[3133] ギャンブルのための確率論 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/20(Fri) 02:46:59山田宏哉です。本題に入る前に、ひとつだけ気になった点がある。
[3131]ゴーゴー、「東長崎機関」！ 投稿者：須藤よしなお で須藤さんは
「私は馬鹿だから、あんまり学問とか言っていたくないんですよ。ＳＮＳＩも、これからはこういう方針で行きたいものです。」
などと書いている。厳しいことを言うが、恥ずかしげもなくこういう自己卑下的なことや軽々しく学問をバカにするような言説を書くのはやめた方がよい。学問道場の読者に対して失礼である。
これでは、いつでも「私、馬鹿だから」を言い訳にして、責任逃れをして、努力もせず、向上心のかけらも持たない連中の言う事とどこが違うのか。「あんまり学問とか言っていたくない」なら、いっそ副島先生の弟子を名乗るのもやめた方がいい。
さて、本題に入る。
私が書いた「ギャンブルのための確率論」
１．筆者、谷岡一郎について
２．ギャンブル必勝法の嘘
３．「期待値」と「大数の法則」という最重要知識
４．負けるとわかっているギャンブルになぜ夢中になるのか
のうち、「３．「期待値」と「大数の法則」という最重要知識」の半分まで掲載します。
続き（全文）を読みたい人は私のWEBサイト「勝手に学究への階段」http://members.tripod.co.jp/hiroyatan/でご覧ください。
「どうしてここに全文載せないのか、ケチ」という疑問には、「私にも自分で守るべき知識資源があるのです。ご理解ください」と答えておきます。ここに掲載する分だけでもかなりの質を保っているはずです。
それでもやはり、私をOne of them扱いして情報を盗み読みするだけの人たちと、私に注目して、イチイチ私のサイトをチェックしてくださる人たちを同等に扱うわけにはいきません。
(貼り付け開始）
ギャンブルのための確率論
山田宏哉
谷岡一郎・『ツキの法則』（PHP新書 1997年）を読んだ。
ここで言う「ツキ」とはギャンブルにおけるツキのことである。本書の趣旨は単純明快で、はじめから「俺もギャンブルで儲けられないものだろうか」という読者の期待を裏切る。つまり、「ギャンブル必勝法はない」（ただし、必ず負ける必敗法ならある）として、世の中に溢れる「ギャンブル必勝法」の類を切り捨てる。そして、学問的にギャンブルとの付き合い方を考える、というものである。
１．筆者、谷岡一郎について
私は以前、『ラスヴェガス物語』の書評を書いた時に谷岡一郎を次のように紹介した。
（引用開始）
まず本書の筆者、谷岡一郎（1956〜）は日本におけるギャンブル学（ギャンブル
社会学）の権威である。（もっと"上品″に言うと、「犯罪学」とか「社会調査方
法論」などとなるらしい） 大阪商科大学の学長でもあり、2003年2月には「ギャ
ンブリング・ゲーミング学会」という異色の学会を立ち上げた（毎日インタラクテ
ィブ参照）。谷岡はカジノ合法化を強く支持している。
（中略）
ところで、私からすれば、筆者である谷岡一郎もまた、仕事と趣味が共にギャン
ブルという、いい意味で「とんでもない奴」である。本書のあとがきで告白してい
ることだが、谷岡はすでにラスヴェガスに軽く１００回以上行っている。しかも初
めてラスヴェガスでギャンブルを楽しんだのは１９歳の時（本当は２１歳以上でな
いといけない）だそうだ。もうメチャクチャである。
山田宏哉 「ゆきずりのブックレビュー 谷岡一郎 『ラスヴェガス物語』」
（引用終了）
本書『ツキの法則』のプロフィール欄によれば、谷岡は灘高校から慶応大学へ進学している。ただ、邪推すれば高校在学中にギャンブルに夢中になって勉強が疎かになったのではないだろうか。確かに、谷岡の著作には「学校秀才」の匂いは全くない。そもそも、「学校秀才」君はギャンブルなんてやらない。
２．ギャンブル必勝法の嘘
話を『ツキの法則』に戻す。
例えば、ギャンブル必勝法としてあげられるものに次のようなものがある。100円賭けて負けたら、次は200円賭ける。その次は400円という具合に、どんどん掛け金を倍にしていけば、いつか必ず勝てる、というものである。本書によれば、この方法は、こちら側に無限の資金があり、相手が必ず勝負を受ける、という前提に基づいている。現実には、こういう賭け方をすると、たいていこちら側が大損をして終わる。
また、ルーレットにおいて「赤、赤、赤」と3連続できたら、次こそは「黒」が来るだろう、と予想してしまうのが人情だろう。しかし、不正がない限り、いつでも「赤」か「黒」かは50％（厳密には親の取り分を考慮すると４７％くらい）なのであり、こういう「リズム」を信じる賭け方も、破滅へ一直線である。
マークシートの試験において、同じ数字の答えが連続したりすると、だんだん不安になってきたりしたりするのと似ている。しかし、数多くの試験のうち、同じ数字の答えが何連続もするということが全くない、という事態の方が異常なのである。
「ギャンブルの必勝法はないが、逆に確実に負ける方法ならばある」というのが本書の基本的なスタンスである。確かに、深く考えるまでもなく、もしギャンブル必勝法なるものが存在し、それを知っている人がいるなら、自分で実践すればよい。わざわざ金をとって他人に教える必要はないだろう。
確かに、人間、偶然が重なったりすると、なにやら深刻に「意味」や「原因」を考えてしまう。例えば、宝くじにあたった人が、「これは○○のおかげだ」などと無理やり原因をこじつけて、他人にまで「私の必勝法」などとして吹聴してしまうからたまらない。そんなものはただの偶然であり、統計学上の必然（＝だれかしらは宝くじに当たる）なのに。
しかし、本人はそうは考えず、自分の必勝法がうまくいかないときは、誰かのせいにしたりして、決して自分の必勝法自体に欠陥があるとは考えない。当然、うまくいったときは、自分の必勝法のおかげで他人のおかげである、などとは考えない。こうなると、もはや一種の宗教か病気である。
３．「期待値」と「大数の法則」という最重要知識
だから、本書を精読した上で、ギャンブルにのぞめば、「偶然さえ味方すれば」収支がプラスになるかもしれない。このように学問的に正直に書いてあるので、本書は実際にギャンブルをする人にとって誠実な内容であるといえる。
ギャンブルをする上で、破産したくないなら、最重要の知識として、「大数の法則」と「期待値（控除率）」の考え方がある。大数の法則とは、「ひとつひとつの事象や、短期間での一連の事象においては、どんなに不思議と思われることが起こりえたとしても、充分に大きな回数行われる事象においては、より理論上正確な予想値に収束していく」（P96）というものである。
これではわかりにくいので、具体例をあげると、コインの裏表（裏が出るか表が出るかは50％の確率とする）をどんどん記録していくとする。始めの10回は「表７回 裏３回」とかなったりする。このように回数が少なければ、必ずしも理論上の予想値（表が出る確率は50％なので、10回中5回表が出る）とは一致しない。しかし、回数を重ねて100回とか1000回繰り返せば、どんどん理論上の予想値に近づいていく。これが大数の法則である。
当然、プレイヤーの側としては、大数の法則に飲み込まれては、店側の思う壺なので、極力、この法則から逃れるような工夫が必要である。具体的には、「賭ける金額をランダムにする」とか「賭ける回数自体を減らす」などである。こうすれば、運がよければ勝てるかもしれない。逆に言えば、「同一金額をずーっと賭け続ける」という戦略では大数の法則に飲み込まれて必ず負ける。
もうひとつ、期待値という考え方がある。これは、「投資する金額に対して、手元に戻ってくる金額の平均（％）」である。例えば、10万円賭けて、8万円戻ってくるギャンブルであれば、期待値は80%である。また、100％−期待値（％）を胴元の取り分の平均値として控除率と呼ぶ。
期待値が高い（＝控除率が低い）ほどプレイヤーにとって有利であり、逆に期待値が低い（＝控除率が高い）ほど、親（胴元）にとって有利である。当然、期待値が100％を超えてしまっては「商売あがったり」となってしまうので、すべてのギャンブルの期待値は100％を下回る。
とはいうものの、期待値については、種目によってバラツキがある。例えば、本書によれば、日本の宝くじの期待値は46.4％しかない。これは、すべての宝くじを買い占めたとしても、投資した資金の46.4%しか回収できない、ということを意味する。
逆に、例えば、パチンコの期待値は、約97%とかなり割がいい。これは、パチンコに10,000円つぎ込めば、平均して9,700円帰ってくる、ということを意味している。
どうも日本には、宝くじには「庶民の密かな楽しみ」というようなプラスのイメージがあり、パチンコには「破滅の始まり」というようなマイナスのイメージがある。ところが、学問的に言えば、宝くじで儲けよう、と考えている人間は、パチンコで儲けよう、と考えている人間よりはるかに愚かである、ということになる。
http://members.tripod.co.jp/hiroyatan/
（貼り付け終了）
[3132] 重要法案の審議と情報操作の可能性 投稿者：ゆう（１７１１） 投稿日：2003/06/19(Thu) 22:56:36最近、国会で個人情報保護法案と有事関連法案が可決されました。
しかし、これらの法案の審議が行われている時期、マスコミ（主に週刊誌とテレビ）は「パナウエーブ研究所」と称する白装束集団の報道で大騒ぎしていました。
報道が過熱した時期と報道パターンを考えると、これはマスコミを使った情報操作の可能性があります。（この掲示板を読んでいる人には当たり前のことかもしれませんが）。情報操作には、さまざまな媒体を使って偽りの情報を流すやり方があります。
もう一つの方法は、重要でない事をさも重大な事件として報道して、本当に報道すべき重大な事実から人々の注意を逸らすやり方があります。
今回の白装束集団に関する報道は、二番目の方法を用いて重要法案の審議から人々の注意を逸らす役割を果たしたといえます。
今回と似た状況は以前にもありました。いわゆる「サッチー騒動」とよばれたもので、女優の浅香光代とタレントの野村沙知代の言い争いについての報道が１９９９年の４月頃から７月頃にかけて報道されていました。
時期の重なる第１４５回国会は１９９９年の１月１９日から８月１３日まで開かれていましたが、「サッチー騒動」の時期に審議されていた重要法案は、
・組織的犯罪対策法〔いわゆる盗聴法〕（6/1衆院通過、8/12成立）。
・住民基本台帳法の一部を改正する法律（6/15衆院通過、8/12成立）。
・国旗・国家法 (7/22衆院通過、8/9成立）。
などがあります。多くの人々は、これら重要法案の審議より「サッチー騒動」に関心が向けられていたと考えられます。
当時の報道も、今回と同じく法案の審議中に報道が過熱し、法案が成立すると急に静まるというパターンでした。
人々の関心を重要法案の審議から逸らすこのような報道のやり方は、一部の支配階級の人にとっては良くても、今後の日本社会にとっては害が大きいと考えられます。また一般の人々の高学歴化やインターネットの普及などを考慮するとあまり意味がないともいえます。
以下に、ネットで探した「サッチー騒動」と情報操作に関する情報を抜粋して転載します。
--------（転載始め）---------
サッチー・ミッチー戦争が勃発したのは、アメリカ・ＮＡＴＯによるユーゴ空爆が開始されたのとほぼ同時期で、あまりにも執拗にその報道が継続し、氾濫し続けています。またそれは、日本の国会で、新ガイドライン関連法案、盗聴法＝組織的犯罪対策法、日の丸・君が代法制化、住民基本台帳法などが次々と審議に付され、採決され、あるいは採決が追求されつつある時期に重なっています。 日本のマスコミは、サッチー騒動を「コップの中の嵐」として焦点化し、重要な問題の報道を意図的に制限することで、「愚民化」政策を押し進める役割を担っているとしか思えません。その意味でマスメディアは、ミニチュア権力サッチーを活用し、情報を制御・統制するおおいなる権力的役割を体現していると言えるのではないでしょうか？
〔予備校の渡世人が語る教育・文化・思想・社会〕
「サッチー報道とメディアの情報操作１９９９年６月」より抜粋。
http://www.bekkoame.ne.jp/~pyonpyon/opinion/1999/mondai28.html
-------（転載終わり）--------
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--------（転載始め）---------
・ワイドショー仕掛けの社会問題化
この問題が、芸能人同士の"熟女対決"に止まらない"ワイドショー仕掛けの社会問題化"の様相を呈してきている一方、裏づけ取材に基づいた局の主体的判断がほとんどないまま４カ月もの間報道され続けていることには驚きと困惑を覚える。例えば経歴詐称疑惑を伝えるなら、野村さんに出馬を要請した小沢一郎・新進党党首（当時）の責任問題も取材して追及するべきではないのか。また、国会で通信傍受法案や国旗国歌法案などの検討が進む中、ワイドショーという番組枠ではあったとしても、放送局が依然としてサッチー報道に明け暮れ、結果的に見て４Ｓ（ナチスドイツで展開されたスピード、セックス、スクリーンの３Ｓに加え、サッチーのＳ）姿勢を取り続けていたことは、ジャーナリズム衰退の証しである。
〔放送番組調査会報１９９９年８月２５日 �癸沓魁�
「ワイドショーのあり方について意見交換 ―― 野村沙知代さん報道をめぐって」より抜粋。
http://www.nab.or.jp/htm/ethics/chosa/chosa73.html
------（転載終わり）--------
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サッチー騒動について
--------（転載始め）---------
“サッチー”こと沙知代さんは、一九九六年十月の衆院選で、新進党（当時）公認で立候補を表明し公示直前の十月四日、外国人特派員協会の記者会見で「米国コロンビア大学に留学した」と、うその学歴を披露したなどとして、七月下旬に女優の浅香光代さん（六八）＝本名北岡昭子＝から、公選法違反（虚偽事項の公表）容疑で告発された。
ほかに選挙期間中に「米・コロンビア大学留学（精神心理学専攻）」と記載した名刺を選挙運動員らに配ったともされる。学歴詐称疑惑の告発に、地検は当初受理しなかったことから、抗議電話が殺到、地検が一転して受理した経緯がある。
〔小林総合法律事務所〕
東京新聞（11.9.1）サッチー疑惑事件」より抜粋。
http://www.law.gr.jp/office/kij-11_09_01.shtml
------（転載終わり）--------
転載部分に「ナチスドイツで展開されたスピード、セックス、スクリーンの３Ｓ」とありますが、これはアメリカの対日本占領政策でも使われたといわれています。
野球やサッカーなどスポーツ観戦の熱狂から「スポーツのＳ」を含める場合もあります。（今回は「白装束のＳ」でしょうか）。
[3131] ゴーゴー、「東長崎機関」！ 投稿者：須藤よしなお 投稿日：2003/06/19(Thu) 16:12:21須藤よしなおです。２ちゃんねるの副島隆彦スレッドは毎日見ています。が、書き込んだことは一度もありません。これからも書きません。２ちゃんねるの皆さん、本当に私じゃないですってば。「ハッカージャパン」（7月号、白夜書房）という雑誌を読んでいたら、その中で戦場ジャーナリストの加藤健二郎さんが主催するホームページ、「東長崎機関」が紹介されていました。
・加藤健二郎さんのサイト「東長崎機関」
http://2.pro.tok2.com/~higashi-nagasaki/
加藤健二郎さんは、「今日のぼやき」（「１３１」 加藤健二郎君のＨＰ開設を祝す ２００１．２．２３）
http://soejima.to/boyaki/diary.cgi?no=1&past=13
で紹介されておりますが、副島先生も尊敬している不羈独立（ふきどくりつ）の本物の戦場ジャーナリストです。私もお会いして、本を頂いたことがあります。英語もロシア語も使えて頭もいいけれど、根性の座った強い人、という印象でした。
加藤さんの著作『３５ミリ最前線を行く』（光人社、９７年刊行）によれば、この本が書かれた時点で、加藤さんの「戦場経験は、戦場突入回数７１回、戦場での合計滞在日数１９３日。戦闘に出会った回数は２３回」であり、本当に「太平洋戦争を経験していない日本人としてはかなり際立って」います（同書、２３９ページ「祖国日本を意識する」より）。
以下、雑誌記事から転載します。
（転載開始：ハッカージャパン７月号より）
【安直なネーミングだけど行動力は抜群！】
【東長崎機関】
2chとは関係がないサイトなのだが、あまりの迫力とバカさ加減、イラク戦争という旬のネタで、行動自体が2ちゃんねらーっぽいのであえて紹介しておく。
東長崎機関とは、サイトの管理者である加藤健二郎氏が旅仲間や同業のフリーランスの有人で集まってできた「自由人の村」で、氏のアパートが活動拠点となっている。ちなみに東長崎は東京の地名だ。
サイトを見てもらえばわかるが、おもいっきりこいつらバカである(最大級の誉め言葉)。
戦争の真っ只中、彼らはイラクに人間の盾という建前を隠蓑に、観光してやがります(嘗めてます)。悲壮感涙うはずの戦場を、一瞬のうちに観光見物の風情にしてしまうのは、東長崎機関ワールドのなせるわざであろうか？なんでこいつら、こんなに飄々としているんでしょう？
特に必見なのが人間の盾団の裏側シリーズだ。５月１５日時点で第５回までシリーズが進んでいる。
が、バックパッカー君がドーラに侵攻した米陸軍第3師団のAT-4(M-136)対戦車ミサイルを盗んでしまったり、死体片づけを手伝おうとしたら、車が死体の上にのっていて動かせなくて役に立たず。しかし、彼らがあまりにもかわいそうだと思ったのか、その後近所のイラク人に食事をおごってもらったりと、ダメさ爆発。
