こんばんは、ネルソンです。DEEさん、Angelixさん、ご投稿ありがとうございます！今後とも、宜しくお願いしますね。
ところで、「北朝鮮による拉致問題における人権侵害と司法権」についてですが、私の考えを書きます。といっても、専門的な分析ではなくて、素人的に気付いたことです。
まず、「日本の裁判所の司法権が及ぶのは、日本国政府の主権（支配権）が及ぶところに限定される」ということが一つ。だから、国際紛争においては、たとえ判決を出すことができても、世界覇権国（帝国）アメリカでもない限りは、その法的効果はゼロに等しいわけです。要するに、実効力（実現可能性）が無いということです。
例えば、アメリカがスーパー301条を盾にとって、日本に莫大な関税をかけたとしても、日本がWTOに訴えたりすれば、一応は「アメリカのとった措置は協定違反で無効！」という審判を下してくれたりしますが、それをアメリカが素直に承諾するかは別問題です。だから、やっぱり政治（政策的）問題なのです。
もう一つは、「司法権の実効性が確保されるのは、政治権力がそれを許容している案件に限られる」というものです。ようするに、政府（首相や閣僚、事務次官たち等）や、政権政党（自民党など）の有力者（青木氏や野中氏など）が、それを受け入れてくれないことには、たとえ最高裁判決であっても、その内容が実現しない（＝机上の空論）ということです。
裁判所の判決が政治がらみであっても効果を発揮したケースとしては、「薬害エイズ訴訟」や「ハンセン氏病訴訟」などが挙げられますが、これは、時の政権が地裁判決を受け入れて、和解に応じるなり控訴を断念するなりしたから、判決文が現実を動かせたわけです。
逆に、まったく判決文の法的効果を期待できないものとしては、「国政選挙における一票の格差をめぐる諸訴訟」があります。これは、まさしく政治問題、というか、政治家たちにとっては「自分の腹を自分で切開して、かつ、患部を摘出して、そのうえ、自分で縫合する」（死活問題）なので、裁判所が何と言おうが無視したりします。最近、ようやく公選法を改正（いわゆる「五増五減」）しましたが、それは政治家たちが話し合いの結果決定した「妥協の産物」であって、最高裁の判決に従ったわけではありません。
もちろん、政治家も一連の「是正勧告判決」を意識してはいたのでしょうが、裁判所自身、判決文に「早急に是正されることが望ましい」という表現に留まっているくらいですから、裁判所は一般国民にとっては恐ろしい権力（例：死刑や実刑の判決など）をもった機関なのですが、政治権力にとっては、「自分達が支配する国家機関の一つ」というのが本当のところなのでしょうね。
ですから、こうした政治（政策的）問題において、司法権（裁判所）に期待できる効力は、「警告を発する」ことです。それでも、何度も繰り返せば、マスコミが騒いでくれますから、いつかは国政を動かす可能性もあるわけです。
さて、今回の「北朝鮮による拉致問題における人権侵害と司法権」についてですが、この「人権」については、憲法や法律などの日本国の実定法と、最高裁判決などの判例法が認めた範囲内でしか、実際上は、裁判所は自らがもつ司法権を発揮できません。
たしかに、本来の人権、すなわちフランス大革命やアメリカ合衆国の独立宣言などに謳われている人権は「神の与えた給うた」、すなわち人類普遍のものであることになっているのですが、裁判実務上は「条文と判例の範囲内」のものになります。仮に、「韓国人の自称・元慰安婦の訴えを東京地裁が認め」ても、たぶん、以前の待兼右大臣さんの投稿にあったように、「国家間の問題なので個人に請求権は無い」という判断が、控訴審か上告審で下されるはずです。ということは当然、日本国籍を持つ人（＝日本人）には請求権が存在するわけです。
さて、もしも「拉致被害者とその遺族（もとい、家族）」が訴えた場合なのですが、以上の理由から、「政府（小泉首相）や議会（政治家たち）が許容する」ならば、「裁判所が人権侵害を認定した判決文」にしたがって「賠償金」が支払われることでしょう。もっとも、現政府と各自治体は、被害者とその家族に対して、諸々の支援（当然、カネも含む）を行うことを約束していますから、おそらく訴訟にはならないと思われます。
以上、私の「拉致問題と人権」に関する一考察を書き連ねてみました。最後に、新聞記事をひとつ転載しておきます。みなさんの御参考になれば幸いです。
（転載貼り付け開始）
『読売新聞』 2002.10.20
拉致被害者の生活、国・地方が保証／安倍官房副長官東京朝刊 社会
39頁 283字 01段
安倍晋三官房副長官は十九日の岡山市内での講演で、北朝鮮による日本人拉致被害者の処遇に関して、「彼らを国家主権の侵害により守ることができなかった責任が我々にはある。（被害者が永住帰国する場合は）就職、学校教育など日本での生活基盤をすべて国、地方が保証しなくてはいけない」と述べた。永住帰国を判断する時期については、「（被害者が北朝鮮在住の）家族と共に帰国し、しばらく暮らしたうえで『日本に住みますか、北朝鮮に帰りますか』となる」と述べ、家族とともに再帰国した後になるとの見通しを示した。広島市内での講演では、「拉致の実行者と責任者をきちんと（処罰）すべきだ」と述べた。
（転載貼り付け終了）ネルソン拝
いいえ．批判の趣旨が全然理解出来ません．
“なんら侵害がなく国民が不利益を受けていない”は，“司法権が介入しない"の十分条件ではあっても，必要条件ではありません．
従って，説明になっていません．“国内における人権侵害の救済手段は裁判所だと教わり，国際的には，裁判所にあたる組織はないので，司法権が介入出来る問題ではない，従って人権問題ではない”
と貴方は言いたいようですが，“逆もまた真なり”という訳ではないという訳です．
P.S.
国際的な人権問題の場合の救済手段は，侵害された者が国籍を有する政府の外交です．(日本国憲法では，第13条．)
DEEです。レスありがとうございます。私はローラー・日錬を申し込み、辰巳でもらった「もっとも新しい商法条文集」と格闘しております。（Angelix氏の書き込み引用開始）
>>ですが，何故，”人権問題は司法権の問題"となるのですか?
>人権というのは，人間であれば誰もが持っている権利”であって，司法権がどうこうというのは，それこそ的外れに感じるのですが?（引用終了）
DEEです。人権とは、天賦人権であって「誰もが持っている権利」と考えるのは、『覇権アメ』におけるジョン・ロックを中心としたナチュラル・ライツ派であり、日本国憲法と日本憲法学もこれを前提にしています。
誰もが持っている人権、これが侵害された場合に救済する機関が司法権（裁判所）なのです。司法権が人権があるか否かを判断するのではなく、人権があるのを前提として、それが侵害されたら救済する機関であるということです。
人権は誰でも持っている（保障されている）のであり、なんら侵害がなく国民が不利益を受けていなければ司法権はなにも介入しません。
ただ、人権が侵害された場合は、人権救済機関として機能するのです。
おわかりになりましたでしょうか？
すみません，よく訳が分からないのですが．
拉致問題が，国民の権利についての問題で，立法その他，国政の上で最大の尊重を必要とする問題であるのは確かですね．
そして，これは，裁判所が口を挟める性質のものではないのも確かにその通りですね．
ですが，何故，”人権問題は司法権の問題"となるのですか?
人権というのは，人間であれば誰もが持っている権利”であって，司法権がどうこうというのは，それこそ的外れに感じるのですが?
拉致議連の方々は、「これは重要な人権問題だ」と何度か口にします。平沢勝栄氏も「人権問題」という文言を口にします。
しかし、拉致問題は、日朝間の政策的問題であって司法権（裁判所）が口を挟むべき問題ではありません。仮に人権問題と構成した場合、救済手段はどこになりますか？日本の裁判所かオランダのハーグの国際裁判所になります。どちらの裁判所も北朝鮮に対して強制執行力を持っていないので、裁判では拉致問題は解決しないことは自明のことです。従って、政策的問題である拉致問題に「人権問題だ」と発言するべきではないと思います。人権問題の担当は司法であり、政策的問題の担当は国民の代表者で構成された国会であるからです。
細かいことかもしれませんが、政治家には正しい政治用語・法律用語を使用してもらうことが、世界基準に近づく第一歩だと考えます。
↓にずっとネルソンさんの書き込みが続いています。自分でタイプしているのですか？ご苦労様です。管理人としてこのBBSを盛り上げようとするネルソンさんを、私も微力ではありますが応援したいと思います。
夫婦別姓について、法律論を抜きにして常識で判断すると、父親と母親の名字が異なる状態は、幼い子供の人格形成に多大な影響を与えると思います。女性は、働く時に通称を使えば十分ではないですか。女性のエゴで、罪のない子供の心を法律的に苦しめるのは、断じて賛成できません。市川早苗氏にはがんばっていただきたいものです。
こんばんは、ネルソンです。なぜか、卒論作成などでＰＣに向かっている時ほど、BBSへ投稿してしまうのですが、それも考え物ですね。やはり、「逃避」というヤツでしょうか（泣）。（引用開始）
>憲法では、行政権は内閣に属するとなっています。で、内閣の意思決定は閣議によってなされるのですが、その決定方式は法律事項ではなく、「全会一致」も慣例でした。というわけで、内閣の意思決定方式が多数決だろうと全会一致だろうとそれは法律の次元の話ではないということです。
（引用終了）なるほど、「前例」の積み重ねの上に、閣議の事実上の「全会一致」ルールが築かれているわけなんですね。待兼さんのご説明で、それに合理性があるということに合点がいきました。
これも一種の「コモン・ロー」（慣習法）なんですね。
まあ、わざわざ法律なんて作らなくても上手くやっていける（やってきた）事柄に法律は必要ありませんものね。どうしても法律による「強制」が必要に迫られるような、例えば、そのままにほっといたら上手くいかないような、犯罪対策（刑法改正など）や、金融機関の「貸し剥がし」から経営者を救済する場合（破産法改正など）や、新たな奨学金制度構築、最近の話ではアメリカ外資などから「日本国の富」を死守するための「金融鎖国」政策などのケースではしかたなく作る、といったところでしょうか。
いくら、「レッセ・フェール」とか、「小さな政府」などといったところで、国益を損ねてしまっては元も子もないですからね。目先の「小さな」自由＝市場の規制緩和に目を奪われて、将来の「大きな」自由＝国民の安全が損なわれてしまっては本末転倒です。
そう考えてみると、議会や官庁で「難儀な」思いをして成立させる法律が、社会ないし国家を規制・矯正するということは、「人間たちが自分達の便宜のために、よくよく話し合って意欲的に選び取る」といった意味でも、「人間の（国民多数の）意思で社会ないし国家を制御・改造する」といった意味でも、そこにはpositive law（実定法、より正確には人定法）＝legal positivism（法人定主義）＝Benthamite（ベンサム主義）＝social engineering（社会工学）の側面が法律（学）にあることは否めないと思います。まあ、自然状態では「補助金」とか、「懲役刑」なんてないですからね。
また、私の通っている予備校では、「法律は、自然法のような「存在」（である）法則、たとえば自然の法則とは異なり、「当為」（すべき）規範であり、社会規範である。そして、何故法で律する必要があるのかというと、そこに価値観なり立場の違いによる利害の衝突があるからだ。よって、それを（弁護士バッジの天秤が示すごとくに）調整しなければならない」というようなことを教えてました。この意味では、「正義」とはアリストテレスの「分配的正義」ということになります。
さて、今回のケース「閣議や事務次官会議の全会一致ルール」は、慣例・慣習であり実定法ではないが、「規範」として定着・機能しているわけですよね。するとこれは、同じ社会規範でも、人定法とは異なり、「自然に培われてきた伝統・慣習」を「社会（この場合は内閣）の掟」として「見出して」いるわけですから、「人間が主体的に法を作って（定めて）ゆく」といった人定法の思想では理解しづらく、むしろバーキアンの自然法思想のほうがしっくりくる事例であると思われます。
なんか、考えれば考えるほどワケが解らなくなりそうですが、今回、自然法と人定法について考える良い機会に恵まれました。というか、普段はもっと即物（俗物！？）的なことばかり考えているものですからね（苦笑）。
待兼さん、今回は「法とルール」について考えさせる話題を提供して下さってありがとうございました。私はあやうく、法律オタクになるところでした。
今後とも、胸を貸してやって下さいませ。
>（引用開始）> 間違っていたら申し訳ないのですが、たしか省庁改革後に、閣議は全会一致でなくとも意思決定ができるようになったと聞いたことがあるのです。それで、内閣法を調べてみたのですが、首相に「発議権」を認める（内閣法第４条２項）という規定を発見しただけで、多数決でも構わない、という根拠の規定はわかりませんでした（泣）。
（引用終了）
「もここまでは厳密ではないにしても」の意味はまさにそのことを指すのですが、恐らく、閣議決定で多数決が求められる事態というのはまさに特殊事例だと思います。特に、従来どおり、官僚からのボトムアップによって閣議に持ち込まれる案件について、閣議前には、各大臣には、当然、閣議に諮られる案件についての簡単な説明が行われるはずです。その上で、他省庁から「うちの大臣はこの案に反対です。このまま閣議に諮られるのであれば、閣議でうちの大臣が反対します」
といわれて、それでも閣議に諮るという案件があるかどうかという事例の現実性があるかといえば、まず考えられないはずです（閣議案件も知らせずに、上司たる大臣を閣議に出席させるほど官僚も馬鹿ではない）
また、閣議に諮られる案件は事前に内閣官房に登録されるはずです。閣議に関する事務は内閣官房で行いますから、内閣官房が閣議案件を知らないということも一般的にはありえません。あるとすれば、首相や各大臣が閣議の場で唐突に議題を持ち出すということくらいですが、それも特殊事例に属する事柄でしょう。憲法では、行政権は内閣に属するとなっています。で、内閣の意思決定は閣議によってなされるのですが、その決定方式は法律事項ではなく、「全会一致」も慣例でした。というわけで、内閣の意思決定方式が多数決だろうと全会一致だろうとそれは法律の次元の話ではないということです。
《法務省サイトhttp://www.moj.go.jp/SPEECH/INSTRUCTION/instruction0104-007.htmlより転載貼り付け開始》訓示・あいさつ
平成１４年１０月１日（火）
内閣改造後における法務大臣訓示
昨日，引き続いて法務大臣を務めるようにという話を小泉総理からいただきました。
私は，こういう経験は初めてなのですが，昨日は，１１時３０分の最後の閣議の時に辞表を書いて，それを置いて出てきました。その後，２時ころ，官邸に来るようにとの連絡をいただいたので官邸にまいりましたところ，総理の執務室において，総理から法務大臣を引き続きお願いしたいと書いた紙を渡されました。その紙には，加えて二つのことが書かれていました。一つ目は，事後チェック救済型システムの重要性を十分に踏まえ，司法制度改革の実現に全力で取り組んで欲しい，二つ目は，刑務所等の矯正施設の充実及び入国管理体制・施設の充実・強化に努めてほしいということが書いてございまして，いろいろ大変だと思いますが，頑張ってくださいというお言葉を頂戴いたしました。そこで私も，幸い１年半ほど一生懸命やってまいりましたものが，これから動き出す，具体的な仕事に取りかかるところでございますので，よろしくご指導をお願いいたしますとご挨拶をいたしました。
今，申し上げたように，総理が特に，司法制度改革と矯正施設，入国管理体制について，特別の意を用いていただいているということがよく分かりました。これは私が，今までいろいろな機会に総理をはじめ閣僚の皆さんに，法務省の重要課題として申し上げて来たことが強く頭に残ってそのようにおっしゃっていただいたのだと，察せられたわけでございます。
法務省の皆さんは，私から申し上げるまでもなく，この二つが大変重要な課題であること，さらにそれ以外にも，たくさんの問題が山積していて，大変な時期であるということは十分ご承知のことと思います。社会の法務省に対する期待もそれだけ大きいのです。
私も引き続きこの仕事をやらせていただく以上は，皆さん方と一緒に力を合わせて，司法制度改革の実現のため，また，より良い法務行政のために，できる限りの努力をしていきたいと考えております。どうぞこれからも，よろしくご協力のほどお願いいたします。
《法務省サイトhttp://www.moj.go.jp/SPEECH/INSTRUCTION/instruction0104-007.htmlより転載貼り付け終了》
《法務省のサイトhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji36-01.htmlより転載貼り付け開始》ＦＡＱ（よくある質問）
Ｑ１ 選択的夫婦別氏制度とは，何ですか。
