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なお,これは,管理人により,管理画面の環境設定画面で無くす事が出来ます.
(転載開始)『朝日新聞』2002.0915 朝刊
【風 ワシントンから】
「ブッシュ帝国」の試練
アメリカ総局長 西村 陽一「不承不承の保安官」。こんなタイトルの本が5年前、米国で出版されたことがある。著者のリチャード・ハース氏は当時、在野の研究者だった。今は国務省の政策企画局長として、パウエル長官を支えている。
米国は国際社会の保安官のようなものだ。しかし、大半の国民は国際問題に首を突っ込むことに乗り気ではない。たいそうカネがかかるし、国内の方が大切だと思っているからだ‐。
書名の意味はこんなところか。紛争介入に意欲を見せたものの、国内の支持取り付けに悩んだクリントン時代の米国の姿を巧みに言い表した題名だった。
「ブッシュのアメリカ」には、どんなタイトルがふさわしいだろうか。ハース氏はあるところで、「今、本を書くなら、『不承不承の』は削る」と言ったそうだ。保守派の論客、ウイークリー・スタンダード誌のウィリアム・クリストル編集長はこう語った。「20世紀が悲劇の世紀だったのは、米国が他国への介入に気乗り薄だったからだ。これからは、いやいや介入する米国であってはならない」
圧倒的な力と1年前の惨事を背景に、米国では「我々が世界を取り仕切らなければならない」と考える人が増えた。「保安官」どころか、「帝国」「覇権国」という言葉も、近ごろはますます頻繁に使われている。ボストン大学のアンドルー・ベイサヒッチ教授は、まもなく出版する自著の題名を「必要不可欠な国」から「アメリカ帝国」に変えた。「理由?出版杜の宣伝担当がこのタイトルの方が売れる、と踏んだからだ」
ジョージタウン大学のジョン・アイケンベリー教授は、ポルトガルで開かれた会議で、米政権に大きな影響力を持つ人物が匿名を条件にこう語るのを聞いた。「米国が覇権国と酷評されても別に構わない。我々はそのように振る舞うだけだ」
教授はこうした傾向を「新帝国主義」と呼ぶ。「帝国には2種類ある。強制的で威圧的な帝国と、自らのパワーで国際的な機構や制度づくりを主導し、そのうえに国際秩序を築く帝国と。アメリカの帝国は後者だが、ブッシュ政権になって、威圧的な要繁も加わってきた」
「新口ーマ帝国」(カーネギー国際平和財団のジェシカ・マシューズ所長)は、この先もずっと続くのだろうか。
アイケンベリー教授は言った。「古代ギリシャの政治家は、『我々が恐れるのは外部の敵ではない。自らの失敗だ』と述べたという。今、本当に怖いのは、新たなテロ攻撃や、他国が団結して米国の座を脅かすことではない。ブッシュ政権が、脅威や武力行使の基準をめぐる新しい国際合意をつくることができないまま行動し、国際秩序を混乱に陥れることだ」
ブッシュ大統額が国連教育科学文化機関(ユネスコ)復帰を決めたのは、「帝国」の威圧的側面を緩和する効果を狙ったものだ。だが、単独でイラク攻撃に踏み切ればそれも帳消しとなる。「ブッシュの帝国」はイラクで最大の試練を迎える。
(転載終了)
休日の小ネタです。戦略情報サイト、stratfor.comが、「情報募集」をしています。自信のある方は、コンタクトしてみては如何でしょうか?(転載貼り付け開始)Become a Stratfor Source
Stratfor welcomes information from all sources. It does not guarantee the use of the information nor attribution, if the information has already been received from other sources. Stratfor does guarantee full anonymity for any source requesting it, limited by the requirements of U.S. law. We do request that you include a mode of contact for follow-on discussions if possible.
(転載貼り付け終わり)
(貼り付け開始)『東京新聞』2002.0914 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20020914/eve_____kok_____001.shtmlわが国気にせずイラクたたけ イスラエル外相
【ワシントン13日沢木範久】訪米中のイスラエルのペレス外相は十三日、ワシントンで講演し、米国がイラクを攻撃した場合、イラクがイスラエルに報復のミサイルを発射する可能性を認めたうえで「イスラエルはその危険を受け入れる覚悟ができている」として、ブッシュ政権による武力行使を強く支持する姿勢を明らかにした。
イスラエルはこれまで、イラクの大量破壊兵器問題について、深入りした発言を避けてきた。しかし、ペレス外相はこの日「(危険を理由に)なすべきことをちゅうちょすれば、問題は解決せず、事態は悪化するだけだ」と強調した。
また、イラクのフセイン大統領を「残酷で冷血な殺人者」としたうえで「フセインを放置すれば、ヒトラーの台頭に目をつぶった一九三九年の欧州と同じ過ちを犯すことになる」として、米軍のイラク攻撃を促した。
九一年の湾岸戦争時、イラクは米軍の侵略を受けて、イスラエルに三十九発のミサイルを撃ち込んだ。当時、イスラエルは米国の説得で報復を思いとどまったが、再び同じことが起きた場合、イスラエルが自制するかが問題となる。
(貼り付け終了)
(転載開始)『産経新聞』2002.0913 朝刊
【同時テロ後を聞く】「9・11」から1年(3)
F・フクヤマ氏▼イスラムのイデオロギー化が危険
●9・11以後、世界はどう変わったのか
「多くの米国人は、過激なテロリストと大量破壊兵器が結びついたという点で、世界は根本的に変化したと考えている。両者が結びついたとなると、核兵器がニューヨークやワシントンに持ち込まれることも考えられ、確かに世界はより危険な場所になったといえる。一方、欧州や日本には、『脅威は誇張されている。9・11テロの実行犯グループはラッキーだっただけだ』という解釈もある。米国の安全保障にかかわるならば、深刻に受け止めるのは当然だろうが、この先数年間の世界政治は、米国がどちらの立場をとり、それにどう対応していくかにかかっている」
●ハンチントン教授が著書『文明の衝突』で予測したようなキリスト教とイスラム教との対立が、強まるのか
「そうはならない。ハンチントン氏も同じ意見だろう。彼は今回のテロを文明の衝突だとは考えていない。欧米が宗教であるイスラムへの攻撃を繰り返していると多くの人が考えれば、そういうことになる可能性があると言っているだけだ」
●それなら、何が今回のテロを引き起こしたと考えるべきなのか
「問題は極めてイデオロギー化したイスラムの存在だ。宗教としてのイスラムではなくアルカーイダなどが信奉、発展させてきた特異な教義が自爆テロにまで駆り立てることが問題なのだ。戦うべき相手はこのイデオロギー。しかし、大量破壊兵器さえ手にすることができなければ、(長期的には)危険な存在ではなくなるだろう」
●楽観的過ぎないか
「イスラム内部には、伝統的なイスラム、過激なイスラムイズム、リベラルなイスラムという三つの勢力がある。過激なイスラムイズムは近代的な技術を駆使し短期的には危険な存在だが、長期的には力を維持し得ないだろう。イランやアフガニスタンではそういう勢力が権力を握ったが、激しい反発を引き起こしたし、イランの人口の70%を占める三十歳以下の人たちは、独裁体制に住みたくないと考えている。(民主主義や市場経済による)グローバル化というのは強大な力であって、長い目で見れば、テロがあったからといってそれが脱線してしまうことはないだろう」
●国家ではないグループ、ましてテロリストが大量破壊兵器を手にすることは想像を超える事態だが
「核兵器を所有しているのはこれまでは国家であり、(実際に使用するのではなく)それを抑止力として利用していた。もし、ある種の宗教的な思想に基づき、死をいとわないグループが二十四時間、どのようにして核兵器を入手し仕掛けるかを考えているとすれば、それは、冷戦時代とは比べものにならない大きな脅威になるだろう」
●そうなれば、国家とテロリストが交渉する事態になり、世界政治は大きく変わる
「そういうことになる。しかし、国家という存在はもちろん重要だ。アルカーイダは国家ではないテログループだが、アフガニスタンという国を乗っ取った。しかし、いったん領土という基礎が奪われると、彼らは弱い存在になってしまった。多くの国は今回のことで、こういうグループと協力することは危険だと気がついたはずだ」
●冷戦後の世界は、冷戦時代に比べてより危険なのか、安全なのか
「冷戦時代だけでなく、過去二百年間、国際政治は戦争を含む大国同士の競争によって左右されてきた。今は、米や欧州、日露中といった国が戦争をする可能性はきわめて少ない。そういう意味で世界はより安全になったといえる。しかし、大量破壊兵器がテロリスト・グループに使われることになれば、非常に深刻な事態になるだろう」
●人類の終点として欧米民主主義が台頭してきたという、あなたの著書『歴史の終わり』の意義は今も変わらないか
「(同時テロにかかわらず)なお真実だ。近代化とグローバル化はともに世界政治を支配する現実なのだ。今や世界は(『歴史の終わり』で)想定したような退屈なものではなくなってしまったが…」
(聞き手 ワシントン西田令一)
*
フランシス・フクヤマ氏 1952年、シカゴ生まれの日系3世。国務省政策企画局勤務時代の89年、ベルリンの壁崩壊直前に民主主義と市場経済の勝利を予測した『歴史の終わり』を発表して注目を浴び、92年出版され米日などでベストセラーに。現ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院教授。(転載終了)
ちなみに。
この『産経』さんの連載の(4)回目は、岡崎久彦さんでした。
トフラー→シュレジンジャー→フクヤマときて、岡崎さんですか…
★Slateの政治言論雑誌サマリー★(確かに便利です)http://slate.msn.com//?id=2070663
Neo-Con Watch、発見されてしまいましたか(笑)。僕が定期的に戦略情報に貼り付けていたソースはここでした。ハハ
ここ面白いでしょ。
それとFTの有料サイトはいいですよ。
アーミテージと一緒に来日してたらしい。
親友?の長島昭久=元CFR研究員のホームページから激しく転載します。(転載貼り付け開始)
8/31(土)の「今日の一言」
■小泉首相の電撃訪朝
第一報を聞いて、さすがに絶句した。しかし、単なるパフォーマンスでもなかろう・・・。
ブッシュ政権でアジア外交を仕切っているアーミテイジ国務副長官とNSC日本・韓国部長であるマイケル・グリーンが揃って来日し、初めての「日米戦略対話」を行った直後の発表だから。当然綿密な協議の上のことと推察する。それにしても、このタイミングとは。
「政権浮揚」が目的なら、あまりにもリスクが大きすぎる。外交音痴の小泉さんが、道路公団や郵政事業の民営化問題で、自民党守旧派と正面衝突する直前に、なぜ外交の前線で火蓋を切ろうとするのか。しかも、94年の北朝鮮「核危機」以来、米韓両国をはじめ国際社会が翻弄されつづけた複雑怪奇な対局に、なぜ機能停止の外務省を抱えたまま小泉さんが突っ込んでいくのか。「自爆テロ」をするなら解散総選挙で、と思っていたのに・・・。
当然のことながら、識者たちも一様に懐疑的な見方をしている。「拉致問題が解決しなければ、政権の命取り」というのが永田町のコンセンサスともいえる。
通常この種の「秘密外交」や「電撃訪問」は、最高指導者自らがいきなり乗り込むようなことはない。ニクソン訪中だって、キッシンジャー大統領補佐官が綿密に下地を作っているし、2000年の金大中大統領の訪朝だって、林東源大統領補佐官がくみ上げた土台の上でのこと。
ただ、一つだけはっきり言えることは、拉致問題だけが北朝鮮をめぐる戦略問題ではないということ。被害者を多く抱えている日本はとくに拉致問題に焦点を当てる傾向があるが、北朝鮮をめぐっては、大量破壊兵器とミサイルの拡散、韓国を圧迫する過剰な通常兵力、政権崩壊による難民の流出、工作船による麻薬取引など、積年の諸問題がある。これらを包括的に解決する目途も立たずに、ハンセン病訴訟を解決した時のように、たとえ何人かの拉致された方々を引き連れて颯爽と帰国したとしても(その可能性はきわめて薄いと思うが)、それは北朝鮮をめぐる諸問題のほんの一部に触れたに過ぎない。
日本の動きが、かえって米韓がこれまで積み上げてきた包括的な交渉プロセスを混乱させることのないように祈るばかりだ。
(転載終わり)
最後に本音が出たというところでしょうか?http://www.nagashima21.net/cgi-local/mess.cgi?type=look&messagenum=159&start=
そういえば、こんな記事もサンケイにあったっけ。
2002年9月6日産経新聞から転載開始
(転載貼り付け開始)日朝会談 ミサイル輸出言及を 米、日本側に注文
[2002年09月06日 東京朝刊]
--------------------------------------------------------------------------------政府が八月上旬に小泉純一郎首相の北朝鮮訪問の可能性を米側に伝達した際、米政府高官がミサイル拡散問題に絡んで強い懸念を表明していたことが四日、明らかになった。
日米関係筋によると、懸念を表明したのは米国家安全保障会議(NSC)のグリーン・アジア部長。接触した日本外務省幹部は、これまでの日朝間の非公式折衝の詳細を説明し、北朝鮮の金正日総書記が小泉首相との首脳会談を希望していることを伝達。具体的な日程には触れなかったものの、首相が訪朝する可能性を示唆した。これに対し、グリーン部長は、日朝首脳会談そのものには理解を示したが、北朝鮮のミサイル輸出に強い警戒感を表明。日朝首脳会談でこの問題がなおざりにされないよう求めたという。
米国が神経をとがらせているのは、首脳会談で日本人拉致問題が進展し、日本による経済協力が現実的になれば、「日本の資金がミサイル開発に転用される」(日米関係筋)恐れがあるため。外務省も「米国は輸出されたミサイルがテロ組織にわたることを最も警戒しており、直接飛んでくる脅威に対処しなければならない日本政府とは、地理的な立場の違いが確かにある」と日米の認識に差があることを認めている。
(転載終わり)
もしイラクが攻撃されたら景気後退するかもしれないと言う予測記事です。元ネタは新華社通信です。
(転載貼り付け開始)
hka -- Massive world recession to occur if Iraq attacked: Economist
HONG KONG, Sept 12, 2002 (Xinhua via COMTEX) -- The Economist Intelligence Unit (EIU), which operates under the Economist magazine, predicted that the world would suffer a massive recession if Iraq were attacked and Middle East oil producers protested by pushing up the oil price.
Robin Bew, the chief economist of the EIU, told Xinhua in a written commentary Thursday, "Our forecasts assume that the United States does attack Iraq, and that the Middle East oil producers oppose the US action and team up to cut oil production, and thereby, pushing the oil price to, say, 70 US dollars a barrel or more, that would deliver a massive supply-side shock to the global economy and probably trigger a massive recession, similar to the oil shocks in the 1970s," Bew said.
Turning to the US economy, Christopher Nailer, the Singapore- based regional economist of the EIU, also told Xinhua in the commentary that the current imbalance in the US economy is severe, saying that sluggish growth is forecast for both 2002 and 2003.
"We expect the US economy to grow only 2.4 percent in 2002 and accelerate to only 2.8 percent in 2003. This is better than 2001 when the US economy grew only 0.3 percent, but still very weak.
"However, the imbalance in the US economy is severe, and we rate the possibility of a major recession - worse than the 2001 one - within the next two years as a 30 percent probability," Nailer said.