死体やロケット砲を片手にツーリスト気分で、戦場の生々しさを伝えるWebとして、非常に貴重なサイトとなっている。
そもそも、日本のメディアは軟弱すぎるのだ。レポートはみんな同じ切り口で金太郎飴。こんな奴らがいてもよいのではないかと思われるサイトだ。とりあえず、最後まで子供の心を持った大人のままで、戦場に突撃して欲しい。今後の活動にも期待。
http://2.pro.tok2.com/~higashi-nagasaki/
（転載終了：ハッカージャパン７月号より）
須藤です。
この雑誌記事を読んで、私も久しぶりに「東長崎機関」を訪問して、記事の該当箇所を見ましたが、いいですねえ！この体当たり主義と、正直さと、馬鹿さ加減が最高です。分かり易くて面白くて、ためになる。
私は馬鹿だから、あんまり学問とか言っていたくないんですよ。ＳＮＳＩも、これからはこういう方針で行きたいものです。
※「学問道場」サイト内「１セット・４冊」のご注文でも、自由記入欄に「おまけ・写真集希望」と書くと、今は版元品切れになってしまっている加藤さんの写真集・『体験ドキュメント 戦争からギャルまで』（光村印刷）が手に入ります。興味のある方は、ぜひどうぞ。
※「東長崎機関」は学問道場のトップページからもリンクが貼られています。
[3130] デフレの中で東京の物価水準が世界一 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/18(Wed) 13:22:15山田宏哉です。日本のデフレ（物価の持続的下落）が問題となっている中で、奇妙な調査結果のニュースがロイターに流れた。香港を抜いて東京が世界一の物価水準になった、というのである。大阪も６位から３位へと順位を上げた。
これは、単に円と香港ドルの為替相場の問題なのか。それとも、現代日本は本当はデフレではないのかもしれない。私は、為替相場の問題である可能性が高いと考えているが、確かに本当にデフレが起こっているのか、という根本的な疑問は無視できない。
その意味で、私は小菅伸彦『日本はデフレではない！』（ダイヤモンド社）という本が気になっているが、なかなか読む時間が確保できずに困っている。
（アマゾンより）
なお、総務省統計局は２００３年５月３０日付けで、消費者物価指数の概況を次のように説明している。
「(1) 総合指数は平成12年を100として98.3となり,前月比は0.3％の上昇。前年同月比は0.1％ の下落となった。 なお，総合指数は，平成11年９月以降３年８か月連続で前年同月の水準を下回っている。」
（http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/index-z.htm）
この統計を信じるならば、やっぱり日本はデフレということになるのだろう。
（貼り付け開始）
［シンガポール １７日 ロイター］ 米社の調査によると、世界で物価が一番高い都市は、東京という結果が出た。昨年１位だった香港と入れ替わった。
米経営コンサルティング会社マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングが世界１４４都市を対象に行った物価調査で分かった。
２位は前回と変わらずモスクワ、３位は前年６位から３つ順位を上げた大阪だった。
最下位には、前年のヨハネルブルクを抜いて、パラグアイの首都アスンシオンが入った。
首位の東京と最下位アスンシオンの差は、１２６．１ポイント対３６．５ポイントで約３．５倍。一方、上位と下位の格差は今年３月までの１年間で４％ポイント減少し、６年連続の減少となった。
また、ジュネーブが前年２８位から６位に急上昇するなど、ユーロ高を背景に、欧州の都市が全体的に順位を上げた。
上位２０位以内の半分をアジアの都市が占め、香港は４位、北京は５位、ソウルが８位に入った。
この調査はニューヨークを１００とし、住居費、食費、被服費、家庭用品費、交通費、娯楽費など２００項目以上の価格を比較したもの。ニューヨークは１０位だった。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=topnews&StoryID=2941939
（貼り付け終了）
[3129] 英国でも真剣に議論しているようだ。 投稿者：コンティ 投稿日：2003/06/18(Wed) 11:23:21最近毎日読んでいる「株式日記」からです。
英国版『属国論』なのでしょうか？
(株式日記から転載開始）
「もう（米国と）お別れの時期が来た」
英ロンドン大学教授 ロナルド・ドーア2003年6月17日 火曜日
「イラクが、近隣諸国への、ひいてはヨーロッパ、米国への、緊急の脅威となる大量破壊兵器を確かに保有していた。その証拠がそのうちに出てくる」。米国当局以外にまだそう信じているのは英国のブレアと日本の小泉両首相くらいらしい。
小泉首相の場合、本音の信念なのか、単なる米国への忠誠表明なのか、ともかくイラク特措法から、大量破壊兵器処理のための自衛隊出動という条文を、自民党の了承の条件とはいえ、ずるいと思われるほど空虚なジェスチャーと見えたためか、法案から削ったところを見れば、さほど深い信念でもないらしい。
しかし、その条文にあった「国連の安保理の決議があれば」という条件付けが、まだ政府内の争点となっているようだ。湾岸戦争以来の「国際貫献」の中心問題である。国連主催の平和維持活動だけに協カするか、米国が指導する心有るものの同盟に加担するか。
イラク復興となれば、イギリスを含むヨーロッパ諸国民が、および民主党の安全保障尊門家
・前原氏をはじめ多くの日本国民が、二重の感惰を持っている。その矛盾した気持ちを米国
との交渉でフランス、ドイツ政府がよく表現している。
一方の感惰が、明らかに被害者であるイラク国民のために、国連が動員できる様々な救援活動を支援したい。もう一方が、イラクの次期政権の形成、石油施設の支配など、米英が「我々に一任」と要求するなら、占領の人的被害をも米英が被るべきだと考える。占領軍に対する攻撃による米兵死傷者数が毎週増えていく折から、「帝国維持の費用」をアメリカ国民に意識してもらうのも悪い事ではないとの考えもあろう。もともと、イラク征伐反対だった立場の人々から見れば当然と言えよう。
巨大な米国とどう共存するか。世の東西を問わず、外交政策の中核的課題である。日本政府の選択は明らかである。一例をとれば、北朝鮮問題で、韓国と歩調を合わせるより、米国の協力要講に応じることを優先させることにした。そして、それに対して、大きな反対の声は上がらない。日米安保体制自体が、メディア一般にとって、日本外交の問わざる出発点とされている。
ところが、今まで日本と同様、米国べったりの同盟国である英国では問わざる出発点では決してない。特にEUが新しい憲法を制定して、通貨問題をはじめ、英国の大陸への統合が問題にされている今日では。
最近、プロスペクト(PROSPECT)という有カな月刊雑誌に現れた「もうお別れの時期が来た」という論文が批判の声の代表的な表現であろう。著者のロドリク・ブレースウエート氏は決して無名な左翼分子ではない。元在モスクワ大使、二年間も英国中央機密委員会(英国の情報機関と政府との媒介機構)の会長を務めた立派な「体制派外交官」である。
ブレースウエート氏によれば、英米のいわゆる「特別関係」を全面的に支持している人間は三種類しかいない。いわく、ブレア首相(自分が米国の政策形成に大きな影饗を及ぼせるという幻想のとりこになっているから)、核兵器を搭載している潜水艦艦隊司令部の人たち(米国の技術援助無しでは動けないから)、および電子スパイ本部の人たち(同じく米国への技術・施設の依存度が高いため)。
続いて一言う。問題は短期的なブッシュ政権の特質性にあるのではない。もともと、米国一般の世論にとって、英国の存在は微々たるものでしかない。戦後五十年を通じて、「協力」は一方通行の片思いであった。結果として「イギリスの行動の自由が大幅に狭くされ、独自な意思決定主体でなくなったように、世界から見られるようになった」と。
日本語に訳される価値のある論文だと思う。
(英ロンドン大学教授、経済産業研究所客員研究員)
東京新聞 ２００３年６月１５日朝刊 時代を読む
小泉政権は外交と防衛はアメリカに丸投げしていると、私は前から指摘していますが、イギリスでもブレア政権がピンチに立たされている。イラクを制圧して２ヶ月が経ってもいまだにイラクから大量破壊兵器が発見されないからだ。アメリカはイラクの石油利権が目的だから攻撃理由などどうでもいいが、それに同調したイギリスはそうも行かない。
ブレア政権の場合は情報機関からの情報を改竄したのではないかと言う疑いで、下院の外交委員会で証人喚問が行われ７月に結果が出る。不思議でならないのはイギリスでは９１１のようなテロが起きておらず、テロの危険性もIRAのテログループよりかは可能性が低かった。それにもかかわらずイラク攻撃の先頭に立ったのはなぜか。
日本のように消極的イラク攻撃賛成でも良かったのではないか。現に１００万人規模の反戦デモも起きていた。しかしながら９１１テロ以来のブレア首相の外交には疑問が持たれる。ロナルド・ドーア教授が指摘するごとく、イギリスは独自の意思決定能力を持てなくなってしまったのか。
日本においても小泉内閣はイラク支援法のために、国会の期日を４０日間延長した。しかしイラク全土は散発的な抵抗が起きており、最悪の場合戦死者も出ることを覚悟しなければならないだろう。日本の場合国防軍を持たないアメリカの植民地であるから、アーミテージ総督の指示には従わなければならない。反対は許されないのだ。
イギリスと日本は対米外交で共通の利害を持っている。イギリスはヨーロッパであってヨーロッパでない。日本もアジアであってアジアではない。アメリカにとって日本とイギリスは大洋を挟んだ橋頭堡でユーラシア大陸を牽制している。だからこそアメリカはこの二カ国を子分にしているわけだが、イギリスではアメリカに見切りをつけるべきという意見が体制内から出てきている。
このようにイギリスはアメリカがコケればEUに加わればいいように行動している。ところが日本の場合、アメリカがコケたら何処にも連帯を組めるところがない。自主独立で中国やロシアと対抗してゆかなければならない。それだけの長期的戦略をもって外交を行わなければならない。
中国やロシアや南北朝鮮はとても同盟を組める国ではない。中国や韓国が小学生の時から反日教育を叩き込んでいる事は何度も日記で紹介した。ロシアも領土を返すつもりはない。つまり日本の周りは敵だらけだ。出来得るのなら第二次日英同盟を構想しても良いのではないかと思う。
（株式日記から転載終了）
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu48.htm
[3128] キリスト教原理主義と合理主義の国 投稿者：奥田勝典（１２７８） 投稿日：2003/06/17(Tue) 05:43:12奥田勝典です。「重掲」は久しぶりです。以下のニューズは、私が、アメ政「6247」で、「アメリカが本当にキリスト教原理主義と合理主義の国ならば、もちろん表面上は大問題に進展するでしょうが、実際のところ、内心では、アメリカ国民は冷静に見守るのではないか、と私は考えています。テレヴィや新聞がたとえどんな報道をしたとしても、アメリカ人はそんなナイーヴは思考は（少ししか）ないはずです。」と書いた通りになっています。
何故こんなことを書くかというと、日本人に自信を持って欲しいからです。アメリカはその程度の国であり、つまり、キリスト教原理主義と合理主義の国であり、それさえ理解できれば、彼らの思想が、大まかにですが、理解できると私は考えています。自由主義や個人主義にはここでは触れません。
しかし、だからこそ、恐ろしく強大なのですが。国民の多くが、排他的で、妄信的で、しかも、全てが冷酷な計算で成り立っていて、しかも、それが正当なものとして保障されているのですから。そういった意味で、アメリカ人の多くは、ロッキアンなのだと思います。
日本人は、政体を含めて、全てが決してそうではないということです。それを、別の表現で前近代というのだと思います。
私は、この強力なアメリカの思想に対抗しつつも、くだらない人間をたくさん生んでしまうこの思想とは別のものになるには、アメリカの思想をそのまま真似したら、今の日本にではアメリカよりさらにくだらな人間を生んでしまうので、一体、どうしたら良いのかを真剣に考えています。
具体的に言えば、副島先生の本を盗み読みして、引用もせず、何の恥ずかしさも感じないような人たちですが、こんな人間が、私の周りにもたくさんいます。毎日、うんざりしてしまいますが、こういった、フランシス・フクヤマが言ったような、「計算」と「欲望」が結びついただけの人間を大量に生んでしまうのではないかと思います。
しかし、神（God)がもともとなく、天皇陛下もアメリカに人間にされ手段を奪われ、さらに、完全に世俗化もできていないこの状況で、どうやったらアメリカに太刀打ちできるのか、という問題について、私は、毎日考え込んでいます。
Yahoo!ニュースより転載します。
（転載はじめ）
イラク大量破壊兵器未発見、ブッシュ政権支持は衰えず
【ワシントン＝永田和男、伊藤俊行】イラクの大量破壊兵器が見つかっていない問題をめぐり、英国や日本で「イラク戦争の大義名分が崩れた」との議論が生じ、大きな政治問題となっているのに対し、米国では戦争の正当性に関するブッシュ政権批判の声は高まりを見せていない。
むしろ、中央情報局（ＣＩＡ）をはじめとする米諜報機関の情報収集能力が問題視される傾向が顕著になっている。
米メディアでは５月下旬から、ＣＩＡなどの信頼性への疑問や、諜報機関がブッシュ政権の圧力に屈して情報を歪めたとの疑惑が相次いで報道された。議会でも、ジョン・ウォーナー上院軍事委員長（共和党）が今月初め、大量破壊兵器をめぐる諜報機関活動について、同委員会と上院情報特別委員会の合同調査を行う方針を表明した。
しかし、米国世論は、こうした動きとかい離した反応を見せた。ギャラップ社が今月９、１０日に行った世論調査では、「イラクが戦争前に、大量破壊兵器製造施設を持っていたと思うか」との問いに、８６％が「持っていた」と答えた。大統領支持率もこの時点で６２％と高率で、この問題が大統領に対する不信につながっていないことを浮き彫りにした。
さらに、同社の別の調査（５月３１日、６月１日）では、６７％が「ブッシュ政権がイラクの大量破壊兵器について国民を意図的に欺こうとしたことはない」と回答、「意図的に欺いた」（３１％）の倍以上にのぼった。戦争の正当性についても、「大量破壊兵器の証拠が発見されなくても戦争は正当化される」が５６％と、「正当化されない」の２３％を大きく上回った。
この背景には、湾岸戦争以来１２年、多くの米国民にとってのわだかまりとなってきたフセイン体制を短期の戦闘で倒し、米同時テロが米国民に刻印した大量破壊兵器拡散への不安を和らげたことがある。
ブッシュ大統領が５日、カタール・ドーハでの演説で、「１つだけ確かなのは、イラクから大量破壊兵器がテロ組織の手に渡ることはもうないということだ」と強調したのも、そうした心理を突いたものだと言える。
また、イラク戦争を「イラクの自由」作戦と名付けたように、戦争の大義名分を「大量破壊兵器の除去」から「圧政からのイラク国民解放」へと徐々に変えていった戦略も奏功した。
このため、野党・民主党でも、ブッシュ政権追及の機運が盛り上がっていないのが実情だ。共和党は、「イラクの大量破壊兵器に関する情報はクリントン前政権当時からあった」として、民主党の政権批判の機先を制したりもしている。
実際、同党のヒラリー・クリントン上院議員は１２日、英国のテレビ番組で、「ブッシュ大統領も私の夫（クリントン前大統領）が得ていたのと同じ情報をもとに判断したと思う。情報の正確さの検証は重要だが、ブレア首相もブッシュ大統領も、その情報に依存せざるを得なかった」と述べ、大統領の判断に理解を示す一幕もあった。
ブッシュ政権は、国内世論の反応に自信を強め、国際社会で強まる米国への不信感に対して「必ず証拠は見つかる」と紋切り型の主張を繰り返している。
米ケイトー研究所のテッド・カーペンター副所長は「フセインを倒したからよしでは、世界の多くの人は納得しない。あと数か月も証拠が見つからないと、米国の信用にとって打撃となる」と警鐘を鳴らす。ただ、その一方で、「不満はあっても米国との関係悪化を望む国はない。影響は限定的だ」とも指摘、現在の国際社会の力関係からすれば、米国批判はいずれ鎮静化すると分析している。（読売新聞）[6月16日20時32分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030616-00000111-yom-int
（転載おわり）
奥田勝典です。
以上のニューズの、米ケイトー研究所のテッド・カーペンター副所長の分析の後半の、特に、「現在の国際社会の力関係からすれば、米国批判はいずれ鎮静化すると分析している」という部分が、優れていると私は思います。それから、以上のニューズを読んで感じるのは、以前、「ふじむら」でも書いたのですが、アメリカは変わったのだということです。
ふじむら[3799] アメリカ文化の変化について より、一部転載します。
（一部転載はじめ）
また、私は、戦争が終わってから、ある１つのことを、ずっと考えています。それは、アメリカは、戦死者をかなり誤魔化したとはいえ、7割の国民がこの戦争を支持し続けたという事実です。このことは、一体、何を意味するのだろうか？
アルル氏が『アメ政』の[6090] に転載した、モーリン・ダウドのこの文が、頭から離れません。
（転載開始）
The big question about the war was, How much blood could Americans bear?