Ａ 現在は，男女が結婚するときは，すべての夫婦は必ず同じ氏（「姓」や「名字」のことを法律上は「氏」と呼んでいます。以下同じ。）を名乗らなければならないことになっています。選択的夫婦別氏制度とは，このような夫婦は同じ氏を名乗るという現在の制度に加えて，希望する夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の氏を名乗ることも認めるというものです。
もちろん，選択的な制度ですから，すべての夫婦が別々の氏を名乗らなければならないわけではありません。これまでどおり夫婦が同じ氏を名乗りたい場合には同じ氏を名乗ることもできますし，夫婦が別々の氏を名乗ることを希望した場合には別々の氏を名乗ることもできるようにしようという制度です。
Ｑ２ 例外的夫婦別氏制度とは，何ですか。
Ａ 例外的夫婦別氏制度とは，夫婦は同じ氏を名乗るという現在の制度を原則としつつ，例外的に夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の氏を名乗ることも認めるという考え方です。このような考え方に基づいて制度を考える場合，様々なタイプのものが考えられますが，例えば，(1)夫婦同氏制度を定める現行民法の規定を本文とし，夫婦別氏制度をただし書の形式とすることで，原則と例外の関係を明らかにするとともに，(2)例外である別氏夫婦から原則である同氏夫婦への転換のみを認める制度とすることが考えられます。
Ｑ３ 選択的夫婦別氏制度と例外的夫婦別氏制度は，どこが違うのですか。
Ａ 選択的夫婦別氏制度では，同氏夫婦と別氏夫婦についてどちらが原則であるかということは明示しておらず，両者を対等なものと位置付けていました。
これに対し，例外的夫婦別氏制度とは，夫婦は同氏が原則であり，別氏となるのは夫婦の氏の在り方としては例外であるという考え方ですから，この点で選択的夫婦別氏制度と異なることになります。
このような考え方は，夫婦が同氏であるという原則は，今日に至るまで多数の国民の支持を得てきた制度であるという点を重視するとともに，新たに制度が導入された場合であっても，別氏を選ぶ夫婦は少数であると考えられることを踏まえたものと思われます。
なお，一口に例外的夫婦別氏制度といっても様々なタイプのものが考えられるということは，Ｑ２において述べたとおりです。
Ｑ４ なぜ，選択的夫婦別氏制度の導入を希望する人がいるのですか。
Ａ 夫婦が必ず同じ氏を名乗ることとしている現在の夫婦同氏制度の下では，夫婦の一方は結婚のときに必ず氏を変えなければならないことになります。
ところが，結婚のときに夫婦の一方が必ず氏を変えなければならないことによって，(1)代々受け継がれてきた氏を大切にしたいという感情を持つ人が増えていることから，一人っ子同士の結婚のような場合に，氏を変えることが事実上結婚の障害となったり，(2)結婚に際して氏を変えることによって，本人の同一性が確認できなくなり，職業生活上不利益を被るといった事態が生じています。
そこで，夫婦の双方が氏を変えることなく結婚することができるようにする選択的夫婦別氏制度の導入を希望する人がいるのです。
Ｑ５ 夫婦が必ず同じ氏を名乗ることになったのは，いつからですか。
Ａ 夫婦が同じ氏を名乗るという慣行が定着したのは，明治時代からだといわれています。明治３１年に施行された戦前の民法では，戸主と家族は家の氏を名乗ることとされた結果，夫婦は同じ氏を称するという制度が採用されました。明治時代より前は，そもそも庶民には氏を名乗ることは許されていませんでした。第二次世界大戦後の昭和２２年に施行された民法では，「夫婦は，婚姻の際に定めるところに従い，夫又は妻の氏を称する。」とされました。これが，現在の制度です。
Ｑ６ 選択的夫婦別氏制度が導入された場合，別氏夫婦と同氏夫婦では，どのような点が違ってくるのですか。
Ａ 別氏夫婦と同氏夫婦とは，夫婦が同じ氏を名乗っているか，別々の氏を名乗っているかという点が違うだけで，その他の点では両方の夫婦に違いはありません。
もちろん，夫婦間の権利義務や子どもに対する親の責任や義務についても，別氏夫婦と同氏夫婦とで異なるところはありません。
Ｑ７ 別氏夫婦は，婚姻届を出していない事実上の夫婦とは違うのですか。
Ａ 別氏夫婦も，同氏夫婦と同じように婚姻届を出している法律上の夫婦であって，婚姻届を出していない事実上の夫婦とは違います。
現在の夫婦同氏制度の下では，夫婦は必ず同じ氏を名乗らなければなりませんので，夫婦で別々の氏を名乗りたい場合には，婚姻届を出して法律上の夫婦となることができません。
しかし，選択的夫婦別氏制度が導入された場合には，法律上夫婦が別々の氏を名乗ることも認められますから，別々の氏を名乗りたい夫婦も婚姻届を出して法律上の夫婦（別氏夫婦）となることができるようになります。
Ｑ８ 別氏夫婦を認めたときの子どもの氏は，どうなるのですか。
Ａ いろいろな考え方がありますが，平成８年の法制審議会の答申では，婚姻の際に，あらかじめ子どもが名乗るべき氏を決めておくという考え方が採用されており，子どもが複数いるときは，子どもは全員同じ氏を名乗ることとされています。
Ｑ９ 別氏夫婦の子どもは，いったん決まった氏を変更することはできないのですか。
Ａ 平成８年の法制審議会の答申では，別氏夫婦の未成年の子どもが両親の婚姻中に自分の氏を両親のいずれか一方の氏に変更するためには，特別の事情の存在と家庭裁判所の許可が必要とされています。また，子どもが成年に達した後は，特別の事情がなくても，家庭裁判所の許可を得れば氏を変更することができるとされています。
Ｑ10 選択的夫婦別氏制度が導入される前に結婚した夫婦は，別氏夫婦になることができないのでしょうか。
Ａ 平成８年の法制審議会の答申では，制度導入前に結婚した同氏夫婦は，一定期間内に戸籍法の定める手続に従って届け出る等の要件を満たすことによって，別氏夫婦になることができるとされています。
ちなみに，この問題は，新しい制度が設けられる場合に経過措置をどのように考えるかという問題ですから，例外的夫婦別氏制度という考え方を採るかどうかという問題とは直接の関係はありません。
《法務省のサイトhttp://www.moj.go.jp/MINJI/minji36-01.htmlより転載貼り付け終了》
こんばんは、ネルソンです。待兼右大臣さん、レス、有り難う御座います！（引用開始）
>政府提出法案の場合、法律案は閣議決定の上国会に提出されます。
>各大臣が案文を書くことが可能であれば、閣議決定のみでも法案提出が可能（閣議の席で法案を作成して決定すればよい）ですが、一般的には、官僚が法案を作成することになります。
（引用終了）すると、大臣（長官）に能力と度胸があれば、閣議時にその場で、法案を作成しても国会に提出可能なわけですね。もっとも、それを周囲の総理大臣以下閣僚に納得させることができれば、ですが。でも、さすがにそんな「ダイナミック」（！？）な前例は聞いたことがないですね（笑）。
（引用開始）
>あと、内閣法制局という役所も関係しますが
（引用終了）これについては、この投稿文の最後に参照として貼り付けておきました。
（引用開始）
>かつては、事務次官会議、閣議とも全会一致制でした。現在（省庁改革後）もここまでは厳密ではないにしても、原則は全会一致のはずです。
（引用終了）間違っていたら申し訳ないのですが、たしか省庁改革後に、閣議は全会一致でなくとも意思決定ができるようになったと聞いたことがあるのです。それで、内閣法を調べてみたのですが、首相に「発議権」を認める（内閣法第４条２項）という規定を発見しただけで、多数決でも構わない、という根拠の規定はわかりませんでした（泣）。
ということで、内閣法も貼り付けておきますね。
それと、議員立法に関連して、衆院（参院）の法制局の規定がある国会法の一部も載っけておきます。
《法庫http://www.houko.com/index.shtmlより参考法令の貼り付け開始》
内閣法
昭和22・１・16・法律 ５号
改正平成８ ・法律１０３号
改正平成10・３・31・法律 １３号−−
改正平成11・７・16・法律 ８８号−−第４条
内閣がその職権を行うのは、閣議によるものとする。
２ 閣議は、内閣総理大臣がこれを、主宰する。この場合において、内閣総理大臣は、内閣の重要政策に関する基本的な方針その他の案件を発議することができる。
３ 各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。第５条
内閣総理大臣は、内閣を代表して内閣提出の法律案、予算その他の議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告する。第６条
内閣総理大臣は、閣議にかけて決定した方針に基いて、行政各部を指揮監督する。第７条
主任の大臣の間における権限についての疑義は、内閣総理大臣が、閣議にかけて、これを裁定する。第８条
内閣総理大臣は、行政各部の処分又は命令を中止せしめ、内閣の処置を待つことができる。第９条
内閣総理大臣に事故のあるとき、又は内閣総理大臣が欠けたときは、その予め指定する国務大臣が、臨時に、内閣総理大臣の職務を行う。第10条
主任の国務大臣に事故のあるとき、又は主任の国務大臣が欠けたときは、内閣総理大臣又はその指定する国務大臣が、臨時に、その主任の国務大臣の職務を行う。＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
内閣法制局設置法
昭和27・７・31・法律２５２号
改正昭和37・４・16・法律 ７７号
改正昭和44・５・16・法律 ３３号（設置）第１条
内閣に内閣法制局を置く。（法制局長官）第２条
内閣法制局の長は、内閣法制局長官とし、内閣が任命する。
２ 長官は、内閣法制局の事務を統括し、部内の職員の任免、進退を行い、且つ、その服務につき、これを統督する。（所掌事務）第３条
内閣法制局は、左に掲げる事務をつかさどる。
1．閣議に附される法律案、政令案及び条約案を審査し、これに意見を附し、及び所要の修正を加えて、内閣に上申すること。
2．法律案及び政令案を立案し、内閣に上申すること。
3．法律問題に関し内閣並びに内閣総理大臣及び各省大臣に対し意見を述べること。
4．内外及び国際法制並びにその運用に関する調査研究を行うこと。
5．その他法制一般に関すること。（内部部局）第４条
内閣法制局の事務を分掌させるため、内閣法制局に左の４部及び長官総務室を置く。
第１部
第２部
第３部
第４部
２ 部及び長官総務室の所掌事務及び内部組織は、政令で定める。（職員）第５条
内閣法制局に内閣法制次長１人及び内閣法制局参事官、内閣法制局事務官その他所要の職員を置く。
２ 次長は、長官を助け、局務を整理する。
３ 参事官は、命を受け、第３条各号に掲げる事務をつかさどる。
４ 事務官は、命を受け、事務を整理する。５ 部の長は部長とし、参事官をもつて充てる。第６条 削除
（主任の大臣）第７条
内閣法制局に係る事項については、内閣法（昭和22年法律第５号）にいう主任の大臣は、内閣総理大臣とする。（実施細則）第８条
この法律の施行に関し必要な細則は、政令で定める。附 則(抄) １ この法律は、昭和27年８月１日から施行する。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
国会法
昭和22・４・30・法律 ７９号
改正平成８ 法律１０３号
改正平成９・12・17・法律１２２号−−
改正平成９・12・19・法律１２６号−−
改正平成11・７・30・法律１１６号−−
改正平成11・８・４・法律１１８号−−
改正平成12・５・17・法律 ６３号−−
改正平成12・12・６・法律１３７号−−第17章 国立国会図書館、法制局、議員秘書及び議員会館
第130条
議員の調査研究に資するため、別に定める法律により、国会に国立国会図書館を置く。第131条
議員の法制に関する立案に資するため、各議院に法制局を置く。
２ 各法制局に、法制局長１人、参事その他必要な職員を置く。
３ 法制局長は、議長が議院の承認を得てこれを任免する。但し、閉会中は、議長においてその辞任を許可することができる。
４ 法制局長は、議長の監督の下に、法制局の事務を統理する。
５ 法制局の参事その他の職員は、法制局長が議長の同意及び議院運営委員会の承認を得てこれを任免する。
６ 法制局の参事は、法制局長の命を受け事務を掌理する。第132条
各議員に、その職務の遂行を補佐する秘書２人を付する。
２ 前項に定めるもののほか、主として議員の政策立案及び立法活動を補佐する秘書１人を付することができる。第132条の２
議員の職務の遂行の便に供するため、議員会館を設け、各議員に事務室を提供する。《法庫http://www.houko.com/index.shtmlより参考法令の貼り付け終了》
ネルソン拝
（ＭＬ「知らなきゃ損する面白法律講座 第 101 号」より転載貼り付け開始）▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
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◆士（サムライ）業の仕事と活躍 第22回
〜行政書士の業務(3)〜◆なっとく！ ランキング
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テーマ：「パラリーガルとは何か、その実態は？」
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参加費： 無料（前日までにご予約ください。FREEDIAL0120-098-026）
会 場： リーガルフロンティア２１事務局（大阪市北区曽根崎新地）□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
受講相談：http://www.lifr21.com/order/guidance.html
またはフリーダイヤル0120-098-026
パラリーガルについて http://www.lifr21.com/paralegal/index.html
資料請求 http://www.lifr21.com/order/pnforder.html
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★★なっとく！ 法律相談★★ 第89回〜会社に内緒で副業。会社にばれた場合解雇される？〜
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-Ｑ 会社に内緒で副業を持っています。会社の利益に相反しない内容の
もので、会社の休日のみ営んでいます。
会社の就業規則では、「会社の事前の承認なく、ほかに業を営みそ
の他会社の外の業務に携わらないこと。」と記述されていますが、も
し会社にばれた場合、会社は解雇できるのでしょうか？
なお、就業規則上の解雇の条項は以下のとおりです。
(1) 精神または身体に故障があるか、虚弱傷病等のため業務に耐えら
れないと認めた場合。
(2) 仕事の能力または勤務成績が著しく劣り、または職務に怠慢な場
合。
(3) 休業期間が満了し、なお休業事由が消滅しない場合。
(4) 試用期間中に生じた事由により、解雇が適当と認められた場合。
(5) 人員整理の必要、その他解雇を必要とするやむをえない事情が生
じた場合。
(6) その他当社の社員として、適格性がないと判断される場合。
（30代後半：男性）Ａ ご相談の件、会社は解雇できるかというご質問ですが、まず解雇に
ついてご説明いたします。
解雇は、懲戒以外でも行われる場合があります。ただし、その場合
でも解雇理由に正当性があることが必要ですので、正当な理由、合理
的な理由がないと、裁判となった場合は無効とされます。
通常、会社が兼業を禁止する理由は３つあり、第一は適度な休養は
労務提供の基礎的条件をなしているという点において、他で労働する
ことにより、精神的・肉体的疲労の回復を妨げるということです。こ
れは、安全衛生上の事故の発生、それに伴う使用者側の損害や各種補
償義務負担等の危険性が増大することが予想されるということがいえ
ます。第二は会社の経営秩序と対外的信用、労使間の信義則上の理由
ですが、問題は兼業の内容であって、一切の兼業が違法視されるわけ
ではありません。第三は、競業禁止の観点がら、経営上の秘密が漏れ
る可能性です。
あなたの会社の就業規則に、兼業禁止の規定が懲戒規定分にない場
合、すぐに解雇につながるとは限りません。通常は、処分の中にも訓
戒、減給、出勤停止、降格、諭旨退職、懲戒解雇というように程度に
より懲戒を区分して規定されていることが多いと思われます。
そして、通常は該当する行為によりどの区分に該当するかも規定さ
れていることが大半ですので、どのような処分にあたるかは、会社の
就業規則の懲戒規定を見て判断することになります。
ご相談の副業が、会社の情報が漏洩される可能性がある、健康上に
問題がある、また会社のブランドイメージを低下させるような副業で