Copyright 2002 XINHUA NEWS AGENCY.
(転載貼り付け終了)
http://www.zawya.com/story.cfm?id=255h2625&query=xinhua&searchmethod=Keywords
もしイラクが査察を拒否したら石油価格が上昇するかもしれないと言う予測記事です。
(転載貼り付け開始)
Saturday September 14, 12:33 AM
Oil price jumps as Iraq rejects weapons inspectors
LONDON (Reuters) - World oil prices jumped sharply on Friday when Iraq rejected U.S. demands to allow weapons inspectors into the Arab oil exporting country.
Baghdad's rebuttal raised the likelihood of a U.S. military attack on Iraq, which traders fear could spill over to other countries in the Gulf region, which pumps a quarter of world oil supply.
Prices drew further support from comments from the Organisation of the Petroleum Exporting Countries (OPEC), suggesting the cartel is unlikely to decide to increase output when it meets next week in Osaka, Japan.
By late afternoon, International benchmark Brent crude oil for November delivery had climbed 66 cents to $28.47 a barrel, while U.S. crude rose 80 cents to $29.65.
Iraq's Deputy Prime Minister Tareq Aziz rejected the unconditional return of U.N. arms inspectors as demanded by Washington, saying the move would not avert U.S. military designs on Baghdad.
"The return of inspectors without conditions will not solve the problem," Aziz told Dubai-based Arab satellite station MBC in an interview.
U.N. weapons inspectors responsible for accounting for Iraq's nuclear, chemical, biological and ballistic weapons were pulled out of Iraq in December 1998 on the eve of U.S. British-bombing raids and have not been allowed to return.
U.S. President George Bush told the U.N. General Assembly on Thursday that unspecified action against Iraq would be inevitable unless the U.N. forced Baghdad to eliminate weapons of mass destruction.
On Friday, Bush said a new United Nations resolution demanding disarmament would contain deadlines of days or weeks, not months and years.
"It was an Aziz rally, because Iraq is not succumbing to U.S. pressure, and obviously the hostilities become more of a reality," said Nauman Barakat, a trader at Fimat International Banque.
OPEC BUOYS SENTIMENT
Sentiment was also buoyed by comments from OPEC Secretary General Alvaro Silva who said there was no shortage of oil in the world markets.
Despite concerns by oil importing countries that prices could spike even higher over the winter, Silva also said he was not concerned by oil prices simmering near their highest level in a year as fears of war drive the market.
"The problem is not a shortage of oil," Silva told Reuters in a telephone interview from OPEC's Vienna headquarters.
Silva, who flies to Japan shortly ahead of next Thursday's policy meeting, said he expected no problem in reaching a consensus in the 11-member exporters' cartel.
"It will be a brief meeting because we are not at our headquarters. We are planning to have a one day meeting only," he said.
Saudi Arabia, the cartel's biggest hitter, last month appeared to be holding out for an increase in quotas but more recently it has been less willing to show its hand.
On Friday, a Gulf source said only that: "Saudi Arabia will look for a common ground on production and it will consult with other OPEC members."
The source would not elaborate.
(転載貼り付け終了)
http://asia.news.yahoo.com/020914/reuters/asia-125133.html
その他
OPEC more than two million barrels a day over output quota: MEES
http://asia.news.yahoo.com/020914/afp/020914073833business.html
Independent から転載します(転載貼り付け開始)
Top official calls for UK to lose its power of veto
By Stephen Castle in Brussels
14 September 2002
Britain should lose its power to veto some of Europe's important economic decisions, the European Commission said yesterday, in the clearest evidence yet that the Treasury could be sidelined if Britain stays outside the euro.Pedro Solbes, the commissioner for economic and monetary affairs, called for a substantial boost to the powers of the 12 finance ministers from countries that are members of the single currency.
At present, the ministers meet informally in the so-called eurogroup and cannot take any final decisions. These have to be referred to the full Ecofin council of all 15 EU finance ministers, which includes the UK.
But in a speech yesterday, Mr Solbes called for the "creation of an Ecofin council for the eurozone – a clear institutional response to help take decisions in the eurozone". This would, he said, mean reconstituting the Ecofin council when decisions on policy in the eurozone were taken – excluding those outside the euro.
Such a deal, which could be agreed as part of a plan to re-write the EU's main treaty in 2004, would undermine a pact reached with the Chancellor, Gordon Brown, in Luxembourg in 1997. Mr Brown, who had argued for a British seat inside the eurogroup, had to accept that he would be left on the outside. He insisted that any formal decisions would have to be referred to Ecofin.
Since the launch of the euro the compromise has been under strain as the eurogroup grows in importance. Earlier this year a leaked letter from Britain's permanent representative in Brussels, Sir Nigel Sheinwald, underlined the extent to which the UK worries it may become sidelined.
In his speech to members of Valerie Giscard d'Estaing's convention on the future of Europe, Mr Solbes also called for a strengthening of the powers of the European Commission.
http://news.independent.co.uk/europe/story.jsp?story=333137
(転載終わり)
ああ、返信ボタンがないと困るなあ・・・・。ひろやさん、書き込みありがとうございます。ルモンドは知らないのですが、サイトはなんと全部フランス語でした。たしか、カルザイがCIAのエージェントだったとすっぱ抜いたのもルモンドでしたか。
世界日報(統一教会系)のサイトがまた新しくなったんですね。対訳ワシントンタイムズは、英語の勉強になりますね!早速メール登録しました。主要紙の論調も役立ちそうです。
http://www.worldtimes.co.jp/paper/main.html
さて、小泉訪朝については、「かなり前から話が進んでいた」とか「アーミテージは日本にきて初めて知った」とかいう風な論調は、日経と毎日さんが書いていますが、ホントのところは分かりませんよね。ただ、ボルトンとアーミテージが同時来日しているところで、この二人の派閥争いがあったことはたぶん確かでしょう。小泉が、穩健派のアーミテージ側につくのは、考えられることです。
じつは、この二人は、系統としては、ボルトンが、リチャード・パールの系統に位置するのではないかと思われますが、アーミテージとパールは、東芝がワルモノになってしまった、ココム違反事件でも日本をどうハンドルするかを巡って論戦をたたかわせていました。
春名幹男の「スクリュー音が消えた」(新潮社、フォーサイトの連載をまとめた本)にそう言うことが書かれていました。
世界日報(電子版)から転載します。(転載貼り付け開始)
http://www.worldtimes.co.jp/w/eu/eu2/kr020910.html
浮上するローマ法王の後継問題
ヨハネ・パウロ2世、著しい健康の悪化
ローマ・カトリック教会最高指導者、ローマ法王ヨハネ・パウロ二世の後継問題が急浮上してきた。バチカン法王庁(カトリック教会総本山)のおひざ元イタリアのメディアの憶測情報だけではなく、法王庁内の教会指導部からも肉体の衰えが著しいヨハネ・パウロ二世の「Xデー」とそれに関連した「後継者選出」問題が半ば公然とささやかれ始めた。次期コンクラーベ(法王選出会)を取り巻く事情を追った。
(ウィーン・小川 敏)
--------------------------------------------------------------------------------「初のアフリカ出身法王」も
ヨハネ・パウロ二世(82)の後継者問題が浮上した理由は明確だ。進行するパーキンソン病に加え、坐骨部とひざの疼痛(とうつう)に悩むなど健康の悪化が著しい。スラブ人の強靭(きょうじん)な肉体を誇ってきた法王だが、一九八一年にサンピエトロ広場で狙撃されて以来、健康を完全に回復することができず、今日まで通算七回の手術を受けてきた。十月でローマ法王(第二百六十五代)即位二十四年目を迎えるヨハネ・パウロ二世は最近ことに「体力の衰えが著しい」(バチカン関係者)といわれる。
健康悪化説に呼応して、イタリアのメディアを中心に「ローマ法王の早期退位」説が昨年ごろから頻繁に流れるようになってきた。そのたびに、バチカン関係者は「早期退位は考えられない」と、打ち消してきた。法王が先月、九十八回目の外国訪問で訪れた故郷ポーランドのクラクフで「私は最後の息が続くまで聖職を続けていく」と表明したことで、「早期退位」説は一応後退したと受け止められている。
しかし、法王自身が「退位」説を否定したとしても、健康と高齢を考えれば、後継が決して遠い先の問題ではないことは誰の目にも明らかだ。そのため、バチカン内でもヨハネ・パウロ二世の「Xデー」とその直後のローマ法王選出問題が半ば公然と話し合われるようになってきた。
教会法(カノン)によれば、コンクラーベが投票によってローマ法王を決定する。参加できるのは八十歳以下の枢機卿だ。現在の枢機卿総数は百八十五人、八十歳以下の枢機卿は今年五月現在では百二十三人だ。そのうち、百人以上の枢機卿は過去二十四年間に現ローマ法王ヨハネ・パウロ二世に選ばれた。法王は昨年二月、四十四人の大量の新枢機卿を選出している。いずれにしても、ヨハネ・パウロ二世が選んだ枢機卿の中から後継者が選出されることはほぼ間違いない。
ポーランドのクラクフ大司教であったカロル・ボイチワ大司教(当時、現法王)がコンクラーベで法王に選ばれたのは予想外だった。何十回の投票でも決まらず、疲れきっていた枢機卿らが、突然浮上してきた東欧教会出身のダークホースを支援したからだ。
しかし、次回のコンクラーベではそのような“ドラマ”は演じられないだろう。選挙法が改正されたからだ。これまでは三分の二の得票を得る候補者が出るまで投票を繰り返す以外になかったが、改正法では三十回目の投票後は過半数を得た候補者がローマ法王に当選することになったからだ。そうなれば、枢機卿の最大グループ(保守派)が圧倒的に有利となり、「第二のボイチワ大司教」が現れることはない。
枢機卿の出身地域別に見ると、欧州教会が最も多い。その中でもイタリア教会が最大派閥だ。スラブ出身のローマ法王に懲りた欧米教会では「イタリアに帰れ」といった機運が強く、「高齢者がいい」という声も聞かれる。ヨハネ・パウロ二世のように二十四年間もの「長期政権」を回避するためだ。
世界に十億人以上の信者を誇るカトリック教会もその内情を見ると、教勢が衰弱する欧米教会に対して躍進する南米・アフリカ教会が支えるといった構図となっている。そのため、南米やアフリカ教会の意向は無視できない。次期ローマ法王候補者として、ブラジル教会出身のルカス・モレイラ・ネべス枢機卿やアルフォンソ・ロペツ・トルイロ枢機卿の名前が挙がっている。ナイジェリアのフランシス・アリンゼ枢機卿が、「教会最初のアフリカ出身法王」となる可能性も報じられている。
カトリック教会は今日、聖職者の性犯罪と独身制の是非、女性聖職者問題、超教派問題などさまざまな難問に直面している。それだけに、保守派の聖職者が次期ローマ法王に選出されたとしても、大きな変革は避けられない状況だ。
(転載貼り付け終わり)
世界日報(電子版)から転載します。(転載開始)
米経常赤字、1299億5900万ドル
2期連続で過去最高―第2四半期
【ワシントン12日時事】米商務省は十二日、第二・四半期の経常赤字が季節調整後で千二百九十九億五千九百万ドルとなり、前期比15・6%増加したと発表した。貿易赤字の大幅増を背景に二期連続で過去最高を記録し、経常赤字は前期に続いて千億ドルの大台となった。第二・四半期の経常収支のうち、貿易赤字は前期比15・8%増の千百六億一千三百万ドル。堅調な個人消費を受けてモノの貿易赤字が15・2%増の千二百二十六億四千万ドルに拡大した。サービス貿易黒字は10・0%増の百二十億二千七百万ドルだった。
所得収支(投資収益収支などを含む)は六十二億八千六百万ドルの赤字で、赤字額は前期の六・六倍強となった。移転収支の赤字は18・5%減の百三十億六千万ドルだった。また、外国勢による米国債取引は前期の五億八千二百万ドルの売り越しから一転し、百五十一億九千三百万ドルの買い越しとなった。
一方、資本収支は米国の対外資産の純増(資本流出)が前期の五・四倍強の千四百八億三千三百万ドル、外国の対米資産の純増(資本流入)が前期比94・9%増加の二千二百十二億一千三百万ドルで、差し引き八百三億八千万ドルの流入超過となったが、入超額は前期の八百七十五億七千八百万ドルから縮小した。
第一・四半期の経常赤字は前回発表の千百二十四億八千七百万ドルから、千百二十四億五千四百万ドルに小幅下方修正された。(転載終わり)
プラウダにも登場ですか。
ただし、これは、ワールドネットデイリーの記事の転載のようです。シンジケートコラムというのはこういうものを指すのですね。投稿ありがとうございました。さて、ブキャナンと言えば、「政治雑誌」を刊行することになったようです。
ニューヨークタイムズのビジネス欄(9月9日付け)にそう言う記事がありました。スポンサーはギリシャ系のTaki Theodoracopulosということです。これについて、クリストルたちから批判の声が挙がっているようです。なんでもこの、Theodoracopulosと言う人は1984年にコカインで捕まったことがあり、生活スタイルとしては、政治思想はともかく、アメリカの保守らしからぬ人だからと言うことのようです。
左から順に Kara Hopkins, managing editor of The American conservative, a new magazine, along with its co-editors, Taki Theodoracopulos and Patrick Buchanan.だそうです。「代ゼミの古文の土屋方式(マル人のランプ)で人名には、黒字強調を入れます。
(転載貼り付け初め)
September 9, 2002
For Buchanan, a New Pulpit and Target
BY DAVID CARR
WASHINGTON ・Patrick Buchanan has just finished another segment of MSNBC's "Buchanan and Press," the latest version of his televised love-hate relationship with the liberal commentator and fellow "Crossfire" alumnus Bill Press. Mr. Buchanan shows a bit of fang while the camera is rolling, but it is shtick. His real enmity is reserved for his fellow conservatives."We need to recapture the conservative movement," he says, scrolling through the Drudge Report in his office at NBC in Washington after a taping session in late August. "The movement has been hijacked and turned into a globalist, interventionist, open-borders ideology, which is not the conservative movement I grew up with."
Having failed to become president, Mr. Buchanan is back to save the country from the faux conservatives. Instead of leading the "pitchfork brigade" of average Joes, he has corralled a group of like-minded intellectuals to produce a magazine of opinion. It will be called The American Conservative, reflecting both his bottom-line values and unapologetic nature.
Mr. Buchanan once called Martin Luther King Jr. "immoral, evil and a demagogue," described Congress as "Israeli-occupied territory" and has suggested that gays are "Hell-bent on Satanism and suicide." His rhetoric has moderated somewhat over three runs for the presidency, but Mr. Buchanan still marches to his own martial music.
The American Conservative, financed and influenced by the shipping heir Taki Theodoracopulos, and edited by Scott McConnell, a former editorial page editor of The New York Post, is an attempt to garner intellectual capital, not market share, and a fairly rarified slice at that.
No publishing formula has been more efficient at putting money down a rat hole than has that of the political magazine. The constellation of magazines that try to own Beltway consciousness ・The New Republic, The Weekly Standard, The Nation, The Washington Monthly, National Review and The American Prospect ・may differ on points of ideology, but share a distinct propensity for losing money. (After a year of losses, George Gilder, owner of The Gilder Technology Report, returned control of the conservative American Spectator to its founder, R. Emmett Tyrrell.)