どの程度の犠牲をアメリカは容認することができるか？
Donald Rumsfeld and Dick Cheney were determined to lead America out of its post-Vietnam, post-Mogadishu queasiness with force and casualties, to change the culture to accept war as a more natural part of a superpower's role in the world.
ラミーとチェイニーはアメリカを「ベトナム後」の状況、（つまり敗北主義か？）から脱するように仕向けようと考えた。アメリカ文化が戦争を「世界における帝国の役割の一部である」とより受け入れられやすくすように変えようと。
Their strategy might be described as Black Hawk Up.
この戦略は、「ブラックホーク・アップ」とでも名づけられようか。（つ、つまんない・・・・）
Mr. Cheney's war guru, Victor Davis Hanson, writes in his book "An Autumn of War" that war can be good, and that sometimes nations are better off using devastation than suasion. （さっきのナショナルポストの記事も似たことを書いていましたな）
Mr. Hanson cites Sherman's march through Georgia, the 19th century's great instance of shock and awe, as a positive role model.
この例えは意味がわかりませんね。
Polls and interviews show that in their goal of making Americans less rattled by battle, Mr. Rumsfeld and Mr. Cheney have succeeded: most Americans are showing a stoic attitude about the dead and the wounded so far.
アメリカ人は、戦争での犠牲、負傷に対してより、ストイックな態度をとるようになったわけで、チェイニーの戦略は成功している。
(Perhaps the American tolerance for pain is owed to the fact that much of the pain is not shown on television, embeddedness notwithstanding.)
犠牲を受けいれられているのは、テレビが放送しないだろ。
（転載終了）
奥田勝典です。
上記の、アメリカ文化が戦争を「世界における帝国の役割の一部である」とより受け入れられやすくすように変えようと、の部分は重要だと思います。
私も、戦死者が出ても、ブッシュ大統領の支持率が高いのを見て、そのように感じていました。文化が変わった、と。しかし、これは、意図的であり、思惑通りということだったのでしょう。ちなみに、この論文のタイトルの「Dances With Wolfowitz」には、笑ってしまいました。
アメリカは、かつてのアメリカではなく、変わってしまった。この流れは、北朝鮮への先制攻撃にも、恐らく、同じく7割の支持者といった形になって、現れるのだろうと思う。
これは、どういうことなのか？
以前、副島先生は、アメリカは、キリスト教原理主義の国で、国民の約5割（実は7割）がそうであると「ぼやき」で書かれたが、これが、ブッシュの支持率とどんぴしゃである。
つまり、これは、冷酷なレイシオ思想を持つユダヤ人とその手先に、キリスト教徒が完全に洗脳された、ということを意味しているのだと私は思う。キリスト教原理主義者とは、100％、キリストが神であると、何の証拠、事実もないのに、信じている人たちである。これほど、サイエンスの立場からほど遠い立場ない。アメリカ人は、メディアなどにもともと洗脳されやすい国民なのではないか、と私は疑っている。日本人は、アメリカに劣等感など持つ必要はないのではないだろうか。私は本気でそう思う。
と同時に、矛盾するようだが（説明はつくが、多少の矛盾はあると思う）、トクヴィルも「アメリカは人はデカルトを読んだこともないのにデカルト的な思考法をしている」言うように、世俗的で、最初から合理主義の国である。戦争をやればやるほど、自分たちの生活が貧乏になるのなら、私は、賛成しないと思う。私は、敏感に、損得計算も半ば無意識にしているだろうとも思う。
（一部転載おわり）
奥田勝典です。
以前ふじむらに書いた、少し粗い文ですが、このように変わったのだと、今のアメリカを、私は理解しています。それが、最初に書いた予測の、元になっています。
最後に、経済に関する、ブッシュ大統領の支持率のニューズを転載します。
時事ドットコムより
（転載はじめ）
米大統領の支持率５７％に低下＝テロより経済が心配−世論調査
【ワシントン１１日時事】米キニピアック大学が１１日に公表した世論調査結果によると、ブッシュ大統領の支持率は５７％で、イラク戦後の前回４月調査の７３％から大幅にダウンした。
大統領の外交政策への支持率は５６％、テロ対策は６９％だったが、経済への対応に関しては支持４５％、不支持５０％で不支持が支持を上回った。
対米テロ攻撃と経済のどちらを懸念するかとの質問に対し、経済と答えた人は６１％で、テロは３２％。米国民は低迷する経済の先行きに不安感を強めているようだ。
http://www.jiji.com/
（転載おわり）
奥田勝典です。
経済に焦点を当てると、途端に、支持率が下がるようです。やはり、アメリカは、キリスト教原理主義の国で、そして、合理主義の国なのだ、と思います。
私は、愛する日本に自信を持ってもらいたいと同時に、矛盾するようですが、「計算」と「欲望」が結びついた「だけ」の人間の多さに絶望しています。しかし、諦めたら終わりなので、日本をいい方向に変えていく答えを見つけるのだ、という気概を持って（もちろんレイシオ思想も持って）、学問をこれからも頑張っていこうと思っています。私は、日本を心から愛しています。
長文に付き合っていただいてありがとうございました。それでは失礼いたします。
奥田勝典拝
[3127] アポロ関連記事を更新しました 投稿者：廣瀬哲雄 投稿日：2003/06/15(Sun) 13:18:50廣瀬哲雄と申します
副島先生からの以来により、アポロ関連の新聞記事を集めています。
現在は、アポロ12号が発射された、
1969年11月の毎日新聞の記事を収集しています。
収集した記事は、
当サイト、『文章の倉庫』内の
「(7) 自然学問・理科系学問」
http://soejima.to/souko/text_data/wforum.cgi?room=7
に掲載しております。日々更新いたしますので、お楽しみに
[3126] タイ国、チェンマイの米田君からのひさしぶりのメール。 投稿者：副島隆彦 投稿日：2003/06/15(Sun) 05:38:30副島隆彦です。 以下のメールは、タイの北部の都市、チェンマイで暮らして、勉強している米田君からの、ひさしぶりのメールです。私は、彼が、東南アジア諸国に暮らしている他の会員の皆さんと、連絡を取り合って欲しいと思いますので、わざと米田君のメール･アドレスを
伏字にしないで残します。人と人がネットで連絡を取り合うことから何かが始まります。
私は、ここのサイトに集まっている会員たちが、「学問道場」を軸にしてどんどん互いにつながってくださる事を願っています。
米田君、頑張って下さい。
副島隆彦拝
（転載貼り付け始め）
From: "米田 武" joomjp@yahoo.co.jp
To: GZE03120@nifty.ne.jp
Sent: Saturday, June 14, 2003 9:37 PM
Subject: ご無沙汰しています
前略
先生、ご無沙汰しております。チェンマイ在住の米田武です。
ここ、チェンマイは雨期に入っており、毎日、日本に比べれば
ましですが、どんよりとした天気が続くようになりました。
私は相変わらず、タイ語習得のために朝から晩まで、ひたすら
勉強の日々を送っております。タイに滞在して、数ヶ月が過ぎ
たにもかかわらず、あまり、上達したようには、自分でも思え
ません。簡単な日常会話程度ならば、何とかこなせるのですが
、アジア人の団結のためにとと、少しでも、私が先生の著作か
ら学んだことを、タイのインテリに伝えようとしているのです
が、口が思うように動かず、なかなか、知的な会話にまで発展
しないのが正直なところです。
タイに滞在し、少しづづですが、タイ社会の実状が理解できる
ようになってきました。その一例ですが、タイでは、韓国や中
国のように、初等教育から反日教育をしておらず、対日感情は
それほど悪くありません。むしろ、政策としては、何とか日本
資本をより呼び込みたい、また、文化の面でも、日本人のファ
ッションに対する憧憬があり、少しでも、日本に追いつきたい
というのが本心のようです。その証拠に、タイの大学では、日
本語が英語の次に人気の外国語のようです。
現在のタクシン首相ですが、良くも悪くも、強いリーダーシッ
プを持っていると思います。今年の４月から行われた、麻薬撲
滅キャンペーンでは、麻薬組織関係者が、少なくとも１０００
人以上、軍及び警察によって殺害されました。それによって、
麻薬組織から、死刑宣告を受けているのですが、一歩も退く気
はないようです。
タクシン首相を見ていると、一国の長として、政治家として、
ノーブリースオブリージュとは何かを考えさせられます。日本
にも、彼のように自分の命を的にしてまで、国民の利益を考え
られる政治家がいればと痛切に思います。
私も勉強不足で、タイについて語ることなど、あまり出来ない
のですが、これからも、何か気がついたことがあれば、逐一、
先生にご報告したいと思います。
あと、先日のアポロの件ですが、先生は、アポロは月面に行っ
ていないのではないかと議題を提出しただけで、先生は陰謀論
者だとか、先生の言はもう信用しないだとか、大騒ぎするのは
おかしいと思いました。やはり、先生をどうにかして、陰謀論
者にしたい輩が存在するのだと思います。
日本も梅雨に入り、嫌な天気が続いていると思います。先生も
お体を大事にしてください。また、メール致します。
敬具
米田 武
米田 武さまへ
副島隆彦です
ひさしぶりのメールをありがとうございます。
お元気そうでなによりです。
タイのチェンマイでのお暮らしの様子をお知らせ
いただいて嬉しく思います。米田君は、努力家で
すからきっとよいタイ研究家になられると思いま
す。知識人として日本とタイ国の架け橋となって
ください。
将来、私の『覇権アメ』のタイ語版が出版される可能性
が生まれる時には、きっと米田君が中心的な役割を
果たされると思います。私は、貴君に全幅の信頼を
置いています。
私は、最近は、外国に出ることが億劫になって来まして、
アメリカにも、東南アジアにも出かける気力がだんだん
無くなって来ました。本当は、もっと動いて、生きた知識
と情報を集めなければいけないのですが。
その分、米田くんやオランダの吉田君、台湾の関口君の
ような人たちが、私たちのサイトに結集することで世界各国の
情報を、現地からの報告の形で自力で集める事が出来る
ようになりつつあります。
私は、タイは、１５年ぐらい前に行ったきりで、あの時の
バンコクの朝焼けの美しさや、メナム河（地元では、別の名で
呼ばれていました。）の水量の多さに驚いたことを覚えています。
「暁（あかつき）の寺」にも行きました。
現在のタイのタクシン首相が、そのような強固な意志を持つ、
優れた国民指導者であると、貴君から報告していただきました。
また、タイ人の日本人への共感がわかって、嬉しいです。
私も、この世界各国に住む日本人の知識人としてのネットワーク
づくりに、もっと力を入れたいと思います。今のところは、日本
国内での仕事に明け暮れています。
どうか、これからも、暇ができて時間に余裕があるときで結構
ですから、私たちにタイ国の様子をご報告ください。
副島隆彦拝
（貴君の文章を、重掲と、在外日本人掲示板の方に、転載してお
きます。副島隆彦記）
[3125] 「保険業法改正案」が象徴するもの 投稿者：ワーカーズの直 投稿日：2003/06/14(Sat) 06:22:04ワーカーズの直です。
以下の評論を、「ワーカーズトップページ」に掲載致しました。タガがはずれつつある日本資本主義
異例も異例の委員会審議
六月十日、かねてから報道されていた生命保険会社の破綻前の予定利率引き下げを可能にする「保険業法改正案」が、衆議院財務金融委員会において、与党の賛成多数によって可決されてしまった。野党の当然の反対意見は無視されてしまった。なんたる無法がまかりとおったことであろうか。
しかしながら、異例の事態も現出した。その一つ目は、この制度導入に反対していた自民党渡辺喜美理事、あの渡辺ミッチーの息子である、が辞表を提出していたので、まず彼を同委員会の委員からはずす手続きから始まったことである。
その二つ目は、小泉総理大臣が同委員会に出席したばかりか、自らが答弁に立ち、新制度について「生保の保護より、契約者の保護か主眼だ｣と説明した上で、「生保と契約者に対し、あくまでも強制ではなく選択肢を提供するだけ」だとの答弁を、自らを納得させるかのように、問わず語りに繰り返したのである。
このように、総理大臣が委員会審議に出席するなどはきわめて異例のことであり、最近の例としては、衆議院の大蔵委員会に出席して答弁した橋本龍太郎を挙げることが出来る。五年前の一九九八年のことであった。
予定利率下げとは
この予定利率引き下げとは、超低金利や株安の影響を受けて、運用実績が予定利率を下回る保険を、破綻を回避するために行われるものだとして、結局は契約者の保護になるとの説明が政府から為されている。
運用実績が下回る契約とは、ここ十五年ばかりの保険契約のことであるが、これによって、養老保険等の貯蓄性の高い保険は最大四割減になると報道されているばかりか、影響を受ける契約者は五千万人にも達するとの調査機関の試算もあるのである。
終戦直後に再編された国内生保二０社の内大同生命、協栄生命など九社が、ここ二三年の間に相次いで破綻し、被害を被った契約者は一千万人を越えるといわれている。こうした状況の中での法案の可決である。
ここで注意を喚起しておきたいことがある。それはこうした無法がまかり通る前に、自民党等は、今国会の初期に、保険業界関連法案をすでに可決していることである。
この法案は、生保破綻会社の処理に必要な公的資金枠の期限切れを延長するとともにすでに破綻処理で資金不足にある保険契約者保護機構の現状に対して、資金補填と増枠をするというものである。
本来なら、今回可決された法案とこの法律は一本のものであるが、統一地方選挙での保険契約者からの反撃を大いに怖れていた自民党ら与党三党は、このように姑息な二段階の法改正という目くらましを、私たち選挙民に対して行ったのである。
「使えない法律」の公然たる声
しかしながら利率引き下げ法案が可決された翌日、はやばやと、たとえば神奈川新聞の六月十一日には、この法案が、「使えない法律」の懸念があると報道している。
なぜならば、肝心の生保会社が、解約の急増を心配して引き下げを否定しており、可決された三％という引き下げの下限値では、「経営の抜本的な立て直しにはつながらない」とする業界での意見が主流だからである。
そもそも予定利率の引き下げは、経営体力が弱り、将来破綻すると判断した生保が、個別に申請するというものだ。わかりやすくするために、逆の言い方をすれば、体力こそ弱っていても、債務超過などで破綻するおそれがない生保を想定した上での措置だったのである。