あると判断され、会社に不利益をもたらしたり、重大な損害を与えた
場合は、規定により解雇することは可能です。
ただし、兼業が本来の業務や会社の信用などを損なわない限り、た
とえ就業規則に規定されていても懲戒は無効になりますが、従業員が
自己の判断で勝手に「この程度の仕事ならばいいであろう」と会社の
許可や承認を受けないで副業をしてもいいわけでなく、兼業の内容を
使用者に告知してその承認等を求める必要があります。そもそもこう
した手続きをとらずに一方的に兼業すること自体が、懲戒処分の対象
ともなりえますので、懲戒解雇とならずとも、なんらかの処分を受け
るか、普通解雇の対象となる可能性はあります。
（回答：社会保険労務士 福岡事務所 福岡 千薫子先生）▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
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リティ倶楽部の申込み受付日が決定いたしました。メールマガジンの
読者の皆様にのみ、先行してお知らせいたします。-------------------------------記-------------------------------
■予約登録開始日 10月23日(水）午後６時
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たします。
＊サービスの開始は11月初旬です。決定しだいご報告いたします。----------------------------------------------------------------
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士（サムライ）業の仕事と活躍 第22回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+---------------------------------------------------------+
行政書士の業務
（権利義務・事実証明に関する書類の作成 III）
+---------------------------------------------------------+行政書士 片山 武史 先生
「権利義務・事実証明に関する書類」は、例えば交通事故の示談書、
遺言書や遺産分割協議書といった個人生活上のものに限らず、会社ま
たは個人として事業を行われる方にとっても非常に重要なものです。
事業者の方にとって最も重要なものは、やはり契約書に類するもので
しょう。一口に事業を行っていくうえでの契約書といっても、店舗や事務所
を借りるための「賃貸借契約書」に始まり、「売買契約書」「金銭消
費貸借契約書」「保証契約書」等、実に多岐にわたります。他方契約
書には定型的なものも数多くあるため、契約に際して意外と気にとめ
ておられない方も多いのではないでしょうか。しかし、相手方から提
示される契約書はもとより、事業者自身が作成する契約書についても
十分な注意を払う必要があります。そもそも契約とは、対立する意思表示（例えば、「売りましょう」
対「買いましょう」）が合致することであり、契約書の目的は、互い
に合意した内容を「法律上の権利義務」として明確にすることにあり
ます。そこには２つの重要な要素が含まれます。第一は「パフォーマ
ンス・プランニング」、つまり、契約を結ぶことでお互いに相手方に
求める義務（債務）の内容を具体的に定め、期待とおり実行されるよ
うにするということ。第二は「リスク・マネージメント」、つまり、
万一相手方が契約上の義務を期待とおりに果たさなかった場合に、自
分の法律上の権利を如何に守るかについての対策を盛り込むというこ
とです。このことを意識せず気軽に契約書を交わしてしまったがために、
「こんなはずでは」というような事態は頻繁に起き得ますし、トラブ
ルが起きてからでは「時既に遅し」の場合も多いのです。残された最
後の道が「訴訟」であったとしても、問題解決には費用も時間もかか
ります。またそのために要するエネルギーは実際大変なものです。そ
の意味で契約を結ぶ前に気軽に相談できる法律実務家が身近にいるこ
とは大切なことです。私たち行政書士は弁護士と異なり法廷に立つこ
とはありませんが、将来の争いを避けるために、契約書に代表される
「権利義務・事実証明に関する書類」を作成し、或いはそうした書類
に法律上の問題がないかを事前に確認する「予防法務の専門家」とし
て、最も身近な「街の法律家」でありたいと願っています。+---------------------------------------------------------+
ここに掲載された士業の先生方に対するご質問・ご相談、仕事の依
頼については、リーガルフロンティア21までご連絡ください。先生方
をご紹介いたします。ご依頼はこちらへお願いします。→ info@lifr21.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● なっとく！ ランキング
……………………………………………………………………………………
ホームページ「法、納得！どっとこむ」でアクセスの多かった記事を
ご紹介します（集計期間：02/10/06〜02/10/12）
───────────────────────────────────第１位 管理職への昇格を拒否できるか？
http://www.hou-nattoku.com/consult/147.htm第２位 有給休暇の届けに理由を書かなければならない？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka6.htm第３位 有給休暇はどのくらい取れるのですか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka2.htm第４位 使用者が年休を認めないことはできるのか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka5.htm第５位 有給休暇はいつから取れるのですか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka1.htm▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
◆◆ホームページのご案内◆◆
このメルマガでは毎回、「リーガルフロンティア21」のホームページ
【法、納得！どっとこむ http://www.hou-nattoku.com/ 】
のご紹介をしています。
当ホームページでは、みなさんの日常に役立ち、また知らないと思わぬ
ところで損をしてしまいそうな法律情報を盛りだくさんに掲載していま
す。――――――――――――――――――――――――――――――――
■□なっとく法律相談□■
〜ネットオークションで購入したチケット〜
Ｑ ネットオークションで某人気バンドのコンサートチケットを購入し
ましたが、興行主により中止となりました。出品者に返金要求をする
と「返金は出来ない、興行主からの返金してもらって下さい」とのこ
と。確かに正論ではありますが、それは定価で購入した場合で、今回
はいわゆるプレミア価格なので差額分をどうしても諦める事は出来ま
せん。この出品者に差額分の返還要求は出来ないのでしょうか？
（20代後半：男性）この質問に対する回答については、
ホームページ http://www.hou-nattoku.com/ をご覧下さい。――――――――――――――――――――――――――――――――
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◆◆編集後記◆◆
先週のアクセス数ランキングでは、職場に関するトラブルが上位を
独占しました。特に有給休暇に関するＱ＆Ａにアクセスが集中してい
る点が特徴的です。不況が続く中、サービス残業を強いられたり、有
給休暇を取りにくい雰囲気が職場に漂っていることの表れではないで
しょうか。
法律に関する情報を提供している私たちが、このようなことを言う
と不思議に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、世の中のトラ
ブルは法律だけでは解決しません。たとえ法律上認められた権利であっ
ても、相手のことを思いやるとそれを主張できないこともあります。
逆に、法律では解決できないことも、お互いが譲り合うことで解決す
ることもあります。
こういう世の中ですから、自分のことで精一杯という気持ちもわか
りますが、こういうときだからこそ、相手のことを思いやる余裕が必
要ではないでしょうか。そうすることが、トラブル解決の糸口になる
ことも少なくないように思います。_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
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_/ 知らなきゃ損する！ _/
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監修： 弁護士 密 克行 弁護士 浅井健太
弁護士 片岡全樹
▽法律相談はこちらからお願いします
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（ＭＬ「知らなきゃ損する面白法律講座 第 101 号」より転載貼り付け終了）
厳密に言えば法律学とは異なりますが、７９８の（引用開始）ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
> ネルソンです。「交通」が絡む法改正には、運転免許や道交法を管轄する警察庁（国家公安委員会）の同意が必要だということですね。（引用終了）ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
の部分ですが、政府提出法案の場合、どうしてもそうなります。
（議員立法の場合、所管省庁の同意が法案提出の必要条件ではありません）政府提出法案の場合、法律案は閣議決定の上国会に提出されます。
各大臣が案文を書くことが可能であれば、閣議決定のみでも法案提出が可能（閣議の席で法案を作成して決定するばよい）ですが、一般的には、官僚が法案を作成することになります。ということは、一般的に、
事務レベルでの各省庁調整→事務次官会議→閣議
という順序を踏んで法案が確定します。この事務レベルの調整において、主管省庁が同意しなければ物事が進まない仕組みになっています。
あと、内閣法制局という役所も関係しますがhttps://bookweb.kinokuniya.co.jp/hb/minami/wshosea.cgi?W-FAUTH=%90%BC%90%EC%90%4C%88%EA&RECNO=1&HITCNT=020
参照かつては、事務次官会議、閣議とも全会一致制でした。現在（省庁改革後）もここまでは厳密ではないにしても、原則は全会一致のはずです。
突き詰めれば「行政権は、内閣に属す」（憲法第65条）に行き着くのですが
こんばんは、ネルソンです。当掲示板に私が投稿した【[796]野田聖子vs高市早苗！「夫婦別姓制度導入をめぐる女の戦い」】の続編のような記事を、以下に転載します。
（2002年8月29日付読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
［政界投光機］
「女性政策」の功と罪 （政治部次長・玉井忠幸）
◆「レッテル張り」脱皮を
超党派の女性国会議員のメールマガジン「ヴィーナスはぁと」（毎週木曜日発行）をご存じだろうか。
「女性議員が集まってメッセージを送り、グループで存在感を示す」（編集長を務める弘中百合子さん＝出版社社長）狙いで、昨年十一月にスタートしたものだ。
当初、約千六百件で滑り出したメルマガの配信登録（読者数）は今年春まで順調に伸び続け、約四千五百件に達した。ところが、五、六月ごろから頭打ち気味で、登録数が前週を下回ることもある。
発刊からまだ九か月、内容がマンネリに陥ったというわけでもない。松島みどり（自民・衆院）、水島広子（民主・同）、吉川春子（共産・参院）、福島瑞穂（社民・同）各氏ら与野党・無所属の十六人が、持ち回りでつづる政策提言や国会報告はそれなりに多彩でユニークだ。
登録の足踏みには、小泉人気低落による有権者の政治離れも影響していよう。が、それだけだろうか。メルマガへの参加を打診されたが、「女性というだけで一くくりにされるのはマイナス」との理由で固辞した議員が少なくないことが、ヒントになる。
世間では、女性議員の得意分野は「福祉」「教育」「環境」などに限られる、という見方が少なくない。女性の社会参加、それに伴う育児や介護の問題など「女性政策」は女性議員に任せておけばいい、と考える向きもある。女性と政治のかかわりを限られた分野に閉じこめるような社会全体の空気が、メルマガ拡大の障害になってはいないか。
「女性議員の集まり」という看板が一定の“集客力”を持つのは間違いない。だが、それが同時に制約ともなる。
過去三回の衆院選を見ると、当選者に占める女性の割合は２・７％（九三年）、４・６％（九六年）、７・３％（二〇〇〇年）と着実に増加している。各国の女性下院（衆院）議員比率を比較した列国議会同盟（ＩＰＵ）の最新調査では、日本はなお八十九位にとどまっているが、政治に直接参加する女性のすそ野が広がり始めたことは間違いない。
女性議員や女性政策を「特別なもの」と見なす発想から一歩踏み出さないと、政治の動きを読み誤る時代にさしかかっている。
その意味で、七月に自民党の有志議員が結成した「例外的に夫婦の別姓を実現させる会」（笹川尭会長）の今後は一つの試金石となる。四十数人で発足し、現在は七十数人に膨らんだメンバーのうち、女性議員はわずか八人だ。
夫婦別姓問題は女性政策の一分野と見なされがちだ。が、別姓制実現へ、民法改正を求める切り込み隊長役を務めてきた野田聖子・元郵政相は会の事務局長に回った。
野田氏は、「この問題についてのコメントはすべて会長に答えてもらうことにした」と“裏方”に徹する姿勢に転じている。民法改正に真っ向から反対する高市早苗衆院議員と野田氏の「女の戦い」が耳目を集めた段階から、性別を超えた論戦の段階に押し上げる狙いがあるのだろう。
夫婦別姓のみならず、女性の生き方が変われば、男性も変化を迫られる。一方だけが当事者で、他方は傍観者ということはありえない。
女性政策という「レッテル」をはぎ取ろうという機運は、もっと広がっていい。
（2002年8月29日付読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）
ネルソンです。女性の問題を、今の社民党に所属する議員たちのようにフェミニズムで「壁」をつくって、男性の意見を遠ざけるのも、如何なものか、と思われてなりません。とはいえ、「男女仲良く、手を取り合って♪」というのも、なかなかムズかしいのですよねぇ・・・。
やっぱり、「見えない大きな川がある」のでしょうか？
（2002年5月13日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
［法律物語］情報公開法＝上 地方で実績重ね、国動かす
◆知る権利 食糧費不正流用 市民オンブズマン法律には、地方自治体が条例の形で先行して実績を重ね、後に国が重い腰を上げて立法化したものがある。一九六〇年代後半に革新自治体が中心となった公害対策が代表的な例だ。
薬害エイズ事件など、中央官庁の情報隠蔽（いんぺい）による不祥事が相次いだことを受け、九九年五月に成立した情報公開法にも、地方での情報公開制度の発芽と成熟という前史がある。
「発芽」は八二年、山形県北部の人口七千人の町、金山町から始まった。
◇
「情報公開制度を君の町で作れば、日本の行政史に名前が残るぞ」
岸宏一町長（現自民党参院議員）のもとに、新聞記者をしていた大学の同級生から電話が入ったのは、八一年秋のことだった。
当時、ロッキード事件を機にした政治浄化機運の高まりと相まって、消費者運動グループを中心に、行政に対する「知る権利」の確立を求める市民運動が活発化していた。
「よし。うちが一番にやるか」。岸氏は町職員に指示し、米国の情報自由法などを参考に条例案を作成。町議会の反対もなく、八二年三月、金山町公文書公開条例が成立した。
岸氏は「私も若くて功名心もあったが、町の事務は大家族間の調整みたいな仕事ばかり。町民に隠すべき情報がほとんどないことも、国や県ではなく町が情報公開制度第一号になった理由だろう」と振り返る。
八二年十月には都道府県のトップを切って神奈川県が情報公開条例を制定し、同年暮れに埼玉県、二年後の八四年に東京都、大阪府、川崎市が続いた。
◇
「成熟」期は九〇年代後半、市民オンブズマン組織の手で、地方自治体の公金不正流用が次々と暴かれた時だ。九〇年に情報公開条例を制定した宮城県では、弁護士らで作る「仙台市民オンブズマン」が県に公開請求した食糧費の請求書が端緒となった。