To help keep costs under control, The American Conservative will be printed on newsprint, much like its cousin on the left, The Nation. Published every other week beginning at the end of September, and mailed to 12,000 readers to gin up subscriptions, it will try to wrest the conservative agenda from the likes of The Weekly Standard and National Review.
Mr. Buchanan sees those magazines as practitioners of neoconservatism, which he believes is a corruption of conservative values. With his current jeremiads against adventurism in Iraq ・isolationism is a fundamental tenet of Buchananism ・and his protectionist bent toward the American worker, he has more in common with the left in the current debate over where the country is headed.
"Where are the conservatives who are against the war?" he says. "Kristol, Podhoretz, Will and Bennett ・they're all hot for war and can't wait to get started." He referred to the conservative commentators William Kristol, Norman Podhoretz, George F. Will, and William Bennett.
All crusades have their benefactors. Rupert Murdoch finances The Weekly Standard, and William F. Buckley Jr. supports National Review.
At The American Conservative, the first million dollars, but probably not the last, will come from Mr. Theodoracopulos, a controversial Greek national who shares Mr. Buchanan's nationalistic bent, but not his conservative taste in matters of lifestyle.
Mr. Theodoracopulos was convicted of cocaine possession in 1984, a fact he himself has written about, and would much prefer a day of yachting to a day among commoners.
A jet-setter who divides his time in the United States and Europe and writes Taki's Top Drawer for New York Press, a weekly alternative paper in New York City, he draws on his personal relationships with the dukes and duchesses of government and business to add sparkle to his hard-right view of global matters.
"He has an interesting life, and he writes well about it," said Russ Smith, the owner of New York Press.
All the founders of The American Conservative are deeply suspicious of United States support for Israel, but Mr. Theodoracopulos defines the outer limits of that debate. In a New York Press column, he argued that Abu Nidal was an Israeli agent, in between scoldings of those making money from the death of Mr. Theodoracopulos's friend Princess Diana. He worries that America's self-assigned role as global policeman is demonizing the country abroad. "Even the Swiss, who only care about money, are beginning to hate us," he said.
"When I was leaving Staad, my friends told me, `Why not buy a couple of impressionist paintings instead of this quixotic venture?' and I really don't have a good answer for that," Mr. Theodoracopulos said. "If we fail, we fail."
It will be up to Mr. McConnell, along with managing editor, Kara Hopkins, to make sense of it all, and to put out a magazine that is waved around on the Sunday morning talk shows. In an office in Rosslyn, Va., Mr. McConnell and a small staff were gathering stories for the first issue. He says there is nothing elite about the magazine's position in the current debate.
"This used to be a country where working people could hold their head high," Mr. McConnell says. "Now we are in the process of turning the country into a place like Brazil, where only the most educated and skilled people can have a degree of economic security and comfort."
Mr. McConnell suggests that immigration has become an untouchable issue. "There is less room on the right than there used to be, and we want to have a place where those opinions, a large undercurrent of dissent, can have a platform," he says.
There was not a huge market in the last election for Mr. Buchanan's version of America First, but Mr. McConnell says he does not think it will be a hurdle. "I don't think that Pat's poor showing in 2000 is a reflection of the potential resonance of our kind of conservative magazine," Mr. McConnell says.
William Kristol, editor of The Weekly Standard, says he believes that the inclusion of Mr. Theodoracopulos is a mistake.
"I am all for another magazine, but I think that the inclusion of Taki, who is a pretty loathsome character, will hurt their credibility," he says.
Mr. Theodoracopulos says that he does not know Mr. Kristol and shrugs off the characterization as competitively motivated. "Apparently, they're very worried about us."
Regardless of who is involved, Mr. Kristol is not sure that there is a big market in being a scold of the right. "I think it is important for a magazine, any magazine, to try to say interesting things about the world," Mr. Kristol says. "I think a magazine would make a big mistake in saying that `Our topic is another magazine.' "
Mr. Buchanan represents a significant asset in the fight for attention. He has cross-platform appeal, with a winning television disposition that takes some of the edges off his rather sharp-edge positions. Whether he is working a cafe in Iowa or a roomful of staff members at his new magazine, he can still command attention.
"Amongst a certain group, Pat can do no wrong," says the conservative commentator Lucianne Goldberg. "He could appear nude, with Gloria Steinem with his hair on fire, and they would still love him."
"Still," she says, "We have reached critical mass with giving our opinions. I mean, how big is the conservative sponge?"
(転載終わり)
http://www.nytimes.com/2002/09/09/business/media/09BUCH.html?pagewanted=print&position=top
(貼り付け開始)
PAT BUCHANAN: THE WAR PARTY'S IMPERIAL PLANShttp://english.pravda.ru/columnists/2002/09/13/36603.html
The fires had not yet gone out at the World Trade Center and the Pentagon, a year ago, before the War Party had introduced its revised plans for American empire. What many saw as a horrific atrocity and tragedy, they saw instantly as an opportunity to achieve U.S. hegemony over an alienated Islamic world.
President Bush initially directed America's righteous wrath and military power at al-Qaida. But in his "axis-of-evil" address, he signed on to the War Party's agenda.
What lies ahead? When America invades Iraq, it will have to destroy Saddam and all his weapons of mass destruction. Else, the war will have been a failure. And to ensure destruction of those weapons, we must occupy Iraq. If you would see what follows, pull out a map.
With Americans controlling Iraq, Syria is virtually surrounded by hostile powers: Israel on the Golan, Turks and Kurds to the north, U.S. power to the west in Iraq and south in Jordan. Syrian President Assad will be forced to pull his army out of Lebanon, leaving Israel free to reinvade Lebanon to settle accounts with Hezbollah.
Now look to Iran. With Americans occupying Iraq, Iran is completely surrounded: Americans and Turks to the west, U.S. power in the Gulf and Arabian Sea to the south, in Afghanistan to the east and in the old Soviet republics to the north. U.S. warplanes will be positioned to interdict any flights to Lebanon to support Hezbollah.
Iraq is the key to the Middle East. As long as we occupy Iraq, we are the hegemonic power in the region. And after we occupy it, a window of opportunity will open ミ to attack Syria and Iran before they acquire weapons of mass destruction.
This is the vision that enthralls the War Party ミ "World War IV," as they call it ミ a series of "cakewalks," short sharp wars on Iraq, Syria and Iran to eliminate the Islamic terrorist threat to us and Israel for generations.
No wonder Ariel Sharon and his Amen Corner are exhilarated. They see America's war on Iraq as killing off one enemy and giving Israel freedom to deal summarily with two more: Hezbollah and the Palestinians. Two jumps ahead of us, the Israelis are already talking up the need for us to deal with Libya, as well.
Anyone who believes America can finish Saddam and go home deceives himself. With Iraq's military crushed, the country will come apart. Kurds in the north and Shi'ites in the south will try to break away, and Iraq will be at the mercy of its mortal enemy, Iran. U.S. troops will have to remain to hold Iraq together, to find and destroy those weapons, to democratize the regime, and to deter Iran from biting off a chunk and dominating the Gulf.
Recall: After we crushed Germany and Japan in World War II, both were powerless to reassume their historic roles of containing Russia and China. So, America, at a cost of 100,000 dead in Vietnam and Korea, had to assume those roles. With Iraq in ruins, America will have to assume the permanent role of Policeman of the Persian Gulf.
But is this not a splendid vision, asks the War Party. After all, is this not America's day in the sun, her moment in history? And is not the crushing of Islamism and the modernization of the Arab world a cause worthy of a superpower's investment of considerable treasure and blood?
What is wrong with the War Party's vision?
Just this: Pro-American regimes in Cairo, Amman and Riyadh will be shaken to their foundations by the cataclysm unleashed as Americans smash Iraq, while Israelis crush Palestinians. Nor is Iran likely to passively await encirclement. Terror attacks seem certain. Nor is a militant Islam that holds in thrall scores of millions of believers from Morocco to Indonesia likely to welcome infidel America and Israel dictating the destiny of the Muslim world.
As for the pro-American regimes in Kabul and Pakistan, they are but one bullet away from becoming anti-American. And should the Royal House of Saud come crashing down, as the War Party ardently hopes, do they seriously believe a Vermont-style democracy will arise?
Since Desert Storm, America has chopped its fleets, air wings and ground troops by near 50 percent, while adding military commitments in the Balkans, Afghanistan, the Gulf and Central Asia. Invading and occupying Iraq will require hundreds of thousands of more troops.
We are running out of army. And while Americans have shown they will back wars fought with no conscripts and few casualties, the day is not far off when they will be asked to draft their sons to fight for empire, and many of those sons will not be coming home. That day, Americans will tell us whether they really wish to pay the blood tax that is the price of policing the War Party's empire.
(貼り付け終了)
ひろやです。ここの掲示板に投稿するのは初めてです。The World News Mail (世界日報社 http://www.worldtimes.co.jp/ が発行)の9/13号から転載します。残念ながら、私にはこの仏紙「ルモンド」という新聞がどういう立場なのかわからないのですが(教えてください)、強調部分(転載者による)は先生が言っていることと酷似しています。やはりこれが世界的な視点から見たときの北朝鮮訪問であり、日本のマスコミはこういうことは意図的に書かないということでしょか。
<転載始め>
◆====================================================================◆
[3]世界の論調
――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆小泉首相訪朝の歴史的性格(仏紙「ルモンド」)
日本政府から突然発表された小泉純一郎首相の9月17日の訪朝は、歴史的な性格を帯びる。北朝鮮の創設以来、日本の首相の平壌訪問は初めて。
その重要性は北朝鮮がイラクと同様、ブッシュ米大統領から「悪の枢軸」のらく印を押され、米国の歴史的同盟国・日本の取るこの率先的行動が、米国の挑戦的修辞に反するように見えるだけになおのことだ。
しかし訪朝の発表がアーミテージ米国務副長官の東京訪問の2日後だったことは、恐らく偶然の一致ではない。
すべては日本側の決定が、ワシントンの了承を得て準備されたことを物語る。
それでもこの決定はやはり、日本外交の条件を変えることに寄与する。日本の首相の訪問は実際、ソウルから内々に励ましを受けた平壌の、外交的歩み寄りの動きと軌を一にする。北朝鮮体制は息切れしている。経済は生気を失い、住民の一部は飢えている。しかし中国にせよ米国に同盟する日韓両国にせよ、地域のどの国も同体制の崩壊は望んでいない。
韓半島の戦略舞台から長いこと脇に外れていて、韓国、米国、中国、ロシアという主役の陰でかすんでいた日本が、これからは北東アジアの安定がかけられる勝負に仲間入りする。
問題は、小泉氏の外交布石が果たして韓半島の安定化に役割を演じ続けようとする、真の政治的意思の表れなのかどうかだ。
それが正当な意思であることは、日本が置かれた地理的な近さだけからではなく、世界第2の経済大国がこれまで国際的均衡の問題でほとんど身を引いていたこと、今や声を上げるべき時であることからもいえるだろう。(9月2日)
<転載終わり>
The World News Mail@2002.9.13 No.304
(転載開始)『朝日新聞』2002.0912 朝刊
【テロは世界を変えたか】
ジョセフ・スティグリッツ氏に聞くグローバル化、現状と課題は
(聞き手・アメリカ総局長 西村陽一)●9月11日の同時多発テロから1年を前に、環境開発サミットが開かれました。あなたは、「環境と成長」だけでなく、「社会と成長」の両立を唱えています。「9・11」の衝撃も受けての指摘ですか。
「『9・11』は、絶望が何をもたらすのか、はっきりと説得力をもって示した。テロには様々な要因があるが、人々が未来に希望を持てない時、そこにテロの土壌が生まれる。社会の不安定や破壊、貧困をもたらさない開発、公正で持続可能な成長がいかに大切かという点に、これまで以上に目を向けさせるきっかけになった」
▼貧困・絶望増加も
●グローバル化とテロとの関係をどう見ますか。
「世界を緊密に統合するグローバル化には、経済的な恩恵をもたらす大きな潜在力がある。しかし、貧困の軽減や社会の安定を保つことに失敗した。グローバル化をうまく機能させなければ、貧困と絶望がもっと増えるだろう」
「グローバル化はモノや資本、ヒトの移動を妨げる壁を壊してきた。しかし、グローバル化に伴う否定的な問題も、容易に国境を超えて人々に共有される。テロはそうした問題に対する病的な反応なのだ。途上国の貧困層を助けることは、社会正義を果たすという道義的な義務だけではない。世界全体の成長と安定のための利益にもなる。テロの温床を減らすことはその一環だ」