しかし、実際には一旦そのような申請をした場合、契約者からの「解約が殺到し、きわめて短期間に破綻にまで追い込まれる」ことは、いまや誰の目にも明らかなことだ。ところが、こうした状況にあっても、いまなお生保業界では、下限値が三％ではなく、二％台にまで下げられないかと意見もあり、そのための策動も続けていると伝えられている。まったく、おぼれかかった彼らには現実を見る目がまったくないのである。
誰のため何のため
ここまで来ると、この役にも立たない利率引き下げ法案は、誰のため何のための法案だったのであろうかという疑問を、誰しもが考えることだろう。
この疑問に対しては、「週刊メールジャーナル」を主宰する反骨の川崎明氏は、２００３／５／１４ Ｎｏ．１８３で、次のように断言している。
「ではなぜ、こんな役に立たない改正を行うのかといえば、生保の破綻に対しては、『ちゃんと手は打った』という“免罪符”を、政府・与党が手にする狙いがあるからだ。いまひとつは、生保の生き残り戦略をプッシュする目的だ。」
この読みはたぶん当たっていると私も考える。しかしながら、りそな銀行が、時価会計のために、急転直下に破綻したように、日本の生保業界も、銀行株の持ち合いで、含み資産はなくなったと言われるまでに追いつめられているという認識が、政府・与党にあるであろうか。
今回改正された保険業界法は、今後、日本資本主義の根幹を揺るがす事態の出来に先立った事件だったといわれることにはならないであろうか。
まさにタガがはずれかかった日本資本主義を象徴する事態の出来ではあった。（直）
http://www.workers-2001.org
[3124] 日本に100万ドル以上の資産家は124万人（世界の17％）いる 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/13(Fri) 01:13:34山田宏哉です。「TBS NEWS i」に「百万ドルお金持ち、世界で７３０万人 」という記事が掲載されていました。メリルリンチの調査によるものです。動画でも見ることができます。
この記事をもとに、重要な数字を抽出すると次のようになります。
１００万ドル以上の資産家
→世界全体で７３０万人 （2002年末現在）
うち ヨーロッパ ２６０万人 （35.6％）
北米 ２２０万人 （30.1％）
日本 １２４万人 （17.0％）
日本を除くアジア太平洋 ５６万人 （7.7％）
その他の地域 ７０万人 （9.6％）
＊括弧内は世界シェア （資産額ではなく、資産家の数を問題にしているので注意）
ヨーロッパ、北米、日本の資産家の合計が世界シェアの82.7％を占めています。これは、上記の地域のGDP（国内総生産）の合計（約60〜70％くらいだろう）よりもかなり高くなっています。偏在している、と断定してもよいでしょう。
また、日本に100万ドル以上の金持ちが124万人いるということは、日本の人口が1億2400万人ですから、ちょうど100人に１人いるということになります。もっとも、おそらくこの数字には家族は含まれていないでしょう。ですので、実際にはこの3〜5倍くらい、多くの金持ちが日本に住んでいるように見えるのだと思います。
(貼り付け開始）
百万ドルお金持ち、世界で７３０万人
資産総額が１００万ドルを 超える お金持ちの数は、 世界中で ７３０万人いるという 調査がまとまりました。
アメリカの証券大手、 メリルリンチなどがまとめた２００２年末時点で 金融資産の総額が １００万ドル、 およそ１億１７００万円を 超える人の数は、 ７３０万人になることが わかりました。
ただ、資産家の増加率は 前の年と比べ２．１％に とどまり、アメリカの株価低迷が響いて、 ７年前の調査開始以来、 最低の増加率と なっています。
金融資産合計は３．６％増え ２７兆２０００億ドルで、増加率は世界経済の推定成長率 ３．０％を上回りました。
地域別で最も資産家が多いのは ヨーロッパで、 ２６０万人とドル安ユーロ高を背景に ３．９％増えました。
逆に北米は株安が直撃し、 １．９％減って ２２０万人、増加ペースが最も早い アジア太平洋地域は、 ４．９％増え １８０万人で、 このうち日本は１２４万人と 大きなウェートを 占めています。（12日 8:54 ）
http://news.tbs.co.jp/headline/tbs_headline765184.html
（貼り付け終了）
[3123] 講演会会場のお知らせ 投稿者：アルルの男・ヒロシ 投稿日：2003/06/11(Wed) 10:23:24講演会の入場券がどうしても届かないという方の為に、念のためここに会場案内を載せます。何回かはがきを送っても届かないという方は、この地図をご覧のうえ当日おいで下さい。
また、はがきが届かない（コチラでは送った扱いになっているのに届いていない例が何件かあります。こちらは、申し込み時のデータをそのまま、貼り付けして宛名シールを作成、はがきに貼って郵送しております。）
＜アクセス＞
JR山手線 高田馬場駅 下車 都営バス（早大正門前 行き）乗車 早大正門 前下車
または
営団地下鉄 東西線 早稲田駅 下車 徒歩 1分
早稲田大学 本部キャンパス 第７号館 ４１８教室（４Ｆ）
[3122] 今、教育で問題となっていること 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/10(Tue) 10:06:22今、教育で問題となっていること山田宏哉です。
今年の５月、苅谷剛彦（東大教授・教育社会学）の新刊『なぜ教育論争は不毛なのか』（中公新書ラクレ）が出版された。
（アマゾンより引用）
私は、日本の教育界の現在進行形の問題点を考える時は、たいてい苅谷の著作を読むことにしている。文章が読みやすい、ということもあるが、何より苅谷の第一の関心事が、教育と社会階層の格差（＝露骨に言えば、金持ちの子供ほど高学歴）の問題だからである。そして、この格差は、ゆとり教育によってさらに拡大しつつある。学力低下は、社会階層が低い仮定の子供ほど深刻である。
この問題を差し置いて、「分数のできない大学生」とか騒ぎ立てても、それは単なるセンセーショナルな問題で終わってしまう。不毛である。今やなぜか愛国者気取りの和田秀樹も、もとはと言えば,いい歳して「東大理�掘廚鯱�呼するだけの受験マニアだった。どうも私には、和田秀樹が何かと教育論争に加わるのは、自分の「受験マニュアル本」の宣伝のためではないかと思えてならない。
苅谷の最も代表的かつ重要な著作は、何と言っても『大衆教育社会のゆくえ―学歴主義と平等神話の戦後史』（中公新書 1995年）だろう。この本を読めば、苅谷がどのような問題に興味を持っているか理解できる。これに続く、多くの著作群は、この『大衆教育社会のゆくえ』への注釈と言ってもいいくらいである。もっとも、苅谷剛彦の著作が注目に値する、というのは単に私の自分勝手な好みではなくて、社会階層問題を扱った書作には、たいてい苅谷の文献が参考文献として挙げられている。
佐藤俊樹の、同類のテーマを扱った名著『不平等社会日本』（中公新書 2000年）に関しては、苅谷もこの本を参考文献として挙げているが、佐藤も『大衆教育社会のゆくえ』を参考文献としてお互いに参照している。
また、苅谷剛彦の奥さんの苅谷夏子は、彼について次のように紹介している。
（引用開始）
夫・苅谷剛彦は教育をフィールドとする社会学者であり、大学の教員でもある。教師としての彼は、「けっこういい先生です」と、正月に遊びに来る学生さんなどは言ったりするが、どうなのだろう。（略） だいぶ前に、ある予備校が全国3万人の大学生にアンケート調査をしたことがあり、そのとき、彼の授業への評価が一番高かったということで「ベストティーチャー」と言われたことがあった。
「ちくま」2003.4 苅谷夏子「教えるということ」をもう一度
（引用終了）
さて、『なぜ教育論争は不毛なのか』だが、本書は書き下ろしも含まれているが、読売新聞や中央公論などのメディアに発表した文章がごった煮的に寄せ集められている。本人の言葉を借りれば「予定外」の本であり、「『学力低下論争』からの訣別の書」（本書 あとがきより）である。
苅谷は、「本当の学力とは何か」と言った定義論や「教育はかくあるべし」といった当為問題には踏み込まず、文部省などの実証的なデータ、測定可能なデータのみを問題とする。そして、学力低下があるかないかの論争は2002年12月の文部科学省の学力調査結果の公表により、もう決着が付いた。子供の学力は低下しているのである。教育問題を論じるならば、まずはこの結果を踏まえることが大前提だと、苅谷は主張する。
もうひとつ、本書における苅谷の大きな論点のひとつは、「子供中心主義」教育への批判的なスタンスである。苅谷によれば、そもそも「自ら学び、自ら解決する」と言ったゆとり教育の目標は、本来ならばエリート教育の理念であり、誰にでも身につけられるものではない。それに、「自己実現」などという考え方も、ごく一部の華やかな職業に付く人だけが手にできるものであって、「決して階級フリーな考え方ではない」（本書 P252） しかし、それを全国一律に、すべての生徒に身につけさせようとする、また身につけることができる、とするのが、大衆教育社会の宿命である。
私は、この苅谷の見方に全面的に同意する。漫画家・山田玲司（代表作「Bバージン」）が作品中で使っている言葉を利用させてもらえば、「他人に（どうせ叶わない）夢を売って食っている奴こそ、本物の悪党」なのである。いつもそうだが、すばらしい理想の中に当たりクジは入っていない。当たりクジは、理想を語る奴自身が握っていて、決して手放したりはしないのだ。（了）
[3121] 技術士協同組合HPの掲示板より張り付け 投稿者：おるぶらいと 投稿日：2003/06/09(Mon) 03:52:12技術士協同組合HPの掲示板で、蘇我入鹿＆聖徳太子の話題が出て来ました。副島先生の『副島隆彦・属国日本史講演会 暴き立て編 連続６時間ぶっ通し講演』では時間の余裕があれば、ぜひ蘇我入鹿＆聖徳太子の話題にも言及してほしいと思っています。＜以下、技術士協同組合HPの掲示板より張り付け＞
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[73] 閑話休題 投稿者：天秤座 投稿日：2003/06/08(Sun) 15:55
蘇我入鹿＆聖徳太子云々の話題がでましたので，議論が一段落したところで閑話休題？
日本書紀の記述や中国の思想も含めた歴史学の面から，大和朝廷（表現がいまいちですが）における初代天皇は天智天皇です．天智天皇の和風し号からも明らかです｡
古事記・日本書紀では，そこから系譜を遡り，一応正当の祖先ということになった人に後世の立場から『天皇（スメラミコト）』号をつけています．ちなみに神代では，『尊』号をつけています．
ですから，蘇我入鹿の系統が生き残って覇権を握っていれば，こちらが『天皇』ですし，たまたま負けた側であるから，逆賊として記録されているだけですね．入鹿の祖父である蘇我馬子は，崇峻天皇を暗殺していますが，これも崇峻の一族子孫が後に『天皇』になったから『天皇の暗殺事件』になるわけです．
蘇我入鹿の大罪？は，聖徳太子の息子の山背大兄王を法隆寺に立てこもらせ，自害に追いやったことです．一応これが，天智側の大義名分ですね．
十七条憲法の『和を以って云々』は，怨霊信仰その他のいろいろな面から総合的に検証する必要があると思います．
[74] Re[73]: 閑話休題 投稿者：おるぶらいと 投稿日：2003/06/09(Mon) 01:49
天秤座様。大変面白い話題ありがとうございます。
私も日本の建国に関する蘇我入鹿＆聖徳太子にからむ史実についていろいろ興味を持っています。
＞大和朝廷（表現がいまいちですが）における初代天皇は天智天皇です．
古事記・日本書紀では，そこから系譜を遡り，一応正当の祖先ということになった人に後世の立場から『天皇（スメラミコト）』号をつけています．
＞蘇我入鹿の系統が生き残って覇権を握っていれば，こちらが『天皇』ですし，たまたま負けた側であるから，逆賊として記録されているだけですね．入鹿の祖父である蘇我馬子は，崇峻天皇を暗殺していますが，これも崇峻の一族子孫が後に『天皇』になったから『天皇の暗殺事件』になるわけです．
蘇我入鹿の大罪？は，聖徳太子の息子の山背大兄王を法隆寺に立てこもらせ，自害に追いやったことです．一応これが，天智側の大義名分ですね．
十七条憲法の『和を以って云々』は，怨霊信仰その他のいろいろな面から総合的に検証する必要があると思います．
こういう見解はすばらしいと思います。少なくとも私達が小中学のころに学んで来た日本の歴史がいかに偏った内容であったか、ということを理解し、何でも疑ってみる姿勢は大切だと思います。日頃『和』なんていう言葉を持ち出してくるやからは、自分をだまして利用しようとしているのではないかと（笑）。
私は偽善者は好きになれません。私は、どちらかというと聖人君子と言われている人より織田信長のような、一般的には悪人とされている人に親しみを感じます。蘇我入鹿（＝聖徳太子？）もそういった人の一人なのかもしれません。こういった人物が、弱肉強食の原理のなかで泡のように現れては消えしていって歴史が創られていくのですね。一種の「あわれ」さを感じるのですが、消えはしてもタダでは消えない図太さも感じます。
参考サイト
http://members.tripod.co.jp/hidekun74/asuka14.htm
＜張り付けここまで＞
[3120] 以下の２本の投稿文を書いた馬鹿ふたりへ。警告して置きます。 投稿者：副島隆彦 投稿日：2003/06/08(Sun) 00:13:47副島隆彦です。
以下の２本の下らない投稿をした、ふたりに、警告しておきます。
まず、ここの総合掲示板の教育的な措置として、削除しないで残して
置くことにします。その上で、私から筆誅を加えて置きます。（転載貼り付け始め）
１．[3118]山田氏のうぬぼれの強さにうんざりしてます 投稿者：購読料を払おうか思案中の身投稿日：2003/06/07
２．[3117]「ぼやき」での疑問にお答えします 投稿者：alias投稿日：2003/06/07
こんばんわ。aliasと申します。月着陸についての議論は興味深く見守らせて頂いております。
（転載貼り付け終わり）
副島隆彦です。まず、一本目の「購読料を払おうか思案中の身」という愚か者の文章に対して。
山田宏哉君自身が、下↓の最新の文でばっさりと正確に斬り捨てているので、私が改めて書く必要も無いのですが、本当に、この人は、恥ずべき人間です。
どうして若い山田君の上手な文章に、この手のひがみ根性の人間たちは、決まってこういう「うぬぼれの強い文章だ」などと、書くのか。自分の方がよっぽど自惚れが強い。いい歳をして、若い人間に、すぐに説教を垂れて偉そうなことをいう人間に碌な人間はいません。
「多少なりとも相場で食ってきた身で言わせてもらうと、人の金で相撲をとろうなどえらくなめた話」などと、どっちが人をなめているのか。
何か若い人にしてあげてから、役に立ってあげてから偉そうなことを言いなさい。
自分は、匿名（アノニマス）の上に、「購読料を払おうか思案中の身」などと、よくも恥かしくもなく書けるものだ。
ほんのわずかの購読料も払わないで、払えないほどのケチのくせに、「相場で食ってきた」などと書くな。そういうケチンボウは、どうせ自分の資金を全部吹き飛ばすのだ。その生来のケチの根性のゆえに。
本物の優れた相場師は、もっと鷹揚で優れた眼力をしている。「購読料を払おうか思案中」などとその貧相な精神で、私たちの前に現れるな。
二度と盗み読みに来るな。
私は、日揮の株を買えとか、あれこれに投資せよとか書いた事は無い。私は株式の予想屋ではない。いい加減なことを書くな。失礼である。
二度と私たちの目の前に現れるな。こういう種類の人間全員に同じく、警告しておきます。
２つ目の、「人類月面着陸問題」について、ＮＡＳＡのサイトからの言い訳たらたらの捏造映像をたくさん貼り付けて来た二人目の馬鹿へ。
君のそのいかにも理科系的な真面目そうな性格は認めてあげるが、自分自身の脳にひびが入って、ブルブル震えているのだろう。
真実はどうせそのうち明らかになる。
「どうして、月面の飛行士は、周囲をぐるりと写さないのだ（カメラをパンしないのだ）という素朴な疑問」を、私たち人類の月面着陸否定派の主張に対して、持ち出した反論のつもりの映像は、どれ一つとして、