請求書の日付をみると、七十回のうち六十四回の請求の日付が「九三年五月十七日」だった。財政課の説明は「たまっていた領収書を支出精算の締め切り直前に一斉処理した」というものだったが、出席者六人でビール三十本、酒二十六本、冷や酒四本を飲んだといった不自然な請求書が多かった。市民オンブズマンは九五年六月、「カラ飲食」とみなし、公金返還訴訟を仙台地裁に起こした。
ゼネコン汚職で知事が逮捕された九三年の出直し知事選で、自民党などの推す元副知事を破って当選した浅野史郎知事も、県政刷新の期待にこたえようと、食糧費問題と真正面から対峙（たいじ）した。
日曜日に知事公邸に財政課の職員を呼び、「本当はどう使ったのか」と迫ったこともあった。「不正は行っていない」と繰り返す職員の大半を敵に回す形で、三度にわたって内部調査を敢行。その結果、カラ懇談会の存在や、相手の人数を増やすなど領収書を改ざんしていたことが判明した。
浅野知事は「『逃げたい、隠したい、ごまかしたい』と最初は思った。でも、逃げられないなら自首した方が罪が軽い。そういう心境だった」と述懐する。
情報公開条例を武器に自治体の公金不正流用をただす動きは各地に広まった。不正流用額は、宮城県の七億四千万円をはじめ、二十五都道府県で総額四百三十六億円に達した。
◇
情報公開制度はなお発展途上にある。
今年三月、鈴木宗男衆院議員が「北方領土返還不要」論を主張していたとする文書を外務省が公開したニュースを聞き、浅野知事は首をかしげた。
「公にしたら国益を害する可能性のある文書は公開し、ホテル代のようなものさえ、機密費だからと公開しない。外務省は公開すべきものとすべきでないものの区別がついていない」
浅野知事は語る。
「情報公開制度がなければ、食糧費という悪（あ）しき慣習は続いていたかも知れない。『ありがとう』というのは癪（しゃく）だが、市民オンブズマンの動きが改善につながった。国の情報公開制度も、国民の手でもっともっと鍛えられていく」
〈情報公開条例〉
２００２年４月現在、全自治体の６６％にあたる２１７８自治体が制定している。しかし、運用面では大きな差がある。全国市民オンブズマン連絡会議が、４７都道府県の情報公開条例を比較し、今年３月に発表した全国情報公開度ランキングによると、最下位の奈良県では、幹部による政策決定の場である庁議の討議資料、議事録をまったく公開していなかったほか、知事交際費も１件を除き非公開だった。１位の宮城県では、どれも全面的に公開しており、住民が実際に入手できる情報量には違いがある。
（「法律物語」は原則として月曜日に掲載します）
◇２００１年度全国情報公開度ランキング＝表略
（2002年5月13日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊（2002年5月20日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
［法律物語］情報公開法＝中 国民の怒り、消極論を一蹴
◆薬害エイズ事件 情報隠匿 住民の行政参加
情報公開法成立への「転機」となったのは、旧厚生省が非加熱血液製剤によるエイズ感染の危険性を公表しなかったため、多数の血友病患者がエイズ感染した薬害エイズ事件だ。行政が自らの怠慢で引き起こした薬禍事件を隠蔽（いんぺい）し、責任逃れしようとしたことへの国民の怒りが、法制定機運を一気に高めた。
エイズ感染した患者が一九八九年に国や製薬会社を相手取って提訴した裁判では、八三年に厚生省内に作られた「エイズ研究班」が、非加熱血液製剤の危険性を把握していたかが争点となった。だが、厚生省は「当時の資料が見つからない」の一点張りだった。
新党さきがけ政調会長だった菅直人氏（現民主党幹事長）が厚相に就任したのは、薬害エイズ問題解明への厚生省の非協力ぶりに非難が高まっていた九六年一月のことだった。
◇
菅氏は厚相就任後ただちに専従の調査チームの設置を指示した。しかし、事務方トップの多田宏事務次官は激しく抵抗した。
事務次官「前例がありません。大臣には何でもお知らせしますから」
菅氏「どうしても作らないなら、おれ一人で調査する」
次官との応酬の末、ようやく調査チームが発足すると、二週間後、荒賀泰太薬務局長が菅氏のもとへエイズ研究班のファイル一冊を持参した。調査チームに徹底して調べられるのを嫌った薬務局が自主的に出してきたものだった。菅氏が「これは大変重要なものだ。記者会見するから準備して欲しい」と指示すると、薬務局は会見の直前、八冊のファイルを追加提出した。その後、調査チームの調べで見つかったファイルは計三十六冊にのぼった。東京地検特捜部の強制捜査では、当時の討議内容を録音したテープまで見つかった。
菅氏は指摘する。
「厚生官僚はあらゆる手段を使って情報を隠匿しようとした。厚相時代に実感したのは、官僚には『自分たちの間違いは当然隠すものだ』という暗黙の前提があるということだ。大臣は役所にとって外から来たお客様であり、彼らは大臣が何を言おうと、うまく言い逃れようとする」
◇
薬害エイズ事件が情報公開法制定に与えたインパクトは大きかった。中央省庁を対象にした情報公開制度を検討していた首相の諮問機関、行政改革委員会行政情報公開部会（部会長＝角田礼次郎・元最高裁判事）の雰囲気は、事件を機に一変した。
部会委員の福川伸次電通総研所長は証言する。
「部会では決裁文書に限定するかどうかが一つの争点でしたが、『決裁文書に限れば、薬害エイズのファイルも情報公開の対象とならない』という意見が出て、未決裁でも組織的に利用されている文書は開示対象となったのです」
行政情報公開部会が九六年十一月公表した最終報告では、警察庁、外務省、防衛庁も特別扱いせず、捜査情報や機密情報以外は原則的に公開対象とすることが明記された。
「警察庁などは『うちで扱う情報は公開になじまない』と渋っていた。しかし、薬害エイズ事件が、官僚は都合の悪い情報を隠すという印象を国民に決定的に与え、霞が関内部の消極論を一蹴（いっしゅう）した」（石原信雄・元官房副長官）。
情報公開法制定の底流には、「お上に任せておけばいい」式の伝統的な思考方法から脱し、行政と市民の間の緊張関係が結果的に行政の公正さを保ち、市民生活の向上につながるという発想が、国民に定着してきたことがある。
堀部政男中大教授は指摘する。
「一九七〇年代から住民の行政参加の必要性が高まってきた。その具体策を模索する中で、地方から情報公開条例制定の運動が始まった。国民の意識の変化が情報公開制度を形作ったのです」
（「法律物語」は原則として月曜日に掲載します）
〈メモ〉
■全面開示は５６％ 情報公開法が施行された昨年４月からの１年間に開示請求されたのは４万８６５０件で、全面開示されたのは５６％、部分開示が３３％、不開示が１１％。省庁別では、高額納税者の写しについての請求が多かった国税庁が１万９２９６件で最も多く、国土交通省、厚生労働省と続く。開示請求の処理期限である３０日以内に処理されたものが全体の８割を超す一方、開示などを求め不服申し立てがあったケースでは、省庁でたなざらしになるケースも目立つ。
写真＝薬害エイズ問題の国の責任を認め、遺族に謝罪する菅厚相＝１９９６年２月撮影
（2002年5月20日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
（2002年5月27日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
［法律物語］情報公開法＝下 自民熱意乏しく、渋々修正受諾
情報公開法は、一九九八年三月に国会提出されてからも生みの苦しみを味わった。自民党に法案成立への熱意が乏しかったためだ。
九九年一月下旬、自民党の植竹繁雄・衆院内閣委員会理事（現外務副大臣）のもとへ一本の電話が入った。相手は古賀誠国会対策委員長だった。
「情報公開法だが、わが党としては修正は認められない」
法案が提出された九八年の通常国会は中央省庁改革基本法、同年秋の臨時国会は金融再生法などの処理に先を越された。この間、野党側と細々と修正協議を続けてきた植竹氏は、民主党の佐々木秀典理事の部屋に出向き、「こんな形で法案をまた先送りされて忍びない」と謝罪した。その足で植竹氏は国会内の国対委員長室に駆け込んだ。
「後は勝手に始末をつけて下さい。理事を辞めさせてもらいます」
突然の辞意に面食らった古賀氏の慰留も聞かず、植竹氏は辞表を置いて部屋を出た。古賀氏から法案修正を承諾する電話が入ったのは翌日のことだった。
このころのことを植竹氏は、「国対は周辺事態法の成立を優先し、野党が熱心な情報公開法を取引材料にする腹だった。自民党内も無理して成立させなくてよいという雰囲気だった」と振り返る。
二月十二日、与野党全会派が共同して修正案を委員会に提出。参院修正を経て、衆院に回付された修正案が可決、成立したのは九九年五月七日――国会提出から一年二か月たっていた。
◇
◆行政情報の独占 自民と官僚
官僚が与党議員に内々に耳に入れ、「官と政」で独占的に共有する行政情報は、官僚にとっても、与党議員にとっても「力の源泉」だった。自民党の長期政権時代には、自民党と官僚ががっちりスクラムを組み情報公開制度の導入を阻む動きさえ見せた。
その端的な例が新自由クラブとの政策合意だ。
◆政策合意「骨抜き」に
七九年十一月、福田元首相と首相指名を争った大平首相は、新自由クラブを取り込み、どうにか再選を果たした。その際の政策合意には、新自由クラブの強い主張で「情報公開法の制定」の文言が盛り込まれた。
しかし、半年後の八〇年五月に大平内閣が閣議決定した「情報提供に関する改善措置について」は、情報公開制度とまったくかけ離れていた。省庁の広報内容の改善策を書き連ねただけだったのだ。
当時、新自由クラブ政策副委員長だった柿沢弘治衆院議員は「自分たちだけが情報のインナーに入りたいという自民党議員の気持ちを官僚がうまく利用し、政策合意を骨抜きにしてしまった」と述懐する。
政府が情報公開法の制定に取り組み始めるのは、非自民八党派による細川連立政権が誕生してからだ。細川内閣は九四年二月、情報公開制度の「本格検討」を明記した「今後における行政改革の推進方針について」を閣議決定し、村山政権当時の九五年三月、首相の諮問機関「行政改革委員会」の下に行政情報公開部会が設置された。
◇
植竹氏ら衆院内閣委理事間で合意したのは、情報非開示を不服として提訴できる裁判所の数を、原案の東京地裁一か所から仙台、大阪など全国八か所に拡大することや、公布から二年以内に特殊法人を対象とした情報公開法を整備することだった。修正協議で最も争った裁判所の数については、参院修正で、施行から四年後に再検討すると付則に記された。
五月七日の衆院本会議。八〇年代から情報公開制度の導入を訴えてきた「情報公開法を求める市民運動」の奥津茂樹事務局長は、傍聴席で法案成立の瞬間を見届けた。遅々として進まない政府内の動きに落胆し、仲間内で「来世紀にはできるだろう」と慰め合ったこともあるだけに、感慨はひとしおだった。
だが、と奥津氏は言う。
「情報公開法の成立は第一幕に過ぎない。制度を存分に活用し、行政の透明性をもっと高めていくことが大事だ。第二幕に向けた取り組みはすでに始まっているのです」
（情報公開法は遠藤剛が担当しました。次回から臓器移植法）
◆情報公開法への賛否
１９９９年２月１６日の衆院本会議 全会一致で賛成
９９年４月２８日の参院本会議 賛成２３０（自民党９７、民主党・新緑風会５４、公明２２、共産党２２、社民党・護憲連合１２、自由党１２、参院の会７、二院クラブ・自由連合１、無所属３）、反対１（二院クラブ・自由連合）
９９年５月 ７日の衆院本会議 全会一致で賛成
◇各国の情報公開法制定の動き＝表略
（2002年5月27日・読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）
ネルソンです。前回に引き続き、読売新聞の連載記事「法律物語」の記事を転載貼り付けいたします。今回は、「刑法改正―悪質交通事故厳罰化」の上篇です。少し古い記事ですが・・・。（2002年4月8日の読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
法律物語
刑法改正−悪質交通事故厳罰化（上）司法動かした「国民の常識」
被害者感情◆署名運動◆スピード答申
ある家族を襲った突然の悲劇が、法制度の欠陥を浮き彫りにし、法律を改正させた。飲酒運転や信号無視などの悪質な交通事故に対する罰則を強化した刑法改正である。
昨年十一月二十八日、千葉市在住の井上保孝さん(52)と郁美さん(33)夫妻は、参院本会議場で改正刑法成立の瞬間、心の中で話しかけた。
「天国のかなちゃん、ちかちゃん。パパとママは頑張ったよ」
郁美さんは涙が止まらなかった。くしくもまな娘二人の二度目の命日だった。
◇
その二年前の午後、井上さん一家は家族旅行からマイカーで帰る途中、東名高速道路で飲酒運転の大型トラックに追突された。運転していた郁美さんは奇跡的こ軽傷で済んだが、三歳と一歳の娘二人は炎上した車・から逃げ遅れて焼死、保孝さんも全身大やけどの重傷を負った。
「司法の常識」が、娘二人を失った悲しみを憤りに変えた。飲酒運転を起こした加害者は、業務上過失致死罪で最長懲役五年しか罰することができない、と聞かされたのだ。
「耳を疑いました。『死者一人につき五年なのか』と聞き返すと、教えてくれた人は『何人死んでも五年なのだ』と。何の罪もない子供二人を殺されたのに」
裁判では、加害者が飲酒運転の常習者だったことが明らかになり、検察は業務上過失致死罪の上限である懲役五年を求刑した。が、翌2000年六月の東京地裁判決は、「社会的制裁を受けている」として懲役四年だった。
「八掛け判決であれば満額回答でしょう」。弁護士の言葉が郁美さんの耳に無情に響いた。
「二人の娘の命の尊さに比べれば、あまりに軽すぎる」−過去の前例にとらわれ、被害者の悲しみをくみ取らない「司法の常識」に対し、郁美さんは戦うことを決意した。
◇
裁判の途中で、郁美さんは悪質事故で息子を亡くした母親が刑法の量刑引き上げを求めて署名運動を始めたことを知った。郁美さんは、夫の退院を待って運動に加わり、街頭で無念の思いを叫び続けた。
当時、無所属の会に所属していた堂本暁子参院議員（現千葉県知事）は、その模様を偶然テレビで見て、心を突き動かされた。「国会の場で被害者の声を代弁しなければ。それが政治の責任だ」
九月二十九日の参院予算委員会。質問前の休憩中、堂本氏は、森喜朗首相に、遺族の著書の一節を読み上げて悪質事故厳罰化の必要性を説いた。森首相は無言で聞いていた。
再開された質疑で、保岡興治法相は「慎重に検討する必要がある」と態度を明確にしなかったが、森首相は官僚が用意した答弁資料を見ずに答弁した。
「私もテレビを見ておりました。何となく隔靴掻痒の感がないわけじゃありません。少しでも早く万全の措置ができるよう政府として取り組みたい」
遺族の思いは、ついに国会や政府に届いた。
◇
法務省は、警察庁と協議の末、法定刑上限を十五年とする「危険運転致死傷罪」の新設を決めた。法制審議会でも反対論はなく、三か月たらずのスピード答申となった。刑法改正案は昨年十月に国会提出され、翌月、衆参両院とも全会一致で可決した。
日本の司法制度は、犯罪者の人権を過度に重視するあまり、被害者や遺族の苦しみを顧みることが少なかった。しかし、最近は刑法改正や少年法改正(2000年十一月成立)に見られるように、被害者の心情に目を向けた法制度の見直しが広がり始めた。
郁美さんも語る。
「私たちは法律の素人。法律を変えることがどれだけ大変で時間がかかることなのか、法律家や役人の常識を知らなかった。だからこそ、今の法律はおかしいといちずに署名運動に取り組めたのです」
国民の常識が「司法の常識」を変えつつある。
（「法律物語」は原則として月曜日に掲載します）
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危険運転致死傷罪(刑法208条の2)�．▲襯魁璽襪簗�物の影響で正常な遠転が困難な状態�∪�御困難な高速度�Ｌ橘筏�など車をコントロールする技能がない状態�た佑篌屬肪�しく接近し、しかも危険な速度�ダ嵜�号を殊更に無視し、しかも危険な速度−で4輪以上の乗用車を運転し、人を死亡させた場合は1年以上15年以下の懲役、負傷させた場合は1O年以下の懲役。業務上過失致死傷(211条)の「5年以下の懲役もしくは禁固または50万円以下の罰金」に比べ、法定刑は最大3倍となっている。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊（2002年4月8日の読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）
ネルソンです。「交通」が絡む法改正には、運転免許や道交法を管轄する警察庁（国家公安委員会）の同意が必要だということですね。
それにしても、森氏はけっこう話が解る御仁のようです。
（2002年5月6日の読売新聞朝刊４面より転載貼り付け開始）
［法律物語］刑法改正―悪質交通事故厳罰化＝下 命の重み、被害者の痛み