●ブッシュ大統領は「国民の基本ニーズに応えられない破綻(はたん)国家は、テロリストの安息地になる」と、途上国援助(ODA)の増額を表明しました。
「方向としては正しい。しかし、それでも、米国のODAは国民総生産(GNP)比で0・1%台にすぎない。米国はこの分野で、責任ある指導的な国にふさわしいリーダーシップをまだ発揮していない」
▼「人間の顔」失う米
●グローバル化時代における米国のリーダーシップについてどう思いますか。
「必要なのは、人間の顔をしたグローバル化だ。『人間の顔』とは、民主主義、つまり物事を民主的に決めるということだ。しかし、ブッシュ政権は、法の支配や国際協調に基づく決定といった原則から後退した。世界最強の国が多国間協調を拒み、一方的に政策を押しつけようとしている姿は、『人間の顔』を損なうものだ。リーダーシップだけではない。他国が指導的な役割を果たした時、それに自らも貢献するという姿勢にも欠けている。地球環境問題がいい例だ。世界はいま、非常に難しい状況に置かれている」
「ものごとの解決に軍事力を使わない世界最強の国。そうした存在がありうる、という事実を米国はまだ、学んでいない。勝ちたければ世界の人々の支持を取り付けることだ。『我々は世界最強の軍を持っているのだから民主主義を信じなさい』『イラクの政権を転覆させて民主化しなければならない』と言うだけではうまくいかない。指導力発揮の最善の道は、道義的な面で見本を示すことだ」
●「人間の顔」をしたグローバル化を阻んでいるのは、米国だけの責任ですか。
「大きな要因が、市場自由化、緊縮財政、民営化を一律に適用しようとする国際通貨基金(IMF)、世界銀行、米財務省の合意だ。私は、途上国政策をめぐるこの考え方を『ワシントン・コンセンサス』と呼んでいる。経済的な価値や利益が重視され、成長がもたらす利益の多くは富裕層に流れていく。環境や民主主義、社会正義、人権には目を向けなかった」
●あなたは、「『9・11』は、私たちが一つの地球を共有していることを再認識させた。地球社会では何らかのルールに従わなければ共生できない」と説いています。ここでいうルールとはどんなものですか。
「まず、公正の原則だ。富める国と貧しい国、強者と弱者でルールが異なってはならない。何らかの特例を設けるとすれば、貧しきを助けるためのものでなければならない。92年のリオデジャネイロでの地球サミットでは、『各国共通の、しかし、差異のある責任』がうたわれた。先進国に地球環境問題をめぐる特別の責任を求めたものだ。『国家間の公正』に関する第一歩の考えとなる」
「二つ目がグローバルな社会正義だ。私が、途上国に性急な資本市場の自由化を一律に持ち込むことに反対なのは、不安定をもたらすからだ。セーフティーネットがなければ、貧困層にしわ寄せして、投機家が利益を得る。これは社会正義の原則に反する」
「三つ目が民主主義だ。どの国も自分のことは自分で決める権利がある。共同で決めなければならない時は民主主義が基本だ。我々は共生しなければならないのだから。もし、経済政策がIMFに支配されていれば、その国は主権を失っている。富める国や特定の業界にもルールを牛耳られてはならない」
▼統治改革に透明性
●主権の大切さということですね。しかし、米政府高官は「これからは、おのれの義務を果たせない国は主権を制限され、米国を含む他国は介入の権利を得る」と言います。「9・11」を受けた先制攻撃論はその表れでしょう。主権の尊重と制限をどう考えますか。
「参加型の自助努力に価値を見いだす考えがますます重要になってきた。ある国がこうした考えに基づいて政策を決めれば、それをうまく運ぼうとする欲求が働く。政策を押しつけられれば、成功させたいという動機は弱まる。その意味で主権は大切だ。他方、グローバルな共同体として成長するには、まとまって行動しなければならない。グローバル化に、ある程度の主権の喪失は避けられない」
「しかし、グローバル化の時代に単独行動主義は許されない。グローバル化とともに、共同行動の必要性が高まる。共同行動の機会が増えれば、多国間協調のプロセスを通じて、共同行動が民主的になされるよう心を砕かなければならない」
●グローバル化のひずみをなくすには、国際機関のガバナンス(統治)改革が必要だ、と指摘していますね。
「統治改革には、IMFなどの国際機関の決定に途上国の声を反映させるとともに、透明性が重要な要素となる。米国には情報公開法があり、市民の知る権利が保障されている。しかし、国際経済機関に適用される情報公開法はない」
「米国はクローニー・キャピタリズム(縁故資本主義)を批判してきた。政府と民間企業のポストを何度も行き来する『回転ドア』にも一定の規則をつくった。しかし、国際経済機関にこうした規則はない。IMF高官がすぐに大手の国際金融会社の経営陣に転職する。確かに、これは我々が定義する縁故資本主義とは違う。しかし、裸眼で見ると同じように映るのだ」
▼二重基準は偽善だ
●米政府や国際機関は援助の条件として、「よき統治」を途上国に求めています。
「相手に『よき統治』を求めるなら、自らにもそれを課すべきだ。問題のひとつが偽善性だ。二重基準を持つべきでない。米国は自由貿易を唱え、補助金に反対する。しかし、(一部輸入製品に)関税をかけ、農業補助金を上げている。テロが起きるまで、米財務省はマネーロンダリング(資金洗浄)などの不正が行われる銀行口座の秘密性を支持していた」
●グローバル化の行方を悲観していますか。
「まだ、楽観している」
●なぜ。
「長い闘いにはなると思う。しかし、世界各国を歩き、様々な声を聞いてきた。それを踏まえての楽観論だ。グローバル化に反対している人に、反対しているのはグローバル化に対してなのか、グローバル化がしてきたことなのか、と聞くと、大半が後者だと答える。グローバル化そのものが問題なのではない。そのやり方が問題をつくるのだ」
*
米コロンビア大学教授。93年にクリントン前政権の大統領経済諮問委員会(CEA)に加わり、95〜97年に同委員長、97〜00年に世界銀行上級副総裁兼首席エコノミスト。01年にノーベル経済学賞受賞。IMFの市場万能主義を徹底的に批判した新著「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」(邦訳、徳間書店)は、各国で大きな反響を呼んだ。テロ後も途上国の貧困軽減など開発問題をめぐり活発に発言している。59歳。(転載終了)
(転載開始)『産経新聞』2002.0912 朝刊
【同時テロ後を聞く】「9・11」から1年(2)
A・シュレシンジャー氏
▼「宗教的狂信主義」の時代に●同時テロで米国は大きく変わったか
「よく引き合いに出される真珠湾攻撃(一九四一年十二月七日)は太平洋の真ん中で起こり、標的は米海軍で相手がだれかも分かっていた。9・11では米国最大の都市が狙われ、普通の暮らしを営む市民が犠牲になった。人々は気弱になり、いつ何が起きるか分からないと心配するようになった。だが、人間とはこうした心配でつぶれるほど弱い存在ではない。第二次大戦参戦の契機となった真珠湾ほどの影響はなかったと思う」
●だが、米国はテロとの戦争を開始した
「テロは断固として排除しなければならず、これに異論をはさむ人はいない。だが、現状を戦争と呼ぶには語弊がある。私は、麻薬との戦争や貧困との戦争など、『戦争』という言葉が安易に使われ過ぎだと懸念している。戦争とは主権国家同士の戦いだ。犯罪組織であり殺人株式会社のアルカーイダを退治するのは警察の仕事で、戦争と称して大物扱いする必要はない。タリバンとの戦いは戦争だった。アルカーイダ幹部を捕まえるには軍事行動も必要だ。だが、テロを排除するために必要なのは、他国との情報交換であり、国内の捜査機関の協力であり、入国管理をしっかりしテロリストの資金を断つことだ。ましてや、イラクとの戦争などではない」
●イラクとの戦争には反対か
「サダム・フセイン(イラク大統領)は悪いやつだ。自国民に対して毒ガスを使った。だが、フセインが同時テロに関与していたとは言い切れない。フセインは世俗的なイスラム教徒で、原理主義者を軽蔑(けいべつ)している。イラクの大量破壊兵器開発が世界平和を脅かす可能性があるというが、私はこのような“予防的な戦争”に反対する。真珠湾がまさに予防的な戦争行為だった。日本は、やらなければ米国にやられると考えたのだ。フランクリン・ルーズベルト大統領が攻撃を『卑劣な行為』と呼んだことを忘れてはならない。イラクを攻撃すれば、理論的にはインドがパキスタンを、中国は台湾を予防的に攻撃できることになる」
●米国の軍事力は圧倒的だ
「タリバン打倒は容易だった。イラクもたぶんそうだろうという気分がある。フセインは人気がないからすぐ倒れるかもしれない。だが、こんな気分をあてにはできない。フセインを排除すれば、(力の空白を埋めるため)長期にわたって米軍駐留が必要になる。第二次大戦後の日本やドイツの復興を見て、世界は国造りに楽観的になりすぎた。アフガニスタンは絶望的だ。民主主義や工業の歴史がなく、民族間、部族間の敵意に満ち、戦闘に慣れている。イラクには人材はいるが、シーア派とスンニ派の対立、クルド人問題を抱えている。戦後の立て直しをどうするのか。米国民の多くはそうした責任を背負い込みたくないと考えている」
●米国は大英帝国のような世界統治には乗り出さないということか
「米国はローマや大英帝国のように世界帝国を目指したことはないし、これからもそうだ。世界を自分たちの望むようにしたいと思っているのはワシントンのごく一握りの人たちだけだ。米国は経済的にも文化的にも世界帝国だといえる。映画やポップスやハンバーガーは世界の人々の支持を得ている。だが、政治的な世界帝国となると、その代価を払わなければならない。夫や父や兄弟や息子を喜んでイラクに送ろうという人はいない。大半の米国人は相変わらず、世界とはかかわりたくないと思っている」
●9・11は二十一世紀の始まりだという人もいるが
「二十世紀は世俗的な狂信主義と全体主義と共産主義の時代であり、もっとも殺戮(さつりく)にあふれた世紀だった。二十一世紀は宗教的狂信主義の時代となると思う。ウサマ・ビンラーディンはイスラム原理主義者で、サウジアラビアの米軍駐留は信仰の封じ込めだと考えた。中東、カシミール、インドネシア、フィリピンなど、宗教が違うという理由で殺戮が行われている。宗教は平和をもたらすものではなかったか」
(聞き手 ニューヨーク 内畠嗣雅)
*
アーサー・シュレシンジャー氏 米国の歴史家。1917年、オハイオ州コロンバス生まれ。1961−64年、ケネディ、ジョンソン両大統領の特別補佐官。民主党リベラル派の論客として知られる。著書に『ルーズベルトの時代』(57−60年)など。(転載終了)
ニューヨークタイムズ 9.11のop-ed欄から転載します。
同盟国のなかで、最初に名前があるのが日本なのだそうです。(転載はりつけ開始)
Securing Freedom's Triumph
By GEORGE W. BUSH
ASHINGTON ・The Sept. 11 attacks moved Americans to grief and horror ・and moved our nation to war. They revealed the cruelty of our enemies, clarified grave threats to our country and demonstrated the character and decency of our people. At a moment of great testing, the spirit of men and women in New York City, at the Pentagon and aboard Flight 93 became the spirit of our country. Tonight in New York, I will be speaking of what our nation has lost, what we have discovered about ourselves and what lies ahead.The terrible illumination of these events has also brought new clarity to America's role in the world. In great tragedy, we have also seen great opportunities. We must have the wisdom and courage to seize these opportunities.
America's greatest opportunity is to create a balance of world power that favors human freedom. We will use our position of unparalleled strength and influence to build an atmosphere of international order and openness in which progress and liberty can flourish in many nations. A peaceful world of growing freedom serves American long-term interests, reflects enduring American ideals and unites America's allies. We defend this peace by opposing and preventing violence by terrorists and outlaw regimes. We preserve this peace by building good relations among the world's great powers and we extend this peace by encouraging free and open societies on every continent.
The defense of peace is a difficult struggle of uncertain duration. America, along with our allies, is relentlessly pursuing terrorist networks in every part of the world to disrupt their planning, training and financing. With our allies, we must also confront the growing threat of regimes that support terror, seek chemical, biological and nuclear weapons, and build ballistic missiles. On this issue, the consequences of inaction could be catastrophic. We must deny terrorists and their allies the destructive means to match their hatred.
At the same time, we have the best opportunity in generations to build a world where great powers cooperate in peace instead of continually prepare for war. The 20th century, in particular, was dominated by a series of destructive national rivalries that left battlefields and graveyards across the earth. Competition between great nations is inevitable, but armed conflict in our world is not. Sept. 11 revealed more clearly than ever that the world's great powers stand on the same side of a divide ・united by common dangers of terrorist violence and chaos, and moving toward common values.
The United States, Japan and our Pacific friends, our NATO allies and now all of Europe share a deep commitment to human freedom. Russia is now a nation in hopeful transition, a country reaching for a better future based on democracy and the free market and an important partner in the war on terror. Chinese leaders are discovering that economic freedom is the only source of national wealth. In time, they will find that social and political freedom is the only source of national greatness. America will continue to encourage the advancement of democracy and economic openness in both Russia and China because these shared commitments bring true friendship and peace.
Common interests and values among the great powers are also the basis for promoting peace and security around the globe. In the past, great-power rivals took sides in difficult regional problems, making divisions deeper and solutions more complicated and elusive. Today, from the Middle East to South Asia, we are gathering broad international coalitions to increase the pressure for peace. America needs partners to preserve the peace, and we will work with every nation that shares this noble goal.
As we preserve the peace, America also has an opportunity to extend the benefits of freedom and progress to nations that lack them. We seek a just peace where repression, resentment and poverty are replaced with the hope of democracy, development, free markets and free trade.
More than ever, we know that weak states, like Afghanistan, can pose a great danger to the peace of the world. Poverty does not transform poor people into terrorists and murderers. Yet poverty, corruption and repression are a toxic combination in many societies, leading to weak governments that are unable to enforce order or patrol their borders and are vulnerable to terrorist networks and drug cartels.
America is confronting global poverty. Free trade and free markets have proved their ability to lift whole societies out of poverty ・so the United States is working with the entire global trading community to build a world that trades in freedom and therefore grows in prosperity. Through the Millennium Challenge Account, the United States will deliver greater development assistance to poor nations that govern justly, invest in their people and encourage economic freedom. And we will continue to lead the world in efforts to reduce the terrible toll of AIDS and other infectious diseases.
America will also take the side of brave men and women who advocate human rights and democratic values, from Africa to Latin America, Asia and the Islamic world. In our diplomatic efforts, development aid, international broadcasting and educational assistance, the United States will promote moderation, tolerance and the nonnegotiable demands of human dignity ・the rule of law, limits on the power of the state, and respect for women, private property, free speech and equal justice.
Terrorism has not only challenged the world, it has clarified some fundamental values. Every nation now faces a choice between lawful change and chaotic violence; between joyless conformity and an open, creative society; and between the celebration of death in suicide and murder and the defense of life and its dignity.
Many governments are being forced to reexamine their own tolerance for fanaticism and their sponsorship of hateful propaganda. Even free nations have been forced to reexamine the nature of their commitment to freedom ・to determine if this commitment is a reflection of convention and culture or the universal demand of conscience and morality.
America's people and its government are responding decisively to the challenges of our changed world. We are committed to defending our society against current and emerging threats. And we are determined to stand for the values that gave our nation its birth. We believe that freedom and respect for human rights are owed to every human being, in every culture. We believe that the deliberate murder of innocent civilians and the oppression of women are everywhere and always wrong. And we refuse to ignore or appease the aggression and brutality of evil men.
Throughout history, freedom has been threatened by war and terror; it has been challenged by the clashing wills of powerful states and the designs of tyrants; and it has been tested by widespread poverty and disease. What has changed since Sept. 11 is our nation's appreciation of the urgency of these issues ・and the new opportunities we have for progress. Today, humanity holds in its hands the opportunity to further freedom's triumph over all its age-old foes. The United States welcomes its responsibility to lead in this great mission.
