を変更したのは、一九八八年二月以来、約十五年ぶり。
この事件では、川崎市の宗教法人「西明寺」の元副住職・岩谷隆保被告（５５）が九二―九三年、寺の土地を六回にわたり無断売却し、代金約二億七千万円を流用した、として業務上横領罪に問われた。
（読売新聞2003.04.24朝刊３８面「横領罪の判例変更／最高裁」より転載終了）
（読売新聞2003.04.24朝刊３９面「巨額詐欺事件 尾上縫被告の実刑が確定へ 最高裁、上告棄却」より転載開始）旧東洋信用金庫（旧三和銀行などに吸収合併）などを巡る巨額詐欺事件で、詐欺や背任罪などに問われた大阪・ミナミの元料亭経営者、尾上縫被告（７３）の裁判で、最高裁第一小法廷（泉徳治裁判長）は二十三日までに、被告側の上告を棄却する決定をした。懲役十二年とした一、二審判決が確定する。
一、二審判決によると、尾上被告は、割引金融債の購入や株取引のための借入金を返済するため、元東洋信金支店長（有罪確定）らと共謀し、一九八七年から九一年にかけ、同信金の預金証書十九通（額面総額約四千億円）を偽造して、融資元のノンバンクなどに差し入れ、担保にしていた株券など約千七百二十五億円分と差し替えて詐取。
このほか、旧木津信用組合（破たん）とノンバンク二社に計九百五十億円の損害を与えた。
（読売新聞2003.04.24朝刊３９面「巨額詐欺事件 尾上縫被告の実刑が確定へ 最高裁、上告棄却」より転載終了）
（読売新聞2003.04.23朝刊９面「政府、「知的財産裁判所」検討」より転載開始）政府は今後、職務発明の対価を巡る会社と社員の紛争増加が予想されることから、特許など知的財産権関連の訴訟を専門に扱う「知的財産裁判所」の設置を検討する方針だ。三月に発足した知的財産戦略本部（本部長・小泉首相）で議論する。今後、「相当の対価」の判断を裁判所に求める裁判が頻発すれば、特許の対象となる先端技術に詳しい裁判官が必要になるためだ。
特許関連の訴訟をスピーディーに処理する専門の裁判所は、米国やドイツなどにはすでに設置されている。日本でも知的財産関連裁判の第二審を東京高裁に集約する民事訴訟法改正案が国会で審議されているが、さらに、東京高裁から知的財産部門の審理を分離し、より専門性を高めた独立の高裁にする案が政府・与党内に出ている。産業界でも「知財高裁を設置し、大法廷を導入して判例を統一してほしい」（日本経団連）との声が強まっている。
一方、今回の裁判でも焦点となった特許法の職務発明の規定を見直すかどうかについては、産業構造審議会（経済産業相の諮問機関）の特許制度小委員会で年内にも結論を出す方針だ。特許法三五条の「相当の対価」については、「基準があいまい」として法律で明確な規定を求める声と、「職務発明の対価は企業が定めた取り決めに委ねるべきだ」（日本経団連）と、規定そのものの廃止を求める意見が相半ばしている。
（読売新聞2003.04.23朝刊９面「政府、「知的財産裁判所」検討」より転載終了）
（読売新聞2003.04.23朝刊９面「「発明の対価」重い課題 産業界、判定見直し必要」より転載開始）
元社員が発明に対する「相当の対価」を求めて争ったオリンパス光学訴訟で、最高裁が二十二日、一、二審に続き「社員は社内規定に拘束されず相当額を請求できる」と判断し、この問題に対する司法判断が固まった。これにより産業界は、これまで当然のように自社のものとしてきた社員の職務上の発明の対価をどう判断するか、重い課題を背負うことになった。一方、政府も特許訴訟などをめぐる新たな制度の整備を急ぐ考えで、判決は企業の研究開発活動に大きな影響を与えそうだ。
今回の判決について、社員の職務発明が盛んな企業からは「東京高裁判決をそのまま是認したのは残念だ」（日立製作所）「相当な対価について司法の判断が出たことは前進だが、こういう裁判が立て続けに起きるのはよくない」（島津製作所）などと、今後、同様の訴訟が頻発することに懸念を深めている。