◆「八掛け」安易な相場感 法改正 生活者の立場で宇都宮地裁真岡支部で、三月十三日、危険運転致傷罪を適用した初めての判決が言い渡された。
飲酒運転で赤信号を青信号と間違えて別の車に追突し、むち打ち症を負わせた被告（５１）に対し、検察が求刑した通り、懲役一年四か月の実刑だった。危険運転致死傷罪が新設される以前であれば、略式起訴と罰金刑で済んでしまったかもしれない。
警察庁によると、昨年十二月の改正刑法施行から三か月間で、危険運転の致傷罪で四十四件、致死罪で六件が立件されている。いずれも、飲酒運転で歩行者二人を死傷させて逃走するなど悪質なケースだという。
◇
悪質事故の加害者に対する量刑に、なぜこれまで「命の重み」が反映されて来なかったのか。
話は、業務上過失致死傷罪の最高刑を禁固三年から懲役五年に引き上げる改正刑法が成立した一九六八年にさかのぼる。
交通事故死者が急増し、無免許、酒酔い、スピード運転の「交通三悪」が社会問題化したことを受けた量刑引き上げだったが、当時の社会党と共産党は「厳罰化で事故は減らない」「逆にひき逃げが増える」と改正に反対した。改正まで足かけ二年かかり、「悪質事故以外で重罰を科してはならない」とする付帯決議までついた。
委員会採決で反対討論した共産党の松本善明衆院議員は「歩道橋やガードレールなどのインフラ整備が不十分だったことに加え、ドライバーに過重労働を強いる雇用者の責任が明確にされていなかったからだ」と振り返る。
当時は、日本の社会全体に「国家権力＝悪」という固定観念がまだまだ根強くあり、「厳罰化は国家権力による市民への抑圧につながる」という偏った見方も少なくなかった。
こうした社会の風潮も手伝って、司法関係者の間に「交通事故では一般に量刑を重くしない」という安易な“相場感”が形成された。検察庁は併合罪適用など法の運用による厳罰化を意識的に手控え、裁判所は被害者感情より加害者の情状酌量を優先し、求刑よりも軽くする「八掛け判決」を漫然と繰り返した。
◇
司法関係者の間には、「刑事裁判は被害者の応報のためではなく、国家や社会の秩序や安全を守るために行われる」という根強い考えがある。最高裁も「被害者の被害回復を目的とするものではない」とする過去の判例を変えていない。
しかし、肉親を理不尽に奪われた遺族が、犯罪者に重い刑罰を望むのは、ごく自然の感情だ。日本の司法関係者は、過去の判例や加害者の人権を重視するあまり、被害者の痛みに対する配慮とのバランスを欠き、ともすれば国民の常識感覚からかけ離れてしまう。
米国では一九八〇年代、被害者団体「飲酒運転に反対する母親たちの会」（ＭＡＤＤ）が、被害者の救済支援活動を行う一方、政府に対し刑罰の強化を働きかけた。当時のレーガン大統領が調査委員会を設置し、各州も法整備を行った結果、飲酒・薬物による危険運転加害者に対し、十―二十年の懲役刑を科すことが可能になった。
諸沢英道常磐大学長（被害者学）は、「被害者が加害者を許す気持ちになれるようなシステムを作るのが国の役割のはずだ。最高裁判例は、国際的な被害者擁護の流れから見ても極めておかしい」と批判する。
◇
娘二人を亡くした井上郁美さんら遺族の運動が政府を動かした昨年の刑法改正は、被害者が声をあげ、被害者の立場から法改正が実現した初めてのケースだ。
参院議員として刑法改正に尽力した堂本暁子千葉県知事は「上意下達の日本の政治システムを市民運動が変えようとしている動きの表れだと思う。官僚や司法の論理ではなく、あくまで生活者の立場で、法律を使い勝手の良いものに改めていくべきだ」と指摘する。
だが、悪質事故を生む土壌を改めることは容易ではない。危険運転致死傷罪で起訴された被告の大半は、刑法改正を知りながら、飲酒運転などをやめられなかったと供述している。
井上さんは訴える。
「悪質事故を厳罰化しても、実際に事故が減らなければ、何の意味もない。政府にとっても国民にとっても、これからが正念場だと思うのです」
（刑法改正―悪質交通事故厳罰化は、川崎英輝が担当しました。次回から情報公開法）
〈刑法改正の採決結果〉
◆２００１年１１月９日の衆院本会議＝全会一致で賛成
◆１１月２８日の参院本会議＝全会一致で賛成
図＝交通事故の死傷者数の推移（2002年5月6日の読売新聞朝刊４面より転載貼り付け終了）
今晩は、ネルソンです。以下に、「夫婦別姓法案」に関連した記事を貼り付けます。（2002年7月25日読売新聞・東京版夕刊１面より転載貼り付け開始）
［眼］「夫婦別姓」軍配は？ 自民党の女性２議員、野田氏と高市氏が激突
◆野田氏、家裁許可制で推進 高市氏、反対派議連発足へ夫婦が別々の姓を名乗ることができる夫婦別姓制度の導入問題は、自民党内で推進派の野田聖子・元郵政相と反対派の高市早苗衆院議員の「女の戦い」が新たな局面を迎えている。野田氏が限定的な「家裁許可制」による議員立法を打ち出し、これまで絶対反対だった党内の長老議員の“取り込み”に成功したためだ。高市氏ら反対派は「別姓導入の突破口にされる」と危機感を強めている。
「反対のための反対はやめてほしい。あなたも法案を出しなさいよ」
二十三日の衆院本会議場で、野田氏が顔を合わせた高市氏に、こう迫った。二十四日の自民党法務部会での「家裁許可制」法案提示に当たって、同じ土俵の上で勝負するよう挑んだのだ。この野田氏の言動に対し、高市氏は「同僚議員がいる中で罵倒（ばとう）された」と激怒し、法務部会で猛然と反論をぶった。
「私の案をいつ提出するかは私が判断することで、私が議員立法を妨害しているという個人攻撃はやめてほしい」
野田氏と高市氏は一九九三年の衆院選初当選組。同い年の四十一歳。互いに強烈なライバル意識がある。
独身の高市氏に対し、野田氏は鶴保庸介保守党参院議員と事実婚をし、別姓を実践している。夫の鶴保氏は別姓法案には賛成だが、自分たちが別姓を選ぶのは反対。複雑な立場の野田氏が法整備にこだわるのは「今結婚に踏み切れない人たちを救済したい」からだ。
野田氏は当初、原則同姓で、希望者が届け出れば、例外的に別姓を認める「例外制」の政府提案を後押ししていたが、自民党の抵抗によって断念に追い込まれたことを受け、反対派からも理解が得やすい「家裁許可制」論者に転じた。既婚夫婦については別姓転換を容認しないようにするなど、あえて別姓へのハードルを上げる手にも出た。
野田氏はこれと並行し、反対派の長老、山中貞則・元通産相を落とす作戦を立てた。山中氏は「おれの目の黒いうちはダメだ」と公言し、別姓推進派の笹川尭・前科学技術相に「じゃあ、死んでくれ」とまで言わせるほどかたくなだったが、野田氏は、笹川氏や森山真弓法相らの力も借りて“籠絡（ろうらく）”。山中氏は、野田氏が事務局長を務める「例外的に夫婦の別姓を実現させる会」の最高顧問に就任した。野田氏はさらに野中広務・元幹事長、古賀誠・前幹事長という党内の重鎮も同会の顧問に据え、陣立てを整えた。
一方、高市氏も反対派の議員連盟を発足させる方針で、巻き返しに必死だ。高市氏は「親子で姓が異なると、家族の一体感が損なわれ、社会崩壊を助長しかねない」と懸念する。
二十三日には夫婦別姓反対署名をした自民党衆参議員を集めて勉強会を開き、「職業生活上の不便は、婚姻前の通称使用で解決する。『許可制』といっても、申請があればフリーパスになるのは確実で、何の歯止めにもならない」と訴えた。
高市氏は「議員立法といえども、全会一致の党内承認が必要なはず」と主張、手続き論を武器に野田氏の法案提出に待ったをかける構えだが、「両案を出せというなら、国会の場で堂々と対決する覚悟はあります」と決意を語る。
真夏の永田町で散る「火花」を関係者は固唾（かたず）をのんで見守っている。
◇
◇家裁許可制案（野田案）
原則は夫婦同姓。「職業生活上の事情、祖先の祭祀（さいし）の主宰、その他の理由」で別姓を名乗る必要があり、婚姻前に家裁が許可すれば別姓を認める。
◇通称使用法案（高市案）
戸籍上の夫婦同姓は堅持し、免許証や住民票などの公的書類で婚姻前の旧姓と戸籍姓の併記を認める。本人の希望で国や自治体に併記に応じる義務を課す。
写真＝自民党法務部会に向かう野田聖子（右）、高市早苗両議員＝２４日（2002年7月25日読売新聞・東京版夕刊１面より転載貼り付け終了）
ちなみに、自民党の「法務部会」と、国会の「法務委員会」では、自民党においてはステータスが上なのは「法務部会」です。すると、一政党の「部会長」のほうが、国会の「委員長」よりも偉いということになります。そして、自民党の部会といえば、悪名高き（？）族議員たちの牙城ですね。
ネルソン拝
ネルソンです。>中村修二さんの関連記事として、
>【購読会員用 苦情・意見交流板】に以下の記事を転載させて頂きました。Rss-Kさん、情報提供ありがとうございます！今後とも、宜しくお願いします。
中村修二さんの関連記事として、
【購読会員用 苦情・意見交流板】に以下の記事を転載させて頂きました。●『月刊現代』2002.11
中村修二（カリフォルニア大学教授）20億円裁判が残した教訓
「特許の報酬」日米比較
技術者と会社の緊張関係
（在米ジャーナリスト）飯塚 真紀子●『中央公論』2002.11
＜中村敗訴 特許権は会社に帰属＞
絶望した。日本は法治国家でない
中村修二(カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授)
聞き手 岸 宣仁（経済ジャーナリスト）
こんばんは、ネルソンです。ほんとうは昨日に投稿する予定だった文章を、以下に載せます。卒論関連文献をスキャニングしているときに、偶然にアイデアが浮かんだもので。裁判官の減給というのは、彼らの身分の高い保障にもとづき、裁判官自身が自分で判断を下さないと実現しないので、あたかも「国会議員の選挙制度改革」のごとし、です。そんな、自分で自分に施す手術の「メス」にあたるのは、裁判官が従うべき日本国の法律と、自らの良心ですが、この未曾有の不況下では、一般国民の窮状に「心が痛んで」(脅迫されて？）、裁判所のヘッドクオーターたる最高裁の裁判官会議が、「今回の判事減給は、合憲！」との決定を下しました。逆に言えば、そこまで我が日本国は追いつめられているワケですね。この極めて危機的な状況は、戦後の現憲法体制下では今回が初めてであり、戦前では「昭和の金融ビッグバン」であるところの「金解禁」をやってしまった浜口雄幸内閣時の、合計二回しかありません。なお、終戦直後の荒廃期は除いております。小泉首相が浜口首相に似ていると言われるのも、「ライオン宰相」の面（といっても、片方はイメージキャラクターですが・笑）も含めて、蓋し名言ですね。もっとも、同じような政局をたどったら日本国は壊滅しかねないのですが・・・。
能書きはここまでにして、以下に、関連する著書・新聞記事からの転載をいたします。まずは、卒論にも使った文献から。
《「日本の司法 ここが問題」（鈴木良男・著、東洋経済新報社・刊、1995年）の82頁〜83頁より転載貼り付け開始》
手厚い身分保障を受ける裁判官
これまで、法曹の一翼を担うとされる弁護士の世界を眺めてきたが、この章では、もう一方の担い手の、裁判官と検察官に目を転じてみよう。まず裁判官から。
裁判官の身分は憲法によって保障されている。すなわち裁判官は、分限裁判による免官や弾劾裁判による罷免以外には、意に反して免官させられることはない。在任中は報酬の減額を受けることもない。
この二つの保障は憲法が直接に定めている。分限裁判による免官は、回復の困難な心身の故障のために職務をとることができない場合に行われ、弾劾裁判は、国会に設けられた弾劾裁判所によるもので、職務上の義務にいちじるしく違反したことなどを理由として行われる。
報酬に関しては有名な事件がある。一九二九（昭和四)年の世界恐慌の時期、日本の財政も極度に疲弊した。そこで浜口内閣は一九二九年に「官吏減俸」を打ちだしたが失敗した。引き継いだ第二次若槻内閣の井上準之助蔵相は一九三一年にふたたびこれをもちだしたが、各方面からの反対にあった。先鋒を切ったのが判事団だった。身分保証令を盾にとって対抗した。これに国鉄従業員、逓信省従業員が加わり絶対反対を唱え、世の中は不穏な形勢となったという。
政府は反対にもめげずに、五月二二日、二割から五分までの減俸の閣議決定をし、六月一日施行として「官吏減俸に関する勅令」を公布した。反対の先頭をきっている司法省では、判事の連合協議会を開き、減俸そのものに反対するとともに、勅令でやるのは憲法と裁判所構成法により保証されている司法官の独立を侵害するとして、反対決議をした。区裁判所検事局でも、全検事が陳情的決議文を提出した。一方国鉄、逓信省のほうも事態は深刻となった。最後は渡辺法相が「判事に関する限り、減俸に同意しないものには適用しない」という例外規定を入れ、「判事個々の同意をえる形式」で減俸をした。
弁護士が自分の既得権益を守るのに目を剥いて頑張るのには、ずいぷんお目に掛かってきた。だが、裁判官も自分の城を守る点では、どうやら負けず劣らずの先輩判事以来の伝統があるようだ。
憲法のほかに、裁判所法は、裁判官は、その意に反して、免官、転官、転所、停職、報酬の減額を受けることはないという規定をおいている。
いったん裁判官に任官すると、どんな不景気になっても、首をきられないのはあたリまえとし、給与も減らない、転勤もいい渡されない。リストラ激しい当節、普通のサラリーマンが聞いたら、うらやましくなる身分保障である。しかたがない。裁判官はその良心に従い独立して職権を行使し、憲法と法律だけに拘束される人だから、その独立を侵されないためには身分の保障が絶対必要だということになるのだろうから。
《「日本の司法 ここが問題」（鈴木良男・著、東洋経済新報社・刊、1995年）の82頁〜83頁より転載貼り付け終了》
ネルソンです。以上の本は、1995年に書かれたものですが、ついに今年、その問題に裁判所は直面することになります。あたかも、「凶事の予言者」カサンドラのような話ですが、このデフレ不況を「大丈夫。すぐに景気は上向くから」と当てもなく言い続けた経済学者やエコノミストたちのほうが罪が重いでしょう。
次に貼り付ける記事は、その「裁判官の減給問題」の是非を最高裁が決定（価値判断だし、司法府という組織としての意思決定ですね）した日の、読売新聞の朝刊からの転載です。
《読売新聞2002年9月4日（水曜日）朝刊の34面より転載貼り付け開始》
合憲?違憲? 裁判官の給与減額
最高裁 きょうにも結論
長引く不況…"特権"に逆風裁判官の給与を減額することは憲法違反か-。人事院が公務員の給与引き下げを史上初めて勧告したことを受け、最高裁が身内の待遇をめぐる憲法論議を余儀なくされている。憲法は裁判官の給与について「在任中は減額できない」と定めており、戦後、給与が引き下げられたことはない。だが、長引く不況の下、裁判官だけが"特権"に浴していていいのかという意見も強い。最高裁は四日の裁判官会議で、この問題に結論を下すと見られる。
■二つの学説
「裁判官はすべて定期に相当額の報酬を受け、在任中、報酬を減額できない」。憲法がこう規定しているのは、裁判官が経済的事情に左右されることなく、職務に専念できるようにするためだ。
学説は、特定の裁判官に対する給与カットや、公務員の中で裁判官の給与だけを削減することは違憲とする見解で一致している。
だが、国家財政上の理由などで、公務員全体と足並みをそろえて引き下げることについては、「司法権の独立や裁判官の身分保障に対する侵害には当たらず合憲」「個々の裁判官にとっては報酬の減額にほかならず違憲」と、憲法学者の間で意見が二分されてきた。
先月二十八日、最高裁判事らが出席して開かれた裁判官会議でも、「さらに慎重な議論が必要」と結論は持ち越された。ただ、勧告が出た翌日の先月九日、森山法相がいち早く「憲法の立案当時の事情と、今は違う。公務員全体の問題として考えた方がよい」と発言するなど、引き下げを望む声は強い。
■想定外
民間企業に準拠することを原則としている国家公務員の給与は、戦後、右肩上がりの経済が続く中で下がることはなかった。人事院勧告に直接拘束されない裁判官給与も、これに連動して引き上げられてきた。
それが、ここ数年の不況の深刻化で、賃金カットなどを行う企業が増えるにつれ、官民格差が縮まり、ついに今年、公務員給与が民間を上回る「逆格差」が生じた。この格差解消のため、人事院がマイナス勧告を行う事態は、「以前には全く想定していなかった」(最高裁幹部の一人)という。
明治憲法下では、世界大恐慌後の一九三一年、第二次若槻礼次郎内閣が裁判官を含めた全公務員の減俸を行おうとしたが、当時の「裁判所構成法」で「意に反して減俸されない」と規定されていたため、裁判官から反対の声が上がり、最終的に裁判官から同意を得た上で減俸を実施したことがある。
■現場の声
裁判官給与は最高裁長官から新任判事補まで二十四段階に分かれ、その大半が検察官給与に対応している。ちなみに長官は月額二百二十万円、新任判事(十一年目)は五十九万円、同判事補は二十三万円だ。検察官には減額禁止規定はなく、裁判官だけ下げないと、やがては給与に大きな開きが生じてくる。
「うれしいことではないが、社会情勢を考えれぽやむを得ない」「裁判官だけ狙い撃ちにするのでなければ仕方ない」など、現場の裁判官には引き下げ"容認派”が多い。