George W. Bush is the 43rd president.(転載貼り付け終わり)
みなさん、こんにちは。こちらには初めておじゃまします。
Rss-Kさんの〔5422〕で8月30日の『朝日新聞』朝刊の記事、「米共和党、三分」が転載されていました。(引用開始)
現政権の中核を占める(3)は、「新保守主義」「新帝国主義」といわれる強硬派で、レーガン時代の外交安保路線の信奉者が多い。米国の一極体制を維持することに目を向け、露骨な単独行動主義に傾く。この考えは湾岸戦争後から一部で形を帯びていた。「脅威の顕在化を待たずに先制攻撃をかける」という現政権の新ドクトリンは、(3)の一集団から生まれている。
(引用終了)
ここで「新保守主義」はネオ・コンであろう。
気になるのは次の「新帝国主義」である。副島隆彦はグローバリズムとは、まさしくインペリアリズムそのものだとはっきり言っている日本で唯一の人物だが、本国アメリカでもそのようにはっきりと言われていて(つまりNew imperialismとはっきり定義されて)いるのだろうか?最近、副島氏の業績の剽窃が目立ってきていると感じるのは私だけだろうか。誰か教えてほしい。
朝日新聞では、PNACのビル・クリストルが登場。やっぱり「ネオコン」という言葉は使っていませんね・・・。朝日新聞 2002年9月13日 朝刊
(転載貼り付け開始)
朝日新聞2002年9月13日(金) テロに襲われた世界 国際社会 米のあり方は
三浦俊章 記者ウィリアム・クリストル氏
ウィークリースタンダード誌編集長ハーバード大助教授、ブッシュ大統領の父の下で副大統領首席補佐官などを経て95年から現職。保守派で現在の単独行動主義約外交を支持。49歳。
積極的に世界変えねば89年の冷戦の終篶から始まった「ポスト冷戦」の時代は、昨年9月11日で終わった。「ポスト冷戦」は、米国にとって平和と繁栄の時代だった。貿易は拡大し、いろんな問題は放置しても片付くと思っていた。
2000年の大統頒選は国内問題を争点に戦われた。米国はリラックスしていた。そこを9・11のテロが襲った。米国に与えられた選択肢は、米国が積極的に世界を作り変えるのか、それとも、座して再びテロの犠牲になるのかのどちらかだ。
テロの犠牲になりたくなければ、積極的に世界を変えねばならない。イラクの政権を倒し、世界中のテロリストを攻撃し、あらゆる所で自由と民主主義の価値を広める積極的な外交を展開しなければならない。20世紀は「米国の世紀」と言われたが、米国はもっと世界に関与すべきだった。二つの世界大戦とも、引きずられるように参戦した。
21世紀は、攻撃されるまで待っているわけにはいかない。我々は歴史の岐路に立っている。大量破壊兵器を放置すれば世界中に核兵器が拡散する。スコウクロフト元大統領補佐官ら共和党内に慎重論があるが、彼らは9月11日で世界が変わったことを認識していないのだ。
必要ならばブッシュ政権は単独でもイラク攻撃に踏み切らねばならない。予想もしなかった国際的危機という意味では、いまは冷戦初期に似ている。当時は第2次世界大戦直後。みんな米国は世界から引き揚げると考えていた。数十万の軍隊を欧州やアジアに展開し、朝鮮半島で戦争を行うことなど想像もできなかった。
しかも、当時のトルーマン大統領は第2次大戦を指導したルーズベルトが病死し、副大統領から昇格したばかり。外交的には経験不足で国内問題に専念すると見られた。ブッシュ大統領もトルーマン同様、外交経験が乏しく国内重視と見られていたが、イラクにどう対応するかで歴史の評価が下されることになった。
イラクへの武力行使は半年以内に行われると思う。フセイン政権が崩壊すれば、イランがそれに続くかもしれない。6年後、ブッシュ政権2期目が終わるまでに、「悪の枢軸」(イラク、イラン、北朝鮮)の3つが崩壊していればすばらしい。
(転載貼り付け終わり)
最後のコメントが、ネオコンらしくて良いですね(爆)
サンケイでは、いよいよ古森のおじちゃまが、ケーガン論文を紹介しています。ここでもやっぱりネオコンは使っていません。古森さんに言いたいのは、「あなたがネオコン・グローバリストの受け皿だっていうのは分かっているんだから、それをハッキリと書くこと、そして、副島隆彦の功績を認めたくないからかどうかは分からないけれど、情報統制をしないこと」の二つをお願いしたいですね。
城北の貴公子さんは、古森さんとかとも仲が良いと聞きましたので、彼の本音を聞き出せないかなあと、最近は思っています。
(引用貼り付け開始)
産経新聞 2002年9月13日■アメリカと世界 テロがもたらしたもの(3)
【新しい国際秩序】
主権国家の認識分ける米欧ブッシュ政権の対イラク戦略は、ドイツのシュレーダー首相をはじめとする西欧諸国の指導者たちからの批判にもさらされている。表面でみる限り、米欧間のこの認識の離反はかなり深いようにみえる。この離反に関連していま欧米の識者の間で注視されている論文がある。米国の政治学者ロバート・ケーガン氏が今年夏に発表した『パワーと弱さ』と題する米欧関係の分析である。論文の骨子は次のようだ。
「米国と西欧は、国家のパワーに対する認識を長年、異なった方向に発展させ、いまや共通の世界観を有しなくなった。西欧は一定の地域内で国家間の協力や交渉を基に共通の規則づくりを目指してきたのに対し、米国は国際規則が破られる無政府状態のグローバルな舞台で、唯一の超大国として活動してきたからだ」
だから、イラクの明白な脅威に対しても米欧の態度は異なるのだという。米国に端を発するフセイン政権をどうするかの議論は、こうした深遠な課題までを巻きこんでいるのである。
(引用貼り付け終わり)私が無料版で書いたことをわかりやすく説明しています。やっぱ、キャリアが違うからなあ。だから、色々と隠し事はしなければ、さらにいい記事になるのになあ・・・・と思ってしまいます。
★参考:私の「無料版」のクリストルの紹介部分★
(転載貼り付け開始)
さらに、慎重論に対抗する主戦論が反撃に出た。この共和党穩健派というか、ブッシュ前政権の高官たちの「慎重論」を、「悪の枢軸」ならぬ「宥和の枢軸」(the axis of appeasement)と切って捨てた人物がいる。
それが、ビル・クリストル(William Kristol)で、アーヴィング・クリストルの息子の共和党員であり、ルパート・マードックのニューズコーポレーションが発行している、「ウィークリースタンダード」誌の編集長である。ユダヤ人である。クリストルは、この社説「宥和の枢軸」のなかで、キッシンジャーを意図的に慎重派扱いし、ミスリードしたとして、NYTを激しく批判。(なぜか、ワシントンポスト8月12日のロバート・ノヴァック=日高義樹の番組の常連、との対談の記事がワシントンポストの本社のサイト過去ログにも入っていないので、キッシンジャーの正確なコメントを読めない。)
さらに、クリストルは、「スコウクロフトとNYT」は、「ヨーロッパ諸国の様な国際法重視」でもなく、「ブキャナンのような、アイソーレショニズムにも与しない」「パウエルは今すぐ、ブッシュ大統領のところに馳せ參じるべきだ、そうでなくては早晩彼は、大統領に仕えるか、敵に仕えるか決めなくてはならなくなるだろう」などと強く非難している。
このクリストルは既に、副島隆彦の主著「覇権アメ」で登場しているので、ご存じの方も多いだろう。
「アーヴィング・クリストルは、人権抑壓体制批判を軸にしてアメリカの国論を、対ソ強硬路線に動かした『元祖レーガン・デモクラット』の一人だったわけだから、最終的には民主党を捨てて、共和党に合流して行くべき運命にあるのだが、民主党自身の内部の錯綜した秘密のドラマのために、民主党に留まっている。だから、息子の方がその代理人のような形で共和党に入って積極的に動いているということに矛盾はないらしい」(覇権アメ38頁)と、ビル・クリストルという「シュトラウシアン」(レオ・シュトラウス学派)を宣言した人物について述べた上で、最後に「私は、最近このビル・クリストルは、どうもやっぱり怪しいと考えている」と副島は述べている。見事に的中したと言っていい。クリストルは、「neo conservative online」というネオコン・サイトで一番の人気である。やはり、副島隆彦は、「覇権アメ」の続編あるいは、最新情報を加えた改訂版を書くべきである。
レーガンデモクラットに端を発する、「ネオコン」の奔流は、今や、共和党を飲み込んでいこうとしている。共和党系でグローバリストではないと言い切れる人物は、ブキャナンだけではないか。どの人物もみんな怪しい。
参考までに述べておくと、父親のアーヴィングは、97年9月に、「アメリカ帝政」論を主張している。そのことだけは、産經新聞の、ワシントン支局長が、「有力政治評論家が発表 帝政的統治広げる米国 「指導と関与 世界が望む」(産經新聞1997年9月7日) として報告している。
(転載貼り付け終わり)
(転載開始)『産経新聞』2002.0911 朝刊
【同時テロ後を聞く】「9・11」から1年(1)
A・トフラー氏-------------------------------------------------------------------------------
昨年九月十一日の米中枢同時テロ後、アフガニスタン空爆に続いてイラク攻撃が取りざたされるようになっている。その是非をめぐっては欧米関係がぎくしゃくし、逆に敵同士だった米露の接近という変動を引き起こそうとしているが、果たしてこれは新秩序への前兆なのだろうか。「同時テロ後」について世界の識者に聞いた。
-------------------------------------------------------------------------------▼複雑・急速に変化する脅威
●テロで米国ではどんな変化が起きたか
「非常に楽天的だった心理面の衝撃がまずあげられる。米国人は死について話すことを避けてきたのにそれが深いところで変化した。逆に経済へのインパクトは、すでに景気が後退し始めていたので“落差”が少なくてすんだ。五、十年は苦しんでも必ず立ち直るだろう。石油に対する考え方が最も変化したといえるかもしれない。第二次大戦後、米国は常にサウジアラビアと深い関係を保ってきたが、そうした関係に変化が起きようとしている」
●米国の変化は世界にどんな影響を及ぼし、世界はどう対応するのか
「ソ連崩壊後、欧州は『米国はもう必要ない』といってきたが、テロの脅威は増大しており、それが欧州で現実のものとなれば、ホワイトハウスへの電話線は助けを求める電話でパンクするだろう。北アフリカなどからの移民流入を制御できなくなれば、米国に救いを求めざるを得ない。欧州は米国との関係を断つことはできないし、本心では望んでいない。
テロ後の安定のためアジアにおいて穏健イスラム国家であるインドネシアやマレーシアを支持することが効果的だ。両国ともうまく過激派を抑えてきたが、最近は政治的混乱に民族、宗教問題もからんで火種がくすぶっており、中東の過激派が資金や武器を与えている。開発援助で多大な貢献をしてきた日本の役割は極めて大きい」
●米国は一国主義を強めているようにみえるが
「ラムズフェルド国防長官が『米国の議論が一方的と考えるのは間違い』といっているのが興味深い。われわれは国際的な連合の中にあるが、環境や軍、安全保障など違ったレベルで違った問題に取り組んでいる。ソ連に対抗する目的のNATO(北大西洋条約機構)の概念とは異なるが、それぞれの問題ごとに連合を形成する必要がある。問題は素早く変化するので行動や決定、連合のあり方は絶えず変わり、同盟の相手を探し続けなければならない。
父親のブッシュ元大統領が湾岸戦争で多国籍軍を作ったのは印象的だったが、当時はまだ国の連合体であり、それは今日的な意味の権力の源ではない。将来は深い連合の概念が広がる。国レベルではなくNGO(非政府組織)や企業など多面的なレベルの上に存在する同時的な同盟で、変化に伴いより一時的な関係になる」
●日米関係はどうなるか
「今の話と矛盾するようだが、中国の変化が落ち着くまで少なくとも十年から二十年は現在のまま維持されるべきだ。十二億人の規模と複雑さで変化が起きるとき、混乱は必然といえる。万一、内戦が起きれば各国が干渉し第三次大戦への呼び水になる。日米関係はそれを防ぐ安定の源だ。
敵の敵は味方という理論で同盟を結んでいるという批判については指摘は正しいが、ポイントは特定の連合や同盟に忠実であり続けるべきかではなく、長期で考えるのか短期なのかということだ。一九七〇年代終わりのアフガニスタン戦略は対ソ連がすべてで、イランの急進的な動きにみられたイスラム社会の狂信を無視した。一つの問題にとらわれて複合性を見逃したのだ。これは米国だけでなくすべての国の弱点でもある」
●米国が直面している課題は何か
「9・11は全世界に安全のために自由を抑える口実を与えた。いくつかの国はこの状況を利用している。米政府、特にアシュクロフト(司法長官)は何が限度かを知るために必要以上の制限を設けようとしている。
反米思想が世界中で持ち上がっていることも問題だ。ワシントンも認識し、流れを変えるために米国の考え方を海外で広めることも検討している。反米思想の米国への逆流を防ぎたいところだが、世界のメディアは複雑に絡み合っており、無理だろう。世界は今日、非常に危険になっている。何千ものミサイルを対峙(たいじ)させていた時代(冷戦)の方が危険だが、抑制がきいていた。今あるのはまったく新しい状況で効果的なコントロール下にはない。世界はこの複雑かつ急速に変化する脅威に対処する方法を見つけられないでいる」
(聞き手 ロサンゼルス 片山雅文)
(転載終了)
(転載開始)『毎日新聞』2002.0905 朝刊
悪化する米国・サウジ関係 修復努力も効果なし−背景に同時テロと中東情勢
昨秋の米同時多発テロ以降、ぎくしゃくしていた米国とアラブ有数の親米国・サウジアラビアとの関係が最近、さらに悪化する気配をみせている。米国が計画するイラク攻撃やパレスチナ情勢にも影響を与えかねない両国関係の行方を追った。
米・サウジの関係悪化は同時多発テロ関連情勢とパレスチナ衝突を背景としている。ともに米国にとって最優先課題だけに事態は深刻だ。
同時テロでは、首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏ばかりか、実行犯19人のうち15人がサウジ出身者だったとされる。このため、米社会ではアラブ系住民への嫌がらせが頻発し、米国に滞在していたサウジ王族は一斉に帰国した。
このため、「アラブ世界の反米感情」を懸念した米国は、サウジへの気配り作戦に出た。ブッシュ大統領が今年4月、サウジのアブドラ皇太子をテキサス州クロフォードの自宅兼牧場に招いたのが代表例だ。だが、8月27日付ワシントン・ポスト紙によると、この会談は「ほとんど大失敗」だった。皇太子がパレスチナ情勢打開に向け、「イスラエル軍の占領地からの全面撤退と引き換えにアラブ諸国はイスラエルと外交関係を樹立する」との中東包括和平案を提示したにもかかわらず、準備不足の大統領は一般論でしか応じられず、皇太子は「侮辱された」と周辺に漏らしたという。
この後、さらに摩擦が目立つようになる。8月15日には、同時テロ犠牲者の遺族600人が総額1兆ドルにのぼる損害賠償請求訴訟を起こした。被告側にはウサマ・ビンラディン氏の活動を支援したとしてサウジ王族3人も含まれた。サウジがイラク攻撃の際、国内のプリンス・スルタン基地使用を拒否するとしたことも、米国では不快感を持って語られる。
8月には米紙が国防総省諮問機関の国防政策委員会で、民間シンクタンク研究員が国際テロ活動にからみサウジを「悪の核心、最も危険な敵」と断じたと報じた。サウジ側の激怒に、ブッシュ大統領はアブドラ皇太子との電話で、米政権の見解とは無関係と釈明せざるを得なかった。大統領はサウジのバンダル駐米大使もテキサスの牧場に招き、「破格の厚遇」を演出した。
だが、いくら配慮してもパレスチナ問題などでサウジの強硬姿勢を覆すのは困難だ。政権高官の言葉の端々からは、せめてそれらを和らげたいとの苦しい胸の内がうかがえる。【ワシントン中島哲夫】
「草の根」反米じわじわ−不買運動、輸入激減