例の丸い、お饅頭（まんじゅう）のような「月の丘」（クレーターの外輪山が、風化して浸食された山のつもりか？）の前の飛行士や着陸船の、そのこちら側を、一枚も写しているものが無いではないか。
私は、そのことを問題にしている。どこが「パン（撮影者自身が、カメラをぐるりと回転） させている」というのか。
こちら側（反対側）の月の丘とか、他の景色とかを、写しているものがあったら見せてみよ。それともスタジオの大掛かりなクレーン台座付きの映写機とかが置いてあるのではないのか。写っている角度が、随分高いではないか。平面状の別の飛行士からの角度ではないことぐらい、すぐに分かりそうなものだ。
この alias という投稿者も、ＮＡＳＤＡの関係者だろうから、ＩＰアドレスをとって保存しておきます。君たちは、そうやって匿名（アノニマス）でしか文章を書けない自分を、深刻に反省しなさい。そういう態度で人々を説得出来ると思っているのか。恥を知りなさい。
私は、忙しいのに、こういう「手の込んだ」馬鹿たちにこうして、付き合わなくてならない。教育的な措置で、この種の駄文を削除しないで置くのももういい加減、やめます。
よしなお君その他の人たちは、これらの投稿規定違反の文のＩＰアドレスを保存した上で、気づき次第どんどん削除してください。私たちはこういう卑屈な人間たちには用は無いのです。消えていなくなりなさい。
副島隆彦記
[3119] 反核という宗教と公共性のない話をしないでください 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/07(Sat) 18:20:51山田宏哉です。副島先生の言に従えば、「ウィークリーCIA」であるニューズウィークの日本語版に日本の核武装に関する記事が載っていました。やはり、アメリカとしては大きくは日本に核武装させたいのでしょう。文字通りに解釈すれば、自衛戦力も認めないようなふざけた憲法を押し付けておきながら、今更何いっているんだ、と思います。
日本がアメリカの核の傘に守られているの事実を無視して、「憲法９条や非核三原則には普遍的な価値がある」などと言っていた連中は愚かだったが、悪意はなかった。冷徹な物事の見方というのは、どうしてもできる人とできない人がいる。何かあるたびに「国境を越えた地球市民の活躍」を連呼する退屈な講義を聴きながら、そんなことを考えた。
なお、今ならニューズウィークのサイト http://www.nwj.ne.jp/ に登録することでバックナンバー記事がすべて無料で読めます。いずれ有料化するようですが、これはかなりお得なことだと思います。
あと、私宛のメールは hiroya@ruri.waseda.jp までお願いします。（毎回、明記してなくてごめんなさい）
私の性格がどうだとか、ビジネスとしての文章戦略（有料メールマガジンなど）に関するものは、公共性を持つものではありませんので、こちらにお願いします。池田政信様の投稿もありがたいですが、このような内容のものは、公共性の関係でできればメールでお願いします。
池田様の善意に対して、大変申し訳ないのですが、[3115]のような投稿が[3118]のような投稿を生むのです。これが、掲示板の質を低くする元凶です。
もとはといえば、私が不用意に金が足りない、と書いたのがいけないのですが、まさかこういう末子末葉の部分だけ問題にされるとは思ってもみなかった。以下、私の方でも注意します。
どうして、日本人は個人的な揚げ足をとるようなくだらない話題にばかり熱中するのか。私は株や相場などやりません。何を勘違いしているんだか。が、以下、この手の投稿はご遠慮ください。反論や謝罪の言葉なども不要です。そんな暇があったら、さっさと公共性のある質の高い文章を書いて投稿してください。
どうして、私にばかり質の高い堅実な投稿を要求するのか。何が「たしなめる」だ。質の高い投稿をしているわけでも、私に対してカネを払っているわけでもないくせに。
（貼り付け開始）
「反核」という名の宗教
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唯一の被爆国という呪縛から逃れられる日は来るか
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久保信博、竹田圭吾（東京）
多くの日本人にとって、絶対神を信じる一神教の概念は理解しづらいものだ。だが日本人以外には、非核三原則をかたくなに守ろうとする日本人の思考こそ「不思議な宗教」のようにみえるらしい。
日本の政府系シンクタンクに勤務する下山貴浩は、アメリカの大学院に留学していた6年前にそう感じた。政治学の授業中にアメリカ人学生から日本が核武装しない理由を尋ねられた下山は、唯一の被爆国である日本には核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」という三原則があると説明した。
だがアメリカ人学生は、米軍が沖縄に核兵器を持ち込んでいると主張し、下山の話に納得しなかった。「非核三原則が虚構であることは世界中が知っている。開発力もある日本が核武装についてきちんと議論しないのは不誠実だ」と、彼は言った。
日本には、核兵器について論じること自体を許さないかのような「核アレルギー」が存在する。昨年5月、福田康夫官房長官が非核三原則の見直しに「オフレコ」で言及した際は、野党やマスコミ、反核団体から非難が殺到した。「福田発言は核保有の可能性に及ぶだけに見過ごすことはできない」と、朝日新聞は社説で批判した。
反核団体などが訴える核の廃絶は、人類に共通した願いだ。しかし「日本の反核感情は核イコール悪と絶対視している。反対を唱えれば核兵器がなくなると思っており、抽象的で宗教のようだ」と、成蹊大学の竹内靖雄教授は言う。
日本人の反核感情は、初めから抽象的だったわけではない。被爆体験が広島と長崎の市民だけでなく、国民全体に広く浸透しはじめたのは、1954年に起きた第五福竜丸の被曝事故で核の恐怖が日常に迫ったためだ。
現実離れした絶対平和主義
アメリカがビキニ環礁で行った水爆実験によって、日本に陸揚げされる魚から放射能が検出された。東京・世田谷区の主婦が呼びかけた核実験反対の署名運動はまたたく間に全国に広がり、67年には政府が非核三原則を国是として掲げるまでに反核感情は高まった。
だが、核への恐怖はしだいに現実感を失い、観念的になっていく。代表的な反核団体、原水爆禁止日本国民会議の基本原則には、「世界最初の被爆国」である日本の国民は「運動の中核となってその推進をはかる尊い使命をになっている」とある。「ヒロシマ」と「ナガサキ」は、反核のシンボルとして世界中に広められていった。
日本社会を精神分析の観点から考察する心理学者の岸田秀は「戦後の日本人は、核を否定して平和国家を主張することがアイデンティティーと思うようになった」と言う。「でも思い込んでいるだけだから、それを突き崩しかねない発言が出てくると反発が起きる。戦前の天皇制のように、絶対化すると現実から離れてしまう」
第2次大戦の敗北で、日本人の多くはそれまでの価値観を失った。その空白を埋めるのに「独自性をアピールできる反核は、世界から特別な存在とみられたがる日本人には受け入れやすかった」と、竹内は言う。
73年、南太平洋で核実験を繰り返すフランスに対し、オーストラリアとニュージーランドが国際司法裁判所へ提訴した。当時大学院生だった防衛庁防衛研究所の小川伸一・主任研究官は、この問題を修士論文のテーマにしただけで一部の教官や学生から右翼呼ばわりされたという。
国民感情に深く根を下ろした核アレルギーは、しだいに政治に取り込まれていくようになる。
経済復興とアジア諸国との関係修復という課題をかかえた戦後の日本政府は、自国の防衛をアメリカに託した。50年に朝鮮戦争が勃発し、アメリカから再軍備を促された際も、吉田茂首相は拒否した。
テポドン通過で態度が一変
アメリカの核の傘にとどまり続けるには、国内で核武装論が噴き出すのを封じる必要があり、国民の反核感情は政府にとって都合がよかった。「政治的、経済的コストを回避するうえで、核アレルギーを反映した非核三原則は合理的で賢明な政策だった」と、防衛研究所の佐藤丙午・主任研究官は言う。
その一方、反核感情は東西冷戦下で左右の両勢力からも利用された。革新勢力は反米運動の手段に、保守勢力は日本の戦争責任を軽減する手段に用いたと、南山大学のロビン・リム教授は指摘する。「原爆の被害者であることをアピールするため、広島は『聖地』にされた」
だが、アレルギーの原因となる環境は今や大きく変化した。かつてのようにアメリカに安全保障を依存して経済復興に力を注ぐ理由はないし、北朝鮮の核保有も現実味を増している。
論理的な検証に基づかない反発は、状況が変われば容易にひっくり返る可能性がある。現に98年に北朝鮮のテポドンが日本上空を通過したとき、偵察衛星の導入をまたたく間に決めるなど、日本はそれまでの「専守防衛」を忘れたようだった。
「核を好きな人なんていない。それでも受け入れるかどうかとなれば合理的な思考が必要になるが、日本人はそういう習慣をなくしてしまった」と、石原慎太郎・東京都知事は言う。「敗戦という『処女体験』がトラウマとなって、核をもつべきかと問われても冷静な判断ができなくなっている」
心の安らぎを得るうえで、宗教は大切なものにちがいない。だが、祈るだけで「非核」を貫くのはむずかしいかもしれない。
ニューズウィーク日本版
2003年6月4日号 P.20
（貼り付け終了）
[3118] 山田氏のうぬぼれの強さにうんざりしてます 投稿者：購読料を払おうか思案中の身 投稿日：2003/06/07(Sat) 06:02:14投資を募った話を見て頭にきました。
冗談なら早めに訂正してください。
多少なりとも相場で食ってきた身で言わせてもらうと人の金で相撲をとろうなどえらくなめた話です。
山田氏の現状は貧乏な学生と聞いたように思いますが、とすれば投資経験も相場観もろくに無く、良くても株式投資シュミレーターをやった程度でしょう？
株(を代表にしたマネーゲーム全般)は頭のいい人(おかしな言葉だ)が儲けられるゲームではありませんよ
。逆にそのような人ほど早く消えていく。見込みの強さが墓穴を掘るのです。
世の中には予見できることよりも予見できないことのほうが圧倒的に多いのですから。
副島さんが以前に推奨していたと思われる日揮でさえ最近二日連続のストップ安気配がありました。
中〜長期で持つとしたらこれはインサイダー以外避けられない。
こういった有望株がまさかの急落というのは別に珍しい話ではありません。そんな時いずれお金を預かっ
た人に中間報告もしなければならないでしょうがどう説明するのですか？
長期的には必ず上がるなんて言っても資産を吹っ飛ばされた人の耳には言い逃れにしか聞こえません。
バフェットのような美談は奇跡に近く、実際に他人の金を運用している人の大半は詐欺まがいの言い訳を
繰り返してます。
計画的にやっている実質詐欺師は別としてこれは自らのうぬぼれが招く結果なのです。
マルチまがいに手を出し、身近な友人知人親族からみはなされるのとまったく変わりません。よく覚えてお
いてください。
あと最近の山田氏は拍車がかかってます。
前におるぶらいとさんから一言ありましたが他に誰もたしなめないので言わせてもらいます。
普段人の揚げ足取りをしないような人が何か言ってくるときは相当なものがあります。
人に批判されると このやろう となるのは誰でもそうです。つまり平凡です。
ですがそこからめげずになにかつかみ取れればたいしたものですがね。
人に批判される以外に自分を見る鏡などないですよ。実経験からくるたくましさや巧みさ(理屈ではない)は
隠しようがありません。みんなよく見てます、口に出さないだけです。一度振り返ってみてください。
いきなり偉そうなことを書きましたが失礼しましたなどと言うのも偽善者っぽいので謝りません。
なお書き込みは初めてです。会員でもありません。
投稿規程に反していることは承知していますがこの板でなければ単に陰口を言っているだけなのであえて
ここに書きます。
削除する場合はしてください。
一度読んでもらえればそれでかまいませんので。
[3117] 「ぼやき」での疑問にお答えします 投稿者：alias 投稿日：2003/06/07(Sat) 02:25:49こんばんわ。aliasと申します。月着陸についての議論は興味深く見守らせて
頂いております。ところで、「ぼやき」にて書かれていた
＞私たちの会員の中から、「どうして、月面の飛行士は、
＞周囲をぐるりと写さないのだ（カメラをパンしないのだ）」という素朴な疑問を出した。
＞NASA肯定派の人たちは、誰も答えない。
とのことなので、お答えいたします。
パンしての撮影はしています。
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20437.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20438.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20439.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20440.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20441.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20442.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20443.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20444.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20445.jpg
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a17/AS17-134-20446.jpg
を見て頂ければお分かりのとおり、パンしながら何枚も撮影して
月面の様子を記録しています。
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a15/images15.html#Pans
はパノラマ画像がたくさんあるのでぜひ参考にして頂きたいです。
また、動画の画像は
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/alsj/a15/a15v.1440436.ram
というものがあります。
感心なことに、NASAはたいていのものをアーカイブにして公開しているので
NASAのサイトを探すといろいろなものが見つかりますよ。
これも「トリック」だとすると、NASAはかなり技術力が高そうです。
副島先生や会員の皆さんでぜひともNASAの卑劣なトリックを解き明かして
陰謀を白日の下に晒していただきたいです。陰ながら応援させて頂きます。
それでは失礼致します。
[3116] 米遺伝子スパイ事件についての会員からの注意喚起メール 投稿者：副島隆彦 投稿日：2003/06/06(Fri) 07:22:41副島隆彦です。 私たちの会員から、以下のメールを戴きました。
特に理科系の、在米のバイオ研究等をしている会員や、ここの閲覧者は
ご意見や情報をお寄せ下さい。副島隆彦拝
（転載貼り付け始め）
＊＊＊＊さまへ
副島隆彦です
お叱りに近い貴重な提言メールを有り難うございます。
当然に私は、この「米遺伝子スパイ事件」に始めから注目していました。
今，私の手元のＰＣの中にあるのは、以下の最新の新聞記事だけです。
この奇妙な裁判事件関係をファイルしたものが自宅にあります。私の脳は
こういう事件があると自動的に回転し始めます。
（転載貼り付け始め）
「岡本被告は真実を」 米遺伝子スパイ事件
共同通信 ２００３年 5月29日17時35分更新]
【クリーブランド（米オハイオ州）２９日共同】米クリーブランドを舞台にした遺伝子スパイ事件に絡んで有罪判決を受けた米カンザス大助教授、芹沢宏明被告（４１）が２８日、共同通信との単独会見に応じ、主犯格とされ現在は日本にいる岡本卓被告（４２）＝元理化学研究所チームリーダー＝について、米国への身柄引き渡しは日本政府が決める問題だとしながらも「正直に真実を明かすべきだ」と強く訴えた。