ただ、実際に減額となると、違憲論の考えを持つ裁判官が減額分の支払いを国に求める訴訟を起こし、裁判が最高裁までもつれ込むことも想定される。
《読売新聞2002年9月4日（水曜日）朝刊の34面より転載貼り付け終了》
そもそも、「どうして最高裁の会議で裁判官の報酬が決まるの？」という疑問がおありでしょうが、その法的根拠はおもに、裁判所法第１２条と、裁判官報酬法（裁判官の報酬等に関する法律）の第１１条にあります。
そして、検察官は法務省という行政府に属しているため、人事院勧告に従わなければなりませんが、裁判官は司法府に属するために、人事院の管轄外ということのようです。結局、昇給も減給も「民間→官僚→司法」という順番になっていますね。まさしく、その時代の流れに影響される順番そのまんまです。民間がダイナミックかはともかく、司法の世界が良くも悪くも「のんびり」（モタモタ）しているのは確かなようです。まさしく、「事後救済」です（笑）。なお、「裁判官構成法」については、現在機能していないので本文の最後に列挙しませんでしたが、興味がある方は「法庫」のサイトのリンクから参照してください。
そして、次はいよいよ「結果篇」です。同日の読売夕刊より。
《読売新聞2002年9月4日（水曜日）夕刊の18面より転載貼り付け開始》
裁判官の給与減額へ
最高裁 身分保障害せず合憲と判断
最高裁は四日、裁判官会議を開き、現行憲法下で初めて裁判官給与を引き下げる方針を決めた。人事院が先月、公務員の給与引き下げを初めて勧告したことを受け、同一歩調を取るもの。
裁判官給与については、裁判官が経済的事情に左右されず、職務に専念できるようにするため、憲法で「在任中減額されない」と規定されている。そのため、最高裁は、引き下げが憲法に抵触しないかどうか検討を続けてきた。
学説上は合憲論と違憲論があったが、公務員全体と足並みをそろえ、全裁判官給与を一律に引き下げることは、司法権の独立や裁判官の身分保障に対する侵害には当たらず、合憲と判断したと見られる。
この問題を巡っては、先月九日、森山法相が「公務員全体の問題として考えた方がよい」などと引き下げ容認を示唆する発言をしており、最高裁の判断が注目されていた。
最高裁は今後、裁判官の給与を定めた裁判官報酬法の改正に向け、法務省と協議を進め、改正法案が今秋の臨時国会に提出される見通しだ。
《読売新聞2002年9月4日（水曜日）夕刊の18面より転載貼り付け終了》
最後になりますがコメントさせていただきます。「裁判所構成法」の戦後ヴァージョンとでもいうべき「裁判所法」の第51条にある、「報酬については、別に法律でこれを定める」とあるその「法律」とは、「裁判所報酬法」のことです。この法律については初耳で、かつ現行法ですので、他の参考条文と一緒に、以下に貼り付けておきました。
今回のテーマは、裁判官の減給をケースにした憲法問題でしたが、やっぱり法律学はつまるところ「法解釈学」ということです。なにせ、今回のケースでは、憲法第79条の6項と第80条の2項の条文を字面通りに、そのまま解釈（文理解釈）したら、最高裁は今回の減給を認める決定を出し得ようはずはなかったわけですからね。
そこにおいて、つまり解釈の仕方をどうするかという場面において、法律家（法曹）個々人の個性、というか創造性なりオリジナリティーが発揮されるわけです。もっとも、今日のような未曾有の不況（デフレのまま、紙幣が紙屑になるので。昭和恐慌とも違う）では、誰が最高裁の判事であっても、結論は「減給やむなし」とせざるを得なかったでしょうが。
しかし今回、やっぱり日本も一応は「民主政体」（デモクラシー）の国なんだと再確認しました。まあ、政治家（国民の代表者）である森山法相がかけたプレッシャーもそうですが、その他の政治家や官僚も「減給しないと、他の局面で意地悪するぞ」みたいなことを言っていたのかもしれませんね。「属国」でなければもっと良いのですけれどもね。
《法庫http://www.houko.com/index.shtmlより参考法令の貼り付け開始》
日本国憲法
第六章 司法
第七十六条
3 すべての裁判官は、その良心に従ひ独立してその職務を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。第七十七条
最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。第七十九条
6 最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。第八十条
2 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。第八十一条
最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が法律に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。*****************************************************************
裁判所法(昭和22年法律第59号)
第一編 総則
第五条(裁判官)
最高裁判所の裁判官は、その長たる裁判官を最高裁判所長官とし、その他の裁判官を最高裁判所判事とする。
2 下級裁判所の裁判官は、高等裁判所の長たる裁判官を高等裁判所長官とし、その他の裁判官を判事、判事補及び簡易裁判所判事とする。
3 最高裁判所判事の員数は、十四人とし、下級裁判所の裁判官の員数は、別に法律でこれを定める。第二編 最高裁判所
第十二条(司法行政事務)
最高裁判所が司法行政事務を行うのは、裁判官会議の議によるものとし、最高裁判所長官が、これを総括する。
2 裁判官会議は、全員の裁判官でこれを組織し、最高裁判所長官が、その議長となる。第十三条(事務総局)
最高裁判所の庶務を掌らせるため、最高裁判所に事務総局を置く。第四編 裁判所の職員及び司法修習生
第一章 裁判官
第五十条(定年)
最高裁判所の裁判官は、年齢七十年、高等裁判所、地方裁判所又は家庭裁判所の裁判官は、年齢六十五年、簡易裁判所の裁判官は、年齢七十年に達した時に退官する。第五十一条(報酬)
裁判官の受ける報酬については、別に法律でこれを定める。第六編 司法行政
第八十条(司法行政の監督)
司法行政の監督権は、左の各号の定めるところによりこれを行う。
一 最高裁判所は、最高裁判所の職員並びに下級裁判所及びその職員を監督する。
二 各高等裁判所は、その高等裁判所の職員並びに管轄区域内の下級裁判所及びその職員を監督する。
三 各地方裁判所は、その地方裁判所の職員並びに管轄区域内の簡易裁判所及びその職員を監督する。
四 各家庭裁判所は、その家庭裁判所の職員を監督する。
五 第三十七条に規定する簡易裁判所の裁判官は、その簡易裁判所の裁判官以外の職員を監督する。第八十一条(監督権と裁判権との関係)
前条の監督権は、裁判官の裁判権に影響を及ぼし、又はこれを制限することはない。第八十二条(事務の取扱方法に対する不服)
裁判所の事務の取扱方法に対して申し立てられた不服は、第八十条の監督権によりこれを処分する。第七編 裁判所の経費
第八十三条(裁判所の経費)
裁判所の経費は、独立して、国の予算にこれを計上しなければならない。
2 前項の経費中には、予備金を設けることを要する。*****************************************************************
裁判官の報酬等に関する法律
昭和23・７・１・法律 ７５号
改正平成８・12・11・法律１１５号−−
改正平成９・12・10・法律１１５号−−
改正平成10・10・16・法律１２３号−−
改正平成11・11・25・法律１４４号−−第１条
裁判官の受ける報酬その他の給与については、この法律の定めるところによる。第２条
裁判官の報酬月額は、別表による。第３条
各判事、各判事補及び各簡易裁判所判事の受ける別表の報酬の号又は報酬月額は、最高裁判所が、これを定める。第４条
裁判官の報酬は、発令の日から、これを支給する。但し、裁判官としての地位を失つた者が、即日裁判官に任ぜられたときは、発令の日の翌日から報酬を支給する。
２ 裁判官の報酬が増額された場合には、増額された日からあらたな額の報酬を支給する。第５条
裁判官がその地位を失つたときは、その日まで、報酬を支給する。
２ 裁判官が死亡したときは、その月まで、報酬を支給する。第６条
裁判官の報酬は、毎月、最高裁判所の定める時期に、これを支給する。但し、前条の場合においては、その際、これを支給する。第７条
第４条又は第５条第１項の規定により報酬を支給する場合においては、その報酬の額は、報酬月額の25分の１をもつて報酬日額とし、日割りによつてこれを計算する。ただし、その額が報酬月額を超えるときは、これを報酬月額にとどめるものとする。第８条 削除
第９条
報酬以外の給与は、最高裁判所長官、最高裁判所判事及び高等裁判所長官には、特別職の職員の給与に関する法律（昭和24年法律第252号）第１条第１号から第15号までに掲げる者の例に準じ、判事及び第15条に定める報酬月額の報酬又は１号から４号までの報酬を受ける簡易裁判所判事には、一般職の職員の給与に関する法律（昭和25年法律第95号）による指定職俸給表の適用を受ける職員の例に準じ、その他の裁判官には、一般の官吏の例に準じて最高裁判所の定めるところによりこれを支給する。ただし、報酬の特別調整額、超過勤務手当、休日給、夜勤手当及び宿日直手当は、これを支給しない。
２ 高等裁判所長官には、一般の官吏の例に準じて、最高裁判所の定めるところにより、単身赴任手当を支給する。
３ 寒冷地に在勤する高等裁判所長官には、一般の官吏の例に準じて、最高裁判所の定めるところにより、寒冷地手当を支給する。第10条
生計費及び一般賃金事情の著しい変動により、一般の官吏について、政府がその俸給その他の給与の額を増加し、又は特別の給与を支給するときは、最高裁判所は、別に法律の定めるところにより、裁判官について、一般の官吏の例に準じて、報酬その他の給与の額を増加し、又は特別の給与を支給する。第11条
裁判官の報酬その他の給与に関する細則は、最高裁判所が、これを定める。附 則
第12条
この法律は、公布の日から、これを施行する。但し、報酬その他の給与（旅費を除く。以下これに同じ。）の額に関する規定は、昭和23年１月１日に遡及して、これを適用する。２ 昭和23年１月１日以後すでに支給された報酬その他の給与は、前項但書の規定により支給されるべき報酬その他の給与の内払とみなし、これを超える額（退官手当及び死亡賜金にかかる部分の金額を除く。）は、所得税法（昭和22年法律第27号）の適用については、同法第38条第１項第５号の給与とみなす。第13条
判事を兼ねる簡易裁判所判事の報酬月額は、当分の間、判事の報酬月額による。第14条
裁判官の報酬等の応急的措置に関する法律（昭和22年法律第65号）は、これを廃止する。但し、司法修習生の受ける給与については、なお従前の例による。第15条
判事及び簡易裁判所判事の報酬月額は、特別のものに限り、当分の間、第２条の規定にかかわらず、判事にあつては1365000円、簡易裁判所判事にあつては1106000円とすることができる。《法庫http://www.houko.com/index.shtmlより参考法令の貼り付け終了》
ネルソン拝
こんばんは、ネルソンです。以前、1495さんが私に御質問なされました「予備校発表の合格者数と、実際の司法試験の合格者数の間にはズレがあるのでは！？」という質問に対して、私は満足な返答ができませんでしたが、つい先日、卒論の文献を渉猟していたところ、その正しい回答としてかなり近いであろう記述を発見しましたので、以下に転載貼り付けします。
《「日本の司法 ここが問題」（鈴木良男・著、東洋経済新報社・刊、1995年）の３頁〜４頁より転載貼り付け開始》
大繁盛の受験予備校
ここは東京は赤坂、首都高速道路に面して、アークヒルズというオフィスやホテルを含む近代的なビル街がある。その一角、アーク森ビルの一八、一九階に、株式会社東京リーガルマインドという会社の本拠がある。この会社、LECと俗称され、司法試験合格者の九〇%以上を生みだす、日本最大の司法試験向け受験予備校といわれる。
同社の資料によると、九四年度の合格者七四〇人のうち、八六・九%の六四三名はLEC会員だという。八八年以降七年間でみると、全合格者四一八二名中三八六六名はLEC会員で、その割合はじつに九二%に達する。LECに行かないと司法試験には受からないといわんがばかりだ。現在同社のIBM四〇〇というホストコンピュータには二四万人が登録されており、司法試験入門講座の年間の会員は、六〇〇〇人だという。
受験予備校はこのLECのほかにもいくつかある。二番手が早稲田司法試験セミナーで会員一五〇〇名程度、辰巳法律研究所というのも、この世界では知る人ぞ知る存在といえる。これらの予備校でも会員の合格者数を発表しているところがある。それらを全部たすと、どうやら受験予備校の合格者数は、本物の司法試験合格者数の二倍から二・四倍ほどになるらしい。
これ、過大宣伝かと思ったらそうでもなさそうだ。からくりは、なにせ苦節七年の道のりだ。受からないと予備校を変えてみる、ある科目だけは別の予備校に行く。そういうことで数字が膨らむということのようだ。LECでは、合格者がLECで受講した講座名をその顔写真付きで自社の広報雑誌に掲載している。だから、そのように信じてよい。
《「日本の司法 ここが問題」（鈴木良男・著、東洋経済新報社・刊、1995年）の３頁〜４頁より転載貼り付け終了》
ネルソンです。どうも、こういうカラクリだったようです。いやはや。ここまでしないと、昨今の激しい受講生獲得競争には勝てないのですね。全く以て、大学法学部とはほど遠い熾烈なビジネスの世界です。
ネルソンです。以前、Rss-kさんが「青色発光ダイオード製法特許裁判」関連の記事を投稿して下さいましたが、「理科系掲示板」http://soejima.to/boards/bbs.cgi?room=takanoにより多くの関連記事をRss-kさんと中原さんが転載貼り付けをなさっておられます。
そして、その投稿に対して、副島先生が御意見を投稿なさっておられました。これは、法律学ネタとしても価値がありますので、当掲示板に転載貼り付けいたします。
（理科系掲示板の投稿文［494]より転載貼り付け開始）
[494]中村修二氏の青色発光ダイオード製法特許裁判について 投稿者：副島隆彦投稿日：2002/09/24(Tue) 06:39:29
副島隆彦です。
「青色発光ダイオード(LED)の開発者として知られる中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(48)が、勤務していた日亜化学工業(徳島県阿南市)に青色LEDの製法特許の帰属認定などを求めていた訴訟の判決」（２００２年９月１９日）については、私も追いかけています。
私は、中村修二さんの本を読んだりしてきました。無体財産権（特許権を含む）の問題として、ずっと考えていることがあります。
中原君や、Ｒｓｓ−Ｋ君が、強い関心を示すのがよく分かります。中村氏への賛否両論の分析も私なりに分かります。
これは、日米の、技術者（の存在意義）問題にもなりました。日本の技術者たちが企業から独立してゆくべきだ問題、という重要な方向付けを、この判決がしています。反動的な判決に見えて、その次に、製法特許の価格を決める問題につながるところで、本当の基準となるでしょう。
私は、「これから書くぼやきの見出し３００本」の中の重要な一本として、この問題をずっと暖めています。
今、急いで言えることは、中村氏を、アメリカのカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校が教授として招聘（しょうへい）した本当の理由は、
どうやら、この青色ダイオードが、海中（水中）でも電波として通過してゆくという決定的な性質をもっているらしい。それで、サン・ジエゴ
にある大きな米海軍の基地の中の研究所で、潜水艦用の海中電波の開発研究にこの、中村発明が使われる問題があるらしいのです。
新しい技術自身は、価値中立的ですが、それが人類の将来にもたらす大きな影響というものを考えないわけには行きません。それと国益（ナショナル・インタレスト）です。今は、急いでこれだけしか書けません。副島隆彦拝
（理科系掲示板の投稿文［494]より転載貼り付け終了）
ネルソン拝
こんばんは、ネルソンです。メルマガ「知らなきゃ損する面白法律講座」の第100号から転載いたします。（転載貼り付けはじめ）
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◆ 知らなきゃ損する！ ◆ 〜◇第100号◇〜
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◆ 面白法律講座 ◆ ＊リーガルフロンティア21＊
▼∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞▼発行部数：12,532部（まぐまぐ10,454部、melma!2,078部） 毎週火曜日配信