米国との関係悪化を受け、サウジでは今、米国製品のボイコット運動がかつてない広がりを見せている。店頭にはペプシコーラなどの代わりに、イラン製コーラが並び、米系マクドナルドなどのハンバーガーを買い控える人が多くなった。これらの影響もあってか、今年の第1四半期の米国からの輸入が前年比43%も激減した。
こうした状況について保坂修司・防衛大講師(アラビア半島近現代史専攻)は「反イスラエル闘争の一環として行われた従来のボイコット運動は政府主導だった。だが、今回は草の根レベルで広がりを見せている点で異なる」と指摘する。
イスラム教の聖地メッカとメディナを抱え、「イスラムの盟主」を自任するサウジの国民は、米国がイスラエル軍の占領政策に抵抗するパレスチナ人を「テロリスト」と決め付け、イスラエル一辺倒ともとれる中東和平政策を取り続けていることに不満を募らせている。
アジア経済研究所の福田安志・地域研究第2部部長は「アラブ民族・イスラム派といわれるアブドラ皇太子が、国内世論の動向に敏感に反応した結果だ。米国に正面から物を言う姿勢は国民の支持を得ている」と指摘する。だが、サウジは4月に開かれたイスラム諸国会議機構(OIC)の特別外相会合で、イラクが石油の禁輸を訴えた際、石油の安定供給の責務を全うすることを強調するなど慎重な対応に終始した。
中東専門家の間では「王政維持に米国の存在が不可欠であるとのサウジ政府の認識に変わりはなく、両政府間の信頼関係に根本的な変化はない」(福田部長)との見方が有力だ。だが、パレスチナ衝突が収拾に向かう兆候はなく、湾岸戦争(91年)後も約5000人の米軍が駐留を続け、国防の根幹を米国に頼るだけに「もしイラク攻撃が長期化すれば対米感情の一層の悪化は避けられず、サウジ政府は一層苦しい立場に立たされる」(保坂講師)のは疑いない。サウジ政府は当面、国内世論の動向に配慮しつつ、困難な対応を余儀なくされそうだ。【樋口直樹】
(転載終了)
(転載開始)『日経新聞』2002.0912 朝刊
【地球回覧】
スコウクロフト氏の予言
「次は我々の番かもしれない」。八月下旬、ワシントン郊外で「同時テロ後、世界はどう変わったか」と題した泊まりがけの討論会があった。
出席したのは欧州、アジア、アフリカなど十ニカ国の大使・公使、米政府高官、民間人の約三十人。川下りなどをしながらうち解け、本音が出てくると、出席者の間に重い空気が漂い始めた。
世界中の批判にもかかわらず、ブッシュ米大統領はイラク攻撃の意図を隠そうともしない。討論会のある出席者は「自分の国がイラクの次の標的になりかねない」と恐れた。別の出席者は経済や通商面でも「米国は"先制攻撃"に出るのではないか」と懸念した。
「英米以外の出席者には米国を怖いと思う空気があった」と一人は打ち明ける。米国が怖いという感情はこれまではなかったものだ。
二年近く前のスコウクロフト氏の言葉が忘れられない。同氏はブッシュ現大統領の父親のブッシュ元大統領の安全保障担当の補佐官を務めた。インタビューは大統領選の直前の二〇〇〇年十一月一日だった。
「私は世界中を飛び回るが、ここ数年米国はごうまんで、ユニラテラリズム(単独行動主義)で、他国の声に耳を傾けない国だと、ますます多くの国が思うようになっている。これは極めて危険だ…。新大統領の最初の外交は同盟国と一緒に仕事をすることだ」
まるで翌年の同時テロを"予言"するような言葉だった。
テロ直後には百三十カ国を超える国が米国への支援を表明。米国に対する厳しい批評で知られる仏ルモンド紙でさえも「我々はみんな米国人だ」と米国との連帯を訴えた。だが、もうそんな声は聞こえてこない。
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世界の米国への同情と連帯が反発に変わり始めたのは、米国がアフガニスタンでのタリバンとの戦いで大勝利した昨年十二月以降ではないか。古くは英国、最近では旧ソ連もアフガン戦争では手痛い失敗を経験している。しかし、米軍はわずか約ニカ月でタリバン政権を崩壊させている。
米国の圧倒的な強さを目の当たりにした世界。一方、自信を深めた米国は「次はイラク」と宣言。年明け後は米単独でもイラク攻撃を辞さないといった強硬な発言が米政府高官から相次いで飛び出すようになった。
ワシントン・ポスト紙は九月一日付の一面で「テロから一年たち、米国と世界との亀裂が広がった」との記事を掲載。そうだとすれば、アフガンでの大勝利にもかかわらず、米国の安全は一年前より強固になったとはいえないのではないか。
国連の調査によれば、昨年のテロ以降、各国で進めてきたテロ組織アルカイダの資産凍結が今年に入って足踏み状態になり、組織に再び資金が還流している。米国が中心になって世界に張り巡らした資産凍結のネットワークが十分に機能していない。米国と世界とのぎくしゃくした関係がここにも影を落とす。
□ □ □
最近、テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン氏がイランに潜伏中との情報が流れた。米国はイランを「悪の枢軸」と呼んだが、テロ直後のイランは米国に同情的だった。もし、イランとの関係が今ほど悪くなければ、同氏の情報も入ってきた可能性がある。
テキサス大学のバビット教授は、二十一世紀の世界では民族国家が後退。かわって欧州連合(EU)や米国のような民族国家を超えた超国家と、世界的なネットワークを持つ非国家組織の時代になると予想する。
そのテロのネットワークに勝つには世界的なネットワークで対抗する以外にない。スコウクロフト氏は五日、ネットワーク構築のための世界の協力を得るには「米国は忍耐が必要」と訴えた。
歴史上最強の国といわれる米国。その米国が大きな忍耐を強いられながらも世界的な協力関係を築き、ネットワークの力を引き出す。それができるかどうかがテロとの戦いに勝つカギを握る。
(ワシントン支局長 松井正憲)
(転載終了)
(転載開始)『讀賣新聞』2002.0910 朝刊
【グローバル・ビューポイント】
イラク封じ込め限界
ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)コンドリーザ・ライス米大統領補佐官(国家安全保障担当)はこのほど、ロサンゼルス・タイムズ・シンジケートの「グローバル・ビューポイント」との会見に応じ、イラク攻撃の論理について見解を述べた。
●「ブッシュ・ドクトリン」は、イラクの大量破壊兵器開発に先制攻撃も辞さないとしているが、この論理が、一般化される危険はないか。例えば、インドがパキスタンに対しこの論法を援用するような。
「先制、あるいは『先行防衛』は、一般化できる政策ではないし、侵略の隠れみのとしてもいけない。ただ、大量破壊兵器を獲得すれば、危険だと考えなくてはならない政権もある。それは、その国の歴史を見ればわかることだ。様様な脅威の中には、時に威圧的なものも含めて外交手段で対処可能なものもあるし、印パ紛争のように、米英の関与が紛争解決に寄与することもある。だが、それでは対処できない数少ない事態もあり、その時には、武力行使の権利がある」
●イラク封じ込め政策では、もう通用しないか。
「封じ込め政策の核心は、査察によって、イラクがもはや大量破壊兵器を開発・維持していないことを世界に示す武装解除の枠組みだった。だが、それは過去四年間機能していないのだ。もう一つの核心である制裁の枠組みも頓挫している」
●「脅威」とはフセイン(イラク大統領)が米国を大屋破壊兵器で攻撃することか、こうした兵器がテロリストに渡ることか。
「どちらもだ。『我々が彼をほうっておけば、彼は我々に手を出さないだろう』という主張があるが、フセインは過去に二度も、隣国を侵略しているのだ。その議論に賛成するわけにはいかない」
●最後にもう一度国連査察を試みる考えは?
「(イラク攻撃をするときに)国連決議がなくても問題はない。フセインが従うべき国連決議や要求は数多くあったが、今も無視し続けている。だから、『なぜ今(攻撃)なのか』と問われれば、逆に『なぜ後回しにするのか』と尋ねたい」
●核を持つとされる北朝鮮も脅威だが、日朝首脳会談が決まった。イラク攻撃の可能性に威圧を感じて、北朝鮮は態度を変えたのか。
「米国大統領が、テロの脅威を明確に語り、行動してきた効果が大きいと思う。北朝鮮が、世界中に弾道ミサイル技術を売る商人となったことは、重大な問題だ。北朝鮮政権の野心は、幸いフセインのそれとは異なるが、『脅威』であることは間違いない」
●もう一つの「悪の枢軸」とされるイランで、ロシア製原子炉が数年後には完成する。イランは先制攻撃の次の対象となるか。
「イランの核兵器保有がロシアの国益になるとは思わない。完成後は、安全確保が極めて重要で、ロシアは、何らかの責任を果たさなければならない。多くの場合(大量破壊兵器)拡散に対処する上で、軍事行動以外の方法が存在する。我々はそのような選択肢を模索するが、先制攻撃以外の選択肢がなくなることもある」
(転載終了)
FT.com から転載します。(転載貼り付けはじめ)
Boeing builds new plant to meet demand
By Mark Odell
Published: September 8 2002 17:48 | Last Updated: September 8 2002 17:48
Boeing is building a "smart bomb" factory in an attempt to meet the huge rise in demand from the US military for precision weapons as the Pentagon gears up for war against Iraq.The decision follows a series of orders from the US air force and navy for guided bombs and missiles worth more than a combined $1bn for Boeing and Raytheon. The procurement programme will not only rebuild weapon stocks depleted by the continuing campaign in Afghanistan but will enhance the US armed forces' capability for precision strikes.
Boeing confirmed late last week that it had started work on a larger production line for its Joint Direct Attack Munition to replace the current facility at St Louis, Missouri, which is already running ahead of its design capacity of 1,500 units a month.
The new factory, which is due to open in January, will more than double Boeing's JDAM capacity as it ramps up production to 2,000 units by the end of the year and 2,800 units by August 2003.
JDAM is a set of manoeuvrable fins strapped to existing "dumb" bombs and uses satellite guidance to steer the weapon.
First used in small numbers by US aircraft in Serbia and Kosovo in 1999, the weapon has come into its own in the current campaign in Afghanistan.
"JDAM is absolutely the weapon of choice out there," said Robert Hewson, editor of Jane's Air Launched Weapons. At least 75 per cent of the estimated 15,000 bombs dropped by the US in Afghanistan were precision- guided. In the Gulf War, that number was well below 10 per cent.
The Pentagon, which planned to order a total of 87,500 JDAMs when it first took delivery of the weapon in 1999, has almost tripled that target to 238,000. Boeing has won about $750m of JDAM orders in the past eight months.
Raytheon has also benefited from the US military's increasing reliance on precision strike weapons. The Pentagon recently confirmed a $200m order for laser-guided bombs, which are more accurate than JDAM but are affected by poor weather conditions and smoke.
It is also supplying the US navy with a further 400 Tomahawk cruise missiles worth more than $250m.
(転載貼り付け終わり)
(貼り付け開始)『毎日新聞』2002.0911 朝刊
【米国同時多発テロ1年 識者に聞く】
緩む武力行使の留め金
ハーバード大ライシャワー研究所所長 アンドルー・ゴードン氏
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/series/1nen/int-05.html◆1年前、「9・11」が引き起こしたもの
――昨年の9月11日から、世界はどう変わったでしょう。
◆テロは、私が日本から米国に帰った翌日に起きた。車で大学に行く途中にカーラジオをつけたら、「ペンタゴン(国防総省)避難」とか「ホワイトハウス厳戒」とか言っている。どういう意味なのか現実を把握できなかった。こうしたショックや恐怖感は、やや冷めたとはいえ、米国民の中に潜在的に存在している。
米外交に関係する者は、米国が近代文明の象徴として憎まれ嫌われていることを承知していたが、一般の米国人は、米国を嫌悪する人々がいるという事実を初めて実感し、しかも彼らが米本土で大規模なテロを敢行する力を持っていることに驚いたようだ。
ただ、中国人の学者は「テロのインパクトは米国自身より海外の方が大きかったのではないか」と言っていた。中国の目から見ると、「最強の国で、誰も挑戦できない米国」という神話が崩れたように見えるという。米国の地位に関して、内外に心理的な変化があったということだろう。
――米国の国際戦略についてはどうですか。
◆ブッシュ政権の「テロとの戦争」は、敵が明確に見えず終わりもない。第二次大戦のトータル・ウオー(総動員戦争)とは違う意味合いで、無限の戦いだ。米国の判断によって、どの国もターゲットになり得るし、米国の先制攻撃によって、いつでも戦争が始まり得るという点で、非常に危ない状況だと思う。
米国は、例えばキューバや旧ソ連の政権交代を何十年も望んでいた。ブッシュ政権が言う「レジーム・チェンジ」(政権打倒)という概念は新しくないが、政権を変えるために何をやるか、やっていいかという基準は大きく変わった。軍事力を簡単に使うようになった印象がある。ブッシュ政権の「レジーム・チェンジ」は、私の耳には乱暴に聞こえる。