芹沢被告は、事件の核心部分となったＤＮＡ試料の持ち出しについて「自分は何も分からずに（２００１年５月に経済スパイ罪で）起訴され、（米連邦捜査局などの）捜査資料で事実関係を初めて知った」と証言。これまで伝えられる岡本被告の説明については「矛盾も多く、全く分からない」と不満を表明した。 （共同通信 5月29日17時35分更新）
（転載貼りつけ終わり）
副島隆彦です。この事件と、数年前のアルツハイマー研究の日本人先端研究医師殺しの事件とは関連します。＊＊＊＊様が以下に資料を列挙してご指摘の通りです。
この事件は裏の闇が深いようです。今のところ私のたちの手には負えません。
きっと誰か優れた医療ジャーナリストが、真相を書くでしょう。それまで待とうと私は思っていました。
何か非常に大規模なアメリカの、日本の先端バイオ技術開発に対する謀略のようです。理研の研究者たちなら真実を知っているのでしょうが、アメリカの圧力がかかってとても日本国民に救援をお願いできないのでしょう。
私たちの会員や読者に広く意見や情報を求めようと思います。
今後とも貴重なご指摘を宜しくお願い申し上げます。
副島隆彦拝
Return-Path: ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
Date: Thu, 5 Jun 2003 23:20:09 +0900
From: ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
To: "副島事務所" snsi@mwb.biglobe.ne.jp
Subject: この事件に注目
有料会員の＊＊＊＊（2003）です。
いわゆる「米遺伝子スパイ事件」に関心は無いのか？
不可解な事件だ。
何年か前にも米国で、アルツハイマーの研究者（日本人）が殺された事件があった。その事件では奥さんが疑われていたが、そんな人には見えなかった。
日経gooで検索した記事（理研、アルツハイマー）
2003/04/02日経産業新聞 理研、新組織を発足、脳研究の成果、教育の場に。
2002/12/24日経産業新聞 理研、相次ぎ基礎技術――アルツハイマー病関係、細胞膜
内情報伝達領域の働き抑える。
2002/11/14日経産業新聞 米イリノイ大学、痴ほう治療薬でがん抑制
（海外ハイテクフラッシュ）
2002/11/04日本経済新聞 朝刊 理研、脳老化マウス開発、痴ほう症研究に活用。
2002/08/27日経産業新聞 理研、ストレス細胞死、遺伝子の働きを解明。
2002/07/19日本経済新聞 朝刊 パーキンソン病、原因たんぱく分解促す物質、理研が発見。
2002/07/19日経産業新聞 パーキンソン病異常たんぱく質、理研、分解機構を解明。
以前送ったバイオマス関係法記事も添付します。
(副島隆彦追記。以下の新聞記事の画像での貼りつけは、私の技術力ではここには載せられません。誰か、この２本を、デジタル文にして、この重掲に追加で貼りつけてください。副島隆彦記）
（以下に追加で貼り付けます。−須藤）
（転載開始：米スパイ事件判決、５．３０、日経より）
米遺伝子スパイ事件
芹沢被告に罰金刑
連邦地裁判決 偽証認め司法取引
【クリーブランド（米オハイオ州）＝共同】
日本人研究者２人が1999年7月、オハイオ州クリーブランドの医学研究財団からDNA試料を持ち出したとされる遺伝子スパイ事件で、司法取引によって偽証罪を認めた米カンザス大助教授、芹沢宏明被告（41）の判決公判が28日、クリーブランドの米連邦地裁で開かれ、ダウド裁判長は罰金500ドル（約6万円）、保護観察処分２年などの判決を言い渡した。同事件での判決は初めて。
主犯格とされ日本にいる岡本卓被告（42）＝元理化学研究所チームリーダー＝の身柄引き渡し問題に進展はなく、米側の司法手続きはこの日の判決でいったん止まる。今後の事件の真相究明は、身柄引き渡し問題に対する日本側の判断が焦点となる。
２００１年５月、岡本被告とともに経済スパイ罪で起訴された芹沢被告は昨年５月、新たに訴追された偽証の罪を認め、代わりに検察側が経済スパイ法違反の起訴を取り下げる司法取引が成立。芹沢被告は、起訴前の米連邦捜査局（FBI）の事情聴衆の際に、虚偽の供述をしたことを認めていた。同裁判長は、芹沢被告に１５０時間の社会奉仕をすることなども言い渡した。
岡本被告の経済スパイ罪での身柄引き渡しについて、検察側は判決後「（日米両国）政府間の交渉は未決着だ」と述べ、今のところ目立った進展がないことを示唆した。
（転載終了：米スパイ事件判決、５．３０、日経より）
（転載開始：改正揮発油品質確保法、５．２３、産経より）
◆アルコール含有燃料を規制
ガソリンにアルコールを混合した自動車用燃料を新たな規制対象とする改正揮発油品質確保法が、２２日の衆院本会議で全会一致で可決、成立した。同胞の施行後、アルコール含有燃料は、政令で定める品質基準を満たす必要がある。経済産業省は６月までに新たな品質基準を取りまとめ、アルコール濃度が高い燃料を禁止する方針。
（転載終了：改正揮発油品質確保法、５．２３、産経より）
副島隆彦拝
[3115] 山田宏哉氏に提案します 投稿者：池田政信 投稿日：2003/06/06(Fri) 01:43:16有料会員の池田政信です。以下引用は山田宏哉氏の投稿
「[3112]「作品」ではなく、「商品」としての書籍 への敷衍」より
（引用開始）
最後に、サビオラさんは会員になっていないということですが、余ったおカネがあるなら、まずは私、山田宏哉に投資してみませんか（笑） 自分で言うのも何ですが、なかなか将来有望な投資先ではないでしょうか。ハイパーインフレで資産を吹き飛ばすよりはマシかと思います。 見城氏の真似ではありませんが、どうも私は圧倒的に自分自身の資金（研究費）不足で悩んでいます。能力と気力は有り余っているのですが、おカネが続きません。困ったものです。（了）
（引用終了）
提案なのですが、山田宏哉氏個人の事業計画書のようなものを作成されて
この掲示板或いは個人のＨＰで公開されて出資者を募られては如何でしょ
うか。
[3114] [3113]読売新聞・「賃金革命」を読んで考えたこと 投稿者：グリフイン（1812） 投稿日：2003/06/05(Thu) 23:08:52を読んで。山田さんの切れの良いお話を読んで、異論というか、一点だけ。「付加価値」という言葉を、安易に使わない方がいいです。
付加価値という言葉にはれっきとした定義があります。ほとんどの人が安易に使うので、付加価値分析を大量にやった人間としては違和感があります。
生産性本部の定義がわかりやすいでしょう。
私自身は、「人様にご迷惑をかけない価値」と、よんでいます。
極端な言い方をすれば、特許権使用料も、付加価値です。賃借料も付加価値ですから。アメリカに大量の特許料を払う企業は付加価値の高い企業です。
老婆心ながら。
[3113] 読売新聞・「賃金革命」を読んで考えたこと 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/05(Thu) 14:24:46山田宏哉です。日本的経営が捨て去られ、能力主義の時代が来る、とはすでに聞き飽きた言説かと思います。ただ、どうも抽象的なお題目に留まっていて、突き詰めて考えられることがありません。よほどの資産家でない限り、自分自身にも関わってくるテーマだと言うのに。
以下、大学の「賃金論」の講義のために書いたレポートですが、たいていマスコミがこの問題を報じるときには抜け落ちる視点をいくつか指摘しました。
（貼り付け開始）
賃金論レポート
学籍番号****** 山田宏哉
読売新聞（2003年3月4,5,6日付け）に「賃金革命」と題する特集記事が載った。まず、この記事の趣旨を大まかに要約すると次のようになる。
「デフレ、高い失業率、業績回復の遅れにより、企業はこれまでの年功序列、終身雇用を前提とした日本的経営ができなくなった。これからは、各人の実力に応じたドライな能力主義の時代が来る。しかも、日本は外国と比較すると人件費が突出している。これは日本の国際競争力を削いでいる。今や、定期昇給は論外として、賃下げが求められているのだ。」
私は、この記事から問題とすべき論点が大きく分けて２つあると考えている。すなわち、「これからは、各人の実力に応じたドライな能力主義の時代が来る」という議論と「日本の人件費が高くて国際競争力を失ったから賃下げをすべきだ」という議論である。
初めに、「これからは、各人の実力に応じたドライな能力主義の時代が来る」という主張を検討する。この記事に限った話ではなく、マスコミなどでよく言われる言説だ。事実、聞こえはよい。
しかし、問題はどうやって各人の能力を判定するのか、という点だ。仕事と言っても、個人プレーが中心となるものと集団プレーが必要なものがある。個人プレー中心の仕事に能力主義を導入するならまだよい。だが、集団プレーを必要とする仕事で、各個人が「我先に」とばかりに能力を誇示して、客観的な評価基準もないままに、他人を出し抜こうとしたら、一体どういうことになるか。全体として、ひどく生産性が下がることは、あえて言うまでもないだろう。業種によっては、日本的経営が、必ずしも非合理とは言い切れない。
そもそも、各人の抽象的な「能力」（誰がどのような基準で判定するのだろうか）に応じて給料を支払う、ということが企業にとって本当に合理的と言えるだろうか。これでは、理念には全員賛成だが、実際の自分の評価には大多数の人が不平不満だらけ、ということになりかねない。本来、企業にとって多くの場合、問題となるのは、各従業員がキチンと与えられた仕事をこなすことができるかどうか、であって、必ずしも各人の「能力そのもの」を測定する必要はないのではないか。つまり、より厳密に言うなら、企業は各々の業績（パフォーマンス）に対してのみ対価を払えばよいのではないか。
「日本の人件費が高くて国際競争力を失ったから賃下げをすべきだ」という議論も同様に多くの問題点をはらんでいる。だいたい、この議論は、日本の首都圏では衣食住のうち特に「住」のインフラが整っていないことを無視している点と、まるで労働者を単純作業しかできないロボットのように見做している点に、そもそもの大きな問題点がある。
それでも、賃金を下げることで、企業は業績を回復することができるかだろうか。できない。優秀な人材の流出を招いたり、インセンティブ（動機付け）を削いだりするだけで、長期的にみれば企業にとってもマイナスである。
なぜなら、必要とされているのは、製品の付加価値を高めていくことこそ、本当に今の日本企業に必要とされていることだからだ。ひいてはそれが国際競争力へとつながっていく。また、それしか道はない。だからむしろ、優秀な人材を保つべく高賃金を払うという、例えばシンガポールのような逆の考え方を取り入れることこそ、重要だと言える。（了）
（貼り付け終了）
[3112] 「作品」ではなく、「商品」としての書籍 への敷衍 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/04(Wed) 01:42:34山田宏哉です。まず、私からお願いしておきますが、「[3111]Re:「作品」ではなく、「商品」としての書籍 投稿者：サビオラ 」 は削除しないでください。非常に重要な知識と情報が含まれています。
私は、見城徹氏個人を問題としたのではなく、彼が「週刊東洋経済」の対談で語った「本に対する思想のみ」を問題にしました。恥ずかしい話ですが、見城徹氏個人については、ほとんど知りませんでした。ですので、サビオラさんの以下の記述は私にとって、大変貴重です。ありがとうございます。
（引用開始）
しかし、その一方、彼は誰よりも本を愛し、何よりも作家を愛します。彼に口説かれた作家は皆、「こんなに尽くしてくれる編集者は、いない。命がけでサポートしてくれる。何年でも。彼じゃなきゃ書いてないよ。」と口をそろえます。この姿勢は角川にいた頃から現在に至るまでずっと変わりません。
重たい掲示板 [3111]Re:「作品」ではなく、「商品」としての書籍 投稿者：サビオラ
（引用終了）
山田宏哉です。
このような、見城氏の本や作家に対する深い愛情は、一見、ドライな態度と矛盾するようで大変興味深いことです。いずれにせよ、見城氏が非常に仕事熱心な方であることは、確かでしょう。それは、前掲の週刊東洋経済の記事を読んでいても、強く感じたことです。
ところで、サビオラさんは、見城社長のドライな態度の例として、
「君には年間○○○万の給料を支払っている。この給料に見合うには、最低でも年間100万部の本１冊、20万部の本10冊を作りなさい。作れないなら去りなさい。」
という言葉を用いています。私は、この言葉をとても素晴らしい、優れている、と考えます。この言葉は、日本人の馴れ合い的な関係を完全に排しています。しかし、市場経済に基づく能力主義とは、まさにこのことを言うのでしょう。誰にでも理解でき、かつ公平です。本当に自分の仕事に誇りを持っているからこそ、言える言葉だと思います。
本来ならば、このような「あなたにはこれだけのカネを払っているのだから、最低限、それに見合うだけの仕事をしろ」というのは、雇用者の立場からすれば、当たり前すぎるほど当たり前のことです。単に、酒付き合いがいいだけの奴や、上司に媚売って取り入る人間ばかりが、有能だとして高い地位と給料を与えられる、などというのはほとんどの人にとってまっぴら御免でしょう。
ところで、漫画（または絵や映像）と活字（または言葉）の問題については、私も真剣に考え続けています。私は情景描写などの分野においては、どうあがいても活字は漫画（絵・映像）に勝てないと諦めています。例えば、鮮明なタンポポの写真の前に、どんなに表現力豊かな小説家がそのタンポポの美しさを文字で表現しても、絶対に勝てないでしょう。これはハッキリしています。
しかしながら、活字側にも活路が残されています。「抽象表現」の分野です。例えば、言葉で言えば「経済」「正義」などです。言葉で言えば一語ですが、「経済」や「正義」そのものの絵を描くこと、映像を写すことは、不可能です。経済や正義が象徴する具体物の絵（例えば、経済の象徴としての札束や正義の象徴としてのスーパーマン）ならば書くことは可能であっても。
ところが、言うまでもなく、漫画という媒体は、絵の要素も文字の要素も両方取り入れています。これは非常に優れたメディアだと言わなければならない、と私は思います。唯一、難点を挙げるとするならば、漫画を描くには「手間と時間がかかる」という点でしょう。だから、文字のみに比べて展開が遅くなる。しかし、この点を克服すれば、純粋な理論研究以外の分野では、漫画が強みを発揮するようになるでしょう。
ただし、それでも私は、活字が不要になるとは考えていません。なぜなら、私たちの脳は、言葉なしでは思考ができない、からです。ですので、活字を読んで理解する、という行為はそのまま思考力のトレーニングになります。ですので、漫画ばかり読んでいる人よりも、活字の本もそこそこ読んでいる人の方が思考力があるし、実際に優秀なことが多いのでしょう。（ただし、思考力があるからといって、その人がよい表現者であるかは、また別の問題です。）
最後に、サビオラさんは会員になっていないということですが、余ったおカネがあるなら、まずは私、山田宏哉に投資してみませんか（笑） 自分で言うのも何ですが、なかなか将来有望な投資先ではないでしょうか。ハイパーインフレで資産を吹き飛ばすよりはマシかと思います。 見城氏の真似ではありませんが、どうも私は圧倒的に自分自身の資金（研究費）不足で悩んでいます。能力と気力は有り余っているのですが、おカネが続きません。困ったものです。（了）
[3111] Re:「作品」ではなく、「商品」としての書籍 投稿者：サビオラ 投稿日：2003/06/03(Tue) 14:05:05初めまして、サビオラと申します。法律学カフェにて投稿させていただいたことがあります。
非会員による重掲への投稿ゆえ、即削除を覚悟で投稿させていただきます。
確かに山田さんが挙げた書籍、そして見城社長の「本をあくまで「商品のひとつ」とみなす姿勢」は、事実です。しかし、山田さんご指摘の見城社長像は、一面的すぎるような気がします。