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◆◆◆◆ 目 次 ◆◆◆◆
◆メールマガジン100号記念にあたって
◆なっとく！ 法律相談 第88回
〜最低賃金との差額を請求できる？〜◆新サービスのご案内
◆士（サムライ）業の仕事と活躍 第21回
〜「中小事業主の仕事中のけがや病気」 特別加入制度〜◆なっとく！ ランキング
◆ホームページ【法、納得！どっとこむ】のご案内
http://www.hou-nattoku.com/
◆編集後記_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
▼ メールマガジン100号記念にあたって
（リーガルフロンティア21 代表・生 千歳）読者の皆さま、いつも「知らなきゃ損する！ 面白法律講座」をご愛
読いただき、ありがとうございます。心よりお礼を申し上げます。
おかげさまにて、このメールマガジンも100号を出すにいたりました。
平成12年10月の第1号からちょうど2年が経ちました。「難解な法律情
報をできるだけかみ砕いてわかり易く」提供することに心血を注いで
参りました。手前みそになりますが、私どもの努力は各方面より素晴
らしい評価をいただき、今や読者数も12,000人を超えました。
本年11月からはこの趣旨をさらに拡大すべく、NPO（特定非営利法人）
「リーガルセキュリティ倶楽部」を立ち上げます。このメールマガジ
ンとWEBサイト「法、納得！どっとこむ」はそちらに移管いたします。
この「リーガルセキュリティ倶楽部」では、13種の専門家によるあら
ゆるサービスが提供されるだけでなく、書式の自動作成も可能にいた
しました。同時に、このメールマガジンと「法、納得！どっとこむ」
もコンテンツをより一層充実させて参ります。
今後はこのメールマガジンとともに、「リーガルセキュリティ倶楽
部」をぜひご利用下さい。
なお、「リーガルセキュリティ倶楽部」の詳しいサービス内容につ
いては、「法、納得！どっとこむ」（ http://www.hou-nattoku.com/ ）
をご覧下さい。▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
★★なっとく！ 法律相談★★ 第88回〜最低賃金との差額を請求できる？〜
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-Ｑ 私の姪は美容学校の夜間生ですが、昨年の4月から今年の7月まで、
美容室で見習として働いていました。しかし、時給500円というあまり
の待遇の悪さに嫌気がさして、退職しました。
その後、最低賃金法というものがあることを知り、その地区のその
業種の最低賃金は699円であることがわかりました。この過去の差額を
今になって事後請求できるでしょうか？
（40代：男性）Ａ 労働者の賃金の最低基準については、最低賃金法に定めがあり、使
用者は、最低賃金の適用を受ける労働者（パート・アルバイトを含む
原則としてすべての労働者）に対し、その最低賃金額以上の賃金を支
払わなければならないとされており（同法5条1項）、これに違反した
使用者には罰則も科されます（同法44条、1万円以下の罰金）。
そして、最低賃金に達しない賃金を定めた場合、その部分について
労働契約は無効とされ、無効となった部分は、最低賃金と同様の定を
したものとみなすとされています（同法5条2項）。
また、最低賃金には、都道府県別の最低賃金と産業別の最低賃金が
ありますが、２つ以上の最低賃金が競合した場合には、その最高のも
のが適用されます（同法8条）。
以上より、一番高い最低賃金と実際に受け取っていた時給の差額に
ついて、使用者に対して請求できることになります。なお、賃金債権
の消滅時効は2年ですので、注意してください（労働基準法115条）。▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
◆ 新サービスのご案内 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
☆☆☆ 新しい相談システムをご存知ですか？ ☆☆☆
NPO（特定非営利法人）「リーガルセキュリティ倶楽部」の無料相談
サービスが、11月よりスタートします。
法律相談、税務相談、経営相談といった込み入ったことだけでなく、
日常生活や仕事の上でのちょっとした悩み事も気軽に相談できる画期
的なシステムです。13種の専門家が的確なアドバイスをいたします。--（モニターに参加された方の声）--------------------------------------
仕事が忙しい私にとって、平日の夜や土日に相談でき、疑問に迅速
に回答がある事はとても便利だと思います（20代・女性）
こういうシステムはこちらの都合の良い時に相談案件を送信してお
くだけで、都合の良い時間に見ることができ、とても良いと思います。
予約や時間制限の有る弁護士との相談・対話はこのシステムにより、
大幅に改善されると思います（30代・女性）----------------------------------------------------------------------
このほかにも、たくさんの声をいただいております。ありがとうござ
いました。
サービスの概要は下記ページにてご案内しております。
http://www.hou-nattoku.com/lscad/1.html∞─────────────────────────────────∞
新サービスの詳細を毎回メルマガでご紹介してまいります。
ご注目ください。
∞─────────────────────────────────∞━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
士（サムライ）業の仕事と活躍 第21回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━+---------------------------------------------------------+
「中小事業主の仕事中のけがや病気」 特別加入制度
+---------------------------------------------------------+社会保険労務士 福岡事務所 福岡 千薫子 先生
労災保険制度のなかに、労働者と同じように働く中小事業主にも、
その業務や通勤の実態、災害発生状況等からみて保護が必要な場合は、
労災保険本来の建前をそこなわない範囲で、労災保険の加入を認めよ
うとする特別加入制度があります。その他、１人親方や海外派遣者の
加入も認められています。
特別加入をすることができる中小事業主は、常時300人以下（金融・
保険・不動産・小売業は50人、卸売業・サービス業は100人以下）の労
働者を使用する事業主で、労働保険事務組合に委託している場合とな
ります。
ただし、特別加入者は一般の労働者と異なり、労働契約等によって
業務内容が特定されないため、業務災害や通勤災害の認定については、
特別加入に係る申請書に記載された業務または作業の内容を基礎とし、
厚生労働省労働基準局長が定める基準によって行われます。
特別加入をされていた飲食・旅館業の事業主の方が、お膳をもって
階段から落ちたケースを扱ったことがありました。夕飯時の繁忙な時
間帯にこういった事故がおきやすいわけです。また、従業員だけでは
手が足りないなど、工場で働かれる事業主の方も同じでしょう。旅館
業といえば、会社などの通常勤務時間と違って、従業員の方の就業時
間もシフト勤務や交替制となっております。業務中であったことの立
証が難しいとされていますが、１人だけでなく、他の労働者といっしょ
に作業を行っていた、営業時間中であったなどの客観的証拠がある場
合や立証が出来る場合は、業務災害の認定基準に該当していれば労働
者と同じように補償されるわけです。
このメールマガジンの読者の方から、業務中のけがなのに健康保険
で治療を受けた場合は、労災申請が面倒になるのはなぜでしょうか？
というご質問をいただきました。
健康保険は、業務外のけがや病気に対する保険です。労災とは本来
の目的が違いますので、業務中である証明や状況説明はもちろんのこ
と、治療を行った病院等のレセプト（※）の請求処理も健康保険と労
災保険では違います。
通常、レセプトは、病院等では翌月10日までに処理され、請求され
ます。いったん健康保険で治療を受け、病院等がレセプト請求された
後の場合は、変更の処理を行わなければならないのです。また、国公
立病院などで、ご自身がすでに窓口で自己負担金を支払っていらした
ら、すぐに連絡して、10割から自己負担額（通常２割）を除いた残り
全額を病院に支払い、領収証をもらってから、療養の費用請求書で管
轄の労働基準監督署に提出してください。
いままで労災保険についてのお話をしてまいりましたが、こういっ
た立証に必要な資料は、タイムカードや出勤簿、賃金台帳、労働者名
簿などの完備はもちろんのこと、就業規則等の整備も行うことで、規
律を定めること以外に会社を「守る」こともできるのです。そして、
会社が守ってくれること、働く側が守ること以外にも、労使共に「人
材」から「人財」に変わることを望む時代ですね。お互いのニーズを
より明確にし、企業という社会のルールとして労使ともに納得してい
ける人事制度づくりのお手伝いも私共はいたします。
※レセプト…病院が健康保険などの報酬を公的機関に請求するために
提出する明細書+---------------------------------------------------------+
ここに掲載された士業の先生方に対するご質問・ご相談、仕事の依
頼については、リーガルフロンティア21までご連絡ください。先生方
をご紹介いたします。ご依頼はこちらへお願いします。→ info@lifr21.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
● なっとく！ ランキング
……………………………………………………………………………………
ホームページ「法、納得！どっとこむ」でアクセスの多かった記事を
ご紹介します（集計期間：02/09/29〜02/10/05）
───────────────────────────────────第１位 有給休暇の届けに理由を書かなければならない？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka6.htm第２位 NHKの受信料、払わなければならない？
http://www.hou-nattoku.com/consult/143.htm第３位 使用者が年休を認めないことはできるのか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka5.htm第４位 有給休暇はいつから取れるのですか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka1.htm第５位 有給休暇はどのくらい取れるのですか？（職場のトラブル）
http://www.hou-nattoku.com/shokuba/kyuka2.htm▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
◆◆ホームページのご案内◆◆
このメルマガでは毎回、「リーガルフロンティア21」のホームページ
【法、納得！どっとこむ http://www.hou-nattoku.com/ 】
のご紹介をしています。
当ホームページでは、みなさんの日常に役立ち、また知らないと思わぬ
ところで損をしてしまいそうな法律情報を盛りだくさんに掲載していま
す。――――――――――――――――――――――――――――――――
■□なっとく法律相談□■
〜管理職への昇格を拒否できるか？〜
Ｑ 上司などから来春に管理職（課長給）への昇格をほのめかされてい
ます。
私は出世には全く興味のない人間であり、現在の係長級でマイホー
ムパパとしてサラリーマン生活をまっとうしたいと思っています。
できるならこの昇格人事を拒否したいと思っています。
そのようなことは可能でしょうか？
また、もし昇格を拒否したことによって不利益を被った場合は法的
に対抗できるでしょうか？
ちなみに管理職は年棒制になり、残業手当がつかないために、減収
となります。
（40代：男性）この質問に対する回答については、
ホームページ http://www.hou-nattoku.com/ をご覧下さい。――――――――――――――――――――――――――――――――
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◆◆編集後記◆◆
プロ野球西武のカブレラ選手が、年間ホームラン数の日本記録に挑
んでいます。「世界の王」が打ち立てたシーズン55号の記録を超える
ことに対する有形無形のプレッシャーが彼にかかっていることは想像
に難くありません。いつもならば苦もなく打てる球がなぜか打てない、
あと1本がものすごく遠い、という気持ちではないでしょうか。
このメールマガジンも100号の大台に乗りました。カブレラ選手ほど
のプレッシャーはないものの、やはり身の引き締まる思いです。読者
の皆さまの声を反映し、よりよい誌面を目指して編集部一同がんばっ
ていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
=======================================================================
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_/ 知らなきゃ損する！ _/
_/ 面白法律講座 _/ 発行元：リーガルフロンティア21
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ http://www.hou-nattoku.com/
監修： 弁護士 密 克行 弁護士 浅井健太
弁護士 片岡全樹（転載貼り付けおわり）
メルマガにしても、やはり１００回目というのは凄いことですね。「継続は力なり」ですね。
こんばんは、ネルソンです。今度は、司法試験予備校・伊藤塾（予備校を経営する会社が「法学館」です） が発行しているＭＬ（メールマガジン）を以下に転載いたします。
（転載貼り付け開始）
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
★★★ 法学館 Law Journal ★★★）
2002年９月27日号（第28号）『法学館 Law Journal』は、司法制度改革の議論（法科大学院構想など）
や、憲法改正の議論の状況などを中心に、法学館が発行するメールマガジン
です（法学館は伊藤塾を運営しています）。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■━━━今回の内容━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
１.今回の特集（会社法大改正とコーポレートガバナンス）
２.『司法制度改革』（法科大学院の設置基準等について・その２）
３.『憲法改正の議論を追う』（北朝鮮との関係について）
４. 有事法制を考えるイベントのお知らせ（ユージとジョージ）
５. 伊藤塾・卒業生からの声（定義について）
６.オープンスクール・開講講座情報■１━━今回の特集━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
会社法大改正とコーポレートガバナンス
去る５月に、株式会社の機関の本格的な構造改革ともいうべき商法改正が
ありました。施行は来年４月の予定です。株式会社は、所有者である株主が会社を統治し支配する（コーポレートガ
バナンス）ためのシステムです。このシステムは、株主の合理的な意思に基
づき、所有と経営の分離の下で、経営の合理化と適正化の調和の観点から、
国家の統治機構における三権分立にも擬せられる構造を長年採用してきまし
た。
しかし、実際には、人事の実権を握る代表取締役が経営を支配し、株主の
利益を顧みない怠惰で放漫な経営を行うのをチェックすることが困難な構造
となっていました。
この内包的な問題点は、1990代に入って大きく表面化し、株式市場は、こ
のままでは我が国の会社はこれからのグローバル競争に勝ち残れないと評価
しました。この背景には、従来コーポレートガバナンスの役割を担ってきた
官僚、メインバンク、企業内労働組合が力を失ってきたことも指摘されてい
ます。
これに対して、アメリカ企業は、1990年代、社外取締役を中心とする取締
役会が、実際の経営（マネジメント）を行う経営者を監督ないし統治（ガバ