――イラク攻撃を支持しますか。
◆賛否を論じるには二つの考え方がある。一つは戦略的に賢いかどうか。ベトナム戦争のような泥沼にはまり込んだらどうするのか、という考え方。もう一つは、米国が嫌う政権を軍事力で倒してしまうことが許されるのか、という原則論的な考え方だ。私は両方の意味において反対する。イラクが大量破壊兵器を造っているとか理由付けはいろいろだが、米国が嫌う政権はいくらでもあるし、将来も生まれ得る。ブッシュ政権は、テロを口実として、前々からやりたかったイラク攻撃を始めようとしているように思える。
――アフガニスタンのタリバン政権を倒し、今度はイラクとなると、どうしてもハンチントン・ハーバード大教授の「文明の衝突」論を思い出すのですが。
◆アフガン軍事作戦を始めた時、ブッシュ政権がパキスタンなど他のイスラム国家を努めて同盟に引き込んだこともあって、米国民は「文明の衝突」だとは、あまり感じなかったと思う。アフガンの旧タリバン政権に比べると、フセイン・イラク政権は世俗的で宗教色が薄い。だが、たとえフセイン政権を嫌っていても、イラクの味方をするアラブ国家もあるはずだから、イラク攻撃は「米国対イスラム」の図式を強めるだろう。実質的には「文明の衝突」ではなくても、そう見えてしまう。危険なことに、外見が一種の現実をつくり出してしまうのだ。
――ソ連崩壊後、米国の対抗勢力がなくなり、米国の発言力がどんどん大きくなっています。
◆非常に危険だと思う。対応は難しいが、疑問を持っている欧州や日本などの同盟国は一緒に相談してはどうか。個々にものを言うより、一緒になって友人として進言する方が効果的だろう。
――大統領の支持率は低落傾向ですが、ハーバードの教授たちは、ブッシュ政権を支持していますか。
◆支持しない人が多いと思う。ただ、米国民は結果主義的なところがあって、イラク攻撃にしても、湾岸戦争(91年)やタリバン攻撃のような結果になれば、みんな疑問を忘れ、疑問を持ったことすら否定するようになるだろう。反対に、イラクへの軍事行動が長引くようなら、大統領に対する国民の目は急速に厳しくなると思う。【聞き手・ワシントン布施広、写真・加古信志】
◇アンドルー・ゴードン氏
ハーバード大卒業後、84年から95年まで米デューク大で教え、98年からハーバード大の日本研究の中心であるライシャワー研究所所長。専門は日本の労働運動で、「富裕の代価」「日本における労使関係の変遷」などの著書・論文がある。日米関係も含めて、幅広い分野で発言している。50歳。
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外交政策に再構築必要
英国・国際戦略研究所(IISS)所長、ジョン・チップマン氏
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/series/1nen/int-02.html◇「テロとの戦争」影響下での国際社会
――「9・11」後の国際情勢をどう見ますか。
◆方向性が見えず、ルールの定まらない移行期にある。米国が政治的な影響力を十分に行使していないことが背景にはある。イラク問題では軍事力の行使へ傾きがちで、政治力を駆使した中東地域の再建を真剣に考えているとは思えない。
米国が直面する本質的な挑戦は、フセイン政権の打倒より、中東全体の政治状況を変えるため今後5〜10年で同地域の安全保障環境をいかに整えていくかという政治的なものだろう。米国が真の超大国になる決心をしなければ、国際社会の方向性も見えない。
――テロで世界は変わったのでしょうか。
◆過去300〜400年間、国際関係は国家の関係に支配されてきた。しかし、同時多発テロは「国境を超えた脅威」への対応を迫り、新たな戦略を必要とする時代が訪れた。非国家からの脅威に対処するには、その脅威が存在する国家に介入せざるを得ない。従来の抑止理論はテロには効力がなく、脅威の芽を摘むため先制攻撃への傾斜が強まるだろう。
――グランド・ストラテジー(全体戦略)の必要性を強調されていますね。
◆冷戦時代、大抵の人は「戦略」を旧東側陣営の封じ込めに関連する政治、軍事分野だけでとらえてきた。しかし、「テロとの戦い」という新戦略時代には、外交政策は起業家的精神で再構築される必要がある。テロの根源の排除には、その外交戦略に経済、社会、教育など多角的な要素を加えねばならない。
――全体戦略はどう築かれるのでしょう。
◆理論的には大国の義務だ。米国がリードし、G8(主要8カ国)などと協調して築いていくべきだ。日本は中東地域への関心も強く、他の西側諸国と協力すれば、経済開発や多元的な統治システムの実現に向けて全体戦略の構築に重要な役割を果たせるだろう。
――米国の単独行動主義をどう見ますか。
◆軍事と外交で分けて見る必要がある。軍事的には、対テロ戦争を自国への攻撃に対する自衛措置だとみなし、必要なら単独で行動する権利があると考えている。外交面では、国際刑事裁判所や(温暖化対策の)京都議定書などへの反対は、多国間合意への疑念に根差すものだろう。
米国の政策討議に外国が影響を与えることは非常に難しくなっている。各国の指導者にもあきらめがあり、米国にどのような提案をしたらいいのか十分に議論されていない。米国から見れば、他国はすべてにノーと言うだけで、新戦略時代を迎えても知的に怠惰であるだけに映るだろう。これが、米国と国際社会の間に生じている戦略文化的なギャップだ。
――「テロとの戦い」をイスラムとキリスト教世界の対立とする見方もあります。「文明の衝突」論をどう思いますか。
◆「文明の衝突」論にはもろさがある。イスラムのテロリストの最終的な闘争対象は、彼ら自身の国や指導者、統治構造であることが多い。アルカイダの本来の目標はサウジアラビアと米国の関係を絶ち、サウジを罰することであり、反米と同じくらい反サウジ的だ。
――唯一の超大国・米国と最大の産油国サウジの関係が微妙です。
◆米国は大きな戦略目標のために、サウジの不寛容さに寛大であり続けてきた。もし、イラク攻撃という大きな戦略目標に向け、サウジが国内の基地使用を認めなければ、米国内にはなぜサウド王家と協力しなければならないのかという批判が強まるだろう。【聞き手・ロンドン笠原敏彦、写真も】
◇ジョン・チップマン氏
米ハーバード大などを経て、英オックスフォード大博士課程修了。87年にIISSに入り、研究部長などを経て93年から所長を務める。専門は戦略論、国際関係など。訪問国は100カ国を超す。戦略分野や欧州、中東、アジアの安全保障問題で多くの論文がある。45歳。
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保険会社に残る深い傷跡
米国際経済研究所上級研究員・アダム・ポーゼン氏
http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/nybomb/series/1nen/int-06.html――テロは米国や世界経済にどんな影響をもたらしたのでしょうか。
◆金融市場も、国際貿易システムも混乱せず、深刻な打撃はなかった。米航空産業は破たんや不況に見舞われているが、テロ以前からすでに(低価格競争などで)経営不振に陥っていた。
ただ、保険会社への打撃は長期的な懸念材料だ。大幅な収益減で引き受け事業を縮小したため、不動産開発会社などが(高層ビルなど)大規模プロジェクトに対して損害保険を手当てできない事例が出ている。
――本土防衛の支出急増などで米国の財政赤字問題が再燃しています。
◆ブッシュ政権の政策ミスも影響している。ブッシュ政権はテロとの戦争や本土防衛の支出を増大させると同時に、大規模な減税政策を推進している。60年代のベトナム戦争当時、ジョンソン政権は国民福祉と戦争に多額の支出を行いながら、増税せず、財政赤字を膨張させ、インフレを引き起こした。ブッシュ政権は二の舞いを演じようとしている。――テロ・ショックを乗り越えた米経済ですが、最近は成長が急に減速しています。
◆今の米経済は、01年や91年と似ている。経済成長は続いているものの、回復力が減速し、実感の伴わない、いわゆる「グロース・リセッション」だ。当面は潜在成長率を下回る低成長が続き、失業率も高止まるだろう。景気は「二番底」に入ったような状況で、03年初めまで続くだろう。
――本格回復の見通しはどうでしょう。
◆3〜4%の成長に戻るのは03年の半ば。今年の成長率は平均的に見れば1・5%くらい。来年も前半は1〜1・5%の範囲の成長にとどまり、後半になってようやく3%を超す本格回復にたどり着くとみている。(対イラク開戦など)戦争やテロの再発があれば、景気回復シナリオは狂う。
――テロ・ショックは「ニューエコノミー」の熱狂を完全に冷ましました。
◆IT(情報技術)を中心としたバブルは、情報を持たない一般個人が、ハイリスクの個別株や新規公開株(IPO)に手を出し、なけなしのカネを失うクレージーな状況を生み出した。
企業の不正会計問題はその副産物でもあり、米経済の信認を傷つけた。
――米国の対イラク攻撃の経済的リスクをどう見ますか。
◆財政赤字の一層の悪化が最大の問題だ。短期的には原油高騰を招き、金融市場を不安定にさせる。ただ、原油は中東以外にも供給源がある。サウジアラビアも政治的な圧力はかけてくるだろうが、対米原油輸出の停止までは踏み込めない。このため原油急騰は短期間で終わる。
為替など金融市場では、米国の開戦に伴い、新たな対米テロ攻撃への警戒が強まって、資金をスイスなど安全な地域に逃避させる動きが出るだろう。ただ、米経済の基盤はそれほど脆弱(ぜいじゃく)ではない。資金の本格流出が起きる恐れは少ないと思う。【聞き手・竹川正記、写真も】
◇アダム・ポーゼン氏
94〜97年、ニューヨーク連邦準備銀行のエコノミストとして活躍。その後、ワシントンの有力シンクタンク、米国際経済研究所(IIE)で上級研究員を務める。中央銀行の金融政策やマクロ経済政策を専門にし、日本の不良債権問題や構造改革の研究でも有名。35歳。
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(貼り付け終了)
(貼り付け開始)『東京新聞』2002.0911 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20020911/mng_____kakushin000.shtml米の反テロ外交1年
中枢同時テロ以降、米国は、対テロ国際包囲網を構築するため、ロシア、中国との関係改善に着手した。その結果、ロシアは主要国首脳会議(G8)の正式メンバーの地位を確保。ブッシュ政権が「戦略的競争相手」と名指した中国とも急接近した。それから一年。ロシアと米国との間に秋風が吹きはじめた一方、中国は江沢民国家主席が十月に訪米するなど「蜜月」が続き、明暗が分かれた。今後、米国のイラク攻撃がロシア、中国からみた対米関係の試金石となりそうだ。
■秋風ロシア 「悪の枢軸」協力で距離
米ロ関係の亀裂は米国が「悪の枢軸」と命名するイラン、イラク、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)とロシアが経済協力を強化したことから表面化した。
まず、米国の懸念を無視し、今月一日から、イランのブシェール原子力発電所で原子炉の建設を開始。今後、十年で計六基のロシア製原子炉をイランに建設する計画だ。米国が次の攻撃先と想定しているイラクとは、総額六百億ドル(約七兆一千億円)規模の長期経済協力協定を近く締結することも表面化した。
北朝鮮に対しては、先月下旬にプーチン大統領が金正日総書記とウラジオストクで経済協力を中心に協議している。
このようなロシアの一連の姿勢に、西側外交筋からは、経済重視をはじめとするプーチン政権の実利的指向性の表れ−との見方が出ている。実際、プーチン大統領は各国駐在の全大使を集めた会議で「熟慮された外交努力が経済強化に役立つ」と演説、あらゆる外交機会を生かし、利益確保の努力を強く促した。
その成果が悪の枢軸国との経済協力であり、逆にいえば、イラン、イラク、北朝鮮三国が相手にしてもらえるのは、ロシアだけともいえる。
プーチン政権は経済の安定という悲願から西側との協調へ傾斜。さらにチェチェン問題でも「テロとの戦い」として“お墨付き”を得たからこそ、親米路線へ入った。
それが一年たち、悪の枢軸国との関係やチェチェン問題で、米ロに亀裂が広がり始めた。根強い反米感情を国内に抱える政権にとって譲歩には困難がつきまとうだけに、プーチン政権は米国との間で、際どいかじ取りを迫られている。(モスクワ・中島健二)
■蜜月中国 幹部相互訪問で環境作り
「中米両国の首脳は、この一年間に三回も会うことになる」。十月末の江沢民主席訪米を控え中国外務省の孔泉報道局長は蜜月ぶりを強調する。
台湾問題をめぐり、ぎくしゃくしていた両国関係は、八月末のアーミテージ国務副長官の訪中で上昇気流に乗った。中国はこの訪中に合わせ、ミサイル関連技術の輸出管理に関する新法令を発表。米が求める大量破壊兵器拡散防止への協力姿勢を鮮明にした。
一方、米側は、中国新疆地区のイスラム系少数民族による「東トルキスタン独立運動」を「国際的テロ組織のリストに加える」と言明、中国当局とともに組織壊滅を目指す方針を発表した。
この問題で、米国は従来、少数民族の人権問題にも配慮し、明確な態度表明を控えてきた。ここにきて両国が互いに「プレゼントを交換」したことで、江主席訪米や今後のテロ対策協力への環境づくりは整った。
米国は、東トルキスタン問題を対中外交のカードとして温存してきた。そのカードを切ったのは、米国がイラク問題で中国の協力を必要としていることを物語る。
孔局長は、イラク攻撃に関し、両国がすでに協議を行っていることを明らかにした。国連安保理で拒否権を持つ中国には「少なくとも反対しないでほしい」というのが米国の本音だ。中国側は国連を通じた解決を主張し、「武力行使は支持しない」と明言している。イラクとも緊密な関係にある中国は、対米関係を優位に進める「イラクカード」を握っている。(北京・鈴木孝昌)
(貼り付け終了)
(転載開始)『毎日新聞』2002.0910 朝刊
テロ1年、米メディア 戦争をどこまで伝えたか
米メディアは昨年秋から始まったアフガニスタンでの「対テロ戦争」を全面的に支持してきた。だが、アフガンでの掃討作戦が長期化して対イラク戦争に焦点が移るにつれ、一枚岩の支持が崩れつつある。同時多発テロから1年。米メディアは戦争をどう報じ、どんな課題を残したのか、現場や研究者らの声を聞いた。【ニューヨーク佐藤由紀】
◆優れたジャーナリズムを引き出す/映像の切り張り
「米国が直接、テロ攻撃を受けただけに国民は圧倒的に報復を支持し、メディアも世論を反映した。米国にテロの脅威が存在することは反戦論者が見ても明白で、ごく一部を除いて反対意見はほとんどなかったと言っていい」
USAトゥデー紙の政治コラムニスト、ウォルター・シャピロ氏(55)の総括である。
昨年9月11日以前のテレビのニュースは、失跡した女子学生と下院議員の不倫関係など、スキャンダルで埋まっていた。
「しかし、テロ事件を機に、人々はなぜ米国が攻撃されたのか、なぜ嫌われるのか、といった本質的な問題の答えを探そうと、メディアに目を向け、優れたジャーナリズムを引き出した」
ニューオーリンズ・タイムズ・ピカユーン紙のワシントン駐在、ジョン・マッケイド記者(41)は一定の評価をする。
事実、新聞や雑誌の購読数は急上昇し、テレビ、特にニュース専門のケーブル局であるCNNやFOXニュースの視聴率は2倍、3倍に伸びた。
ただ戦場からの報道については問題を残した。
ジャーナリズムの著名な賞として知られるピーボディ賞委員会(ジョージア大学)代表のホーレス・ニューカム教授(60)の指摘はこうだ。
「湾岸戦争では米軍の助けを借りず、メディアが独自のルートで戦場に記者を送った。しかし、米軍は今回、戦場での取材を厳しく制限し、どこまで真実を伝えられたか疑問だ。戦場取材はむしろ困難になった。特にテレビは入手した映像をつなぎ合わせるだけで、表面的だった」
アフガニスタンに陸路入った記者4人が殺されたことも、戦場に記者を送ろうとするメディアの意欲をそぐ結果になったという。
◆本当に戦争すべきなのか?