見城さんは確かに本を商品とみなすビジネスマンでしょう。ドライなところは、とことんドライです。幻冬社では、完全ノルマ制で、例えば「君には年間○○○万の給料を支払っている。この給料に見合うには、最低でも年間100万部の本１冊、20万部の本10冊を作りなさい。作れないなら去りなさい。」と徹底しています。
しかし、その一方、彼は誰よりも本を愛し、何よりも作家を愛します。彼に口説かれた作家は皆、「こんなに尽くしてくれる編集者は、いない。命がけでサポートしてくれる。何年でも。彼じゃなきゃ書いてないよ。」と口をそろえます。この姿勢は角川にいた頃から現在に至るまでずっと変わりません。
私としては、幻冬社といえば「永遠の仔（作・天童荒太）」です。山本周五郎賞を受賞した「家族狩り」等を読んで、とにかく業を背負ったような筆力に惹かれたのでしょう。そして、永遠の仔を書き上げるまでに何年も待ち、サポートし続けたのです。そして不朽の名作（←私にとっての評価）が産まれたわけです。
もちろん、才能あふれる山田さんも知っておられることだとは思われますが、やはり見城さんの、こういった側面も書いて欲しかったです。本をただのビジネス、商品として扱う側面しか言及しないのならば、ただのブックオフ論になってしまいます。
さらにもちろん、大衆の愚、本質・本物のわからん馬鹿大衆によって、本質・本物が廃れている虚しさ、憤りは、私も同感です。これは本に限らずTV等も同様ですよね。民放の一部の良質な番組は、バラエティー等で稼げるからこそできる番組であるのと同様、言論書は漫画で稼いだ金を回してやっと出版させてもらっているのが現状ですよね。
ただ、山田さんも指摘なさっているように、言論界の努力も足りませんよね。見城さんが口説きたいと思えるほど魅力ある言論人（活字人）がいない。言論人が漫画・ゲームを見下す態度は、新聞屋がTVを見下す態度と同様であり、商業的に大成功（TVは今は厳しいですが。）を収める相手への嫉妬処理の自慰行為にすぎません。
特に漫画表現はハリウッド映画を超えるものがありますし、活字を圧倒的に超越する部分があります。
これに関して私が友人などに話す時に持ち出す分かりやすい例が、よしりんです。
私は活字人でもない素人ですし、ただの一読者ですが、読みつつ同時に嫉妬も感じます。それは、私のような素人でなくとも、かなり優れた活字人がいくら素晴らしい活字を連ねようとも、たった一枚、一コマの漫画表現にかなわないことがあるからです。卓越した漫画１コマは、百万言を超えます。たった一コマで。それができるよしりんに、分不相応ながら激しく嫉妬してしまいます。
その漫画表現に勝とうとするならば、尋常ならざる活字改革が必要となるだろうし、今の言論界に、それほどの息吹が感じられません。
優れた活字人であればあるほど、漫画表現の優位性、圧倒的パワーを認識し、目をそむけないでしょう。勝つのが難しいのであれば、それを利用することを考えるでしょう。
その点、よしりんに近づいた副島氏の行動には、生意気ながら「そうそう、それがベストな戦略やねん。」と、我が意をえたりと思いました。
っと、見事に本論からズレまくりでみっともない文章ですねf(^^;)こういう所を、山田さんの文章から学ばないといけないところだと、書きながら痛感していますf(--;)
かなり無理やりですが本論に戻して終わりますが、できれば見城さんの上述のような面も触れつつの文章にして欲しかったです。触れると本筋がブレるとの判断かもしれませんが、見城さんへのマイナスイメージが強すぎる文章だと感じましたので意見させていただきました。
今後も自分なりのステップが踏めるまでは非会員のまま無料ぼやきを盗みみて過ごす者ですが、山田さんの賢文を期待しております。
[3110] 「作品」ではなく、「商品」としての書籍 投稿者：山田宏哉 投稿日：2003/06/03(Tue) 10:12:26「作品」ではなく、「商品」としての書籍 山田宏哉です。
『週刊東洋経済』２００３．５．３1に、幻冬舎（げんとうしゃ）の創始者であり、現代表取締役の見城徹（けんじょう とおる）氏の対談記事が載っていた。「本は作品ではなく商品 パンやおにぎりと闘う」という大見出しのこの記事は、その名の通り、徹底的に出版をビジネスとしてとらえ、「良質な教養や文化を担う」といった岩波書店や学術系の出版社にありがちな特権意識や気負いは全く感じられなかった。
もちろん、果たしてこれが歓迎すべき事態なのか否かは、すぐには判断をつけかねる問題をはらんでいる。ただ、確かに本屋で気になった（読みたくなるような）タイトルの本を見つけて、出版社を見てみると、幻冬舎や草思社などの中堅の出版社であることが多くなった。そして、冷静に予想すれば、活字離れと出版不況が言われる中、今後、他の多くの出版社もこのような価値観に追随するようになるだろう。
本好きであれば、今やこの幻冬舎の名前を聞いたことがない、という人はおそらくあまりいないだろう。ところが、意外なことに、幻冬舎は1993年設立と非常に新しい。しかも、失われた10年と言われる経済状況と出版不況の中で急成長してきた出版社である。私が幻冬舎などに注目する最大の理由のひとつはここにある。
幻冬舎から出ている書籍の中から、代表的なものを私なりに選ぶならば、橘玲『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』や高見 広春『バトルロワイアル』（文庫版。中学生が一人生き残るまで殺し合うというストーリーで物議を醸し、映画にもなった）などであろう。もっとも、私の印象では、幻冬舎の書籍は、「カネ、女、暴力」という人間の1次的欲求を刺激するテーマの本が、比較的多い。
見城は、前掲の松原隆一郎（東大教授 社会経済学）との対談の中で次のように答えている。（なお、この対談は、「ミリオンセラー連発の心」として松原氏が「現代消費を斬る」というコンセプトのもと、３週連続で別々の人と行う対談の第１回目である。）
（引用開始）
見城 僕はあえて「作品」と言わず「商品」と言っているんです。商品を売るということは、特権意識があったらできないと思います。ビジネスは経常利益から何から全部比べられるのだから、全く同じです。シャンプーを売るのと本を売るのと全く変わらないと思います。（略）
松原 1980年代の後半に、思想方面でポストモダンのブームというのがありまして、プラトンみたいな古典の本を読むのも、最新の音楽を聞く[原文のまま]ことも全く等価だという言い方がなされました。たとえば田中康夫氏とかが言い出していたんですね。価値などというのはその人の主観にすぎないのだから、商品として同列なんだと。
今のお話を伺っていると、そういう一部思想系の人が流行で言っていたのと違って、かなり本格的にそういう時代が始まっているということですね。
見城 スーパーの商品と本は同等であるべきです。今、コンビニエンスストアにある文庫なり雑誌がパンやおにぎりと勝負しないかぎりはビジネスとしては成り立たない。
（略）
僕にとって自分はこれだと思ったものが売れないということは、とりもなおさず敗北なんですね。いい本を出したからいいやというのは僕にはない。大衆に支持されないものは、僕にとっては無価値なんです。
『週刊東洋経済』2003.5.31 P68〜69
（引用終了）
山田宏哉です。
ここには、見事なまでの首尾一貫した見城の出版観が流れている。私自身は、コンビニに置いてあるような、読んだらすぐにゴミ箱行きの文庫本の類は、「本」とは認めないが、見城の本をあくまで「商品のひとつ」とみなす姿勢もまた尊重しなければならない。実際、彼が率いる幻冬舎の急成長は、この考え方なくしては、おそらくはなかっただろうからだ。
そもそも、大衆に支持される（おカネを出してでも買いたいと思う）本とは、どのようなテーマの本なのだろうか。やはり『ハゲの直し方』とか『お金持ちになる方法』とか『女の口説き方』など、その人にとって死活的に重要なテーマ、ということになるのだろう。これらの人間の直情に訴えかける本を差し置いて、硬めの政治（経済）評論などが、大衆に支持される、という状況は、やはり考えにくい。
それでは、高度な教養などというものは、大衆から見放され、「食欲、性欲、睡眠欲」など生理的な欲求に根ざした本ばかりとなってしまうのだろうか。これは、私自身にとっても死活問題である。
しかし、私は硬めの文章を書く人にとっても、知識階級とは言えない大衆に支持されるチャンスはあると思う。それは、やはり硬めのテーマであっても、その人にとって死活的に重要なテーマであるということを、わかりやすく粘り強く説得する、という方法だ。
学者のように、『デフレによる資産価値減少に関する一考察』などというタイトルをつけても、専門家はともかくとして、大衆はわざわざカネを払ってまで読みたいとは思わないだろう。だから、同じテーマで何か文章を書くにしても、例えば『デフレがあなたの資産を奪う』とか『デフレからどう資産を守るか』とかもっとわかりやすく切迫感があるタイトルをつける。さすがに、自分の資産にまで興味がない、という人はほとんどいないと思われるからだ。
「危機感を煽る」というと言葉は悪いが、切迫感がなくては、そもそも興味を持ってもらえないのだからこれはある程度は仕方がない。また、そのような最低限の努力もしないで、「大衆の愚かさ」を嘆いたところで、それは本を供給する側の傲慢（ごうまん）でしかないだろう。
ただし、それでも「結局、その人の時間を過ごすのに、面白いか、面白くないかだけです。それが携帯だったりゲームだったりする。それよりもっと面白い活字を出せば、活字は売れる。」という見城の極度に市場化された考え方が、長い目で見て、出版業界にとって吉と出るか凶と出るかは、もう少し様子を見守ってみないことにはわからない。採算に合わなくても、質の高い専門的な良質の本を出版し続ける、という伝統的な出版気質をもった人達もやはり必要なのだ、という「古い」考え方も、まだ私の中に残っている。（了）
副島隆彦です。 サイバッチの毒島雷太（ぶすじまらいた、と読むらしい）君の以下のような文章は、私は、どうも、やっぱり悪ふざけが過ぎると思います。芸能人、有名人の個人の住居は、ファンを含めて一般に知られたくない事でしょう。それを秘密にして守りたいという事情があれば、それを尊重しなければなりません。
国民の中の、有名人、芸能人、花形スポーツ選手たちへの憧（あこが）れは、同時に、ねたみ、そねみ、嫉妬となって、ゆがんだ心情をも一部に生み出します。一般国民の恵まれない生活のはけ口が、高額所得を得ているように見える芸能人、有名人への激しい嫉妬感となって現われたりします。それで、有名人、芸能人たちは、数十人に及ぶ熱狂的なストーカーにつきまとわれるらしい。
芸能人の戸籍抄本や住民票を突き止めて、勝手に自分との婚姻届を出したりするという。朝から晩まで、何年間もそういう人たちに付きまとわれることは大変な苦痛だと思う。それを被害の実情としての存在として、裁判所は認めるだろう。だから有名人の住所、居所の秘匿は、「保護（すべき）法益がある」と判断するだろう。
サイバッチの毒島君は、どうやら建設中の反町隆史と松嶋奈々子の住宅の近所や遠景しか写していないのだから良いではないか、それは言論の自由、報道の自由の許容範囲内だ、という反論を試みようとしているらしい。それで、反町側の弁護士たちと交渉したようだ。それでも折り合わないので、結局、裁判になるらしい。
一旦、裁判を抱えると大変である。毎月、一度は裁判所に行かねばならなくなる。その都度「答弁書」という書類を、自分の側の弁護士と話して準備しなければばらなくなる。弁護士費用がかかってくる。
毒島君は、「俺たちのような貧しいメルマガ発行者」とか、「いたいけな俺たちを、･･･むしけらのように踏みにじる」とか「俺たちのような弱者をカネと力で踏みつけにする巨大（芸能）事務所の圧力には屈さない」という書き方をいつもする。
この書き方ではいけないと私は思う。自分を野卑な存在に見せて、それで居直った強さを持っている、と見せかけても、それだけでは、読者大衆の支持を得る事は出来ない。反町と松嶋の受けるであろう被害を理解してあげなければ、和解は成立しない。「そもそも言論の自由があり、有名人たちの個人情報を知りたがってる人々がいるのだから、それを与えることを職業にする者としての自分が存在することは、自然なことである」という考えでは、現在の社会正義の基準に合致する事は出来ない。
議員、公務員（彼らは、みんなの代表として選らばれているのだから、立派な人間でなければならない、という要請が生まれる）だから、公人（こうじん、public personage パブリック・パーソネッジ) であるあるから、プライヴァシーは縮減してもやむを得ない、という「公人理論」は世界の法学界の了解事項である。ところが、芸能人は、私人（民間人）であり、自ら「みんなの代表」になった訳でもない。それなのに一般人よりも高潔な人格を要求される必要は無い、ということで、芸能人、有名人たちの側の弁護士たちは闘うだろう。芸能人といえども、自分の私生活が暴かれる事の苦痛は一般の人と変わらないはずだ、ということだ。
私は、自著の『切捨て御免』（１０年ぐらい前に書いた本、ここのサイトで販売中）の中で、「噂の真相」誌の編集長（発行人）の岡留安則（おかどめやすのり）氏を論じた。その中で、「私人である芸能人や有名人の私生活を暴けば、それは名誉毀損になる。そういう裁判をたくさんか抱えると大変だ。いくら岡留氏でもいやになるだろう」という趣旨のことを書いた。
現在、岡留氏は、半年後に「噂の真相」を廃刊する準備をして、自分が抱えている、刑事事件としての「名誉毀損罪」の裁判の結審に備えている。私が、岡留安則論で論じたとおりになったではないか。だから、岡留氏は、私の岡留安則論を始めから激しく嫌った。
同じく、田中康夫論と、佐高真（さたかまこと）論も書いて、この『斬り捨て御免」に収録されている。おそらく、この今でも仲の良いこの３人の「三人同盟」（と１０年前から私は呼んでいる）は、以来、私、副島隆彦を目の敵（かたき）にしていた。あんなにはっきりと自分のことを描かれて冷酷な未来予測までされたので激しく嫌った。私のこの３人の人物評伝は自分で言うのもなんだか出色の出来である。
そして、これから同じ事が、インターネット上の言論や情報公開に対してどんどん裁判になる形で事件となるだろう。私もまたこれから名誉毀損の民事裁判を抱える事になるかもしれない。きっと人生の大きな負担となるのだろうが、そういうことも覚悟しなければ済まないだろう。
無益な争いごとはなるべく避けなければならない。しかし真実を日本国民に伝えるという過激な言論を志しているのだから、仕方が無い面がある。だから、私は、毒島君に、「いいところで折り合いをつけなさい。向こうの怒りと、言い分を聞く耳を持つべきだ」と助言します。
芸能人が住んでいる住居の所在をネット上で、それとなく知らせることまでが、プライヴァシーになるがずがない、というのは、芸能人ストーカーたちの「つきまとい行動」のおそるべき実態を知らないから言えるこことだ。
しかも、以下の文に有るように、反町側の弁護士たちの事務所の住所と電話番号を書いているのに、自分の「電網社」の方は、＊＊＊＊で消しているのは、どうも正義感が足りない気がする。自分だけは守るものがって、相手の秘密は有名人だから、得をしているのだから、暴いてもいいという態度では、みんなが白ける。
芸能人、有名人に、「準公人理論」というのが、成立するのかは、目下の、名誉毀損裁判を支える中心的な論題であり、法学界の課題でもあるようだから、私もこれから調べて考えてみようと思う。
池田大作創価学会名誉会長の「月刊ペン事件」の判決文が、やはり、そのリーディング･ケース（重要判例）らしいです。
副島隆彦拝
（転載貼り付け始め）
OH! CYBER PAPARAZZI
【芸能裏ねたジャーナル】ついに反町隆史裁判決定へ!!0028[05/30/03]
◆配信数：78364◆●無許可転載歓迎。でも、上記URLは入れてね
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表紙置き場 http://freeita.tripod.com/
●スクープ!! 今度は「回答書」を入手
反町隆史との裁判決定へ!!