最高裁が〈１〉発明した社員に「相当の対価」の請求権がある〈２〉その対価は裁判所が決められる――の二点を認めたことで、企業側は「相当の対価」の考え方を根底から見直すことを迫られる。
最近は各社とも、報奨金の上限を無制限にするなど、「相当の対価」を支払う社内規則を整備してきている。しかし、対価が、発明で企業が得た売上高や利益など、会社側が決めた基準に応じて支払われる以上、いくらこうした報奨制度を整備しても、発明をした社員側が納得する保証はない。今回の判決で採用された対価の算定方法も、「国内のすべてのＣＤ装置に自分の発明が使われている」などとして九億円以上の対価を求めた元社員の主張とは大きくかけ離れており、企業、社員の双方が納得する対価の算定方法への道を開いたとは言い難い。
《相当の対価》特許法３５条３項に定められた規定で、従業員が勤め先の職務に関連して発明を行い、会社がその特許権などを引き継ぐ場合に会社から受け取る報奨金などをいう。現状は多くの企業が一方的に額を決めている。（読売新聞2003.04.23朝刊９面「「発明の対価」重い課題 産業界、判定見直し必要」より転載終了）
（読売新聞2003.04.23中部朝刊３０面「遺産８３００万円着服、所属弁護士を除名／名古屋弁護士会」より転載開始）名古屋弁護士会は二十二日、亡夫の遺言執行者として愛知県春日井市の女性（７８）から預かった預貯金などの遺産約八千三百万円を着服したとして、同会に所属する名古屋市の安藤恒春弁護士（６０）を除名処分にした。
同弁護士会懲戒委員会によると、安藤弁護士は、女性の夫から遺言執行者に指定され、昨年二月二十六日、夫が死亡したため、同年三月十三日、女性側から夫名義の預貯金通帳、国債などを預かった。
しかし、同月十五日から十九日までの間に、預貯金や国債計約八千三百万円の払い出しなどを受けたにもかかわらず、女性に渡さず、行方不明となっている。
同弁護士会は「老齢女性の生活資金を奪うもので、弁護士に対する信頼を失墜させた」と処分を決めた。
除名は三年間、弁護士としての資格を失う懲戒処分。安藤弁護士はこれまでにも、依頼者に渡すべき金を渡さなかったとして業務停止三か月などの処分を受けている。
名古屋市中区丸の内にある安藤弁護士の事務所は昨年七月に、西区の自宅不動産も同年三月に、競売で売却されているという。
（読売新聞2003.04.23中部朝刊３０面「遺産８３００万円着服、所属弁護士を除名／名古屋弁護士会」より転載終了）
（読売新聞2003.04.23朝刊３４面「野球ソフトでコナミに警告 他社のプロ選手使用、妨害疑い／公取委」より転載開始）大手ゲームソフトメーカー「コナミ」（東京）が、他社がプロ野球選手の肖像などをゲームソフトに使用するのを妨害し独占禁止法に抵触した疑いがあるとして、公正取引委員会は二十二日、同社に警告した。
公取委によると、コナミは社団法人「日本野球機構」と、二〇〇〇年四月から三年間、プロ野球十二球団の球団名や選手名などに関する知的財産権について野球ゲームソフトに独占的に使用できる契約を結んだ。この際、コナミは、他のゲームソフト会社が野球ゲームソフトを制作する場合、こうした知的財産権の使用を再許諾することになっていたが、合理的理由もないのに契約締結に時間をかけたり、許諾に応じなかったりした疑いがあるという。契約は先月末で終了、今月からは同機構が各ソフト会社と個別に契約を結んでいる。コナミは「契約では、他社に再許諾するか否かはコナミが裁量で決定できることになっていた。それを公取委に理解されず極めて遺憾」としている。
一方、公取委は日本野球機構に対し「コナミが他社に再許諾していない状態を見過ごしていた」として、今後、知的所有権の使用を許諾する際には独禁法に留意するよう要請した。同機構は「要請を受け止め今後ともしっかり法を順守していきたい」としている。
（読売新聞2003.04.23朝刊３４面「野球ソフトでコナミに警告 他社のプロ選手使用、妨害疑い／公取委」より転載終了）