◇「反戦」VS「保守」で論争−イラク攻撃の是非めぐり
他方、2、3カ月前からイラク戦争の可能性が議論になってきて、メディアに戦争を疑問視する論調が出てくるようになった。
アトランティック・マンスリー誌のジョナサン・ラウチ記者(42)は「アフガニスタンでの戦争は必要性が高く、代償が低かったのに対し、イラク攻撃はテロとの関係が不明りょうで軍事的リスクはずっと大きい。メディアは『本当にイラクと戦争をすべきなのか』を問う責任があり、批判があっても自然だ」と語る。
米国では、選挙で特定候補を支持するなど、新聞が独自の政治的意見を持つことは珍しくない。だが、意見を出す論説部門と客観報道の編集部門は独立している。そうした境界を踏み越えたといって、保守系のウィークリー・スタンダード誌が先月、ニューヨーク・タイムズ紙を批判、ワシントン・ポスト紙や保守系メディアが取り上げた。
問題になったのは、キッシンジャー元国務長官の寄稿を引用して、共和党内で対イラク戦争の是非について対立があると指摘する記事だ。
この論争について、ラウチ記者は「元国務長官の発言を引用した部分は元長官の趣旨をゆがめたという批判は当てはまるが、タイムズ紙が、イラク戦争に反対し報道をゆがめているとの非難は誤りだ。むしろ戦争について厳しく問いただす姿勢は読者の利益だ」と語った。
ニューカム教授も「タイムズ紙の報道は慎重で質は高い。タイムズ紙が反戦的な論理を展開しなくても、一般的に反論は存在する」と擁護した。
シャピロ氏は「保守派は、保守的な大統領がいて保守的な空気が強い時でも、メディアが偏向報道していると批判してきた。ウィークリー・スタンダード誌は、戦争をすべきだという論調を提示してきたメディアで、メディアに自主規制させるのを狙っているのだろう」と話す。
◇情報統制−「戦時の保秘」に警鐘
いま、メディア研究者らが最も懸念しているのは、戦時が恒常化している状況を背景に政権高官や議員とメディアの接触を制限する動きだ。
ロヨラ・マリモント大政治学部のマイケル・ジェノベス教授(51)はこう警鐘を鳴らす。
「権力の乱用を監視するには匿名の情報源が不可欠だ。政府によるメディア規制には危険なものを感じる。ブッシュ大統領はもともと、父親のブッシュ元大統領が腹心に裏切られて地位が危うくなったとの信念があり、ことさら部下に絶対の忠誠と秘密保持を要求しているようだ」
ニューカム教授は「対テロ戦争は終わっておらず、米議会でもイラク攻撃を正面から否定するのは難しい雰囲気がある。メディアで戦争をすべきか否かの議論は始まったとはいえ、まだ不十分だ」と冷静にみている。テロから1年を迎え、昨年後半から盛り上がった硬派ニュースから別のニュースに読者や視聴者の関心が逆戻りしているのも事実だ。
マッケイド記者は「大事件がないこともあり、国際報道の比率が減っている」といい、シャピロ氏も「1周年を機にテロ関連報道は減っていくだろう。読者の本質はあまり変わっていない」との見方を示した。
(転載終了)
(転載開始)『産経新聞』2002.0910 朝刊
湾岸地域 米軍、10万人配備 イラク攻撃、数週間以内に可能
米軍は、イラク攻撃に向けて湾岸地域の軍事力を増強するなど準備を着々と進めているが、米国防総省筋によると、米軍はすでに同地域に十万人以上の兵力の配備を終えた。専門家たちは、軍事的にはイラク攻撃が数週間以内に可能な態勢になるとみている。
今回の米軍増強は、イラク周辺諸国への政治的な配慮から「目立たぬよう」(同筋)に行われている。兵員の空輸から物資補給まで、兵站(へいたん)を担当する軍事計画を立案する担当者千人もすでに湾岸入りし、動き始めた。
立案担当者は、イラク攻撃の指揮をとることになる米中央軍司令部(フロリダ州タンパ)と、人工衛星で画像情報やデータリンクを通じた軍事情報のやり取りをしながらリアルタイムでテレビ会議を行っているが、今後さらに、同地域に二十万トンの重火器やその他の物資を運び込む計画を立てた。
米軍は、エジプトとヨルダンの基地も使用予定で、米海兵隊特殊部隊がヨルダン軍と合同軍事演習を実施している。
また、イラク攻撃でカギを握るとされるカタールの基地では、昨年から少なくとも五千人の兵員が増派されたほか、空軍の基地整備も行われ、来年初めまでに完成の予定だ。イラクの化学兵器攻撃を想定した合同訓練も行われた。
一方、イラクの戦力は、陸軍を中心に四十二万人とされる。十一年前の湾岸戦争で米軍を核とする多国籍軍の兵力は約五十万人だった。
米軍当局は当初、イラク攻撃には二十五万の兵力が必要と主張していたが、最近では二十万に減った。兵器のハイテク化が進む中、「少ない兵力で戦える軍」への進化が一層進んでいるためだ。先のアフガニスタンでの攻撃では派遣兵員八千人と、アラビア海に展開する米艦船から数千人が加わった。(ワシントン支局)
(転載終了)
アドレス忘れました。。。
http://www.pimco.com/ca/bonds_commentary_investmentoutlook_recent_index_bottom_archive.htm
Y.T(1016番)と申します。
< アメリカ政治情報メモ > に書き込むのは、はじめてです。今後ともよろしくお願い致します。
ぼやき「344」で、副島先生のおっしゃていた、ビル・グロス氏の論文をみつけました。
ずばり、「Dow 5,000」という題です。
「Dow 5,000 is more reasonable. 」 とのことです。
政治の話題ではなく気後れしましたが、場違い(?)でしたら、削除をおねがいします。(転載はじめ)
Investment Outlook
Bill Gross | September 2002Dow 5,000
Okay, so what's a bond guy doing talking about the stock market again? Shouldn't he stick to his "knitting?" Isn't he really just an equity transvestite in disguise? A frustrated stock wannabe who couldn't get a job in the early 1970s and took the best thing he could find - A Bond Manager? Yeah, well maybe, but then again maybe you owners and managers of stocks could benefit from a different perspective. We already "know" bonds are going to yield/return 5% or so over the next umptyump years. How about asking the same question for stocks? Afraid of the answer?My message is as follows: stocks stink and will continue to do so until they're priced appropriately, probably somewhere around Dow 5,000, S&P 650, or NASDAQ God knows where. Now I guess I'm on somewhat of a rant here but come on people get a hold of yourselves. Earnings have been phonied up for years and the market still sells at high multiples of phony earnings. Dividends and dividend increases have been miserly to say the least for several decades now and you've been hoodwinked into believing the CORPORATION should hold on to them for you so that they can convert them into capital gains and save you taxes. Companies have been diluting your equity via stock options claiming that management needs incentives of millions of dollars just to get up in the morning and come in to work. Then they pick you off by trading on insider information, selling shares before the bad news hits and you have a chance to get out. If you try to get a hot IPO you find all the shares are taken - by Bernie Ebbers. Come on stockholders of America, are you naive, stupid, masochistic, or better yet, in this for the "long run?" Ah, that's it, you own stocks for the "long run." We bond managers may have had a few good relative years but who can deny Stocks for the Long Run? Not Jeremy Siegel, not Peter Lynch, maybe not even Bill Gross if you stretch the time period long enough - 20, 30, 40 years. But short of that, stocks can be, and often have been poor investments. The return on them depends significantly on their beginning valuation and right now valuation remains poor. Dow 5,000 is more reasonable. Let's see why.
(転載終わり)以下省略です。
(転載開始)『朝日新聞』2002.0910 朝刊
【私の視◎点】
◆9・11の教訓 惨事防ぐ責任ある行動とは
米国防長官 ドナルド・ラムズフェルド
米国はいま、昨年9月11日の攻撃を回想している。罪もない犠牲者や、思いがけぬ英雄、勇気ある生存者、そして多くの米国人が、未曽有の悪に対する団結と決意によって米国の精神を改めて高らかに示した。
「9・11」は米国だけを襲ったのではない。自由や、寛容、奪うことのできない人間の権利を守る世界全体への攻撃だったと思い起こすことが重要だ。そうした価値の原則こそが、恐怖と破壊で自由な人々を従属させよらとするテロリズムヘのアンチテーゼなのである。
拡大する破壊の規模
テロの歴史は長い。他の国々もよく知っているように、テロそのものが新しい現象なのではない。新しいのは、どんな過去の例をも上回る死と破壊をもたらす行為の規模や、アフガニスタンの例が示すようなテロ組織による国家の占拠、文化を接収して全民衆を抑圧する能力だ。
テロ組織、テロ国家、大量破壊兵器をつなぐ連携がミサイル能力と結びつけば、貧しい小国や比較的小規模な個人グループでさえも強力な敵対者になれる。
地球規模で広がる金融、通信、運輸を通じて個人や組織も世界全域に手が届く時代になったため、監視を怠れば、テロが過去の時代にはなかった規模で破壊をもたらす恐れがある。
それらが現在のテロの特徴だ。ブッシュ米大統領が述べたように「未曽有の脅威」である。なだめることも無視することもできないし、世界の未来をその脅威に支配させてはならない。深い病根と潜在的な危険を認識した大統領は、大胆で勇敢なテロヘの宣戦布告を行った。「9・11」の犯人だけでなく、世界中の活動メンバー、組織、支援者に対してだ。
大統領の行動は、国民の団結に支えられて、自由主義の防衛において世界をリードする米国の役割と責任を自覚したものだ。この戦いに、自由を愛する国々が参集した。現在までに世界の半分近い90カ国が「自由主義陣営」に入り、テロの資産凍結、情報交換、米軍の空輸、基地提供、領空通過の許可、地雷除去、派兵を行い、数カ国は人命という究極の犠牲も払った。
放置すればより悲惨
確かに、この戦争が必要かどうかを疑問に思う人々もいる。彼らいわく、テロ活動家はそんなに多くはない。暴力は広がらない。テロの数や規模はエスカレートしない。今後に使われる武器は過去よりひどくはならない。過去に成果を出せなかった抑止、外交、そして懐柔さえもが効果を表すだろう、と。
しかし、すでに現れた事実がさし示すものはその逆だ。時には、たとえ戦争行為であっても、行動しないことの方が、より悲惨な結果を生むことを厳粛に認識するしかない。
我々が確実に知っていることは次の通りだ。大量破壊兵器とは、読んで字のごとし。我々は、その兵器が存在するどころか拡散する世界に住んでいる。テロ国家には、その兵器をすでに所持している国もあれば、積極的に開発、所有しようとしている国もある。その国々はテロ組織と関係を持っている。テロ組織もテロ国家も、目的達成のためには大量破壊兵器を使うことを躊躇しない。
大規模な地上部隊と海軍力を集積配備するのに時間を要した過去の戦争と違って、大量破壊兵器は秘密裏に開発、配備され、標的の国家に対策を考える時間をほとんど与えない。
甚大なリスク、明白に
もし今がその事態だとすれば、とっくに戦争の決定が下せたはずだ。だが、もし、まだそんな事態でなかったとしても、リスクがこれほど甚大で誤解の余地が小さいケースに対し、自由国家の資任ある行動とは何か。数万の罪なき人々が殺されるまで待つのか、それとも、そんな惨事を防止するために先行する自衛行動をとるのか。
昨年9月11日、テロリストたちは米国に対し、極めて複雑で、絶妙にタイミングを合わせた邪悪なテロ行為をやり遂げた。だが、その精密さにもかかわらず、大きな計算ミスを犯した。米国人はすくんで身を隠すだろうと思い込み、金融、外交、経済、軍事のあらん限りの手段で世界規模の対抗策に出るとは考えていなかった。自分たちの資産ネットワークは温存され、隠れ場所は安全で、世界は今のような戦いに出るだけの勇気を持っていないだろうと踏んでいた。
それらは、すべて間違いだったのだ。
(原文は英語。本日付へラルド朝日に掲載されています)
(転載終了)
アメ政は初めて投稿します。よろしくお願いします。
リバータリアンらしく反グローバリズムな論文でおもしろかったので投稿しました。行動科学の分析を引用しているところも元リベラル派らしいです。彼の、イラクと戦争したらアメリカが本当にテロのターゲットになるぞ、という意見には考えさせられます。
IHTから転載します。(転載はじめ)
Bush mistakes Saddam for Osama bin Laden
William Raspberry The Washington Post
Tuesday, September 10, 2002
Going mad in Washington
WASHINGTON One sign of maturity is the ability to suffer outrage and gut-wrenching grief without going nuts. On the eve of America's saddest anniversary since Pearl Harbor, Americans remain justifiably outraged and their grief is palpable. But must they go nuts?The Bush administration's monomaniacal focus on Saddam Hussein as the fount of all terrorism was starting to sound like a clinical case of transference until, in recent days, the White House seemed to take a deep breath. Wouldn't any clinician worth her salt observe that Saddam, without having done much of anything since last September, has become immensely bigger and more menacing precisely as Osama bin Laden - remember him? - has become less available?
To say such a thing is, I know from hard experience, to invite the incredulity of those who wonder if you are proposing to wait until Saddam does something before you take care of that weasel. Well, actually, yes.
It isn't as though the "something" the Iraqi president could do would change Americans' way of life. We're not talking about Hitler (though the name keeps coming up). We're not talking about the Soviets, who did threaten to bury us.
Saddam's military has been both decimated and exposed as unmenacing. What threat has Iraq uttered against the United States to justify the war talk that permeates Washington these days?
Ah, but don't forget his weapons of mass destruction.
I don't. But it strikes me as a little weird that the United States is willing to take lethal, potentially globally destabilizing action on the surmise that he (1) has such weapons and (2) intends to use them against Americans, when, as far as I can tell, America took no useful action in the face of pretty firm knowledge before last September.
It is difficult, however, to prevent terrorist attacks. Should U.S. airports have been shut down in light of the pre-Sept. 11 threat? And for how long and at what cost to the U.S. and world economies?
Maybe the difficulty of preventing random acts of terrorism is a reason for the U.S. focus on Saddam. But why should that frustration lead to this insanity: to believe that Saddam has chemical and biological weapons and, in addition, has murderous sympathizers around the world - and to believe that his last order wouldn't be to unleash those weapons and those sympathizers on America and American interests abroad?
That Americans are the principal target of Saddam's weapons of mass destruction is, as far as I can see, shakily based speculation. That the United States would be the principal target after an attack on Baghdad is beyond doubt. How then would such an attack reduce the threat of anti-American terrorism?
But doesn't that amount to defending the Iraqi butcher? No, it is a call for a return to sanity.
Alfred McAllister, a behavioral science professor at the University of Texas, Houston, did a survey on how Americans think of war and enemies pre-Sept. 11 and post-Sept. 11. He found significant increases in the numbers of those who, post-attack, believe that military force is needed when American economic security is threatened, that terrorists do not deserve to be treated like human beings and that in some countries, the leaders and their followers are no better than animals.
Oh, and he also found a significantly increased tendency to substitute euphemisms for "ghastly events."
Perhaps like "regime change" for "premeditated murder?"
(転載終わり)
この反戦系MLは、情報が充実しているのはイイんだけど、いかんせん引用元を書かないのが難点ですね。(転載貼り付け開始)
名: [nmw] 防衛庁「研修員」に米軍 中佐
日時: 02/09/09 19:53:56 東京 (標準時)
From: btree@pop06.odn.ne.jp (Aoki Masahiko)
Reply-to: nomorewar@egroups.co.jp
To: nomorewar@egroups.co.jp (Aoki ML)ん?中佐が防衛庁で研修?逆に、日本の米イラク攻撃支援の指導をするのでは。くさいくさい。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−14.9.9
長官官房秘書課お知らせ
下記のとおり、第7期マンスフィールド研修員を防衛庁として受け入れ、研修を実施することとしていますので、お知らせ致します。
記
1 研修員名
ロパート・O・ボズワース陸軍中佐(39歳)
(派遣前職:陸軍部隊コマンド本部兵站担当副参謀長付補給整備課)
2 研修期間
平成14年9月9日(月)〜平成15年5月30日(金)
3 主たる研修先
陸上幕僚監部及び統合幕僚会議事務局等において研修予定
(注) 今回の受け入れは、防衛庁として6人日の研修生の受け入れ
(転載貼り付け終わり)つまり、帝国軍の一陸軍中佐に統幕の皆さんは色々と指示されると言うことなのでしょうか?
ガーディアンから転載します。今年の夏に、退役軍人がフセイン役を演じて、軍の内部で、イラク攻略のバーチャル演習をしたんですが、イラクが勝ってしまったらしいのです・・・・。公式には米軍が勝ったと言うことになっていますがフセイン役によると、一度撃沈された船が生き返ったりするなどもうメチャクチャだったようです。(転載開始)
Wake-up call
If the US and Iraq do go to war, there can only be one winner, can't there? Maybe not. This summer, in a huge rehearsal of just such a conflict - and with retired Lieutenant General Paul Van Riper playing Saddam - the US lost. Julian Borger asks the former marine how he did it
Friday September 6, 2002
The Guardian
http://www.guardian.co.uk/usa/story/0,12271,787018,00.htmlWhat happened next will be familiar to anyone who ever played soldiers in the playground. Faced with an abrupt and embarrassing end to the most expensive and sophisticated military exercise in US history, the Pentagon top brass simply pretended the whole thing had not happened. They ordered their dead troops back to life and "refloated" the sunken fleet. Then they instructed the enemy forces to look the other way as their marines performed amphibious landings. Eventually, Van Riper got so fed up with all this cheating that he refused to play any more. Instead, he sat on the sidelines making abrasive remarks until the three-week war game - grandiosely entitled Millennium Challenge - staggered to a star-spangled conclusion on August 15, with a US "victory".
If the Pentagon thought it could keep its mishap quiet, it underestimated Van Riper. A classic marine - straight-talking and fearless, with a purple heart from Vietnam to prove it - his retirement means he no longer has to put up with the bureaucratic niceties of the defence department. So he blew the whistle.
(一部転載終わり)