ナンス）する体制を急速に造りあげ、競争力を回復、強化しました。東南ア
ジア諸国もこれにならって改革を進めています。今回の商法改正はこの流れに乗ったものです。標語的にいうと、ガバナン
ス（経営者を方向づけること）とマネジメントの分離によって企業経営にお
ける株主のコーポレートガバナンスの実効化を図るという趣旨です。
すなわち、まず、マネジメントの専門家として、取締役に代わり執行役の
制度を新設しました。執行役は、業務執行に当たるほか、従来取締役会が行
なってきた重要な業務執行の意思決定も行います。経営の効率化、合理化が
狙いです。
他方、取締役会内部に、メンバーの過半数を社外取締役とする指名、監査、
報酬の３つの委員会を置いて、執行役の業務の適法性と妥当性を効果的に監
督させることにしました。委員会、取締役会を株主の側に引き寄せて経営を
ガバナンスさせることを意図しています。監査役制度は廃止します。
もっとも、改正後も、取締役会は、会社の業務を決定し、執行役等の職務
の執行を監督する権限を有する点は、現行の取締役会と基本的には同じです。
なお、この新しいシステムが適用されるのは大中会社で、しかも、採用す
るか否かは、各会社の選択に任されています。新システムを採用しようとしている会社は、今のところ20％程度です。
アメリカにはアウトサイダーの取締役候補のプールがあるが、日本はそう
ではないことが大きな理由の１つとされています。そのため、経営感覚も身
につけて社外取締役になり法化社会の実現のために貢献する弁護士が増える
ことも期待されています。
さらには、アメリカにおける最近のエンロンやワールドコムの不祥事を例
に出して、社外取締役といっても執行役と利害が一致する人物が選ばれがち
で、果たして権限が強化された執行役の独走を止められるのか疑問視する意
見も多いようです。結局は、経営者の使命感、倫理観がポイントだというこ
とです。
また、ここでは余談になるかもしれませんが、石油や天然ガスの埋蔵量は
あと50年前後と推定され、南北問題も激化しています。人類の共生あるいは
永続を可能にするには、「北」の人間の生活を下げることが不可避であると
いう率直な意見も多く見られるようになりました。付加価値の付与による株
価の上昇を追求する株式会社制度はいかにあるべきか、難しい問題を含んで
います。
＊ご感想・ご要望は「伊藤塾Q&A」で受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/
■２━━『司法制度改革』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━法科大学院の設置基準等について（答申）（その２）
文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会は、法科大学院の設置基準、
学位、入学者選抜等につき「法科大学院の設置基準等について（答申）」を
文部科学大臣に提出しました。前号に引続いて概要をお知らせします。
○ 教員組織等
・専任教員１人当たりの学生の収容定員は１５人以下。
・専任教員（必要数分）のうち，相当数を実務家教員とする。
（相当数は概ね２割程度以上。）○ 教育内容・方法等
・法理論教育を中心としつつ、実務との架橋を強く意識した教育を行う。
・少人数教育を基本として、事例研究、討論、調査、現場実習その他の
適切な方法により授業を行うものとし、双方向的・多方向的で密度の
濃いものとする。
（主な科目の例）
ａ 法律基本科目群
公法系（憲法、行政法などの分野に関する科目）
民事系（民法、商法、民事訴訟法などの分野に関する科目）
刑事系（刑法、刑事訴訟法などの分野に関する科目）
ｂ 実務基礎科目群
法曹倫理、法情報調査、要件事実と事実認定の基礎、法文書作成、模擬
裁判、ローヤリング、クリニック、エクスターンシップなど
ｃ 基礎法学・隣接科目群
基礎法学、外国法、政治学、法と経済学 など
ｄ 展開・先端科目群
労働法、経済法、税法、知的財産法、国際取引法、環境法など単位の授与は、学期末の試験のみならず授業への出席状況、授業での
発言、課題への対応状況その他日常の学生の授業への取組みと成果を
考慮してする。夜間大学院については、教育方法や学生に対する学習指導体制につい
て十分に配慮しつつ、各大学の判断により認められることとすべきで
ある。
通信制法科大学院については、通常の法科大学院の発足後の教育の展
開状況も見定めつつ、その在り方について引き続き検討する必要がある。○ 奨学金、教育ローン、授業料免除制度等の各種支援制度
・資力の十分でない者が経済的理由から法科大学院に入学することが困難
となることのないように、奨学金、教育ローン、授業料免除制度などの
各種の支援制度を充実する方策について、今後検討する必要がある。詳しくはhttp://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/index.htmをご参照下さ
い。■３━━『憲法改正の議論を追う』━━━━━━━━━━━━━━━━━━
北朝鮮との関係について
〜個人と国家・事実・民意の反映の視点から日朝首脳会談で明らかになった拉致問題に、私たちは大きな衝撃を受けま
した。この問題を含む北朝鮮と我が国の問題について、(1)国家と個人（市
民・民衆）のいずれを基礎として考えるのか、(2)国民個々人が事実を認識
しているか、(3)政治に対する民意の反映度、という視点から考えてみます。
憲法調査会において多くの参考人が採用している視点でもあります。
北朝鮮は、(1)建国時の理念については議論が分かれるところですが、国
家を基礎として考えることへの傾斜が激しく、(2)個人には知らされていな
いことが多すぎ、従って(3)の問題の前提を欠きます。今回の首脳会談でも、
北朝鮮の人々が諸般の事実を認識し、その意見を反映させることができてい
れば、植民地時代に日本から受けた損害賠償や損失補償について、「経済協
力」という形で処理することを支持したかは疑問でしょう。会談で準拠した
日韓基本条約自体が、1965年、軍出身の朴大統領との間で多くの反対を押し
切って締結されたものです。
翻って我が国も、(1)戦前の国家主義との連続性を完全には切断できてい
ない故に、国家間でも国民相互間でも、日朝間の過去を清算できていないよ
うです。(2)我が国は朝鮮を植民地としていた時代に、国策として約70万人
の朝鮮人を日本や南方の鉱山、軍需工場、建設現場等に強制連行して労働さ
せ、数万人から20万人と推定される朝鮮人女性を慰安婦にしました。しかし、
これらの事実を真摯に認識して今後に生かそうという気運はあまり見られま
せん。拉致問題については、事実を明らかにして責任者の処罰と損害賠償を求め
るべきです。このことは、北朝鮮の人々のためにも必要です。但し、大局を
見失わないという配慮も必要でしょう。
北朝鮮に関しては、遅かれ早かれ、もっと生々しい事実が出てくるでしょ
う。我が国は、冷静に対応できるでしょうか。
両国の個人を基礎として考える立場から、在日朝鮮人の姜尚中教授は、昨
年３月22日の衆院憲法調査会で次のように発言しています。
「北朝鮮が破綻した場合には、20世紀の日本や北東アジアが経験したこと
がなかったような、大量の流民が襲いかかってきて大混乱になるでしょう。
この最悪の事態を防ぐためには、北朝鮮という異常な国家を内側から変えて
いく方向で外交交渉し、北東アジアのシステムの中に引き入れていくことが
必要です。北朝鮮といえども2300万人の泣きもし笑いもする普通の民衆が生
きている社会であることに変わりはありません。」
他方、極端に、国対国の関係を重視するものとして、去る20日に発表され
た米国の国家安全保障戦略（ブッシュドクトリン）があります。ここでは、
北朝鮮をイラクと共に名指しして、自衛のためには先制攻撃もためらわない
と表明しています。我が国は、かねてから、集団的自衛権の実効的な行使を
可能にするため速やかに有事法制を制定するするよう、催促を受けています。＊ご感想・ご要望は「伊藤塾Q&A」で受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/＊憲法調査会の議事録については、「国会会議録検索システム」で「憲法調
査会」を検索すればみることができます。
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■４━━━有事法制を考えるイベントのお知らせ━━━━━━━━━━━━━市民集会「ユージとジョージ」
伊藤塾長もパネリスト
有事法制が継続審議になっています。有事法制は、平和、人権、民主主義、
地方自治など、憲法体系全体に極めて重大な影響を及ぼします。
有事法制ってなんだろう、イメージをしっかりつかむ絶好の機会です。・日時 10月23日（水） 18時〜21時
・場所 メルパルク（旧郵便貯金会館） 地下鉄三田線芝公園駅下車
・構成 ゼミナール「金は天からの回りもの」
青木雄二氏（「ナニワ金融道」の著者）と４人の学生が演壇で教室
を開きます。
講演 水島朝穂教授（早稲田大学）
シンポジウム パネリスト 伊藤塾長他３名■5━━━伊藤塾卒業生からの声━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
定義について
皆さんは，講義やゼミなどで，「この定義を覚えておきましょう。」とか，
「この定義を押さえておいて下さい。」と言われたことがあると思います。
しかし，その真の意味が定義を暗記せよということではなく，「定義を理解
せよ。」という意味であることを知っていますか。知っている人は少ないの
ではないでしょうか。そこで以下，簡単な例を用いて，「定義を理解する」
ことの意味を説明しましょう。憲法で勉強したと思いますが，政党とは，一
般に，「政治的意見を同じくする人々が，政治権力に参加して，その意見を
実現するために組織する集団」と定義されます（「憲法?（第3版）・清宮
四郎著・有斐閣」）。それぐらい覚えているぞ！自民党や民主党という具体
例も挙げられるぞ！という声が聞えてきそうです。でも，それだけであれば，
定義を暗記したにとどまり，理解したことになりません。次のような事例を
説明できて初めて，政党の定義を理解したといえると思います。例えば，暴
力団は政党ですか，左翼または右翼団体はどうですか，労働組合はどうです
か，うまく説明できますか。簡単に説明すると，暴力団は，そもそも「政治
上の意見を同じくする人々」ではないから，政党とはいえません。また，左
翼団体などは，確かに，「政治上の意見を同じくする人々」といえるでしょ
うし，「その意見（政治上の意見）を実現するために組織する集団」ともい
えそうです。しかし，左翼団体などは，一般に，「政治権力に参加して」い
ません。ですから，左翼団体などは，一般に政党とはいえないのです。簡単
な説明ですが，この程度を説明できてはじめて，政党の定義を覚えた，押さ
えた，すなわち「理解した」といえるのではないでしょうか。
以上，簡単ですが，私が皆さんに伝えたかったことです。皆さんが定義を
押さえるときのヒントになれば幸いです。
なお，定義について詳しく説明したものとして，「民法案内1 私法のしる
べ・我妻 榮著・一粒社」があります。興味のある人は参考にして下さい。(弁護士 Ｋ．Ｔ)
■５━━オープンスクール・開講講座情報━━━━━━━━━━━━━━━━
＊現在、伊藤塾ホームページにおいて講座等の紹介がアップされています。
ぜひご覧ください。
http://www.itojuku.co.jp/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＊「法学館 Law Journal」に関するご意見・お問い合わせは「伊藤塾Q&A」で
受付しております。
https://itojuku.e-srvc.com/
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発行元：法学館（伊藤塾）
発行元住所：〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町18-6
発行責任者メールアドレス：
magazine@itojuku.co.jp
伊藤塾のホームページはこちらへ
http://www.itojuku.co.jp/━━━━━━━━━━━━━━━━━ 法学館 Law Journal ━━━━━━━━
（転載貼り付け終了）
Y.Tさんが早稲田セミナー（Ｗセミナー）発行のＭＬを転載して下さいましたので、返礼の意味を込めて私も転載させていただいた次第です。Y.Tさん、ありがとうございました！
今後とも、ガンガン転載貼り付けしちゃってくださいね！？
こんばんは、ネルソンです。私が何度か転載貼り付けさせていただいているメールマガジン「知らなきゃ損する面白法律講座」をこのところ転載できずにおりました。理由は、私生活に於ける心理的時間的な余裕の無さによるものですが、「怠慢」といわれても致し方ありません（泣）。
そこで今回、まとめて転載しようと思ったのですが、あまりにも文章量が多くなるために、「現実の部屋」に貼り付けることにいたしました。
ご高覧いただければ幸甚です。
「法律学のカフェ別館・現実の部屋」
http://soejima.to/boards/wforum.cgi?room=experiments
こんばんは、ネルソンです。> 先日、貴重な休日に狛江市の土地の公図･謄本（記載事項証明）等を取るために、法務局出張所（いわゆる登記所）に行ってきた。「狛江は調布だったよな」と調布市国領までいったところ、旧調布の出張所は府中に吸収合併されて、府中にまで行く羽目になってしまった。しかも、その統廃合は約２年前だった。
調布から府中ですか・・・。それは災難でしたね（泣）。
> 法務局出張所は、現在統廃合が進行中なので、注意が必要だ、とわかっていたはずなのに、情けない･･････。
とんだ「行革」（＝公務員のリストラ）のとばっちりをうけてしまいましたね。
> その府中の出張所で、「司法制度改革」というパンフレットをもらってきた。その１ページ目の「司法制度改革とは？」から引用する。
役所が、そういうパンフレットを作成して、国民を「啓蒙」しているのですね。「解りやすく、教えてあげますよ〜！」みたいな・・・？
> 最初に、“「事前規制・調整型の社会」から”“「事後チェック･救済型の社会」へ”と謳ってはいるものの、“行政機関”が裁判によらない解決方法の内に入るということは、結局「事前規制・調整型の社会」と同じことになってしまい、「法が生きている」ようでもあり、「法が死んでいる」ようでもある、という現状と変らないのではないだろうか。
なるほど・・・！またもや、この問題に突き当たってしまうわけですね。たしかに、ADRに行政機関が含まれているのでは、「事前規制」だか「事後救済」だかよくわからない、まるで鵺（ぬえ）みたいな司法制度改革です。やっぱり、「お題目」（法の理念、理想）と「足元」（俗世間の実態、現実）との乖離を埋めようとすると、どうしてもこういうことになってしまうのでしょうか？
しげさん、ご投稿ありがとうございました。今後ともよろしくおねがいします。
どうも、ネルソンです。>週刊東洋経済より、青色LED訴訟関連記事を転載しました。
> 原告＝訴えた当事者＝中村修二・カリフォルニア大教授
> 被告＝訴えられた当事者＝日亜化学工業株式会社>��(週刊東洋経済・2002 10/5特大号より
>�◆峩�行規定」とは何か
>�Ｆ探�法35条の３・４項が強行規定である、とはどういう意味か。>��(週刊東洋経済・2002 10/5特大号より、
>転載開始)>�◆峩�行規定」とは何か。
>強行規定に違反する当事者間の合意は無効である。> （転載開始)
>強行規定と任意規定
>( Helpdesk > Business > e-Business実践法律講座
>http://www.zdnet.co.jp/help/ebusiness/05/02.html
>より、転載終了)>�Ｆ探�法35条の３・４項が強行規定である、とはどういう意味か。
>（最高裁のホームページより、転載開始)
>「第４ 当裁判所の判断
> １ 特許法３５条の趣旨等について
（H14. 9.19 東京地裁 平成13(ワ)17772 特許権 民事訴訟事件）>http://courtdomino2.courts.go.jp/chizai.nsf/c617a99bb925a29449256795007fb7d1/
>6e907bf0e9caa51449256c39002d4a36?OpenDocument
>
>(転載終了)ありがとうございます、Ｙ．Ｔさん！最近、中村教授関連の記事が多いですね。まあ、世界的大発明の特許権の帰属をめぐる問題ですから当然ですが。それにしても、目に見えない「権利」の紛争って大変ですね。
さて、話は変わるのですが、似たような権利の帰属問題として、著作権関連の新聞記事の切り抜きを一枚もっております。近々、貼り付けますので少々お待ち下されば幸いです。今後とも、宜しくお願いしますね。