反町隆史とその代理人を名乗る神部健一・酒井将両弁護士(第一中央
法律事務所中央区日本橋３−３−１１第一中央ビル６階 03-3281-7716)
が【日刊プチバッチ！】の配信＆決済代行システムであるメイラックス
に対して、「警告書」を送りつけ、いたいけな俺たちのプライバシーを
侵害しようとしているのは、これまでもお伝えした通り。
「警告書」の内容は、高圧的であり、弱者を虫けらのように踏みつけるものだったので、その後も地を這うような取材を続行していた。
で、その後、入手したのが以下のよう回答書である。この回答書は、メイラックスから、神部健一・酒井将両弁護士(第一中央法律事務所中央区日本橋３−３−１１第一中央ビル６階 03-3281-7716)へ出されたもの。
メイラックスが、俺たちのような貧しいメルマガ発行者のプライバシーを守るため、日本を代表する人気スター＝反町隆史の横暴と真っ向から対決してくれる姿をまざまざと見せつけられるにつけ、思わず、目頭が熱くなったものである。
これがまぐまぐやmelma!なら、どうなっていたか？ 想像するだけでからだが震えてくるほどの恐怖を感じる。ぶるぶる。と、いうろころで、メイラックスは反町サイドの「警告」を無視。
＜当社が誠実に対応しているにも関わらず不誠実であるとし、再度、警告書なる内容証明郵便が送付された事を大変遺憾に思います＞とまで言っているのだから、裁判になるのは必至である。
もし、反町と神部健一・酒井将両弁護士が裁判をおこさないというのなら、静岡のあばら家でささやかに会社を営む、いたいけな零細メルマガ発行会社を、内容証明１本で恫喝し、弱者の個人情報を暴露させようとしただけ、ということになるではないか。
まさか、日本を代表する大スターの反町隆史氏がそんな卑劣なことをするわけがない。と、いうことろで、今後も反町＆松嶋豪邸リポートと裁判については徹底取材を続行。現在、編集中の「スキャンダル大戦争５」では、詳細マップ付カラーグラビアでお届けする。同書版元の鹿砦社は、悪徳タレントや悪徳弁護士と闘い続ける正義の出版社。
まさに、メルマガ界の良心と出版界の正義が握手をし、巨大権力と闘うことになったのだ。ああ、裁判が楽しみだなぁ。
反町隆史と神部健一・酒井将両弁護士(第一中央法律事務所中央区日本橋３−３−１１第一中央ビル６階 03-3281-7716)よ、今度、会うのは法廷だな。
回答書
冠省。
先頃より当社が管理するメイラクッスシステムの配信
情報に関する改善要求、並びに発行人情報の提示請求が
貴社からあり、それに対して当社が誠実に対応している
にも関わらず不誠実であるとし、再度、警告書なる内容
証明郵便が送付された事を大変遺憾に思います。
当社では反町隆史のプライバシー権を侵害すると思わ
れる該当箇所につき貴社より指摘のあった部分を編集す
る事で問題の回避が成されたと判断しており、全文の削
除をせよという貴社の法的根拠が理解できません。現状
のどの部分が権利侵害しているのか明確にご回答頂き、
相応と判断できるものであれば削除させて頂きます。
又、発信者情報の開示につきましては、先日送信致し
ました情報が当社が発信者より受け付けている情報の全
てであり、それを不十分だと感じるのは貴社の問題であ
り、当社では発信者情報の信憑性に対して確認調査をす
る法的な義務も無く、申告内容を信用することで問題無
く適法に運営をしております。
以上、お問い合わせの回答とさせて頂きます。
平成１５年４月２８日
静岡県＊＊＊＊＊＊＊＊＊番地１
株式会社電網社 代表取締役 ＊＊＊＊ 印
東京都中央区日本橋３丁目３番１１号第一中央ビル６階
第一中央法律事務所 株式会社研音代理人 神部健一殿
◎高級住宅の下には貧しい人々の生活が……
http://great.mailux.com/file_view.php?id=UP3ED4764F342F3
◎井戸が……。水道も通っていないのか？
http://great.mailux.com/file_view.php?id=UP3ED4760E53EC1
◎貧乏人とセレブとの間には長い長い階段があった
http://great.mailux.com/file_view.php?id=UP3ED475EA7FDDF
◎反町＆松嶋豪邸はこんなにも雄大な風景を眺める!!
http://great.mailux.com/file_view.php?id=UP3ED4FCFE69E4F
そして、反町＆松嶋豪邸最新映像は……。【日刊プチバッチ！】を読んでね。マジですごいでつ。
[プチバッチ!]-----------------------------------------------------
５月も残り20時間を切りました。今月中に申し込めば、バックナンバー機能でモー娘。や反町豪邸最新映像なども見ることができます。
さあ、６月は反町＆松嶋豪邸リポート続行開始。弱者をカネと力で踏みつけにする巨大事務所の圧力には絶対屈しません!!
（略）
●130号[05/28/03]
反町＆松嶋豪邸、完成目前!!
写真入でどこよりも早くこの問題を伝え続けます!!
……石川梨華画像(２)
（略）
編集・発行人:毒島雷太
編集・ＨＰ:Kamezo
Mail Address mailto:mr.ujimushi@cybazzi.com
Copyright(C), 1998-2003 Cybazzi
（転載貼り付け終わり）
副島隆彦拝
私は、純粋な技術屋を辞めてから過去数年間、相場師（ソフトウェアもやっている）を目指し、がんばってきましたが、その間、大儲け、大損を経験し、色々と学び、相場の観点から、インフレ論、シュンペーター論争を考え、投稿させていただきます。山田氏の論文に刺激され、つい、書き始めて何か、今までの数年間の相場の視点から、純粋な庶民経済学の観点から、この掲示板のレベルに達するかもしれないと考え、重たい気持ちで投稿したいと思います。資金供給とインフレに関するやや歴史的考察
以下の図は、先月に発表された日銀の日銀当座預金残高というものを示したものである。
これは、恐らく、マネーサプライ（いわゆるジャブジャブ）といわれているものと同等であると私は考えている。これを見るとわかるが、最近急にこの額が増え、はかったように日経平均が今月くらいから上がり始めた。と同時に、このお金を待っていたように、りそな救済が行われた。
以前、アメリカが９０年代後半に株価の大上昇を見せたときのマネタリーベース（マネーサプライ）は以下のようになっており、１９９７年ころから大バブルに入っていった過程とグラフがそっくりである。２０００年問題で、文字通りじゃぶじゃぶにした結果、株価がまさに大バブルになった。
日本の８０年代後半の「土地バブル」では、そのようなものが見つからないと当時の日銀および邦銀が「思った」ため、じゃあ、どこにジャブジャブのお金をつぎ込むか？ということで、土地にお金が流れた。残りの部分が株式市場に流れた。その後、日銀は自信を失ったのか？以下に示すように、マネタリーベースを１０年間増やさなかった。
その結果、かどうか？わからないが、失われた１０年ができた。ただ、マネタリーベースを増やした２０００年の時だけは、例のソフトバンクに代表される日本版ＩＴバブルが起こった。これらのデータを下に、いわゆるインフレターゲット論は出てきたものと思われる。
問題は、こういった「じゃぶじゃぶ資金注入」がどうやって、本物のインフレに結びつくかである。
ここでいう本物のインフレとは、日常生活品の価格が１００倍になるといったようなものである。
ここで、極めて素朴な戦後日本のインフレ率について考えたい。
----素朴なインフレ学--------------
１９６０年代後半で、理科系大学を卒業して、ＮＥＣだったか、どこか日本の電気産業に就職した方が当時の大卒の給料は、２万円〜３万円くらいだったと言っていたのを聞いたことがある。
現在はだいたい、２０万円くらいだろう。ちなみに、この２０万円は過去１０年くらい変わっていない。
そこで、賃金に関していえば、「賃金インフレ」という言葉もあるが、６０年代後半の約２万円から８０年代後半の２０万円まで、約１０００％（１０倍）のインフレとなる。これを年換算すると、一年につき、５０％の賃金インフレということになる。
また物価については、６０年代前半くらいだと思ったが、ある、熟年主婦（団塊の世代）の話によると、昔はノート、ボールペンなどは、１０円くらいだったと昔、「おこずかい帳」をつけていたときに覚えているといっていた。これが６０年代前半くらいだとすると、４０年で、今は１００円くらいだから、１０倍(１０００％）の物価上昇(インフレ）となる。
１０００％を４０年で割りたいところだが、実際には過去１０年は、ノート、ボールペンはずっと１００円くらいだった。よって、１０００％あがったのは、その前であって、３０年間で１０００％上がったことになり
、年率は、
１０００％/３０年＝３３％
のインフレ率となる。よって、過去１０年を除いては、日本は、物価の面でも、３３％くらいのインフレは、
毎年経験していたことになると思われる。
日本経済史からすると、逆におかしいのが、過去の１０年かもしれない。
過去１０年くらいは、私の知る限り、大卒の初任給は２０万円くらいで変わっていない。また、ノート、鉛筆など、その他の値段も変わっていない。
今騒がれている「ハイパーインフレ」というのは、年率数十％くらいの話だそうだが、もし、そうならば、賃金では、５０％、物価では３３％くらいは、過去の戦後日本では当たり前だったことで、逆に過去１０年がインフレがほとんど起こらず、
逆にデフレが起こっていることの方がおかしいわけで、ひょっとすると、「元の路線」に戻るのかもしれない
。決して、昔のドイツや最近のソ連やこないだのイラクのような、果物の値段が１００倍になったとか、そういうのではないようだ。
このインフレを起こすとされるのが、紙幣の印刷であり、よく、紙幣印刷でじゃぶじゃぶになっているなどと
言われたりする。しかし、物価は上がっていないし、賃金も上がっていない。逆に下がっている。
いわゆる「高度経済成長」では、賃金は私の計算が正しければ賃金は年率５０％、物価は３３％くらいでインフレだったはずで、ならば、これから、「歴史は繰り返す」ではないが、もし、年率数十％のインフレが来ても、それほど変なことではないのかもしれない。
ただ、もし、そうなると、日本人の賃金というのが恐ろしく高くなることになる。
あくまでも、現状の為替レートを用いた場合だ。物価も恐ろしく高くなることになる。
よって、これを是正するには、円安が不可欠になるだろう。でなければ、日本人の給料が先進国より毎年数十％であがっていくことになり、中国等の低賃金労働者にとてもじゃないけれど歯が立たなくなる。この中国問題はこうやって解いていくと、恐らく、人民元のレートを大幅に変えなければ、日本の「再度のインフレ突入」は無理となる、のかもしれない。
----素朴なインフレ学終わり-------------------------------------
この問題を考える場合、恐らく重要なのは、マネーサプライに見合った新規投資の価値があるようなものが存在するかどうか？である。
戦後日本には、家電製品、自動車産業など、投資先が山のようにあった。なので、日銀が上記のような３０−５０％のインフレを起こすような紙幣印刷を行っても、バブルは起こらず、お金が「回った」。ところが、同じことをもはや、成熟した80年代後半の日本でやったときは、当時の日銀の判断では、投資先が見つからなかった。なので、土地に金が流れた。もし、あの時、ＩＴ（コンピュータ）に無理矢理お金を流していれば、ひょっとしたら、ＩＴ革命は日本発であったかもしれないのである（これは？であるが）。
バブルで、お金の投入の仕方に戦後初めて大失敗した日銀は自信を失い、冷戦の恩もあってか、アメリカに金をつぎ込むもしくは、マネーサプライを一切増やさないという方向に転じた。結果として失われた１０年ができた。
最近は、せっかく、株式市場に投入しようと思って準備した金がアメリカの戦費などに持っていかれたという経緯があるようだ、これは、アメリカとの経済・軍事同盟国として、いわばポチ保守属国のように振舞った結果、そうなって、結局、小泉財政の間は、今のところ、日銀が用意したお金は、日本の株式相場に回ってくることがなかった。ところが今回は違うかもしれないという期待がある。
さて、ここからが、本論である。上記の中で、重要と思われるのは、太字で書いた、
お金が回ったというところである。もし、回らないとどうなるかというと、
行き先を失ったお金が土地に行った結果が、８０年代後半の土地バブルだった。
２０００年問題で何も起こらなかったので、余ったお金が回ったのがＩＴバブルだった。
もし、では、「回る」先がない、どうしてもない場合にどうなるか？が問題だ。
これを考えるために、戦後の日本のインフレやロシア崩壊の時のインフレを考えるとわかりやすいと思われる。当時の日本の国家予算は軍事に使われていたわけで、軍事というところに「回って」いた。ところが、戦争が終わると、そのお金が余ってしまった。
終戦直後においては、余ったお金が「回る先」は、どこにもなく、
恐らくあるとすれば食料（日常品）くらいだった
ここが恐らく重要なところだ。ロシア崩壊の時に見られた果物の値段が上がったりしたのも今まで超大国ソビエトを支えていた数々の公共事業に「回っていたお金が余って」、バブル現象で見られるように、「お金は回る先を探す」のである。そして、崩壊国家では、食べ物くらいしかなくなるのである。
よって、「回る先」があれば、良いのである。ケインズ経済学では、これを人為的に作った。
軍事ケインズ経済学では、さらに人為的にこれが結果として作られた。
よって、いわゆるハイパーインフレという言葉で代表されるようなものは、恐らく、
余ったお金が「日常品」にお金が「回る」という日常品バブルであると考えることができないであろうか？
これらの「考え方」に対して、シュンペーターは、「回る先」を「企業家」が「創造」すればいいのであると言った。
戦後日本であれば、それは、家電、自動車だった。ナチスドイツでは軍事だった。
９０年代アメリカではＩＴだった。そして今、日本で「回る先」をどこにするか？が問われている。ＩＴにしようと思ったが、どうも、アジアの他の国もＩＴに投資している。ここは思い切ってバイオにでも「回す」もしくは日本民族自給自足のためのエネルギー政策などに回すなどというと、またケインズに戻ってしまうが、
恐らく、ケインズとシュンペーターは共存しえるのである。
ただ、両方ないといけないのである。
片方だけだと、
１）せっかくの企業家が生かされない
か
２）行き先の無いお金が何らかのバブルを引き起こす
ということになる。
さて、山田論文をもう一回読んだが、私の文章には、「不良債権」のことが抜けているのに気づいた。（フィッシャーに関してはまったく無知であります）
これ（不良債権・不良債券）については、ある株（企業）を通じて経験があるので、書きたいところだが、まだまとまっていないのでこの投稿が削除されなければ、別の機会に書きたい。
以上、山田氏のように簡潔明瞭にはどうしてもかけませんが、もしよかったら、この投稿を、どうか、使ってください。
もし、まだまだ内容的にも文章的にもダメ（勉強不足等）であると判断されるならば、また別の意味でもいいですが、削除しなければいけない場合は、削除してください。もう一回出直してきます。
（蛇足？）副島先生の実物（実体）経済論のおかげで、最近金鉱株で結構儲けさせていただきました。今度、先生の本を買う資金に当てたいと思います。また、山田氏、アルル氏、奥田氏のような「憂国の志士」を応援するという意味も含めて。
Linuxism 拝
